10 / 100
10 ズブの素人。
しおりを挟む
自分語りをしてしまった次の日。
『宜しくお願い致します』
エルフと夢魔の混血の男性を紹介された。
何故、女性では無いのか。
後で問い詰めよう。
「宜しくお願い致します」
彼の相棒は火の精霊に属する小型獣、見た目トカゲのサラマンダー。
自身は水と風の魔法が既に使える為、補助として相棒と組んでいるそうで。
『職業が船乗りなんです、既に持てる力でも十分なんですけど、長旅には話し相手も必要ですから』
「成程」
職業に就くには、能力は勿論、既に得ている仲間によって難しくなる場合も有る。
もっと火力の出てしまう相棒では、暴走等の万が一を考え、船乗りは勿論輸送業に就く事はほぼ不可能だそうで。
強ければ良い、種類が多ければ良いワケでは無い。
実質、組み合わせ無限大、ぶっちゃけ考えるのが面倒。
さしてなりたいモノが無い者にとっては、最早絶望でしか無い。
選択肢の多さに頭が痛くなる。
敷かれたレールって、本当に楽だったんだな。
まぁ、レールと車幅が合わなかったんだけど。
『僕の様に職業に生かす為だけでは無く、元から知り合いであったり、趣味の為に相棒を探す方も居ますよ』
「昨今で、足りないと思える事や職種は何でしょうか」
『特には、すみません、思い当たりませんね』
はい詰んだ。
我が道を歩む程の我も無い、信念も無い、特技も技能も無い。
専業主婦の星の元に生まれたのかって程の、家族欲も無い。
詰んだ。
無気力女、詰みました。
『ネネ』
「あ、あぁ、失礼しました。お忙しい中来て頂いて」
『いえ、暫くは陸に居ますから、いつでもお呼び下さい』
「あ、はい」
『では』
あぁ、問い詰めないとな。
『すまないネネ、女性をと、要望したんだが』
「元老院ですか」
『いや、皇帝が、機会を与えるべきだと』
「船乗り、運送業に女性は居ますか」
『いや、あまり見掛ける事は無く、居ても夫婦や家族だが』
「成程、つまりはご厚意だと」
『あぁ、かも知れないが』
「殿下としては、どの職業に不足を感じますか」
『教育に関する者だと思う』
「あぁ、アレですからね」
『週末には貴族との立食会が』
「は?立食会?」
『聞いて』
「無い無い」
『仕立てを』
「確かに寸法は測りましたけど」
『すまない、少し話を聞いてくる』
「あぁ、どうぞ」
ルーイがエスコートをするからと、俺は予定の確認だけしていたんだが。
『ルーイ』
《お、ケンカ?》
《どうだろう、多分、ネネの事だよね》
『どうして立食会の詳細を伝えていないんだ』
《あのー、私から1つ良いですかね》
『何だろうか、ユノ』
《アナタに譲るか迷ってるのでは?》
『ルーイ』
《どちらも選ばないだろうけれど、何か、フェアじゃない気がしてね》
《おぉ、恋愛沙汰っぽいけど、何が問題なんですか?》
『ドレスの仕立ての事なんだ、婚約者には本来、自分の色を入れたドレスや小物を仕立てさせるんだが。そうか、2種類仕立てさせていたんだろう』
《一応、ね》
《良い気配りだと思いますけどね?》
『いや、婚約者以外の色や組み合わせを使用すれば、双方の評判が落ちる』
《あー、表に出る直前で再度選んで貰おうって事かな?健気だねぇ》
『ルーイ、そうなのか』
《年下だと知られてから、そうした組み合わせのデメリットも考えたし、見た目以上にネネは大人だから》
《自信が無くなった?》
《それもだけれど、据えるべき場所としては》
《皇太子妃?》
《ネネが嫌でも、守れるならソッチかなと》
《でも危険も伴いそうじゃない?》
《まぁ、だから、改めてネネに選んで貰おうかなと思って》
《凄い好きじゃん》
《自分では、そう思っていても、誘導され作り上げられた好意じゃない。とは言い切れないから、ね》
《あぁ、接待術ね、私もするから受けてみたら?》
『それは』
《ネネは多分、嫌とすら思わず受けろって言うと思うよ》
《それはそう》
『正直、受けたくないんだが』
《好きだからこそ嫌なのは分かるけど、それ、ネネさんが喜ぶかな?》
《僕は受けるよ、それこそ慣れも必要なんだし》
《よし偉い、良い子良い子、今日から実践しましょう》
