115 / 423
エピソード5 マオー来訪者
姫と友達と温泉
しおりを挟む
明り取りの窓から入る秋の穏やかな日の光を反射して、乳白色の湯面がキラキラと輝く。
「熱ちちち……」
濛々と湯気を上げる湯舟の中に恐る恐る足を入れたスウィッシュは、皮膚を通して伝わる熱さを我慢しながら、なみなみと湛えられたお湯の中にゆっくりと浸かった。
冷えた身体の隅々に、お湯の温かさがじんわりと広がっていくのが分かる。
「ふぅいぃぃぃぃ……」
スウィッシュは思わず深く長い吐息を吐いた。左胸の心臓が勢い良く脈打ち始め、温められた血潮が血管の隅々まで巡り渡っていく……。
「ふわぁあああ……気ン持ちいいいいいいぃぃぃ~……」
そのあまりの心地よさに、スウィッシュの顔はだらしなく緩んだ。
彼女は、両手で乳色のお湯をひと掬いして、顔にかけようとした――その時、
「ひゃっは――――っ!」
「うわっぷっ!」
奇声と共に上がった夥しい水飛沫……もとい、お湯飛沫がまともに彼女の顔面を襲い、スウィッシュは思わず噎せ返った。
顔をびしょびしょに濡らした彼女は、目を吊り上げてお湯飛沫の爆心地を睨みつけ、抗議の声を上げる。
「――さ、サリア様! お風呂に跳び込んではいけません!」
「あ、ごめ~ん!」
スウィッシュに叱られたサリアは、お湯の中から顔だけ出すと、ぺろりと舌を出しながら謝った。
だが、いたずらっぽい笑みを浮かべながら言葉を継ぐ。
「――でも、いいじゃん。どうせ貸し切りで、他にお客さんもいないんだしさ」
「そういう問題ではありません!」
髪から滴り落ちるお湯を手で拭い取りながら、スウィッシュはむっとした表情で言った。
「お風呂に入る時には、ちゃんとしたマナーがあるんです……って! そこでパシャパシャ泳がないで下さいっ!」
「あ、は~い……」
再びスウィッシュに叱られたサリアは、少しだけむくれた顔をしながらも、素直にバタ足を止めて、湯舟の中で立ち上がった。
そして、色々とメリハリが付き始めた素っ裸の身体を隠す素振りも見せず、無遠慮にスウィッシュの前を横切る。
「ちょ、ちょっと! さ、サリア様ッ?」
サリアの一糸纏わぬ健康的な裸体を目の当たりにしたスウィッシュは、思わず赤面しながら声を上ずらせた。
「そ、その……! も、もうちょっと恥じらいを持って……ま、前を隠して……」
「え~、何で?」
顔を真っ赤にしたスウィッシュの顔を見て、サリアは訝しげに小首を傾げる。
「男の人がいるんだったら別だけど、スーちゃんは女の子なんだから、別に見られたっていいじゃん」
「そ、そういう問題ではありません!」
スウィッシュは、湯気の向こう側で霞む、サリアの背中に向けて叫んだ。
「た、たとえ同性であっても、他人の前でみだりに裸を晒しちゃいけません! も、もうちょっと慎みを持って……」
「え~、でも、サリアとスーちゃんは、他人じゃないよ~?」
「……え?」
湯舟の縁に置いていたカラフルなアヒルの人形を持って戻って来たサリアの一言に、スウィッシュは怪訝な声を上げた。
そんな彼女の傍らに座ったサリアは、アヒルの人形をお湯の上に浮かべながら言葉を継ぐ。
「スーちゃんは、サリアの大切な友達だよ。……ううん、もう友達通り越して、“家族”って感じだよねぇ。えへへ」
「か……家族……?」
「そう、家族」
キョトンとするスウィッシュに、にへらあと笑いかけながらサリアは頷いた。
そして、ぴちょんぴちょんと音を立てながら水滴が滴り落ちてくる天井を見上げながら、人差し指を顎に軽く当てる。
「サリアに優しくって、でも、ダメな事をしたらちゃんと叱ってくれる、お姉さんみたいな……ううん、どっちかといえば、お母さんって言った方が近いかも……」
「お! おおおお母さんッ?」
「……あ、ごめん、スーちゃん!」
紫色の目を真ん丸にして、驚愕の表情を浮かべたスウィッシュに、サリアは慌てて謝った。
「いくら何でも、サリアとあんまり年が離れてないスーちゃんに向かって“お母さん”なんて、さすがに失礼だよね……。ゴメン、今のは忘れて――」
「い! いえいえいえいえいえいえっ!」
目を爛々と輝かせて、サリアの謝罪を遮るスウィッシュ。
彼女は、千切れんばかりに激しく首を左右に振って、顔を上気させながら捲し立てる。
「し、失礼だなんてとんでもない! サリア様にそう思われるなんて、このスウィッシュにとっては、身に余る光栄ですッ!」
「そ、そっか……。それなら良かっ――」
「そ、それにっ! サリア様のお母さんっていう事は、あたしはへへへへ陛下のおおおおお嫁さんって事に……っ!」
「あ、そっちかぁ……」
サリアは、スウィッシュの言葉を聞いて、思わず苦笑した。
