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「シーツはセットしてあるが使っていないから、とりあえず今日はこれで我慢してくれ。明日新品のを持ってくる。後、掃除だが数日に一回サービスが入るし、掃除ロボットも毎日動くから掃除はしなくていい。洗濯は希望すればやってくれるが、人に洗濯物を触られるのが気になるようであれば自分でしても構わない」
そう言って寝室を出てリビングダイニングの左側の部屋を除くと書斎になっていた。神宮寺いわく持ち帰りの仕事をしたりするそうだ。そして残り一部屋は客室になってるという。
部屋を一通り案内された後はランドリールームに案内される。ランドリールームなんて洒落た名前のつく空間なんか見たこともなかった。洗濯機は洗面所の片隅にあるものしか知らない。
でも、通されたランドリールームは乾燥機能付き洗濯機が置かれているだけでなく、アイロン台もあり、アイロンもそこでかけることができるようになっていた。洗濯に関する全てのことがこの一部屋で可能なのだ。
ランドリールームの次はキッチンだ。キッチンはリビングダイニングの少し手前側にあった。
「恐らく必要なものは全て揃っていると思うが、もし足りないものがあったら言ってくれ、すぐに揃える」
キッチンは直生が住んでいたアパートよりも広く、ゆったりしている。そこに、オーブン、電子レンジ、トースター、ケトル、炊飯器。鍋やフライパンは壁にかけられている。パッと見足りないものなどなさそうだ。大体、直生はさほど料理をする方ではない。簡単なものを作るくらいだ。
「このくらいだがわからないことはあるか?」
「多分大丈夫かと……」
「そうか。もしわからないことがあったら連絡をくれればいい。とりあえず明日九時に迎えに来るから、その時に訊いてくれてもいい」
そう言ってメッセージアプリのIDを交換した。
「これが鍵だ」
そう鍵を手渡されるとき、二人の指先が触れた。
その瞬間、ビリビリと電気が走ったような感じがし、体がじんわりと熱くなり熱を持ちはじめた。まるでヒートを起こす前みたいに。
直生が自分の体の反応に戸惑っていると、触れた相手である神宮寺も電気が走った感じがしたのか、じっと自分の手を見ている。そして、直生の様子の変化に気づいたようで、明日来ると言うと側近の男を連れて帰っていった。
二人が帰ると、糸が切れたように直生はその場にヘナヘナと座り込んだ。そして、一人になったことで少しずつ熱が落ち着いてくる。
一体何があったのだろう。いや、軽く指先が触れただけだ。それなのにビリビリと電気が体中を貫いたような感じがし、それと同時に体が熱を帯び、じんわりと熱くなってきたのだ。あのまま触れていたらヒートを起こしたのではないか。
そして、電気が走ったように感じたのはどうやら直生だけではないようだ。あの呆然と立ちすくんだ様子の神宮寺を見ると、彼もまた電気のようなものが走ったのだろう。
熱くなりつつあった体は、神宮寺が帰り一人になったことでヒートを起こす方へ向かわずに少しずつ落ち着きを取り戻していた。もし、神宮寺が直生の様子に気づかず、あのまま同じ空間にいたらどうなっていたのだろうか。熱を帯びた体と強く香る神宮寺のフェロモン。
神宮寺のフェロモンがヒートを促進させるかどうかはわからない。けれど、あのままでは間違いなくヒートを起こしていただろうし、直生がヒートを起こせば神宮寺はラットを起こす。その状態が危ないことくらいはわかる。
でも、指先が触れただけで電気が走ったようになるなんて、どうしてなのだろう。体は熱を持ち始めたし。どうも神宮寺とはよくわからないことが起きるらしい。お互いの香りが辺りを充満して感じたり。それはどうしてなのか。考えると一つの単語に突き当たるので、そこで思考を停止させた。そんなことあるはずがないのだから。
その夜はベッドに入ってからもそのことを考えてしまい、なかなか眠れなかった。
そう言って寝室を出てリビングダイニングの左側の部屋を除くと書斎になっていた。神宮寺いわく持ち帰りの仕事をしたりするそうだ。そして残り一部屋は客室になってるという。
部屋を一通り案内された後はランドリールームに案内される。ランドリールームなんて洒落た名前のつく空間なんか見たこともなかった。洗濯機は洗面所の片隅にあるものしか知らない。
でも、通されたランドリールームは乾燥機能付き洗濯機が置かれているだけでなく、アイロン台もあり、アイロンもそこでかけることができるようになっていた。洗濯に関する全てのことがこの一部屋で可能なのだ。
ランドリールームの次はキッチンだ。キッチンはリビングダイニングの少し手前側にあった。
「恐らく必要なものは全て揃っていると思うが、もし足りないものがあったら言ってくれ、すぐに揃える」
キッチンは直生が住んでいたアパートよりも広く、ゆったりしている。そこに、オーブン、電子レンジ、トースター、ケトル、炊飯器。鍋やフライパンは壁にかけられている。パッと見足りないものなどなさそうだ。大体、直生はさほど料理をする方ではない。簡単なものを作るくらいだ。
「このくらいだがわからないことはあるか?」
「多分大丈夫かと……」
「そうか。もしわからないことがあったら連絡をくれればいい。とりあえず明日九時に迎えに来るから、その時に訊いてくれてもいい」
そう言ってメッセージアプリのIDを交換した。
「これが鍵だ」
そう鍵を手渡されるとき、二人の指先が触れた。
その瞬間、ビリビリと電気が走ったような感じがし、体がじんわりと熱くなり熱を持ちはじめた。まるでヒートを起こす前みたいに。
直生が自分の体の反応に戸惑っていると、触れた相手である神宮寺も電気が走った感じがしたのか、じっと自分の手を見ている。そして、直生の様子の変化に気づいたようで、明日来ると言うと側近の男を連れて帰っていった。
二人が帰ると、糸が切れたように直生はその場にヘナヘナと座り込んだ。そして、一人になったことで少しずつ熱が落ち着いてくる。
一体何があったのだろう。いや、軽く指先が触れただけだ。それなのにビリビリと電気が体中を貫いたような感じがし、それと同時に体が熱を帯び、じんわりと熱くなってきたのだ。あのまま触れていたらヒートを起こしたのではないか。
そして、電気が走ったように感じたのはどうやら直生だけではないようだ。あの呆然と立ちすくんだ様子の神宮寺を見ると、彼もまた電気のようなものが走ったのだろう。
熱くなりつつあった体は、神宮寺が帰り一人になったことでヒートを起こす方へ向かわずに少しずつ落ち着きを取り戻していた。もし、神宮寺が直生の様子に気づかず、あのまま同じ空間にいたらどうなっていたのだろうか。熱を帯びた体と強く香る神宮寺のフェロモン。
神宮寺のフェロモンがヒートを促進させるかどうかはわからない。けれど、あのままでは間違いなくヒートを起こしていただろうし、直生がヒートを起こせば神宮寺はラットを起こす。その状態が危ないことくらいはわかる。
でも、指先が触れただけで電気が走ったようになるなんて、どうしてなのだろう。体は熱を持ち始めたし。どうも神宮寺とはよくわからないことが起きるらしい。お互いの香りが辺りを充満して感じたり。それはどうしてなのか。考えると一つの単語に突き当たるので、そこで思考を停止させた。そんなことあるはずがないのだから。
その夜はベッドに入ってからもそのことを考えてしまい、なかなか眠れなかった。
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