17 / 27
17 スマホ10分以上使ったら死ぬ設定です
俺の脳内ではアクション映画さながらのBGMが流れていた。
適当に買ったチョコを生徒鞄にぶち込み、トイレに行くと言って駅の外に出る。
駅の中にあるトイレは綺麗だが、外にあるトイレは野蛮だ。
野生の人間が使ったかのように荒れている。
「トイレっていうのは嘘だしな」
前の使用者の大便が流されていないままの便器を眺めて、ぼそっと呟く。
「あとは家に帰るだけだ」
幸い、30秒ほど走れば家に着く距離だ。
唯一難しいのが横断歩道。
基本的に横断歩道は黄色信号になったら渡ってはいけない。
小学生も知っているようなことだが、大人になっても黄色信号で渡ろうとする輩がいる。自転車で横断するなどもってのほか。
つまり、横断歩道を渡る際のタイミングは完璧でなくてはいけない。
1秒でも歩き出すタイミングがずれてしまえば、世界の大混乱を巻き起こす。世界平和のためにも、横断歩道は気合を入れて渡ろう。
「秋くん、まだ? もしかしてトイレットペーパーなかった? お姉ちゃんが持っていくから、入るよー」
「ちゃ、ちゃんとトイレットペーパーあるから大丈夫!」
姉さんが男子トイレの外から声を投げてきた。
──待ち伏せだ。
俺の逃げ場はないに等しい。
予想していなかったこともなかったが、面倒なことになった。これは当初の脱走計画を変更するしかない。
俺は今個室に入っている。
少し不衛生な気がするので便座に腰かけているわけじゃない。
生徒鞄からスマホを取り出し、姉さんにメッセージを送る。
〈ごめん、ちょっとお腹痛い〉
〈今日は先に帰るから、姉さんは二人と五番街にでも行ってて〉
0.1秒で既読が付いた。
〈大丈夫? やっぱりお姉ちゃんが一緒に個室入ってあげるね〉
〈それはだめ〉
〈普通に犯罪だから〉
〈でも秋くんが苦しいなら、お姉ちゃんも一緒に苦しむよ〉
〈お願いだ姉さん〉
〈部長として、副部長の姉さんには日菜美と千冬を頼みたい〉
この調子でLIМEし続けてたら腱鞘炎確定だ。
普段スマホをほぼ使わないので手首の筋肉が悲鳴を上げている。
俺にはスマホを1日に10分以上触ると死ぬ設定があるのだ。急いでスマホの使用を終わらせないと。
命に関わる問題だったので、キークリックの正確性が上がった。
〈秋くん……〉
〈お姉ちゃんのこと、そこまで信頼してくれてるんだね(泣)〉
〈誰よりも信頼してるよ〉
〈お姉ちゃん、張り切っちゃうね〉
〈先輩として後輩の面倒は見ておくから、お姉ちゃんが帰ってくるの待っててね〉
〈すぐ帰ってくるから〉
〈絶対〉
〈帰って〉
〈くる〉
〈から〉
結構チョロいのはいいが、この狂気を感じる返信はやめてほしい。
それにしてもクリックが速いな。
俺がひとつの文を打ち終わるまでに、姉さんはその3倍くらいの文を打ち込んでいる。
予測入力を駆使しながらやるから早いのかな。
知らんけど。
〈秋空〉
〈あたしもチョコ買ったから〉
今度は別の奴からメッセージが来た。
〈そっか〉
〈それはよかったね〉
〈なんか冷たくない?〉
〈ちょっと体調悪くて〉
嘘だけど。
〈それはお姉さんから聞いた〉
〈あたしの義姉さんから〉
〈それじゃあ、今日俺家に帰るから〉
〈また明日〉
〈やっぱり冷たいよね〉
〈それって、あたしが元カノだから?〉
いろいろとしつこい。
早く姉さんたちとどっか行ってくれ。
もうすぐ10分が経過してしまいそうだったので、姉さんと千冬には返信をせず、スマホの電源をオフにして鞄に封印する。
これでこの世界のあらゆる「鬱陶しさ」から解放された。
恐る恐る男子トイレの外を見渡す。
姉さんたちはもういないようだ。
先輩風を吹かせようとしている姉さんに率いられ、五番街にでも行ったことを望む。
こうして、俺の帰宅部としての最初の活動を終わりを迎えるのだった。
「秋くんっ!」
ささっと帰宅して、4分間はひとりだった。
母さんも父さんもまだ仕事で帰ってきていない。
現在時刻は18時。
本来なら姉さんが夕食を作っているが、今日は俺が作ろう。そう思って、お湯を沸かすための水を汲んでいたら──。
「お腹大丈夫? お姉ちゃんがキスしてあげるから、秋くんはベッドでおとなしくしようね」
とんでもない勢いでキッチンに美少女が乱入。
俺のお腹に抱きついてくる衝撃に耐えられず、水の入った片手鍋をひっくり返してしまった。
