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フロストハウル編
第120話 いろんな奴に命を狙われすぎな哀れなメインヒロイン
ダンジョン冒険者だというのに、最近はダンジョンに潜る時間がない。
放課後遅くまで文化祭の準備があるし、それから家に帰って夕食を取ったらすぐにゼロナとの活動だ。
強化された体のおかげで睡眠不足には対応できるものの、確実に疲れは蓄積していく。
「ここ最近の夜は平和だね」
10月21日月曜の夜。
俺は相変わらずゼロナと夜の東京を監視していた。
ここ数日は特に何も起こっていない。
ゼロナは日本に来てからの3年間、ほぼ毎晩監視任務を続けているらしい。忍耐力が要求される釣りとかが向いているタイプなんだろう。
普段は美容師としての仕事もしていて忙しいだろうに。
「平和なのはいいことなんだろうが、ただ見てるだけっていうのも疲れるな……」
「夜景は綺麗だし、街行く女の子たちも美しい。ぼくはこの任務に退屈したことないよ」
「ナンパとかはしないのか?」
「それは秘密だよ、才斗」
あ、これは絶対やってるな。
ゼロナに会って初期の頃はミステリアスで魅力的だと思っていた返しも、今ではただの誤魔化しに聞こえてしまう。
姉さん曰くキス魔ということだし、これまでの夜の任務で多くの女性を――。
「才斗」
西園寺リバーサイドの屋上から眺める夜景。
俺にはいつもと何も変わらないように見えるが、ゼロナの鋭い目は異変を捉えたようだ。
「今夜は少し、荒れるかもしれないね」
***
深夜12時を少し過ぎた頃。
俺たちは慣れた動きでビルから飛び降り、住宅街で1人の怪しげな男を尾行していた。
「いかにもって感じだな」
男はフードを深く被り、長袖のコートを着ていた。
もう夏は終わったが、あのコートはさすがに暑いと思う。
「たまたまかもしれないが、あのコートと歩き方には覚えがある。たぶん彼は暗殺者組織【アサシン】のメンバーだよ」
「アサシン?」
暗殺者って言葉を英語にしただけじゃないか。
もう少しセンスある組織名にしてほしかった。
「裏社会じゃ有名なのか?」
「そうだね。アサシンは冒険者専用の暗殺者が集まる組織。メンバーは全員超人で、冒険者を殺すことが彼らの仕事なんだよ」
「冒険者を殺す? 何のために?」
「個人的な恨みがあるとか、特定の冒険者企業を潰したいとか、そういう願いがある人が暗殺を依頼して、【アサシン】はそれに応えて報酬をもらうんだ。彼らは特別な訓練を受けていて、対人戦――特に対冒険者戦に特化している」
ゼロナが男の左手を指さす。
左手に握ってあったのは、小型ナイフだ。
冒険者が使うのは剣のみ。対人戦は最低でも刃渡り1メートルはある想定で行うので、ナイフ使用者との戦闘には慣れていない。
男はスーツ姿の若い男をつけていた。
ゼロナの話から考えると、そのスーツ姿の男は単なるサラリーマンではなく、ダンジョン帰りの冒険者ということになる。
「男はあの冒険者を狙う暗殺者ってことか」
「その可能性の方が高いかな」
とはいえ、まだ尾行しているだけで何も危害を加えていないので、こっちも思うように動けない。
「ターゲットの冒険者が決まれば、その冒険者よりも実力が高いと思われている暗殺者が任務に行く。当然のことにはなるが……Sランクの才斗とぼくなら大丈夫だね」
ここで、暗殺者っぽい男の歩くスピードが加速する。
冒険者っぽい男のスピードは相変わらずなので、そろそろ仕掛けようと思っているのか。
「行こうか」
またしても、ゼロナの動きと判断は一瞬だった。
暗殺者が後ろから冒険者に襲いかかろうとナイフを振り上げる。
だが、もう目の前にはゼロナがいた。
