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一番茶
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コンビニで弁当とペットボトルのお茶を買って家に帰る。薄暗いリビングの照明を付け、唐揚げ弁当をレンジに放り込んでタイマーをセット。クルクルと弁当が回転するのを確認したら、ソファに腰をおろしてテレビをつける。
コンビニ袋に入ったままのペットボトルのお茶を取り出してキャップを回すと、カリッと乾いた音がして、蓋が開いた。
ピンポーン
チャイムが鳴る。ペットボトルの飲み口に口をつけず、テーブルの上に置くと、玄関に向かった。
ドアを開けると、風呂敷をもったしずくが微笑んでいた。
「こんばんは、アキラくん」
「こんばんは、晩飯なら買ってきてるけど」
「どうせ、コンビニ弁当でしょ」
「ほら、これ」
どっしりと重さを感じる風呂敷を胸に押し付けてきた。
「朝御飯にすればいいでしょ」
そう言って帰って行った。
毎度のことながら、嵐のようだと思う。
しずくの母特製の飯は、確かに美味しいのだが……
包みを開くと、大きめのタッパーに卵焼きやウインナーが入れられていたので、卵焼きをひととつかみして、口の中に放り込んだ。
「ん、まい」味が染み込んでいてジューシーだ。明日の朝に食べようと、タッパーを冷蔵庫へ入れた。
チンとレンジが鳴ったので、唐揚げ弁当を取りだし、ソファに座り、弁当の蓋を開ける。熱気が鼻孔を通り抜け、眼鏡が曇る。
テレビでは、近所の美術館で開催されてる日本刀展を特集していた。
「……」
まるで興味がないのでチャンネルを変える。
芸人がネタを披露していたので、チャンネルを変える手を止め、唐揚げを頬張る。
手は自然にペットボトルのお茶へ向く。キャップを開け、飲み口に口をつける。
その瞬間。
目の前が激しく揺れ、
閃光が部屋中を照らした。
何が起きたか、理解できず、激しく混乱するなかで、僕は唇に妙にやわらかい感触を感じていた。
光はだんだんと弱まっていき、目の前には女の子が……
「わっ、ぺっ」
ソファから転げ落ちた。
「お怪我はないか」美少女は、心配そうな表情でこちらをのぞき込む。
「!:\「\-_:_「_「!!!!!!」
ぼくは、言葉にならない声を上げる。そりゃあそうだ、さっきまで、この子とキスしてたんだから!
腰には木刀。まるで時代劇から飛び出してきたような格好。黒髪を後ろ手一本に束ね、瞳は透明な硝子玉のように輝いている。肌は雪のように白く、それでも健康的な美しい肌色で、頬は少し紅色していた。
森の中から流れ込む清純な空気をはらんだような、凛とした佇まいに思わず見とれる。
「汝か、我が主であるな」
品定めするように、彼女はぼくの瞳を見つめる。
「まあ、混乱するのも無理はない」
彼女はそう言って、まだ起き上がることもできないぼくに言った。
「だが、主よ。とりあえず座ってはいかがか?」
コンビニ袋に入ったままのペットボトルのお茶を取り出してキャップを回すと、カリッと乾いた音がして、蓋が開いた。
ピンポーン
チャイムが鳴る。ペットボトルの飲み口に口をつけず、テーブルの上に置くと、玄関に向かった。
ドアを開けると、風呂敷をもったしずくが微笑んでいた。
「こんばんは、アキラくん」
「こんばんは、晩飯なら買ってきてるけど」
「どうせ、コンビニ弁当でしょ」
「ほら、これ」
どっしりと重さを感じる風呂敷を胸に押し付けてきた。
「朝御飯にすればいいでしょ」
そう言って帰って行った。
毎度のことながら、嵐のようだと思う。
しずくの母特製の飯は、確かに美味しいのだが……
包みを開くと、大きめのタッパーに卵焼きやウインナーが入れられていたので、卵焼きをひととつかみして、口の中に放り込んだ。
「ん、まい」味が染み込んでいてジューシーだ。明日の朝に食べようと、タッパーを冷蔵庫へ入れた。
チンとレンジが鳴ったので、唐揚げ弁当を取りだし、ソファに座り、弁当の蓋を開ける。熱気が鼻孔を通り抜け、眼鏡が曇る。
テレビでは、近所の美術館で開催されてる日本刀展を特集していた。
「……」
まるで興味がないのでチャンネルを変える。
芸人がネタを披露していたので、チャンネルを変える手を止め、唐揚げを頬張る。
手は自然にペットボトルのお茶へ向く。キャップを開け、飲み口に口をつける。
その瞬間。
目の前が激しく揺れ、
閃光が部屋中を照らした。
何が起きたか、理解できず、激しく混乱するなかで、僕は唇に妙にやわらかい感触を感じていた。
光はだんだんと弱まっていき、目の前には女の子が……
「わっ、ぺっ」
ソファから転げ落ちた。
「お怪我はないか」美少女は、心配そうな表情でこちらをのぞき込む。
「!:\「\-_:_「_「!!!!!!」
ぼくは、言葉にならない声を上げる。そりゃあそうだ、さっきまで、この子とキスしてたんだから!
腰には木刀。まるで時代劇から飛び出してきたような格好。黒髪を後ろ手一本に束ね、瞳は透明な硝子玉のように輝いている。肌は雪のように白く、それでも健康的な美しい肌色で、頬は少し紅色していた。
森の中から流れ込む清純な空気をはらんだような、凛とした佇まいに思わず見とれる。
「汝か、我が主であるな」
品定めするように、彼女はぼくの瞳を見つめる。
「まあ、混乱するのも無理はない」
彼女はそう言って、まだ起き上がることもできないぼくに言った。
「だが、主よ。とりあえず座ってはいかがか?」
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