大量の水が姉さんにかかる。
体の至るところから水滴をぽたぽたと垂らす姉さん。
「エロっ」
思わず口から出てしまった。
制服は水浸しで、その内側に秘めた下着というものが見えようとしている。夏服だから生地が薄いのだ。
姉さんの下着は何度も見たことがあるが、こういったシチュエーションは初めてだった。
とはいえ、相手は姉さん。
邪な感情を抱くことはない。
「秋くん、今、エロいって言った?」
「いや、エモいって言った」
「違うよね。ちゃんと『ロ』って発音してたよね」
「俺をこんなに心配してくれる姉さんがエモいなぁと思って」
「もう秋くんったら、シスコンなんだから」
吐息の混ざった声で姉さんが囁く。
背筋がゾクッとした。
「いいんだよ、お姉ちゃんに興奮してくれても」
気づけば姉さんは俺に覆いかぶさっている。
南米のウルバンバ渓谷──つまり姉さんの胸の谷間が俺の視線のすぐそこだ。ショートの髪が重力で垂れ、俺の顔をくすぐった。
「びしょ濡れだから着替えてきたら?」
こんな時、俺は現実的なことを言って、この危険な状況を酔いから覚ます。
「いっぱい濡れちゃったね、秋くん」
「だから着替えようか」
「お姉ちゃんをこんなに濡らしておいて、罪な男だね」
そんな罪な男は夕食を作らなくてはならない。
「下着も濡れちゃったから、シャワー浴びてこようかな」
「いいんじゃない。体調よくなったから俺が夕食作っとくよ」
「秋くんも少し濡れてるよ? シャワー、一緒に──」
「このままだと風邪引くから、早く脱いだ方が……」
なーんか失言したような気がする。
「うん、脱ぐね。今ここで」
姉さんはそう言って、ゆっくりと濡れた制服を脱ぎ始めた。
《次回18話 いよいよ登場の爽やか系イケメン》
適当に買ったチョコを生徒鞄にぶち込み、トイレに行くと言って駅の外に出る。
駅の中にあるトイレは綺麗だが、外にあるトイレは野蛮だ。
野生の人間が使ったかのように荒れている。
「トイレっていうのは嘘だしな」
前の使用者の大便が流されていないままの便器を眺めて、ぼそっと呟く。
「あとは家に帰るだけだ」
幸い、30秒ほど走れば家に着く距離だ。
唯一難しいのが横断歩道。
基本的に横断歩道は黄色信号になったら渡ってはいけない。
小学生も知っているようなことだが、大人になっても黄色信号で渡ろうとする輩がいる。自転車で横断するなどもってのほか。
つまり、横断歩道を渡る際のタイミングは完璧でなくてはいけない。
1秒でも歩き出すタイミングがずれてしまえば、世界の大混乱を巻き起こす。世界平和のためにも、横断歩道は気合を入れて渡ろう。
「秋くん、まだ? もしかしてトイレットペーパーなかった? お姉ちゃんが持っていくから、入るよー」
「ちゃ、ちゃんとトイレットペーパーあるから大丈夫!」
姉さんが男子トイレの外から声を投げてきた。
──待ち伏せだ。
俺の逃げ場はないに等しい。
予想していなかったこともなかったが、面倒なことになった。これは当初の脱走計画を変更するしかない。
俺は今個室に入っている。
少し不衛生な気がするので便座に腰かけているわけじゃない。
生徒鞄からスマホを取り出し、姉さんにメッセージを送る。
〈ごめん、ちょっとお腹痛い〉
〈今日は先に帰るから、姉さんは二人と五番街にでも行ってて〉
0.1秒で既読が付いた。
〈大丈夫? やっぱりお姉ちゃんが一緒に個室入ってあげるね〉
〈それはだめ〉
〈普通に犯罪だから〉
〈でも秋くんが苦しいなら、お姉ちゃんも一緒に苦しむよ〉
〈お願いだ姉さん〉
〈部長として、副部長の姉さんには日菜美と千冬を頼みたい〉
この調子でLIМEし続けてたら腱鞘炎確定だ。
普段スマホをほぼ使わないので手首の筋肉が悲鳴を上げている。
俺にはスマホを1日に10分以上触ると死ぬ設定があるのだ。急いでスマホの使用を終わらせないと。
命に関わる問題だったので、キークリックの正確性が上がった。
〈秋くん……〉
〈お姉ちゃんのこと、そこまで信頼してくれてるんだね(泣)〉
〈誰よりも信頼してるよ〉
〈お姉ちゃん、張り切っちゃうね〉
〈先輩として後輩の面倒は見ておくから、お姉ちゃんが帰ってくるの待っててね〉
〈すぐ帰ってくるから〉
〈絶対〉
〈帰って〉
〈くる〉
〈から〉
結構チョロいのはいいが、この狂気を感じる返信はやめてほしい。