さっと手首をつかまれ、そのまま地面にねじ伏せられた。どれくらいの実力なのかはわからないが、こっちはSランク冒険者。負ける確率は低い。
ゼロナの対処があまりにスマートすぎて、あと少しで頭を突かれていたかもしれない冒険者が振り向くことはなかった。
彼は狙われていたことにも気付かずに、そのまま家に帰っていっただろう。
自分の知らないところで命を救われているってことか。
「ナイフを人に向けるのは危険だよ。やめようか」
暗殺者を踏みつけて動けなくしているゼロナが、余裕のある声で言った。
これはほぼ挑発だ。
暗殺者の男はゼロナにはどうあがいても敵わないと判断したのか、力を抜いてぐたっとしている。抵抗するつもりはないらしい。懸命だ。
「君は【アサシン】から送り込まれた暗殺者だね。今度こそ組織の詳細を教えてもらおうか」
「……我らは最強」
それが男の最期の言葉だった。
スイッチを押したりというようなきっかけの動作はなかったものの、いきなり頭が吹っ飛んだのだ。
言葉を言い終わるのが合図のようだった。
「あの死に方は……」
頭が吹っ飛ぶ死に方。
これは明らかに、闇派閥の時と共通している。もしかしたら……。
「ヴェルウェザーの組織、【ダークエイジ】が関係しているのかもしれないな……」
***
「白桃楓香の暗殺はどうした?」
暗闇の中で、ハスキーで邪悪な声が響く。
椅子に腰掛けるヴェルウェザーこと武者小路仁の前に姿勢良く立っているのは、黒瀬のクラスメイトである岡虎之介だ。
「必ず成し遂げます。ですが、常に黒瀬才斗及び黒瀬天音が近くにいるので警戒しており――」
「気長にやってくれていい……ボクは別に、急かすつもりはない」
「はい、感謝します。普段の生活の中での暗殺は困難ですが、来週末に行われる高校の文化祭で、黒瀬才斗を引き剥がし、任務を遂行できるかと」
「面白い。さすがは【アサシン】上位の実力者だ。せっかくだから派手にやってくれてもいい……」
ヴェルウェザーは不気味な笑みを浮かべた。
それに対し、岡は一切の感情を表さず、ただ任務遂行のことだけを考えていた。
放課後遅くまで文化祭の準備があるし、それから家に帰って夕食を取ったらすぐにゼロナとの活動だ。
強化された体のおかげで睡眠不足には対応できるものの、確実に疲れは蓄積していく。
「ここ最近の夜は平和だね」
10月21日月曜の夜。
俺は相変わらずゼロナと夜の東京を監視していた。
ここ数日は特に何も起こっていない。
ゼロナは日本に来てからの3年間、ほぼ毎晩監視任務を続けているらしい。忍耐力が要求される釣りとかが向いているタイプなんだろう。
普段は美容師としての仕事もしていて忙しいだろうに。
「平和なのはいいことなんだろうが、ただ見てるだけっていうのも疲れるな……」
「夜景は綺麗だし、街行く女の子たちも美しい。ぼくはこの任務に退屈したことないよ」
「ナンパとかはしないのか?」
「それは秘密だよ、才斗」
あ、これは絶対やってるな。
ゼロナに会って初期の頃はミステリアスで魅力的だと思っていた返しも、今ではただの誤魔化しに聞こえてしまう。
姉さん曰くキス魔ということだし、これまでの夜の任務で多くの女性を――。
「才斗」
西園寺リバーサイドの屋上から眺める夜景。
俺にはいつもと何も変わらないように見えるが、ゼロナの鋭い目は異変を捉えたようだ。
「今夜は少し、荒れるかもしれないね」
***
深夜12時を少し過ぎた頃。
俺たちは慣れた動きでビルから飛び降り、住宅街で1人の怪しげな男を尾行していた。
「いかにもって感じだな」
男はフードを深く被り、長袖のコートを着ていた。
もう夏は終わったが、あのコートはさすがに暑いと思う。
「たまたまかもしれないが、あのコートと歩き方には覚えがある。たぶん彼は暗殺者組織【アサシン】のメンバーだよ」
「アサシン?」
暗殺者って言葉を英語にしただけじゃないか。