『もし叶うなら、ネネの、見えない所で』
《それもそれでどうだろう、万が一にも嫉妬して貰えないし、見直しても貰えないよ?》
コレは、ある種の賭けになる。
俺がユノに傾倒すれば、ネネへの好意も偽りだった事になり、逆に傾かなければ本物だとしての補佐にはなるが。
容易く落ちれば、本格的に嫌悪される事になるだろう。
けれど、ネネには選ぶ権利が有る。
俺もルーイも選ばない、その自由もネネには有る。
そう選ぶには、情報が必要となる。
『分かった』
《よーし、頑張りましょう~》
立食会の事は、ルーイと殿下の思惑がこんがらがっただけだそうで、改めてドレスの説明を受け。
ユノちゃんと色を合わせる事に、と言うか来訪者用の色が有るそうで、白と銀のお揃いで出る事になった。
念の為にと、皇帝が用意していてくれたらしく。
ドレスが2着、余ってしまった。
《ごめんね、ネネ》
「いえ、誰の庇護下に入るか、そこはユノちゃんが居ない時のままでしたし」
《ちょっと忙しなかったもんねー、ごめんね私も気付かなくて》
『いや、コチラにも落ち度が有った、以後気を付ける』
《まぁまぁ、次はもう同じ事は無いだろうし、活かして次にいきましょう》
「ですね、部屋に戻りますね、まだ魔法の問題が解決していないので」
《そこもかー、頑張って》
「はい、では」
ユノちゃんの存在は大きい。
喧々して張り詰めた空気が和らぐ、緩衝材で中和剤。
しかも、どうやら独自の接待術を駆使しているらしいのに、私には敢えて何も言わない。
敢えて不要な嫉妬心を煽らず、コチラに見極めさせてくれる、若いのに出来た人間だ。
多分、産まれる場所を。
いや、私だけが間違えたのだろう、来る場所も産まれる場所も何もかも。
あの子が生きたかったかも知れない人生を、大切にしましょう。
いや、ならこの人生を代わりに生きてみろよ、と。
グレ無かった自分を褒めてやりたい、捻くれず曲がらず生きられるもんなら生きてみろ、他人の人生舐めんなよ。
この反骨精神が外になり向けば良かったが、そこまですら至らなかった。
ただ、馬鹿には言っても分からない、兄のその一言が腑に落ちて。
達観と言うか、諦めが強く出ただけ。
所詮は凡庸で平凡。
男に逃げたと言われてもおかしくはない状況で、しかも失敗して、まさかの異世界転移ですってよ奥様。
家族が居なければ、多少は楽になるんじゃないか。
そんな事は案の定なかった、居ないは居ないなりの苦労が有るし、少なくとも家族自体は嫌いじゃない。
ただ、もう、比較されたり揶揄される存在にはなりたくなかった。
だからこそ、それなりに清く正しく生きてたのに。
相手選びで失敗した。
もっと、家族に相談すれば。
《ネネ様、お菓子をどうぞ》
『何か、思い詰めてらっしゃる様に思えたのですが、どうかなさいましたか?』
「人生の伴侶を選ぶコツ、有りますかね」
『それはとても難しい事ですから、失敗を大前提に多くと関わるしか無いかと』
《でもネネ様はココに来たばかり、実質赤ちゃんなんですから、もう少し何か指標が欲しいと思いますよ?ね?》
赤ちゃん。
確かに赤ちゃんだ。
生後半年にも満たない赤ちゃん。
「でちゅね」
《ふふふ、ほら》
『では先ず、身近な者が止めておけと言ったら、1度立ち止まり良く考える事ですね』
「やっぱり、周囲とも関わるべきでちゅよね」
《ふふ、親族が、お相手のお母様からウチので良いのか。そう言われたんだそうです》
『そして私の言葉を思い出し、じゃあ止めます、と帰ったそうです』
「潔い」
『はい、そして後の噂で、借金が有ったそうで』
《お相手のご家族が知らない借金だったそうですけど、自爆なさって発覚したそうです》
「豪運でらっしゃる」
『それこそ、勘も、少し居心地が悪かったそうで。それに重なり、一旦立ち止まろう、そう思えたそうです』
「私は、我慢し過ぎて、失敗してしまいました」
『ですが失敗だったと、既に原因も理解してらっしゃるのですから、それ以上ご自分を責めては可哀想です』
《そうですよ、赤ちゃんは失敗して成長するんですし。誰も死なず、他に害が無かったなら、寧ろ褒めるべきですよ》
