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原因不明の婚約破棄
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「ティア、お前との婚約を破棄する!!」
「えっ、何故ですかワルド様! 私は貴方の為に……」
王都で行われたパーティの夜。
私は、バルコニーで婚約者のワルド様からこう告げられました。
「あぁ。それは重々承知している」
「では何故ですか!! はっきりと仰って下さい! 好きな方ができましたか? 私に至らない点がありましたか? そんなどうして!!」
私は唐突な衝撃から、ワルド様に立て続けに質問をしてしまいます。
でも信じられないでしょう? これまで、私たちはイチャイチャラブラブズッキュンバッキュンでした。
しかし、ここ半年はワルド様は国境へ遠征に行っておられたので……
「もしや現地妻でもゲットしたのですか!? 私は寛大です、第2妃でも3妃でも私がトップofワイフなら大丈夫なので!!!!」
思わずヒートアップ。それを静かな石のように見つめておられるワルド様。なんだかムカムカして来ますね……
プンプンゲージを上昇させていた最中、徐に石が口を……
失礼、ワルド様が口を開きました。
「ところでティア、このパーティが何故行われたか知っているな?」
「勿論! 貴方様が大きな武功を立てられたお祝いのパーティです! 当然です、私は貴女の婚約者ですよ!?」
なんでこんな当たり前のことを聞いてくるのでしょう。
クッソ、私は早く理由が知りたいの!!
回りくどさに、更に頭に血が昇ります。
「実はな…… 父上に、病が見つかった」
「えっ、国王様に!?」
どうやらようやく本題……
と思ったところ、相当なヘビーパンチを食らってしまいました。
どういう事でしょう!? 血が昇った頭では、この重たい情報を処理しきれません。
でもそんな国難の時こそ、私が貴方様をお支えするのに……
アワアワする私を見て察したのか、動きが止まるまで喋るのを待ってくれていたワルド様が再び口を開きます。
「うむ。すぐに死に至るものでは無いが、徐々に体力が落ちていくような病らしい。そこで、この武功を持って俺が王の補佐をすることと相成った」
ヒュー。おめでたい! とでも言えばいいのでしょうか。王様が大丈夫なのは良かったですが……
「……でもそれが婚約となんの関係があるのですか! 昇進おめでとうございます! とでも言えばいいのでしょうか? 国王様がお元気そうで良かったと!? 婚約との間になんの障害がありましょうか!! 私は将来の義父の為に力を尽くす覚悟はもう決まっております!」
口から言葉が途切れません。でもそうでしょう?
そんな国家の一大事に、我が公爵家を敵に回すような真似をするほど愚かだとは思って居なかったのです。
一向に理由を教えてくれないのが、もどかしかったのです。
ここまで来て、まだワルド様は逡巡しておられます。
はよ言えま!!!!
石は数度頭を振った後、なんかモジモジしながら話出しました。その時間すら無駄に感じます。
「そうだな…… だから将来の義父を、今の義父にして欲しい」
「意味が分かりませんわ!」
なんか言ったと思ったらクソ言語使いやがりやがって!!!
わかりませんわ!!!
これには私の令嬢フェースも崩れ、心の声が飛び出してしまいました。
ハニカミ笑顔がウザったく…… いやでも可愛い…… うz…… かわわ……
「ごほんっ! ですから理由を、簡単に、ゆっくり、分かりやすくお願い致します。」
「だからだな…… すまん、先程から言い方が悪かった。言葉の綾が多すぎた。分かった。言うぞ俺、頑張れ俺……
――――――お、俺と結婚して欲しい!」
「え、は、うっ!!!」
しかし、続いて告げられた言葉が私の思考を破壊します。
怒りで赤くなっていた顔が、なんか虹色に動いていく気がします。
暗いバルコニーで、結局赤色に収まった顔は見られていないでしょうか?