もう少しセンスある組織名にしてほしかった。
「裏社会じゃ有名なのか?」
「そうだね。アサシンは冒険者専用の暗殺者が集まる組織。メンバーは全員超人で、冒険者を殺すことが彼らの仕事なんだよ」
「冒険者を殺す? 何のために?」
「個人的な恨みがあるとか、特定の冒険者企業を潰したいとか、そういう願いがある人が暗殺を依頼して、【アサシン】はそれに応えて報酬をもらうんだ。彼らは特別な訓練を受けていて、対人戦――特に対冒険者戦に特化している」
ゼロナが男の左手を指さす。
左手に握ってあったのは、小型ナイフだ。
冒険者が使うのは剣のみ。対人戦は最低でも刃渡り1メートルはある想定で行うので、ナイフ使用者との戦闘には慣れていない。
男はスーツ姿の若い男をつけていた。
ゼロナの話から考えると、そのスーツ姿の男は単なるサラリーマンではなく、ダンジョン帰りの冒険者ということになる。
「男はあの冒険者を狙う暗殺者ってことか」
「その可能性の方が高いかな」
とはいえ、まだ尾行しているだけで何も危害を加えていないので、こっちも思うように動けない。
「ターゲットの冒険者が決まれば、その冒険者よりも実力が高いと思われている暗殺者が任務に行く。当然のことにはなるが……Sランクの才斗とぼくなら大丈夫だね」
ここで、暗殺者っぽい男の歩くスピードが加速する。
冒険者っぽい男のスピードは相変わらずなので、そろそろ仕掛けようと思っているのか。
「行こうか」
またしても、ゼロナの動きと判断は一瞬だった。
暗殺者が後ろから冒険者に襲いかかろうとナイフを振り上げる。
だが、もう目の前にはゼロナがいた。
さっと手首をつかまれ、そのまま地面にねじ伏せられた。どれくらいの実力なのかはわからないが、こっちはSランク冒険者。負ける確率は低い。
ゼロナの対処があまりにスマートすぎて、あと少しで頭を突かれていたかもしれない冒険者が振り向くことはなかった。
彼は狙われていたことにも気付かずに、そのまま家に帰っていっただろう。
自分の知らないところで命を救われているってことか。
「ナイフを人に向けるのは危険だよ。やめようか」
暗殺者を踏みつけて動けなくしているゼロナが、余裕のある声で言った。
これはほぼ挑発だ。
暗殺者の男はゼロナにはどうあがいても敵わないと判断したのか、力を抜いてぐたっとしている。抵抗するつもりはないらしい。懸命だ。
「君は【アサシン】から送り込まれた暗殺者だね。今度こそ組織の詳細を教えてもらおうか」
「……我らは最強」
それが男の最期の言葉だった。
スイッチを押したりというようなきっかけの動作はなかったものの、いきなり頭が吹っ飛んだのだ。
言葉を言い終わるのが合図のようだった。
「あの死に方は……」
頭が吹っ飛ぶ死に方。
これは明らかに、闇派閥の時と共通している。もしかしたら……。
「ヴェルウェザーの組織、【ダークエイジ】が関係しているのかもしれないな……」
***
「白桃楓香の暗殺はどうした?」
暗闇の中で、ハスキーで邪悪な声が響く。
椅子に腰掛けるヴェルウェザーこと武者小路仁の前に姿勢良く立っているのは、黒瀬のクラスメイトである岡虎之介だ。
「必ず成し遂げます。ですが、常に黒瀬才斗及び黒瀬天音が近くにいるので警戒しており――」
「気長にやってくれていい……ボクは別に、急かすつもりはない」
「はい、感謝します。普段の生活の中での暗殺は困難ですが、来週末に行われる高校の文化祭で、黒瀬才斗を引き剥がし、任務を遂行できるかと」
「面白い。さすがは【アサシン】上位の実力者だ。せっかくだから派手にやってくれてもいい……」
ヴェルウェザーは不気味な笑みを浮かべた。
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