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結局、そのまま1日、着ぐるみ姿で放置された私。
このまま人の姿に戻っても、猫になればまたあの虎の着ぐるみ姿になるわけだから意味ないよな。

……………ということで早々に諦めてそのままお散歩に出ることにした。

二階の窓から外を見るとセオといりこの人が追いかけっこをしている。

「にゃにゃぁ~(逃げるの上手いなぁ、セオは)。」

「どうかなさいましたか?」

「にゃにゃ(あ、クライドさん)!」

「ん?………………また家のバカ息子は何かやらかしたみたいですね。」

「にゃあ!」

とりあえず元気よく返事しておく。

……………正直、いりこの人何で追いかけてるのか分からないんだよな。

クライドはため息をついた。シワの寄った眉間を揉むしぐさをするとまたため息をついた。

「本当に、家のバカ息子は困ったものです。」

「にゃあ(お疲れ様、クライドさん)。」

そう言うとクライドを慰める。
クライドさんには一応伝わっていたのか………。

「あなたも着ぐるみ大変ですね。メイドに言って着替えを……。」

だが、これ勝手に着替えたらいりこの人多分拗ねるから不味いことになるぜ。

首を横に振るとクライドさんは納得した。

「あぁ!………ランド様が拗ねて仕舞われますね。仲がよろしいことはいいことです。」

クライドさんはそう言うと窓の外をギロリと見た。

「………では私はあの子に説教してくるとします。」

「にゃーにゃあ(バイバイー頑張れクライドさん)!」

クライドさんは黒い笑顔でこちらに会釈すると立ち去った。

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