25 / 423
エピソード2 魔王はつらいよ
勇者とドロップキックと向う脛
「しゅ、シュータ殿ッ!」
はるか上空から颯爽と地上に降りてきた勇者シュータに向けて、非難混じりの声を上げたのは、今まさに“服魔浄滅”の聖句を紡ごうとしていたエラルティスだった。
彼女は、その美貌を歪めながら、シュータを睨みつける。
「じゃ、邪魔をしないで下さいまし! もう少しで、この忌々しく悍ましい存在を、この世界から跡形もなく消し去る事が出来たのに――」
「――それをされたら、誰が一番迷惑を受けるか……お前なら知ってるよな?」
「……あ」
激昂のあまり我を忘れていたエラルティスは、シュータの低い声を耳にして、ようやく我に返った。
同時に、彼の言葉の意味を理解し、サーっと顔を青ざめさせる。
「そ……それはもちろん……し、知ってますわ。ええと……ですから、今のは……」
彼女は、オロオロと目を泳がせながら、必死で言い訳を探す。
そんな彼女の反応を見たシュータは、大きな溜息を吐くと、わざとらしく肩を竦めた。
「まったくよぉ。頭に血が上ると見境が無くなるのは、お前の悪い癖だぜ」
「……も、申し訳ありませんわ……」
シュータの声で、彼の機嫌がそこまで崩れていない事を悟ったエラルティスは、安堵の表情を浮かべながら、ぎこちなく頭を下げる。
シュータは、そんな彼女に苦笑を向けると、悠然と歩を進め、地面にへたり込んでいたファミィの前に立った。
そして、彼女に向けてスッと手を指し伸ばすと、ニチャアという擬音が聞こえてきそうな薄笑みを浮かべる。
「……おいおい、いっつもお高くとまってるエルフ様が、今日は随分と不様なカッコじゃねえか。大丈夫かよ?」
「……面目無い」
シュータの軽口めいた声に憮然とした表情を浮かべながら、ファミィはひとりで立ち上がった。
「……ま、いいけどよ」
差し出した手をあっさりと無視されたシュータは、顔に浮かんだ笑みをひくつかせながら、誤魔化すように頭を掻く。
そして、エラルティスとファミィに向けて、まるで犬を払うかのように手を振りながら言った。
「ほんじゃま……あとは俺がチャチャッと片付けるからよ。お前らはそこで大人しく見てな」
「シュータ殿……かしこまりましたわ……」
「そ、それはいけません!」
シュータの言葉に、エラルティスは素直に頷いたが、一方のファミィは激しく首を横に振る。
彼女は、ダメージで震える膝に力を入れて真っ直ぐに立ち上がると、決然とした表情を見せながらシュータに詰め寄った。
「いかにシュータ様といえど、あの魔王にひとりで立ち向かうのは無謀です! 及ばずながらも、私も助勢を――」
「ははは……要らないって。つーか、お前が心配してくれるのは嬉しいけどさ、そんなボロボロな格好とHPじゃ、俺の邪魔にしかならねえよ」
「で――でも……」
「……あんまりワガママ言う様だったら――」
食い下がるファミィに、微かに苛立ちの感情が溶け込んだ視線を向けたシュータは、彼女を見下ろす黒い目に昏い光を浮かべ、静かに言葉を継ぐ。
「――この前みたいに反重力で吹っ飛ばすぞ」
「――ッ!」
シュータの低い声を聞いた瞬間、ファミィは表情を引き攣らせ、ビクリと身体を震わせた。
――と、
「……はは、冗談だよ。ウィットに富んだアメリカンジョークって奴さ」
そう言うと、シュータはふっと表情を和らげ、彼女たちに背を向け、首を揺らしてコキコキと鳴らしてみせる。
「――ま、俺はひとりでも平気だからよ。ちょっと待ってなって」
「しゅ……シュータさ――」
「ファミィさん!」
たじろぎつつも、なおもシュータの背中に声をかけようとするファミィを、エラルティスが止めた。
「もう大丈夫ですわ。あとはシュータ殿に任せましょう」
「で……でも、魔王の強さはすさまじい。シュータ様がいくら強くても……」
「だから……大丈夫ですって」
魔王と勇者の事情を何も知らないファミィの心配顔に、思わず吹き出しそうになるのを懸命に堪えながら、エラルティスは彼女を引き留める。
そして、ファミィに聞こえないように、こっそりと呟いた。
