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第2章 青の色
第56話 無色精霊術師の聖戦
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むかしむかし、あるところに8人の魔法使いがいました。
7人の魔法使いはそれぞれ、赤、青、黄、緑、白、茶、紫とそれはそれは綺麗な魔法を使えました。
しかし
1人の魔法使いは、どうしてもどうして魔法を使うことができませんでした。
それは彼が無色の魔力の持ち主だからです。
彼はいつも他の魔法使いにいじめられていました。
どうしても魔法が使えるようになりたかった彼は必死に勉強しました。
山を越え
海を越え
彼は必死に様々な魔法と魔術を身につけようとしました。
しかし、それでも魔法の使えない彼は悲しみに暮れていると
一人の精霊に出会いました。
「君、どうしてこんな暗い森で泣いているんだい?」
魔法使いは答えました。
「魔法が使えないんです。それでみんなが僕のことをいじめるんです」
精霊は言いました。
「そうなんだ、かわいそうに。ならば僕が力を貸してあげよう」
精霊は無色の彼に力を貸して、様々な魔法が使えるようになりました。
赤や青、黄色や緑、精霊の数だけ色々な魔法が使えるようになりました。
そんな彼のことを、みんなは精霊術師と呼びました。
けれども。
無色だった彼が色々魔法を使えるようになったことは、余計に周りの魔法使いのいじめをひどくしました。
魔法が使えるのに。
もう他の魔法使いよりも魔法が使えるのに。
なんでいじめられなきゃいけないの?
「精霊さん精霊さん。どうして魔法を使えるようになったのに僕はいじめられなくちゃいけないんですか?」
精霊は答えます。
「それはね、君が本当に魔法が使えて強いことを教えてないからだよ」
魔法使いは聞きました。
「どうしたら他の魔法使いに僕が強いことを教えることができますか?」
精霊は答えました。
「意地悪な魔法使いを倒せばいいんだよ」
無色の魔法使いは精霊の教えに従い、それぞれ7人の魔法使いに決闘を申し込みました。
7人の魔法使いはそれぞれ、精霊を従えている無色の魔法使いに手も足も出ず倒されてしました。
8人の魔法使い中で一番強くなった無色の魔法使いはもう二度と自分たちをいじめないように、国を7つに分けて自分から遠ざけました。
そして、7人の魔法使いを倒した無色の魔法使いは大きな力を手に入れましたが、それ以上に多くの人に恐れられて
誰も彼に寄りつく人はいなくなりました。
その後、ひとりぼっちの無色の魔法使いは精霊の扱い方を記した本を書き、それを禁書としてそれぞれ、7つの国に分けて隠しました。
そして、ひとりぼっちの無色の魔法使いを見たものは誰もいませんでした。
7人の魔法使いはそれぞれ、赤、青、黄、緑、白、茶、紫とそれはそれは綺麗な魔法を使えました。
しかし
1人の魔法使いは、どうしてもどうして魔法を使うことができませんでした。
それは彼が無色の魔力の持ち主だからです。
彼はいつも他の魔法使いにいじめられていました。
どうしても魔法が使えるようになりたかった彼は必死に勉強しました。
山を越え
海を越え
彼は必死に様々な魔法と魔術を身につけようとしました。
しかし、それでも魔法の使えない彼は悲しみに暮れていると
一人の精霊に出会いました。
「君、どうしてこんな暗い森で泣いているんだい?」
魔法使いは答えました。
「魔法が使えないんです。それでみんなが僕のことをいじめるんです」
精霊は言いました。
「そうなんだ、かわいそうに。ならば僕が力を貸してあげよう」
精霊は無色の彼に力を貸して、様々な魔法が使えるようになりました。
赤や青、黄色や緑、精霊の数だけ色々な魔法が使えるようになりました。
そんな彼のことを、みんなは精霊術師と呼びました。
けれども。
無色だった彼が色々魔法を使えるようになったことは、余計に周りの魔法使いのいじめをひどくしました。
魔法が使えるのに。
もう他の魔法使いよりも魔法が使えるのに。
なんでいじめられなきゃいけないの?
「精霊さん精霊さん。どうして魔法を使えるようになったのに僕はいじめられなくちゃいけないんですか?」
精霊は答えます。
「それはね、君が本当に魔法が使えて強いことを教えてないからだよ」
魔法使いは聞きました。
「どうしたら他の魔法使いに僕が強いことを教えることができますか?」
精霊は答えました。
「意地悪な魔法使いを倒せばいいんだよ」
無色の魔法使いは精霊の教えに従い、それぞれ7人の魔法使いに決闘を申し込みました。
7人の魔法使いはそれぞれ、精霊を従えている無色の魔法使いに手も足も出ず倒されてしました。
8人の魔法使い中で一番強くなった無色の魔法使いはもう二度と自分たちをいじめないように、国を7つに分けて自分から遠ざけました。
そして、7人の魔法使いを倒した無色の魔法使いは大きな力を手に入れましたが、それ以上に多くの人に恐れられて
誰も彼に寄りつく人はいなくなりました。
その後、ひとりぼっちの無色の魔法使いは精霊の扱い方を記した本を書き、それを禁書としてそれぞれ、7つの国に分けて隠しました。
そして、ひとりぼっちの無色の魔法使いを見たものは誰もいませんでした。
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