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第十五話
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面会室のような部屋で起きた。
また、寝起きの悪い朝だった。
今度は悪い夢を見た、勇者の旅の夢だった。
「・・・・・そんなはず、ないよな」
デタラメだと思う、でも、それを信じさせるほどの証拠を、自分は知っていた。
『私は無抵抗の人をたくさん殺した、それでもいいなら、私の家族になってくれないか?』
泣きながら手を差し伸べたあの人の顔は、まるで裁きを求める罪人のような顔だった。
あんな顔、今まで見た事が無いし、正直二度と見たくない。
『足を軸に剣を振るう、全方向から来る攻撃には慌てず、まずは一体一体倒していくべきだ』
彼はとても強かった、老人とは思えないほどの実力と気迫を持ち合わせていた。
でも、剣を持つたび彼の顔は青ざめて、しばらく動けなくなってしまうのがいつもの事だった。
「・・・・・・・・・」
少しだけ、自分の中の仮説に真実がくっついていくのを感じた。
出もおかしい点がいくつもある、勇者伝説では最後、魔物を打ち倒した勇者は天国に召されて神になったと書かれている。
流石に神を信じる気はないが、仮にあの人が神なならば何かしらの違和感があるはずだ。
(勇者伝説には、何か僕の知らない裏があるのかも・・・・・・・)
子どもの頃から知っている物語に、亀裂が入った気がする。
と、その時。
「リグレット、無事か」
ガラスの向こう側から炭まみれのブレイバさんがやってきた、ずいぶん慌てた様子で僕の体を見ている。
「よかった、特に目立った傷は無いみたいだ」
「・・・・・・・・・あっ、ホープは⁉がれきの下にいた女の子は⁉」
「大丈夫だ、先ほど意識が戻って君のことを心配していたよ」
ほっと一息、よかった、自分が体を張ったのは、無駄じゃなかった。
安堵の息を吐く僕に、ブレイバさんは歯切れ悪く言った。
「・・・・・・なぁ、大事な話があるんだが、いいか?」
「何?大事な話って」
僕は少し不安になった、ブレイバさんがくれた剣を無くしてしまった事だろうか?
「勇者伝説、君はどこまで知ってる?」
僕の目をしっかりと見つめてくるブレイバさんが尋ねてきたのは、意外なことだった。
「勇者の条件は二つ、17歳であることと、白髪であることだ」
やけに神妙な顔でおとぎ話を語るブレイバさんの言葉一つ一つで、僕は何となく察した。
自分の髪の毛を一本抜く、ちょっとした痛みと同時に毛が抜けた。
白だった。
太陽の光を受けて光る、勇者の象徴。
「白いだろう、美しいだろう、私は嫌いだが」
僕はブレイバさんの方を向いた。
「もしかして、大事な話って・・・・・・」
「ああ、出来ればしたくなかったけどな」
僕は席に座り直し、ブレイバさんの顔を見た。
「まずは言わせてくれ、誕生日おめでとう、そして申し訳ない、最悪なプレゼントを送る事になってしまって」
高揚感が実を包み始める僕にブレイバさんは言った。
「『導きの剣』の鞘は君を認めた、つまり君は今日から、世界を救う勇者様って訳だ」
その言葉が油となり、僕の人生を燃やす火は一気に燃え上がった。
また、寝起きの悪い朝だった。
今度は悪い夢を見た、勇者の旅の夢だった。
「・・・・・そんなはず、ないよな」
デタラメだと思う、でも、それを信じさせるほどの証拠を、自分は知っていた。
『私は無抵抗の人をたくさん殺した、それでもいいなら、私の家族になってくれないか?』
泣きながら手を差し伸べたあの人の顔は、まるで裁きを求める罪人のような顔だった。
あんな顔、今まで見た事が無いし、正直二度と見たくない。
『足を軸に剣を振るう、全方向から来る攻撃には慌てず、まずは一体一体倒していくべきだ』
彼はとても強かった、老人とは思えないほどの実力と気迫を持ち合わせていた。
でも、剣を持つたび彼の顔は青ざめて、しばらく動けなくなってしまうのがいつもの事だった。
「・・・・・・・・・」
少しだけ、自分の中の仮説に真実がくっついていくのを感じた。
出もおかしい点がいくつもある、勇者伝説では最後、魔物を打ち倒した勇者は天国に召されて神になったと書かれている。
流石に神を信じる気はないが、仮にあの人が神なならば何かしらの違和感があるはずだ。
(勇者伝説には、何か僕の知らない裏があるのかも・・・・・・・)
子どもの頃から知っている物語に、亀裂が入った気がする。
と、その時。
「リグレット、無事か」
ガラスの向こう側から炭まみれのブレイバさんがやってきた、ずいぶん慌てた様子で僕の体を見ている。
「よかった、特に目立った傷は無いみたいだ」
「・・・・・・・・・あっ、ホープは⁉がれきの下にいた女の子は⁉」
「大丈夫だ、先ほど意識が戻って君のことを心配していたよ」
ほっと一息、よかった、自分が体を張ったのは、無駄じゃなかった。
安堵の息を吐く僕に、ブレイバさんは歯切れ悪く言った。
「・・・・・・なぁ、大事な話があるんだが、いいか?」
「何?大事な話って」
僕は少し不安になった、ブレイバさんがくれた剣を無くしてしまった事だろうか?
「勇者伝説、君はどこまで知ってる?」
僕の目をしっかりと見つめてくるブレイバさんが尋ねてきたのは、意外なことだった。
「勇者の条件は二つ、17歳であることと、白髪であることだ」
やけに神妙な顔でおとぎ話を語るブレイバさんの言葉一つ一つで、僕は何となく察した。
自分の髪の毛を一本抜く、ちょっとした痛みと同時に毛が抜けた。
白だった。
太陽の光を受けて光る、勇者の象徴。
「白いだろう、美しいだろう、私は嫌いだが」
僕はブレイバさんの方を向いた。
「もしかして、大事な話って・・・・・・」
「ああ、出来ればしたくなかったけどな」
僕は席に座り直し、ブレイバさんの顔を見た。
「まずは言わせてくれ、誕生日おめでとう、そして申し訳ない、最悪なプレゼントを送る事になってしまって」
高揚感が実を包み始める僕にブレイバさんは言った。
「『導きの剣』の鞘は君を認めた、つまり君は今日から、世界を救う勇者様って訳だ」
その言葉が油となり、僕の人生を燃やす火は一気に燃え上がった。
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