「……むしろ、心配なのは魔王の方ですわ。シュータ殿がうっかり加減を間違えでもしたら、わらわは末永く稼ぎ続けられる“金の生る木”を、二本同時に失う事になってしまいますわ……」
そして、遠ざかるシュータの背中をジト目で見ると、更に言葉を付け加える。
「……まあ、言動がいちいち痛々しい自意識過剰系勘違い勇者が視界から消えてくれるのは、それはそれで魅力的……ですけどね」
◆ ◆ ◆ ◆
一方――。
シュータの垂直降下式ドロップキックをまともに顔面に受けた魔王ギャレマスは、盛大な土埃を上げながら地面をゴロゴロと転がり、かなり離れた所でようやく止まった。
「い、痛たたたた……」
鼻から滂沱の如く流れ出る鼻血を土埃で汚れたローブの裾で拭き取り、ギャレマスはヨロヨロと立ち上がる。
……と、何気なく自分の身体を見下ろした魔王は、ある事に気が付いた。
「そういえば……シュータめに蹴り飛ばされたおかげで、先ほどの鎖の拘束が解けたよう――」
「そうだよ。ありがたく思えよ、このウスノロ!」
「痛ァッ!」
突然目の前で声が聞こえたと思った瞬間、向こう脛に強烈な衝撃と激痛を感じ、ギャレマスは不様な格好で再び地面に転がった。
あまりの痛みで目尻に涙を浮かべながら、しきりに脛を擦るギャレマス。
「痛つつつつつ……っ!」
「――お! やっぱ、魔族でも脛は痛いんだ。万国……いや、万異世界共通の急所なんだな、脛って」
「――うッ!」
蹲る魔王の頭上から聞こえてきた、嫌な記憶しか無い軽薄な響きの声に、痛みとは違う原因でギャレマスの顔から血の気が引いた。
彼は、恐る恐る顔を上げる。
そこには――、
「正に“弁慶の泣き所”……いや、この世界だったら“魔王の泣き所”って言った方がいいか? ええ、おい、魔王さんよぉ!」
皮肉げに口の端を吊り上げて嗤う、勇者シュータの憎たらしい顔があった。
はるか上空から颯爽と地上に降りてきた勇者シュータに向けて、非難混じりの声を上げたのは、今まさに“服魔浄滅”の聖句を紡ごうとしていたエラルティスだった。
彼女は、その美貌を歪めながら、シュータを睨みつける。
「じゃ、邪魔をしないで下さいまし! もう少しで、この忌々しく悍ましい存在を、この世界から跡形もなく消し去る事が出来たのに――」
「――それをされたら、誰が一番迷惑を受けるか……お前なら知ってるよな?」
「……あ」
激昂のあまり我を忘れていたエラルティスは、シュータの低い声を耳にして、ようやく我に返った。
同時に、彼の言葉の意味を理解し、サーっと顔を青ざめさせる。
「そ……それはもちろん……し、知ってますわ。ええと……ですから、今のは……」
彼女は、オロオロと目を泳がせながら、必死で言い訳を探す。
そんな彼女の反応を見たシュータは、大きな溜息を吐くと、わざとらしく肩を竦めた。
「まったくよぉ。頭に血が上ると見境が無くなるのは、お前の悪い癖だぜ」
「……も、申し訳ありませんわ……」
シュータの声で、彼の機嫌がそこまで崩れていない事を悟ったエラルティスは、安堵の表情を浮かべながら、ぎこちなく頭を下げる。
シュータは、そんな彼女に苦笑を向けると、悠然と歩を進め、地面にへたり込んでいたファミィの前に立った。
そして、彼女に向けてスッと手を指し伸ばすと、ニチャアという擬音が聞こえてきそうな薄笑みを浮かべる。
「……おいおい、いっつもお高くとまってるエルフ様が、今日は随分と不様なカッコじゃねえか。大丈夫かよ?」
「……面目無い」
シュータの軽口めいた声に憮然とした表情を浮かべながら、ファミィはひとりで立ち上がった。
「……ま、いいけどよ」
差し出した手をあっさりと無視されたシュータは、顔に浮かんだ笑みをひくつかせながら、誤魔化すように頭を掻く。
そして、エラルティスとファミィに向けて、まるで犬を払うかのように手を振りながら言った。
「ほんじゃま……あとは俺がチャチャッと片付けるからよ。お前らはそこで大人しく見てな」
「シュータ殿……かしこまりましたわ……」
「そ、それはいけません!」