「甘くないですか?」
『ネネ様の生きてらっしゃった場所とは、厳しくする部分が違うのかも知れませんが。損をさせず殺させもしない、その事は十分に褒められるべきだと思いますよ』
《そうですよ、八つ当たりも逆恨みもしないなんて、超偉いと思いますけど。しちゃいました?》
「いえ、寧ろ閉じ籠もる傾向に有るので」
《なら凄い偉いじゃないですか、酷い事件程、逆恨みとか八つ当たりが主なんですけど。ソッチって違うんですか?》
「あぁ、いえ、確かに」
『マトモな躾け、お考えをなさっているからこそ、そうした事はなさらない』
《貴族も民草も魔獣も、全てがそうなら、かなり平和になると思いませんか?》
「けれども、そうでは無い」
『はい、事件事故は未だに存在しておりますから』
《当たり前が出来て偉いんです、ココでは》
目から、鱗と言う名の涙が零れ落ちそうになってしまった。
けれど、彼女達はココの人間、皇族に使われる立場。
「ありがとうございます、難しいですね、常識の違いは」
《ですよね》
『だからこそ、どうかご遠慮なさらずお尋ね下さい』
「はい、ありがとうございます、少し部屋で考えてみますね」
『はい、では』
《失礼致します》
これじゃあ、生き様がズブの素人。
皇太子妃なんか、絶対に無理。
『宜しくお願い致します』
エルフと夢魔の混血の男性を紹介された。
何故、女性では無いのか。
後で問い詰めよう。
「宜しくお願い致します」
彼の相棒は火の精霊に属する小型獣、見た目トカゲのサラマンダー。
自身は水と風の魔法が既に使える為、補助として相棒と組んでいるそうで。
『職業が船乗りなんです、既に持てる力でも十分なんですけど、長旅には話し相手も必要ですから』
「成程」
職業に就くには、能力は勿論、既に得ている仲間によって難しくなる場合も有る。
もっと火力の出てしまう相棒では、暴走等の万が一を考え、船乗りは勿論輸送業に就く事はほぼ不可能だそうで。
強ければ良い、種類が多ければ良いワケでは無い。
実質、組み合わせ無限大、ぶっちゃけ考えるのが面倒。
さしてなりたいモノが無い者にとっては、最早絶望でしか無い。
選択肢の多さに頭が痛くなる。
敷かれたレールって、本当に楽だったんだな。
まぁ、レールと車幅が合わなかったんだけど。
『僕の様に職業に生かす為だけでは無く、元から知り合いであったり、趣味の為に相棒を探す方も居ますよ』
「昨今で、足りないと思える事や職種は何でしょうか」
『特には、すみません、思い当たりませんね』
はい詰んだ。
我が道を歩む程の我も無い、信念も無い、特技も技能も無い。
専業主婦の星の元に生まれたのかって程の、家族欲も無い。
詰んだ。
無気力女、詰みました。
『ネネ』
「あ、あぁ、失礼しました。お忙しい中来て頂いて」
『いえ、暫くは陸に居ますから、いつでもお呼び下さい』
「あ、はい」
『では』
あぁ、問い詰めないとな。
『すまないネネ、女性をと、要望したんだが』
「元老院ですか」
『いや、皇帝が、機会を与えるべきだと』
「船乗り、運送業に女性は居ますか」
『いや、あまり見掛ける事は無く、居ても夫婦や家族だが』
「成程、つまりはご厚意だと」
『あぁ、かも知れないが』
「殿下としては、どの職業に不足を感じますか」
『教育に関する者だと思う』
「あぁ、アレですからね」
『週末には貴族との立食会が』
「は?立食会?」
『聞いて』
「無い無い」
『仕立てを』
「確かに寸法は測りましたけど」
『すまない、少し話を聞いてくる』
「あぁ、どうぞ」
ルーイがエスコートをするからと、俺は予定の確認だけしていたんだが。
『ルーイ』
《お、ケンカ?》
《どうだろう、多分、ネネの事だよね》
『どうして立食会の詳細を伝えていないんだ』
《あのー、私から1つ良いですかね》
『何だろうか、ユノ』
《アナタに譲るか迷ってるのでは?》
『ルーイ』
《どちらも選ばないだろうけれど、何か、フェアじゃない気がしてね》
《おぉ、恋愛沙汰っぽいけど、何が問題なんですか?》
『ドレスの仕立ての事なんだ、婚約者には本来、自分の色を入れたドレスや小物を仕立てさせるんだが。そうか、2種類仕立てさせていたんだろう』
