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第20話『君と選んだこの未来に、もう迷いはない』
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レオンのもとに、“世界の使者”と名乗る者が訪れた。
彼らは語った。
「神の血を受け継ぐ子は、世界を導く者として王座に立つべきだ」
「その子の未来は、国と民の希望そのもの」
「君自身も“聖王”として戴冠されるべきだ」と。
レオンは黙って話を聞いていた。
やがて、そっと、微笑んだ。
「……それは、あなたたちの“世界”の話ですね」
「……なに?」
「俺たちの世界は、ここにあります。
鍬を持って畑を耕して、愛する人と寄り添って、
小さな命に名をつけて、笑い合う――そういう世界です」
「だが、その血は――」
「血なんて、どうでもいい。俺は“あの人の隣”を選びました。
そしてこの子には、誰の運命にも縛られない未来を贈りたい」
その言葉を聞いていたユリウスが、背後から手を握った。
「それが、レオンの答えか」
「はい。あなたと、この子と生きる――それだけです」
「……ああ、やっと、“お前の答え”を聞けた気がするよ」
世界の使者は去っていった。
称号も玉座もいらないと拒んだ彼らを、“神に背いた存在”と蔑んで。
だがそれでも、レオンは一歩も退かなかった。
月夜。
ふたりは、村の丘の上に立っていた。
レオンのお腹は、ほんの少し膨らみ始めていた。
命が、確かに、そこにある。
「……俺たち、本当にここまで来ましたね」
「出会った時は、泥だらけのお前を見て“面白い奴”だと思っただけだった」
「最初は、ただ憧れていただけでした。こんな風に愛されるなんて……思ってもいませんでした」
「俺もだ。まさか、王位を捨てて……家族を持つ日が来るなんてな」
そして、唇を重ねた。
激しくも、優しくもない。
ただ穏やかで、あたたかなキスだった。
愛している、と言葉にせずとも伝わる。
これからも、一緒にいようと、口にせずとも分かっている。
レオンの瞳に、涙がひとしずく。
「――ユリウス様。……ありがとう。
俺に、“生きていていい未来”をくれて」
「バカを言うな。
お前が生きてるから、俺の未来があるんだ」
🌙 THE END
彼らは語った。
「神の血を受け継ぐ子は、世界を導く者として王座に立つべきだ」
「その子の未来は、国と民の希望そのもの」
「君自身も“聖王”として戴冠されるべきだ」と。
レオンは黙って話を聞いていた。
やがて、そっと、微笑んだ。
「……それは、あなたたちの“世界”の話ですね」
「……なに?」
「俺たちの世界は、ここにあります。
鍬を持って畑を耕して、愛する人と寄り添って、
小さな命に名をつけて、笑い合う――そういう世界です」
「だが、その血は――」
「血なんて、どうでもいい。俺は“あの人の隣”を選びました。
そしてこの子には、誰の運命にも縛られない未来を贈りたい」
その言葉を聞いていたユリウスが、背後から手を握った。
「それが、レオンの答えか」
「はい。あなたと、この子と生きる――それだけです」
「……ああ、やっと、“お前の答え”を聞けた気がするよ」
世界の使者は去っていった。
称号も玉座もいらないと拒んだ彼らを、“神に背いた存在”と蔑んで。
だがそれでも、レオンは一歩も退かなかった。
月夜。
ふたりは、村の丘の上に立っていた。
レオンのお腹は、ほんの少し膨らみ始めていた。
命が、確かに、そこにある。
「……俺たち、本当にここまで来ましたね」
「出会った時は、泥だらけのお前を見て“面白い奴”だと思っただけだった」
「最初は、ただ憧れていただけでした。こんな風に愛されるなんて……思ってもいませんでした」
「俺もだ。まさか、王位を捨てて……家族を持つ日が来るなんてな」
そして、唇を重ねた。
激しくも、優しくもない。
ただ穏やかで、あたたかなキスだった。
愛している、と言葉にせずとも伝わる。
これからも、一緒にいようと、口にせずとも分かっている。
レオンの瞳に、涙がひとしずく。
「――ユリウス様。……ありがとう。
俺に、“生きていていい未来”をくれて」
「バカを言うな。
お前が生きてるから、俺の未来があるんだ」
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