シュータの言葉に、エラルティスは素直に頷いたが、一方のファミィは激しく首を横に振る。
彼女は、ダメージで震える膝に力を入れて真っ直ぐに立ち上がると、決然とした表情を見せながらシュータに詰め寄った。
「いかにシュータ様といえど、あの魔王にひとりで立ち向かうのは無謀です! 及ばずながらも、私も助勢を――」
「ははは……要らないって。つーか、お前が心配してくれるのは嬉しいけどさ、そんなボロボロな格好とHPじゃ、俺の邪魔にしかならねえよ」
「で――でも……」
「……あんまりワガママ言う様だったら――」
食い下がるファミィに、微かに苛立ちの感情が溶け込んだ視線を向けたシュータは、彼女を見下ろす黒い目に昏い光を浮かべ、静かに言葉を継ぐ。
「――この前みたいに反重力で吹っ飛ばすぞ」
「――ッ!」
シュータの低い声を聞いた瞬間、ファミィは表情を引き攣らせ、ビクリと身体を震わせた。
――と、
「……はは、冗談だよ。ウィットに富んだアメリカンジョークって奴さ」
そう言うと、シュータはふっと表情を和らげ、彼女たちに背を向け、首を揺らしてコキコキと鳴らしてみせる。
「――ま、俺はひとりでも平気だからよ。ちょっと待ってなって」
「しゅ……シュータさ――」
「ファミィさん!」
たじろぎつつも、なおもシュータの背中に声をかけようとするファミィを、エラルティスが止めた。
「もう大丈夫ですわ。あとはシュータ殿に任せましょう」
「で……でも、魔王の強さはすさまじい。シュータ様がいくら強くても……」
「だから……大丈夫ですって」
魔王と勇者の事情を何も知らないファミィの心配顔に、思わず吹き出しそうになるのを懸命に堪えながら、エラルティスは彼女を引き留める。
そして、ファミィに聞こえないように、こっそりと呟いた。
「……むしろ、心配なのは魔王の方ですわ。シュータ殿がうっかり加減を間違えでもしたら、わらわは末永く稼ぎ続けられる“金の生る木”を、二本同時に失う事になってしまいますわ……」
そして、遠ざかるシュータの背中をジト目で見ると、更に言葉を付け加える。
「……まあ、言動がいちいち痛々しい自意識過剰系勘違い勇者が視界から消えてくれるのは、それはそれで魅力的……ですけどね」
◆ ◆ ◆ ◆
一方――。
シュータの垂直降下式ドロップキックをまともに顔面に受けた魔王ギャレマスは、盛大な土埃を上げながら地面をゴロゴロと転がり、かなり離れた所でようやく止まった。
「い、痛たたたた……」
鼻から滂沱の如く流れ出る鼻血を土埃で汚れたローブの裾で拭き取り、ギャレマスはヨロヨロと立ち上がる。
……と、何気なく自分の身体を見下ろした魔王は、ある事に気が付いた。
「そういえば……シュータめに蹴り飛ばされたおかげで、先ほどの鎖の拘束が解けたよう――」
「そうだよ。ありがたく思えよ、このウスノロ!」
「痛ァッ!」
突然目の前で声が聞こえたと思った瞬間、向こう脛に強烈な衝撃と激痛を感じ、ギャレマスは不様な格好で再び地面に転がった。
あまりの痛みで目尻に涙を浮かべながら、しきりに脛を擦るギャレマス。
「痛つつつつつ……っ!」
「――お! やっぱ、魔族でも脛は痛いんだ。万国……いや、万異世界共通の急所なんだな、脛って」
「――うッ!」
蹲る魔王の頭上から聞こえてきた、嫌な記憶しか無い軽薄な響きの声に、痛みとは違う原因でギャレマスの顔から血の気が引いた。
彼は、恐る恐る顔を上げる。
そこには――、
「正に“弁慶の泣き所”……いや、この世界だったら“魔王の泣き所”って言った方がいいか? ええ、おい、魔王さんよぉ!」
皮肉げに口の端を吊り上げて嗤う、勇者シュータの憎たらしい顔があった。
あなたにおすすめの小説
スマホアプリで衣食住確保の異世界スローライフ 〜面倒なことは避けたいのに怖いものなしのスライムと弱気なドラゴンと一緒だとそうもいかず〜
もーりんもも
ファンタジー
命より大事なスマホを拾おうとして命を落とした俺、武田義経。
ああ死んだと思った瞬間、俺はスマホの神様に祈った。スマホのために命を落としたんだから、お慈悲を!