それにしてもクリックが速いな。
俺がひとつの文を打ち終わるまでに、姉さんはその3倍くらいの文を打ち込んでいる。
予測入力を駆使しながらやるから早いのかな。
知らんけど。
〈秋空〉
〈あたしもチョコ買ったから〉
今度は別の奴からメッセージが来た。
〈そっか〉
〈それはよかったね〉
〈なんか冷たくない?〉
〈ちょっと体調悪くて〉
嘘だけど。
〈それはお姉さんから聞いた〉
〈あたしの義姉さんから〉
〈それじゃあ、今日俺家に帰るから〉
〈また明日〉
〈やっぱり冷たいよね〉
〈それって、あたしが元カノだから?〉
いろいろとしつこい。
早く姉さんたちとどっか行ってくれ。
もうすぐ10分が経過してしまいそうだったので、姉さんと千冬には返信をせず、スマホの電源をオフにして鞄に封印する。
これでこの世界のあらゆる「鬱陶しさ」から解放された。
恐る恐る男子トイレの外を見渡す。
姉さんたちはもういないようだ。
先輩風を吹かせようとしている姉さんに率いられ、五番街にでも行ったことを望む。
こうして、俺の帰宅部としての最初の活動を終わりを迎えるのだった。
「秋くんっ!」
ささっと帰宅して、4分間はひとりだった。
母さんも父さんもまだ仕事で帰ってきていない。
現在時刻は18時。
本来なら姉さんが夕食を作っているが、今日は俺が作ろう。そう思って、お湯を沸かすための水を汲んでいたら──。
「お腹大丈夫? お姉ちゃんがキスしてあげるから、秋くんはベッドでおとなしくしようね」
とんでもない勢いでキッチンに美少女が乱入。
俺のお腹に抱きついてくる衝撃に耐えられず、水の入った片手鍋をひっくり返してしまった。
大量の水が姉さんにかかる。
体の至るところから水滴をぽたぽたと垂らす姉さん。
「エロっ」
思わず口から出てしまった。
制服は水浸しで、その内側に秘めた下着というものが見えようとしている。夏服だから生地が薄いのだ。
姉さんの下着は何度も見たことがあるが、こういったシチュエーションは初めてだった。
とはいえ、相手は姉さん。
邪な感情を抱くことはない。
「秋くん、今、エロいって言った?」
「いや、エモいって言った」
「違うよね。ちゃんと『ロ』って発音してたよね」
「俺をこんなに心配してくれる姉さんがエモいなぁと思って」
「もう秋くんったら、シスコンなんだから」
吐息の混ざった声で姉さんが囁く。
背筋がゾクッとした。
「いいんだよ、お姉ちゃんに興奮してくれても」
気づけば姉さんは俺に覆いかぶさっている。
南米のウルバンバ渓谷──つまり姉さんの胸の谷間が俺の視線のすぐそこだ。ショートの髪が重力で垂れ、俺の顔をくすぐった。
「びしょ濡れだから着替えてきたら?」
こんな時、俺は現実的なことを言って、この危険な状況を酔いから覚ます。
「いっぱい濡れちゃったね、秋くん」
「だから着替えようか」
「お姉ちゃんをこんなに濡らしておいて、罪な男だね」
そんな罪な男は夕食を作らなくてはならない。
「下着も濡れちゃったから、シャワー浴びてこようかな」
「いいんじゃない。体調よくなったから俺が夕食作っとくよ」
「秋くんも少し濡れてるよ? シャワー、一緒に──」
「このままだと風邪引くから、早く脱いだ方が……」
なーんか失言したような気がする。
「うん、脱ぐね。今ここで」
姉さんはそう言って、ゆっくりと濡れた制服を脱ぎ始めた。
《次回18話 いよいよ登場の爽やか系イケメン》
あなたにおすすめの小説
【完結】メインヒロインとの恋愛フラグを全部ブチ壊した俺、サブヒロインと付き合うことにする
エース皇命
青春
《将来ヤンデレになるメインヒロインより、サブヒロインの方が良くね?》
16歳で自分が前世にハマっていた学園ドラマの主人公の人生を送っていることに気付いた風野白狼。しかしそこで、今ちょうどいい感じのメインヒロインが付き合ったらヤンデレであることを思い出す。
告白されて付き合うのは2か月後。
それまでに起こる体育祭イベント、文化祭イベントでの恋愛フラグを全てぶち壊し、3人の脈ありサブヒロインと付き合うために攻略を始めていく。
3人のサブヒロインもまた曲者揃い。
猫系ふわふわガールの火波 猫音子に、ツンデレ義姉の風野 犬織、アニオタボーイッシュガールの空賀 栗涼。
この3人の中から、最終的に誰を選び、付き合うことになるのか。てかそもそも彼女たちを落とせるのか!?