あんなになりふり構っていなかったのに、今は細かい所が気になります。
人生で初めてのプロポーズ。そんな場を台無しにしていたのは、私の方……
いや、あっちの言い方も悪かったです。
兎に角、私の中にあるのは Yes or はい
大好きな婚約者との婚約を破棄し……
いやこれ破棄じゃないでしょう。
「え、えぇ喜んで……」
「よし! やった! ありがとう! よし、今からパーティで発表だ!!」
「え、えぇぇぇ!?」
こうしてこの国に新たな王太子妃が誕生しました。きっとこれを機にもっともっと発展する国になるでしょう。
「全く、本当に人騒がせな旦那様なんですから…… 旦那様…… ふふっ……♪」
________
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「えっ、何故ですかワルド様! 私は貴方の為に……」
王都で行われたパーティの夜。
私は、バルコニーで婚約者のワルド様からこう告げられました。
「あぁ。それは重々承知している」
「では何故ですか!! はっきりと仰って下さい! 好きな方ができましたか? 私に至らない点がありましたか? そんなどうして!!」
私は唐突な衝撃から、ワルド様に立て続けに質問をしてしまいます。
でも信じられないでしょう? これまで、私たちはイチャイチャラブラブズッキュンバッキュンでした。
しかし、ここ半年はワルド様は国境へ遠征に行っておられたので……
「もしや現地妻でもゲットしたのですか!? 私は寛大です、第2妃でも3妃でも私がトップofワイフなら大丈夫なので!!!!」
思わずヒートアップ。それを静かな石のように見つめておられるワルド様。なんだかムカムカして来ますね……
プンプンゲージを上昇させていた最中、徐に石が口を……
失礼、ワルド様が口を開きました。
「ところでティア、このパーティが何故行われたか知っているな?」
「勿論! 貴方様が大きな武功を立てられたお祝いのパーティです! 当然です、私は貴女の婚約者ですよ!?」
なんでこんな当たり前のことを聞いてくるのでしょう。
クッソ、私は早く理由が知りたいの!!
回りくどさに、更に頭に血が昇ります。
「実はな…… 父上に、病が見つかった」
「えっ、国王様に!?」
どうやらようやく本題……
と思ったところ、相当なヘビーパンチを食らってしまいました。
どういう事でしょう!? 血が昇った頭では、この重たい情報を処理しきれません。
でもそんな国難の時こそ、私が貴方様をお支えするのに……
アワアワする私を見て察したのか、動きが止まるまで喋るのを待ってくれていたワルド様が再び口を開きます。
「うむ。すぐに死に至るものでは無いが、徐々に体力が落ちていくような病らしい。そこで、この武功を持って俺が王の補佐をすることと相成った」
ヒュー。おめでたい! とでも言えばいいのでしょうか。王様が大丈夫なのは良かったですが……
「……でもそれが婚約となんの関係があるのですか! 昇進おめでとうございます! とでも言えばいいのでしょうか? 国王様がお元気そうで良かったと!? 婚約との間になんの障害がありましょうか!! 私は将来の義父の為に力を尽くす覚悟はもう決まっております!」
口から言葉が途切れません。でもそうでしょう?
そんな国家の一大事に、我が公爵家を敵に回すような真似をするほど愚かだとは思って居なかったのです。
一向に理由を教えてくれないのが、もどかしかったのです。
ここまで来て、まだワルド様は逡巡しておられます。
はよ言えま!!!!
石は数度頭を振った後、なんかモジモジしながら話出しました。その時間すら無駄に感じます。
「そうだな…… だから将来の義父を、今の義父にして欲しい」
「意味が分かりませんわ!」
なんか言ったと思ったらクソ言語使いやがりやがって!!!
わかりませんわ!!!
これには私の令嬢フェースも崩れ、心の声が飛び出してしまいました。
ハニカミ笑顔がウザったく…… いやでも可愛い…… うz…… かわわ……
「ごほんっ! ですから理由を、簡単に、ゆっくり、分かりやすくお願い致します。」
「だからだな…… すまん、先程から言い方が悪かった。言葉の綾が多すぎた。分かった。言うぞ俺、頑張れ俺……
――――――お、俺と結婚して欲しい!」
「え、は、うっ!!!」
しかし、続いて告げられた言葉が私の思考を破壊します。
怒りで赤くなっていた顔が、なんか虹色に動いていく気がします。
暗いバルコニーで、結局赤色に収まった顔は見られていないでしょうか?
あんなになりふり構っていなかったのに、今は細かい所が気になります。
人生で初めてのプロポーズ。そんな場を台無しにしていたのは、私の方……
いや、あっちの言い方も悪かったです。
兎に角、私の中にあるのは Yes or はい
大好きな婚約者との婚約を破棄し……
いやこれ破棄じゃないでしょう。
「え、えぇ喜んで……」
「よし! やった! ありがとう! よし、今からパーティで発表だ!!」
「え、えぇぇぇ!?」
こうしてこの国に新たな王太子妃が誕生しました。きっとこれを機にもっともっと発展する国になるでしょう。
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