目を開けると、俺は異世界に救世主として召喚されていた。それなのに俺のステータスは平均よりやや上といった程度。
スキル欄には見覚えのある虫眼鏡アイコンが。だが異世界人にはただの丸印に見えたらしい。
何やら漂う失望感。結局、救世主ではなく、ただの用無しと認定され、宮殿の使用人という身分に。
やれやれ。スキル欄の虫眼鏡をタップすると検索バーが出た。
「ご飯」と検索すると、見慣れたアプリがずらずらと! アプリがダウンロードできるんだ!
ヤバくない? 不便な異世界だけど、楽してダラダラ生きていこう――そう思っていた矢先、命を狙われ国を出ることに。
ひょんなことから知り合った老婆のお陰でなんとか逃げ出したけど、気がつけば、いつの間にかスライムやらドラゴンやらに囲まれて、どんどん不本意な方向へ……。
2025/04/04-06 HOTランキング1位をいただきました! 応援ありがとうございます!
※AI学習禁止・無断転載禁止・無断翻訳禁止・無断朗読禁止
転生幼女の国家級チート図書館~本を読むだけで技術が進化する世界で、私だけ未来知識持ちでした~
ハリネズミの肉球
ファンタジー
目が覚めたら、私は5歳の幼女だった。
しかもそこは――
「本を読むだけで技術が進化する」不思議な異世界。
この世界では、図書館はただの建物じゃない。
本を理解すればするほど、魔道具も、農業も、建築も“現実にアップデート”される。
だけど。
私が転生した先は、王都から見捨てられた辺境の廃図書館。
蔵書は散逸、予算ゼロ、利用者ゼロ。
……でもね。
私は思い出してしまった。
前世で研究者だった私の、“未来の知識”を。
蒸気機関、衛生管理、合金技術、都市設計、教育制度。
この世界の誰も知らない未来の答えを、私は知っている。
だったら――
この廃図書館、国家級に育ててみせる。
本を読むだけで技術が進化する世界で、
私だけが“次の時代”を知っている。
やがて王国は気づく。
文明を一段階進めたのは――5歳の幼女だったと。
これは、最弱の立場から始まる、知識による国家再設計の物語。
※本作品は、人工知能の生成する文章の力をお借りしつつも、最終的な仕上げにあたっては著者自身の手により丁寧な加筆・修正を施した作品です。
いや、俺は無理ですって〜いつも教室の隅に居たモブの俺が異世界で勇者なんて無謀過ぎる〜
水ノ瀬 あおい
ファンタジー
いつも教室の隅で小説を読んで空想するだけの俺。
なのに、ある時気づいたら……そこは異世界!?で、しかも、俺が勇者だなんて言われた。
剣士のガイの方がイケメンで頭もよくて、人望も厚くて強くて……こいつの方が勇者じゃね?
俺は絶対モブだからっ!!
無理なんだって!!
クラスの隅でとりあえず存在していただけの俺が勇者!?
無理に決まってる!!
異世界に転生したら?(改)
まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。
そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。
物語はまさに、その時に起きる!
横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。
そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。
◇
5年前の作品の改稿板になります。
少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。
生暖かい目で見て下されば幸いです。
オバちゃんだからこそ ~45歳の異世界珍道中~
鉄 主水
ファンタジー
子育ても一段落した40過ぎの訳あり主婦、里子。
そんなオバちゃん主人公が、突然……異世界へ――。
そこで里子を待ち構えていたのは……今まで見たことのない奇抜な珍獣であった。
「何がどうして、なぜこうなった! でも……せっかくの異世界だ! 思いっ切り楽しんじゃうぞ!」
オバちゃんパワーとオタクパワーを武器に、オバちゃんは我が道を行く!
ラブはないけど……笑いあり、涙ありの異世界ドタバタ珍道中。
いざ……はじまり、はじまり……。
※この作品は、エブリスタ様、小説家になろう様でも投稿しています。
転生の水神様ーー使える魔法は水属性のみだが最強ですーー
芍薬甘草湯
ファンタジー
水道局職員が異世界に転生、水神様の加護を受けて活躍する異世界転生テンプレ的なストーリーです。
42歳のパッとしない水道局職員が死亡したのち水神様から加護を約束される。
下級貴族の三男ネロ=ヴァッサーに転生し12歳の祝福の儀で水神様に再会する。
約束通り祝福をもらったが使えるのは水属性魔法のみ。
それでもネロは水魔法を工夫しながら活躍していく。
一話当たりは短いです。
通勤通学の合間などにどうぞ。
あまり深く考えずに、気楽に読んでいただければ幸いです。
完結しました。
アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。
ふとした事でスキルが発動。
使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。
⭐︎注意⭐︎
女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。