《一応、ね》
《良い気配りだと思いますけどね?》
『いや、婚約者以外の色や組み合わせを使用すれば、双方の評判が落ちる』
《あー、表に出る直前で再度選んで貰おうって事かな?健気だねぇ》
『ルーイ、そうなのか』
《年下だと知られてから、そうした組み合わせのデメリットも考えたし、見た目以上にネネは大人だから》
《自信が無くなった?》
《それもだけれど、据えるべき場所としては》
《皇太子妃?》
《ネネが嫌でも、守れるならソッチかなと》
《でも危険も伴いそうじゃない?》
《まぁ、だから、改めてネネに選んで貰おうかなと思って》
《凄い好きじゃん》
《自分では、そう思っていても、誘導され作り上げられた好意じゃない。とは言い切れないから、ね》
《あぁ、接待術ね、私もするから受けてみたら?》
『それは』
《ネネは多分、嫌とすら思わず受けろって言うと思うよ》
《それはそう》
『正直、受けたくないんだが』
《好きだからこそ嫌なのは分かるけど、それ、ネネさんが喜ぶかな?》
《僕は受けるよ、それこそ慣れも必要なんだし》
《よし偉い、良い子良い子、今日から実践しましょう》
『もし叶うなら、ネネの、見えない所で』
《それもそれでどうだろう、万が一にも嫉妬して貰えないし、見直しても貰えないよ?》
コレは、ある種の賭けになる。
俺がユノに傾倒すれば、ネネへの好意も偽りだった事になり、逆に傾かなければ本物だとしての補佐にはなるが。
容易く落ちれば、本格的に嫌悪される事になるだろう。
けれど、ネネには選ぶ権利が有る。
俺もルーイも選ばない、その自由もネネには有る。
そう選ぶには、情報が必要となる。
『分かった』
《よーし、頑張りましょう~》
立食会の事は、ルーイと殿下の思惑がこんがらがっただけだそうで、改めてドレスの説明を受け。
ユノちゃんと色を合わせる事に、と言うか来訪者用の色が有るそうで、白と銀のお揃いで出る事になった。
念の為にと、皇帝が用意していてくれたらしく。
ドレスが2着、余ってしまった。
《ごめんね、ネネ》
「いえ、誰の庇護下に入るか、そこはユノちゃんが居ない時のままでしたし」
《ちょっと忙しなかったもんねー、ごめんね私も気付かなくて》
『いや、コチラにも落ち度が有った、以後気を付ける』
《まぁまぁ、次はもう同じ事は無いだろうし、活かして次にいきましょう》
「ですね、部屋に戻りますね、まだ魔法の問題が解決していないので」
《そこもかー、頑張って》
「はい、では」
ユノちゃんの存在は大きい。
喧々して張り詰めた空気が和らぐ、緩衝材で中和剤。
しかも、どうやら独自の接待術を駆使しているらしいのに、私には敢えて何も言わない。
敢えて不要な嫉妬心を煽らず、コチラに見極めさせてくれる、若いのに出来た人間だ。
多分、産まれる場所を。
いや、私だけが間違えたのだろう、来る場所も産まれる場所も何もかも。
あの子が生きたかったかも知れない人生を、大切にしましょう。
いや、ならこの人生を代わりに生きてみろよ、と。
グレ無かった自分を褒めてやりたい、捻くれず曲がらず生きられるもんなら生きてみろ、他人の人生舐めんなよ。
この反骨精神が外になり向けば良かったが、そこまですら至らなかった。
ただ、馬鹿には言っても分からない、兄のその一言が腑に落ちて。
達観と言うか、諦めが強く出ただけ。
所詮は凡庸で平凡。
男に逃げたと言われてもおかしくはない状況で、しかも失敗して、まさかの異世界転移ですってよ奥様。
家族が居なければ、多少は楽になるんじゃないか。
そんな事は案の定なかった、居ないは居ないなりの苦労が有るし、少なくとも家族自体は嫌いじゃない。
ただ、もう、比較されたり揶揄される存在にはなりたくなかった。
だからこそ、それなりに清く正しく生きてたのに。
相手選びで失敗した。
もっと、家族に相談すれば。
《ネネ様、お菓子をどうぞ》
『何か、思い詰めてらっしゃる様に思えたのですが、どうかなさいましたか?』
「人生の伴侶を選ぶコツ、有りますかね」
『それはとても難しい事ですから、失敗を大前提に多くと関わるしか無いかと』