もちろん、メインヒロインも黙ってはいない!
5人の癖強キャラたちが爆走する、イレギュラーなラブコメ、ここに誕生!
※カクヨム、小説家になろうでも連載中!
【完結】かつて憧れた陰キャ美少女が、陽キャ美少女になって転校してきた。
エース皇命
青春
高校でボッチ陰キャを極めているカズは、中学の頃、ある陰キャ少女に憧れていた。実は元々陽キャだったカズは、陰キャ少女の清衣(すい)の持つ、独特な雰囲気とボッチを楽しんでいる様子に感銘を受け、高校で陰キャデビューすることを決意したのだった。
そして高校2年の春。ひとりの美少女転校生がやってきた。
最初は雰囲気が違いすぎてわからなかったが、自己紹介でなんとその美少女は清衣であるということに気づく。
陽キャから陰キャになった主人公カズと、陰キャから陽キャになった清衣。
以前とはまったく違うキャラになってしまった2人の間に、どんなラブコメが待っているのだろうか。
※小説家になろう、カクヨムでも公開しています。
※表紙にはAI生成画像を使用しています。
俺は陰キャだったはずなのに……なぜか学園内でモテ期が到来した件
こうたろ
青春
友人も恋人も居ないボッチ学生だった山田拓海が何故かモテだしてしまう。
・学園一の美人で、男女問わず憧れの的。
・陸上部のエースで、明るく活発なスポーツ女子。
・物静かで儚げな美術部員。
・アメリカから来た金髪碧眼でハイテンションな留学生。
・幼稚園から中学まで毎朝一緒に登校していた幼馴染。
拓海の生活はどうなるのか!?
彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。
遊。
青春
主人公、三澄悠太35才。
彼女にフラれ、現実にうんざりしていた彼は、事故にあって転生。
……した先はまるで俺がこうだったら良かったと思っていた世界を絵に書いたような学生時代。
でも何故か俺をフッた筈の元カノ達も居て!?
もう恋愛したくないリベンジ主人公❌そんな主人公がどこか気になる元カノ、他多数のドタバタラブコメディー!
ちょっとずつちょっとずつの更新になります!(主に土日。)
略称はフラれろう(色とりどりのラブコメに精一杯の呪いを添えて、、笑)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
自称未来の妻なヤンデレ転校生に振り回された挙句、最終的に責任を取らされる話
水島紗鳥
青春
成績優秀でスポーツ万能な男子高校生の黒月拓馬は、学校では常に1人だった。
そんなハイスペックぼっちな拓馬の前に未来の妻を自称する日英ハーフの美少女転校生、十六夜アリスが現れた事で平穏だった日常生活が激変する。
凄まじくヤンデレなアリスは拓馬を自分だけの物にするためにありとあらゆる手段を取り、どんどん外堀を埋めていく。
「なあ、サインと判子欲しいって渡された紙が記入済婚姻届なのは気のせいか?」
「気にしない気にしない」
「いや、気にするに決まってるだろ」
ヤンデレなアリスから完全にロックオンされてしまった拓馬の運命はいかに……?(なお、もう一生逃げられない模様)
表紙はイラストレーターの谷川犬兎様に描いていただきました。
小説投稿サイトでの利用許可を頂いております。