婚約破棄なんてどうでもいい脇役だし。この肉うめぇ

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しばらくもふられていると、アメリア嬢が正気に戻ったのか私に計画を話し始めた。

「ふわもこちゃんには悪いけど、人質ならぬ猫質になってもらうわ。」


どうやらこういうことらしい。


私曰くいりこの人ことトラバス辺境伯が辺境伯領地にある屋敷に婚約者を連れて帰ってくると連絡があって屋敷中が準備したのに、実際に来たのは猫だった。だから婚約者は今回は来られなくなったのかと考え、猫は途中で拾ってきたのだと思っていたらしい。

だか、思っていた以上に大事にされているのを見てもしかしたら婚約者の猫なのかもと考えた。新しい婚約者は子爵家の令嬢だという話だし、本来なら結婚するにはちょっと低すぎる。もしかしたら辺境伯自身あまり乗り気ではなくその内破綻も視野に入れているのかも。
ならいくら三女でも侯爵家の自分の方がまだ釣り合いがとれるはずだし、きっといいはず。

よく考えてみればあの猫毛並みが美しく手入れされていたように思う。飼い猫は間違いない。しかもとても大切にしている。
その猫がいなくなったらもしかしたら子爵家側に知られれば娘の大切にしている猫をどうして…ってなるはず。
最初は苦情だけかもしれないが、結局見つからない、またはボロボロで傷だらけとなって発見されればさすがに、子爵も自分の娘がこんな目に合う可能性を考え辺境伯に嫁がせるのを取り止めようとするだろうから、婚約者のことは興味ないにしろ猫のことは大切にしていた辺境伯を優しく慰めればきっと私に落ちるはず。


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