《でもネネ様はココに来たばかり、実質赤ちゃんなんですから、もう少し何か指標が欲しいと思いますよ?ね?》
赤ちゃん。
確かに赤ちゃんだ。
生後半年にも満たない赤ちゃん。
「でちゅね」
《ふふふ、ほら》
『では先ず、身近な者が止めておけと言ったら、1度立ち止まり良く考える事ですね』
「やっぱり、周囲とも関わるべきでちゅよね」
《ふふ、親族が、お相手のお母様からウチので良いのか。そう言われたんだそうです》
『そして私の言葉を思い出し、じゃあ止めます、と帰ったそうです』
「潔い」
『はい、そして後の噂で、借金が有ったそうで』
《お相手のご家族が知らない借金だったそうですけど、自爆なさって発覚したそうです》
「豪運でらっしゃる」
『それこそ、勘も、少し居心地が悪かったそうで。それに重なり、一旦立ち止まろう、そう思えたそうです』
「私は、我慢し過ぎて、失敗してしまいました」
『ですが失敗だったと、既に原因も理解してらっしゃるのですから、それ以上ご自分を責めては可哀想です』
《そうですよ、赤ちゃんは失敗して成長するんですし。誰も死なず、他に害が無かったなら、寧ろ褒めるべきですよ》
「甘くないですか?」
『ネネ様の生きてらっしゃった場所とは、厳しくする部分が違うのかも知れませんが。損をさせず殺させもしない、その事は十分に褒められるべきだと思いますよ』
《そうですよ、八つ当たりも逆恨みもしないなんて、超偉いと思いますけど。しちゃいました?》
「いえ、寧ろ閉じ籠もる傾向に有るので」
《なら凄い偉いじゃないですか、酷い事件程、逆恨みとか八つ当たりが主なんですけど。ソッチって違うんですか?》
「あぁ、いえ、確かに」
『マトモな躾け、お考えをなさっているからこそ、そうした事はなさらない』
《貴族も民草も魔獣も、全てがそうなら、かなり平和になると思いませんか?》
「けれども、そうでは無い」
『はい、事件事故は未だに存在しておりますから』
《当たり前が出来て偉いんです、ココでは》
目から、鱗と言う名の涙が零れ落ちそうになってしまった。
けれど、彼女達はココの人間、皇族に使われる立場。
「ありがとうございます、難しいですね、常識の違いは」
《ですよね》
『だからこそ、どうかご遠慮なさらずお尋ね下さい』
「はい、ありがとうございます、少し部屋で考えてみますね」
『はい、では』
《失礼致します》
これじゃあ、生き様がズブの素人。
皇太子妃なんか、絶対に無理。
0
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ぽっちゃり女子の異世界人生
猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。
最強主人公はイケメンでハーレム。
脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。
落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。
=主人公は男でも女でも顔が良い。
そして、ハンパなく強い。
そんな常識いりませんっ。
私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。
【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】
あまりさんののっぴきならない事情
菱沼あゆ
キャラ文芸
強引に見合い結婚させられそうになって家出し、憧れのカフェでバイトを始めた、あまり。
充実した日々を送っていた彼女の前に、驚くような美形の客、犬塚海里《いぬづか かいり》が現れた。
「何故、こんなところに居る? 南条あまり」
「……嫌な人と結婚させられそうになって、家を出たからです」
「それ、俺だろ」
そーですね……。
カフェ店員となったお嬢様、あまりと常連客となった元見合い相手、海里の日常。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる