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琴音の存在 2
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琴音の名字である「河合」で探しても「琴音」で探しても見つからない。信じられない気持ちでメモリーを全て確認してみたが、やっぱりない。
そうだ。この前も琴音とメールをしたはずだから、メールの送受信の記録を見れば彼女のメールアドレスが分かるはずだ。メール画面に切り替えて送受信記録を確認する。
ない。
「何でないんだよっ!」
苛立ちのあまり、独り言が大きくなる。
そんなはずがない。
遥と会った日に琴音からの返信があったのをはっきり覚えている。
婚約相手の連絡先が登録されていないということはあり得ない。誤って消してしまったというのか?琴音から逃げたいという一心から無意識にメモリーを消したのだろうか?そんな馬鹿なことがあるか。
携帯電話を持つ手が震える。心臓の鼓動が飛び上がり、腹痛まで襲ってきた。思わず携帯を投げ捨てる。自分の身に起こっていることが理解できない。苛立ちからイスを蹴り飛ばす。
琴音はどこに行ってしまったんだ。彼女の痕跡がどんどんなくなっていく。琴音はいなくなったことになっているんだ。
テーブル上の写真に目がいく。そうだ。琴音の痕跡から探していこう。
携帯電話のカメラ機能で撮影した写真がデータとして数枚残っていたはずだ。携帯を拾い上げて写真を探すが彼女の姿はどこにもない。
すぐにテレビ台に入っているデジタルカメラを奪うように手に取り、画像を見るが一枚もデータが残っていない。
どうしてデータがないんだ?
琴音の顔を思い出してみる。必死に記憶の糸を紡ごうとした。
優しくて気立てがよくて料理が上手くて……、大学4年生の河合琴音。
どんな髪型だった?目は?鼻は?口は?頬は?顔の形は?どんな服を好んで着ていた?
突如激しい頭痛が襲ってきた。脳の血管が破裂しそうなほど激しく鼓動している。髪を掻き毟るように頭を抱えた。
琴音の顔が思い出せない。脳内で映像化しようとするが、顔に黒い靄のような物がかかって取り払うことができない。
何だよこれ?この靄鬱陶しいな!
身体をじたばた動かしても靄は取れなかった。それどころか、琴音の姿は少しずつ透明になって消えていった。
気付けば大量の汗が頬を伝い、床に落ちていた。
「あははは、あはははははは」
色んな感情が入り混じって、自分をコントロールできなくなってしまった。私は狂ったように笑った。
そうだ。この前も琴音とメールをしたはずだから、メールの送受信の記録を見れば彼女のメールアドレスが分かるはずだ。メール画面に切り替えて送受信記録を確認する。
ない。
「何でないんだよっ!」
苛立ちのあまり、独り言が大きくなる。
そんなはずがない。
遥と会った日に琴音からの返信があったのをはっきり覚えている。
婚約相手の連絡先が登録されていないということはあり得ない。誤って消してしまったというのか?琴音から逃げたいという一心から無意識にメモリーを消したのだろうか?そんな馬鹿なことがあるか。
携帯電話を持つ手が震える。心臓の鼓動が飛び上がり、腹痛まで襲ってきた。思わず携帯を投げ捨てる。自分の身に起こっていることが理解できない。苛立ちからイスを蹴り飛ばす。
琴音はどこに行ってしまったんだ。彼女の痕跡がどんどんなくなっていく。琴音はいなくなったことになっているんだ。
テーブル上の写真に目がいく。そうだ。琴音の痕跡から探していこう。
携帯電話のカメラ機能で撮影した写真がデータとして数枚残っていたはずだ。携帯を拾い上げて写真を探すが彼女の姿はどこにもない。
すぐにテレビ台に入っているデジタルカメラを奪うように手に取り、画像を見るが一枚もデータが残っていない。
どうしてデータがないんだ?
琴音の顔を思い出してみる。必死に記憶の糸を紡ごうとした。
優しくて気立てがよくて料理が上手くて……、大学4年生の河合琴音。
どんな髪型だった?目は?鼻は?口は?頬は?顔の形は?どんな服を好んで着ていた?
突如激しい頭痛が襲ってきた。脳の血管が破裂しそうなほど激しく鼓動している。髪を掻き毟るように頭を抱えた。
琴音の顔が思い出せない。脳内で映像化しようとするが、顔に黒い靄のような物がかかって取り払うことができない。
何だよこれ?この靄鬱陶しいな!
身体をじたばた動かしても靄は取れなかった。それどころか、琴音の姿は少しずつ透明になって消えていった。
気付けば大量の汗が頬を伝い、床に落ちていた。
「あははは、あはははははは」
色んな感情が入り混じって、自分をコントロールできなくなってしまった。私は狂ったように笑った。
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