宇宙人は来ます

二合 富由美(ふあい ふゆみ)

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01 相対重力

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 宇宙を認識する上で、まず重力という物を考えよう。

 アインシュタイン氏の提唱どうり、宇宙の全ての場所に【重力の場】が存在している。

 周知の通り、宇宙ステーションなどの中は【無重力の様な状態】なのであって、【無重力】ではない。

 宇宙ステーションには地球の重力が作用しているから、人工衛星は直線運動をせずに地球の周りを回っている。
 当然、中の人間や物にも地球の重力は掛かっている。

 無重力に感じているのは、あくまで【相対重力】であって、絶対的な重力値ではない。
 重力を速度に置き換えて説明するならば、動いている電車の中で立ち止まって(無重力状態)いても、地理的には時速50km程で移動している様なものだ。

 同様に、1Gだと感じている地球上の重力も、太陽や他の天体の影響を受けているので1Gではあり得ない。
 確かに地球単体の重力は1Gなのだろうが、宇宙ステーションの中と同様に地球という【場】に掛かっている重力は、それを遥かに上回っている筈である。
 実際、地球の場所は如実に太陽の重力が影響している。
 そうでなければ、地球は慣性の法則に従い、直線運動で太陽から離れていってしまうからだ。

 これは、先ほどの宇宙ステーションと同様で、地球上では付加されている重力を体感する事は出来ない。



 認識上、重力を谷や穴の【深さ】で表現する事が多い。
 だが、視野を逆転させ地理的高さ/標高で表現してみよう。
 海面を絶対重力ゼロとし、富士山頂上をブラックホールと考える。

 宇宙を移動中のロケットなどは天体の重力に関係ない様に見えるが、それは平野部や山の中腹を水平移動しているのに過ぎず、重力と言う【高さ】が存在していない訳ではない。

 標高がどんなに高くても、水平移動していたり、なだらかな傾斜では高さを認識する事はできないのと同じだ。

 だが、標高/重力は確かに存在する。
 体感できている【重力】は、その場所での坂の傾斜でしかない。
 我々地球人が感じている重力は、平地で階段を昇り降りする辛さでしかないのだ。



 ここまで、我々地球人が絶対重力1Gと言う海岸線沿いではなく、河口湖(標高833m)周辺の様な高台に居る事が理解頂けたであろうか?
 その場所では高さを感じないが、東京スカイツリーより高い場所に居るのだ。


 さて、視野を再び宇宙へと帰そう。

 一見して無重力に見える宇宙ステーションには地球の重力が掛かっており、宇宙ステーションを含む地球重力圏は、太陽の重力の影響を受けている。
 微細な様に見えるが、それは慣性運動を捻じ曲げ、宇宙ステーションや地球を周回運動させる程の大きな力だ。

 宇宙では如実に慣性の法則に縛られているので、現実の宇宙ロケットが進路を変えるのに相当量の噴射物を必要とする。
 その反動により慣性運動を捻じ曲げているわけだ。
 舵の無い船も似た様な感じで、円運動をするならば片方のオールやパドルで漕ぎ続けなければならない。

 宇宙でロケットが、その様な無重力状態の場所で円運動を続けるには、いったいどれだけの噴射物が必要となるのだろう?
 地上の我々は認識できないが、宇宙における地球の慣性運動を捻じ曲げるのに、我々と地球には何兆トンの力が掛かり続けているのだろう?


 だが恐ろし事に、宇宙には太陽と地球だけでは無いらしい。

 太陽系は銀河系の一部として、その銀河質量重力を受けて円運動をしており、その銀河すら銀河団という複数の銀河の一部だと言う。
 その銀河団が網の目の様に集まり、【宇宙の大構造】を作っているらしい。

 我々の存在している地球には、これらの存在が発生させている重力が、累積的に伸し掛かってきているのだ。
 宇宙ステーションの無重力状態同様に、地球上は1Gだと感じてはいるが、実際に掛かっている重力の場は、ブラックホール並の高重力だったと言うわけだ。

 河口湖周辺だと思っていたら、実際には富士山八合目付近に居たらしい。
    
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