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青い花
しおりを挟む「で 勘助男を諦めさせるカラオケ大会の決行日は何時になったのよ」
と ランニングで一緒になった美海に声をかけられた
爽やかな朝にはあまりふさわしい話題じゃないけど ちょっとだけスピードを緩め俺は答えた
「今週の金曜になったって 珊瑚ねぇから連絡あった」
「まぁなるべく早く開放してあげたいよね 今もなんかトンチキ発言して珊瑚ねぇ困らせてるらしいし」
肩を竦める美海のことば使いというか 口に出す単語が少々古めかしい
早くに亡くった母代わりにと 週に何回か通ってくれてる母方のお婆ちゃんとのやりとりに覚えてしまったんだって七海ちゃんが言ってた
「珊瑚ねぇ 一見押せば何とかなりそうにみえるもんねぇ」
と答えると 美海が軽く舌打ちする
「珊瑚ねぇああ見えて頑固なのに そんなのさえ見えて無い男に珊瑚ねぇが惹かれるわけないじゃん ちっ」
憎々しげに吐き捨てる美海は美人なだけにちょい怖い
「まぁまぁ 美海さんお下品よ」
と俺が お婆ちゃんの口真似をしたら 一瞬足を止めキョトンとした美海が先をゆく俺に追いつきながら肩をバシバシ叩いた
「もう!!何それ バカねぇ空也」
今日も馬鹿と言われてしまったけど 怒られてる感じじゃなく彼女の下がった口端を上げる事に成功したからそれはそれでOKなのだ
もうすぐランニングの最終地点
俺と美海の家が並ぶ庭先
トレニア カタリーナ
サルビア ロックンロール
エボルブルス ブルーラグーン
バーベナ メテオールシャワー
青い可憐な花々の咲き誇る庭に水撒きしている 七海ちゃんが遠くから見える
キラキラと水滴が光を弾き輝き 咲き乱れる花々の中でゆっくりした動きでホースを握ってる七海ちゃんが俺達をみつけるとぱっと笑顔になり手を振る
まるで 1枚の絵のように美しい花々と七海ちゃん… もう夏のあいだ中何度も何十回も見かける風景だけど 俺はその度に見惚れてしまうのだ
過去もそして たぶんこれからも……
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