そして、いたずらっぽい表情を浮かべるとすっくと立ち上がり、赤面しながら悶えているスウィッシュの顔をずいッと覗き込む。
「ひゃっ? さ、サリア様、どうなされたんですッ? ちょ、ち、近い……っ!」
「スーちゃんはさぁ……」
あられもない裸体を前にして、目の遣り処に困ったスウィッシュが慌てて顔を逸らそうとするのを押し止めて、サリアは問いかける。
「――ぶっちゃけ、お父様の事をどう想っているの?」
「ヒェッ? へ……陛下の事……ですか?」
サリアの紅玉のような瞳に見据えられたスウィッシュは、更に顔を真っ赤にした。
そして、少しの間口をパクパクさせた後、慎重に言葉を選ぶようにして、ぽつぽつと答え始める。
「そ……それはもちろん……す、素晴らしい方だと、尊敬しております。ま……まあ、時々抜けていらっしゃるところも少しはありますけど……それも含めて、その……つ、仕え甲斐のある御方だなぁ、と……」
「あ、そういうのじゃなくって」
スウィッシュの答えを聞いたサリアは、ブンブンと頭を振って、目をキラキラと輝かせながら言った。
「魔王とか上司とかっていうのは抜きにして……つまり、お父様の事を、ひとりの男の人としてどう想っているの、スーちゃんは?」
「ふぁ、ふぁいぃ……ッ?」
サリアの直接的な言葉に、スウィッシュは大きく見開いた目をパチクリと瞬かせる。
「ひ、ひとりの男性として……へ、陛下の事を……?」
「そう。どうなの、スーちゃん?」
「え、えと……それは……その……」
サリアに迫られながらも言い淀むスウィッシュの脳裏に、ギャレマスの顔が浮かび上がる。
その瞬間、彼女は、左胸の奥の心臓の鼓動が早鐘のように打ち始めるのを感じた――。
「熱ちちち……」
濛々と湯気を上げる湯舟の中に恐る恐る足を入れたスウィッシュは、皮膚を通して伝わる熱さを我慢しながら、なみなみと湛えられたお湯の中にゆっくりと浸かった。
冷えた身体の隅々に、お湯の温かさがじんわりと広がっていくのが分かる。
「ふぅいぃぃぃぃ……」
スウィッシュは思わず深く長い吐息を吐いた。左胸の心臓が勢い良く脈打ち始め、温められた血潮が血管の隅々まで巡り渡っていく……。
「ふわぁあああ……気ン持ちいいいいいいぃぃぃ~……」
そのあまりの心地よさに、スウィッシュの顔はだらしなく緩んだ。
彼女は、両手で乳色のお湯をひと掬いして、顔にかけようとした――その時、
「ひゃっは――――っ!」
「うわっぷっ!」
奇声と共に上がった夥しい水飛沫……もとい、お湯飛沫がまともに彼女の顔面を襲い、スウィッシュは思わず噎せ返った。
顔をびしょびしょに濡らした彼女は、目を吊り上げてお湯飛沫の爆心地を睨みつけ、抗議の声を上げる。
「――さ、サリア様! お風呂に跳び込んではいけません!」
「あ、ごめ~ん!」
スウィッシュに叱られたサリアは、お湯の中から顔だけ出すと、ぺろりと舌を出しながら謝った。
だが、いたずらっぽい笑みを浮かべながら言葉を継ぐ。
「――でも、いいじゃん。どうせ貸し切りで、他にお客さんもいないんだしさ」
「そういう問題ではありません!」
髪から滴り落ちるお湯を手で拭い取りながら、スウィッシュはむっとした表情で言った。
「お風呂に入る時には、ちゃんとしたマナーがあるんです……って! そこでパシャパシャ泳がないで下さいっ!」
「あ、は~い……」
再びスウィッシュに叱られたサリアは、少しだけむくれた顔をしながらも、素直にバタ足を止めて、湯舟の中で立ち上がった。
そして、色々とメリハリが付き始めた素っ裸の身体を隠す素振りも見せず、無遠慮にスウィッシュの前を横切る。
「ちょ、ちょっと! さ、サリア様ッ?」
サリアの一糸纏わぬ健康的な裸体を目の当たりにしたスウィッシュは、思わず赤面しながら声を上ずらせた。
「そ、その……! も、もうちょっと恥じらいを持って……ま、前を隠して……」
「え~、何で?」
顔を真っ赤にしたスウィッシュの顔を見て、サリアは訝しげに小首を傾げる。
「男の人がいるんだったら別だけど、スーちゃんは女の子なんだから、別に見られたっていいじゃん」
「そ、そういう問題ではありません!」
スウィッシュは、湯気の向こう側で霞む、サリアの背中に向けて叫んだ。
「た、たとえ同性であっても、他人の前でみだりに裸を晒しちゃいけません! も、もうちょっと慎みを持って……」
「え~、でも、サリアとスーちゃんは、他人じゃないよ~?」
「……え?」
湯舟の縁に置いていたカラフルなアヒルの人形を持って戻って来たサリアの一言に、スウィッシュは怪訝な声を上げた。
そんな彼女の傍らに座ったサリアは、アヒルの人形をお湯の上に浮かべながら言葉を継ぐ。
「スーちゃんは、サリアの大切な友達だよ。……ううん、もう友達通り越して、“家族”って感じだよねぇ。えへへ」
「か……家族……?」
「そう、家族」
キョトンとするスウィッシュに、にへらあと笑いかけながらサリアは頷いた。
そして、ぴちょんぴちょんと音を立てながら水滴が滴り落ちてくる天井を見上げながら、人差し指を顎に軽く当てる。
「サリアに優しくって、でも、ダメな事をしたらちゃんと叱ってくれる、お姉さんみたいな……ううん、どっちかといえば、お母さんって言った方が近いかも……」
「お! おおおお母さんッ?」
「……あ、ごめん、スーちゃん!」
紫色の目を真ん丸にして、驚愕の表情を浮かべたスウィッシュに、サリアは慌てて謝った。
「いくら何でも、サリアとあんまり年が離れてないスーちゃんに向かって“お母さん”なんて、さすがに失礼だよね……。ゴメン、今のは忘れて――」
「い! いえいえいえいえいえいえっ!」
目を爛々と輝かせて、サリアの謝罪を遮るスウィッシュ。
彼女は、千切れんばかりに激しく首を左右に振って、顔を上気させながら捲し立てる。
「し、失礼だなんてとんでもない! サリア様にそう思われるなんて、このスウィッシュにとっては、身に余る光栄ですッ!」
「そ、そっか……。それなら良かっ――」
「そ、それにっ! サリア様のお母さんっていう事は、あたしはへへへへ陛下のおおおおお嫁さんって事に……っ!」
「あ、そっちかぁ……」
サリアは、スウィッシュの言葉を聞いて、思わず苦笑した。
そして、いたずらっぽい表情を浮かべるとすっくと立ち上がり、赤面しながら悶えているスウィッシュの顔をずいッと覗き込む。
「ひゃっ? さ、サリア様、どうなされたんですッ? ちょ、ち、近い……っ!」
「スーちゃんはさぁ……」
あられもない裸体を前にして、目の遣り処に困ったスウィッシュが慌てて顔を逸らそうとするのを押し止めて、サリアは問いかける。
「――ぶっちゃけ、お父様の事をどう想っているの?」
「ヒェッ? へ……陛下の事……ですか?」
サリアの紅玉のような瞳に見据えられたスウィッシュは、更に顔を真っ赤にした。
そして、少しの間口をパクパクさせた後、慎重に言葉を選ぶようにして、ぽつぽつと答え始める。
「そ……それはもちろん……す、素晴らしい方だと、尊敬しております。ま……まあ、時々抜けていらっしゃるところも少しはありますけど……それも含めて、その……つ、仕え甲斐のある御方だなぁ、と……」
「あ、そういうのじゃなくって」
スウィッシュの答えを聞いたサリアは、ブンブンと頭を振って、目をキラキラと輝かせながら言った。
「魔王とか上司とかっていうのは抜きにして……つまり、お父様の事を、ひとりの男の人としてどう想っているの、スーちゃんは?」
「ふぁ、ふぁいぃ……ッ?」
サリアの直接的な言葉に、スウィッシュは大きく見開いた目をパチクリと瞬かせる。
「ひ、ひとりの男性として……へ、陛下の事を……?」
「そう。どうなの、スーちゃん?」
「え、えと……それは……その……」
サリアに迫られながらも言い淀むスウィッシュの脳裏に、ギャレマスの顔が浮かび上がる。
その瞬間、彼女は、左胸の奥の心臓の鼓動が早鐘のように打ち始めるのを感じた――。
0
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
レベル1のフリはやめた。貸した力を全回収
ソラ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ち、ソラ。
彼はレベル1の無能として蔑まれ、魔王討伐を目前に「お前のようなゴミはいらない」と追放を言い渡される。
だが、傲慢な勇者たちは知らなかった。
自分たちが人間最高峰の力を維持できていたのは、すべてソラの規格外のステータスを『借りていた』からだということを。
「……わかった。貸していた力、すべて返してもらうよ」
契約解除。返還されたレベルは9999。
一瞬にして力を失い、ただの凡人へと転落しパニックに陥る勇者たち。
対するソラは、星を砕くほどの万能感を取り戻しながらも、淡々と宿を去る。
静かな隠居を望むソラだったが、路地裏で「才能なし」と虐げられていた少女ミィナを助けたことで、運命が変わり始める。
「借金の利息として、君を最強にしてあげよう」
これは、世界そのものにステータスを貸し付けていた最強の『貸与者』が、不条理な世界を再定義していく物語。
(本作品はAIを活用して構成・執筆しています)
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる