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街の散策
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シエル王国中央都、ラミエル城にて。
1人の黒づくめの風貌をした男が王の玉座にてにやり、と笑う。歳はまだ若い。
その男の目の前には不気味なことに札束やら貨幣やらが大量にそして山盛りに積まれている。
これは彼が市民たちから集めた税金である。
目を輝かせうっとりとそれらを見つめた。
「あと少しで課金額は5000万ルーンだ...ふふ...」
彼は右手に持つ魔法古典の内容を暗唱する。
本のタイトルは『魔法手記第2部』。
作者にはアレイスター・クロウリーという名前が記載されている。
「第7章、使い魔との禁忌の課金契約魔法。累計5000万ルーンを使い魔に課金することで禁忌の魔術、爆魔術(メリオンターナ)を習得可能である.......ふ、ふっ、ハッハッハッハーッ!俺は王でもあり最強の魔術師にもなるのだ!」
そんな彼の宣言に水を差すようにこれまた黒い衣装を着た1人の女の子が言う。
「エルム、笑い声うるさい。そんなに課金してどうするつもりなの?市民から税金集める仕事結構大変なんだけどー。あいつら逆らって魔法で抵抗してくるし。まぁそういう連中は私の火で焼き殺しちゃうんだけどね」
そう言う彼女の両手には蒼い炎が渦巻いていてその魔術の強力さを物語っている。
「ふん。ラクシャミか。炎しか扱えない魔術師が私に偉そうな口を聞くんじゃあない。私の課金欲は単に私利私欲ではない。我が暗黒の計画に元ずくものだ!」
「炎に課金全振りしただけだし!あとその中二病的な言い回し腹立つんだけど...。
んで、計画って何さ?」
くくくと彼は笑うと両手を大きく開き言う。
「聞いて驚くな...我が王国は隣国、ミラド魔法王都に進軍するッ!!私の5000万課金で習得する契約魔法さえあればいくら大国であろうが侵略は容易ッ!」
「ええっ!?戦争すんの?!まじ?」
「ふ...我は最強の魔術師となるのだぁ!
はやくもっと金を集めてこい!ラクシャミ!」
「はいはい」
王座を出ていくラクシャミの手には蒼い炎が再び輝いて燃え盛る。
◇
「しかし街並みはすげえいいとこだよな」
「ほんとに違う世界にきちゃったんだねーお兄ちゃん」
俺達は早朝から街を散策がてら情報収集も兼ねて歩いている。
課金厨の王から市民を救うためだ(妹は王の資産を横取りしたい)
一晩寝たらもしや夢でまた自分のベッドで目覚めたり...と思っていたのだがそんなことはないらしい。
紛れもない課金と魔法の国。
使い魔もしっかり俺や妹に憑いている。
今歩いているのは住宅街とおぼしき場所なのだが雰囲気がどうやらおかしいかった。
というのも窓は木で打ち付けられていたりドアは鉄で覆われ、まるで何かの侵入を防ぐかのような細工がなされているためだ。
一体ここで何が...?
ジャリっと背後から音が聞こえ振り向くと
そこには黒姿の少女が立っていた。
なんだが睨まれてるのだが。
「おい。貴様ら。初めて見る顔だな。今期分は納税したのか?」
1人の黒づくめの風貌をした男が王の玉座にてにやり、と笑う。歳はまだ若い。
その男の目の前には不気味なことに札束やら貨幣やらが大量にそして山盛りに積まれている。
これは彼が市民たちから集めた税金である。
目を輝かせうっとりとそれらを見つめた。
「あと少しで課金額は5000万ルーンだ...ふふ...」
彼は右手に持つ魔法古典の内容を暗唱する。
本のタイトルは『魔法手記第2部』。
作者にはアレイスター・クロウリーという名前が記載されている。
「第7章、使い魔との禁忌の課金契約魔法。累計5000万ルーンを使い魔に課金することで禁忌の魔術、爆魔術(メリオンターナ)を習得可能である.......ふ、ふっ、ハッハッハッハーッ!俺は王でもあり最強の魔術師にもなるのだ!」
そんな彼の宣言に水を差すようにこれまた黒い衣装を着た1人の女の子が言う。
「エルム、笑い声うるさい。そんなに課金してどうするつもりなの?市民から税金集める仕事結構大変なんだけどー。あいつら逆らって魔法で抵抗してくるし。まぁそういう連中は私の火で焼き殺しちゃうんだけどね」
そう言う彼女の両手には蒼い炎が渦巻いていてその魔術の強力さを物語っている。
「ふん。ラクシャミか。炎しか扱えない魔術師が私に偉そうな口を聞くんじゃあない。私の課金欲は単に私利私欲ではない。我が暗黒の計画に元ずくものだ!」
「炎に課金全振りしただけだし!あとその中二病的な言い回し腹立つんだけど...。
んで、計画って何さ?」
くくくと彼は笑うと両手を大きく開き言う。
「聞いて驚くな...我が王国は隣国、ミラド魔法王都に進軍するッ!!私の5000万課金で習得する契約魔法さえあればいくら大国であろうが侵略は容易ッ!」
「ええっ!?戦争すんの?!まじ?」
「ふ...我は最強の魔術師となるのだぁ!
はやくもっと金を集めてこい!ラクシャミ!」
「はいはい」
王座を出ていくラクシャミの手には蒼い炎が再び輝いて燃え盛る。
◇
「しかし街並みはすげえいいとこだよな」
「ほんとに違う世界にきちゃったんだねーお兄ちゃん」
俺達は早朝から街を散策がてら情報収集も兼ねて歩いている。
課金厨の王から市民を救うためだ(妹は王の資産を横取りしたい)
一晩寝たらもしや夢でまた自分のベッドで目覚めたり...と思っていたのだがそんなことはないらしい。
紛れもない課金と魔法の国。
使い魔もしっかり俺や妹に憑いている。
今歩いているのは住宅街とおぼしき場所なのだが雰囲気がどうやらおかしいかった。
というのも窓は木で打ち付けられていたりドアは鉄で覆われ、まるで何かの侵入を防ぐかのような細工がなされているためだ。
一体ここで何が...?
ジャリっと背後から音が聞こえ振り向くと
そこには黒姿の少女が立っていた。
なんだが睨まれてるのだが。
「おい。貴様ら。初めて見る顔だな。今期分は納税したのか?」
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