2 / 178
美少女転校生と同居編
第2話 しつこい食いしん坊ガールとの昼食
昼休みはなかなか過酷だった。
「才斗くん、行こっか」
「……」
ぐいぐい俺の制服の袖を引っ張り、廊下へと連れ出す白桃。
そのまま屋上まで一直線だった。
誰もいない屋上に2人きりの男女。
「ここまでしつこく絡んでくる必要はあるのか?」
ずっと疑問に思っていた。
俺と同じ【ウルフパック】に所属する冒険者なのであれば、もう少し上手い立ち回り方というものを知っているだろうに。
「決まってるじゃないですか。好きだからですよ、先輩のことが」
「は?」
「勘違いしないでくださいね。別に恋愛的な意味じゃありません」
そこは早々に訂正してくれなくてもいいんだが。
「わたしの目の前にいるのは、ずっと憧れていた組織の幹部、正体不明の冒険者ブラックの正体なんです。推しのアイドルのマネージャーになれるみたいな、そんな感覚なんです」
茶目っ気のある瞳をキラキラさせながら、白桃が詰め寄ってくる。
そしてそのまま弁当を出して食べ始めた。
能天気な奴だ。
そんな直属の部下の様子を見て、俺も考えてみる。
彼女の言う通り、確かに俺は今この東京を騒がせている謎の冒険者ブラックの正体だ。
冒険者には等級というものがあり、FからSSまでが振り当てられる。
SSランク冒険者はこの日本にたった1人。
Sランク冒険者は15人。
――そして、俺はAランク冒険者。
17歳でAランクという、日本最年少記録保持者でもある。
俺は高校生であることから、メディアには素顔を公開せずに活動を続けてきた。ブラックは冒険者としての活動名で、芸名みたいなものだ。
つまりすぐ隣で弁当を食べている小娘は、そんなブラックの部下として働けることに興奮している、ということか。
「白桃の言いたいことはなんとなくわかった。ただ……」
「ただ?」
「どうしてこの情報を俺が知らないんだ? 俺、一応幹部なんですが……」
言ってて悲しくなってくる。
最近は組織の幹部の集まりも少ない。
実は俺だけ仲間外れにされているっていうオチはないか。本気で心配した方がいいのかもしれないな。
「山口さんが、サプライズにするから秘密にしてる、って言ってましたよ」
「剣騎の奴……」
山口剣騎は俺と同じ【ウルフパック】の幹部ポジションで、Sランクの実力者だ。
「山口さんのこと、下の名前で呼んでるんですね」
「幸い、仲は悪くない。幹部の中では1番いいだろうな」
「親しみやすい人ですけど、やっぱり強いっていうか、たまに雰囲気が尋常じゃない時ありますよね?」
「強者なら当然の雰囲気の纏い方だ」
「じゃあやってみてくださいよ、才斗先輩」
もちゃもちゃ弁当を貪りながら、適当なことを。
ちらっと弁当を確認してみたが、俺の分だと思っていた2つ目の弁当もなんと白桃の分だった。食べ始めてそんなにたってないはずだが、どうやら食いしん坊らしい。
冒険者の中には代謝が高すぎてとんでもなく食べる奴がいると聞いたことがあったが……こいつがその部類か。
「お前の遊び道具にはならない」
「意外とケチですねぇ、先輩。でもそういうとこも好きです」
無駄に可愛い顔でそう言われると、照れてしまう。
不本意だが。
「え、照れてるんですか? 可愛いですね」
「確認しておこう。白桃は俺の直属の部下なんだよな?」
「はい! もちろんです! なんでも命令聞いちゃいますよ。才斗先輩が望むなら、エッチな命令も」
「よし、そしたらしばらく黙ってくれ」
「それはできません」
俺を誘惑しようと制服から覗く谷間を見せてきたので、黙らせようと思った。
なんでも聞くと言ったのに、この有様だ。
これだと信用は得られないぞ。
「わたしは才斗先輩とおしゃべりするために部下になったんですよ。黙れと言われても話し続けます」
「もしダンジョンの中で、一言も発せないような状況だったら?」
「それはもちろん黙ります。当たり前じゃないですか」
「だとしたら、今この状況も一言も発せない状況だ」
「そうは思いません」
幹部の地位にいる者として、直属の部下、というものに憧れなかったと言ったら嘘になる。
だが、部下を持つことがここまで鬱陶しいものだとは思わなかった。
「ところで才斗先輩、今日の放課後、デートに行きませんか?」
「嫌だ」
「即答は酷いです。こんなピチピチのJKとデートできるんですよ? 白桃だけに」
まったく面白くないジョークだ。
少なくとも、ピチピチのJKから出るようなギャグじゃない。
「一応俺だって可能性に満ち溢れた若い男子高校生だ。JKとデートする機会はいくらでもある」
「え、彼女いるんですか?」
殺気のこもった目で聞いてくる白桃。
その視線を向けるべきはモンスターであって、俺じゃない。
「俺は冒険者だ。彼女なんて作ってる暇はない」
「ですよね~。安心しました。才斗先輩に彼女なんていたら、殺してたとこですよ~」
「それは俺の自由だろ」
「いやいや、言いましたよね? わたしは先輩のファンなんです。好きなアイドルの熱愛報道が出たら嫌な気分になるでしょ?」
俺はアイドルにハマったことがない。
だからその感情がわからない。
とはいえ、同じ冒険者としては恋人の有無に思うところがあるのかもしれないな。
「それで、放課後デートの件ですけど、わたしは別に最近できたスイーツの店に行こうとか言ってるわけじゃないですよ」
「わかってる」
溜め息をつきながら、頷く。
「ダンジョンに行くんだろ? だったらデートじゃなくて仕事だ。勘違いするな」
――俺は今日もまた、ダンジョンに潜る。
「才斗くん、行こっか」
「……」
ぐいぐい俺の制服の袖を引っ張り、廊下へと連れ出す白桃。
そのまま屋上まで一直線だった。
誰もいない屋上に2人きりの男女。
「ここまでしつこく絡んでくる必要はあるのか?」
ずっと疑問に思っていた。
俺と同じ【ウルフパック】に所属する冒険者なのであれば、もう少し上手い立ち回り方というものを知っているだろうに。
「決まってるじゃないですか。好きだからですよ、先輩のことが」
「は?」
「勘違いしないでくださいね。別に恋愛的な意味じゃありません」
そこは早々に訂正してくれなくてもいいんだが。
「わたしの目の前にいるのは、ずっと憧れていた組織の幹部、正体不明の冒険者ブラックの正体なんです。推しのアイドルのマネージャーになれるみたいな、そんな感覚なんです」
茶目っ気のある瞳をキラキラさせながら、白桃が詰め寄ってくる。
そしてそのまま弁当を出して食べ始めた。
能天気な奴だ。
そんな直属の部下の様子を見て、俺も考えてみる。
彼女の言う通り、確かに俺は今この東京を騒がせている謎の冒険者ブラックの正体だ。
冒険者には等級というものがあり、FからSSまでが振り当てられる。
SSランク冒険者はこの日本にたった1人。
Sランク冒険者は15人。
――そして、俺はAランク冒険者。
17歳でAランクという、日本最年少記録保持者でもある。
俺は高校生であることから、メディアには素顔を公開せずに活動を続けてきた。ブラックは冒険者としての活動名で、芸名みたいなものだ。
つまりすぐ隣で弁当を食べている小娘は、そんなブラックの部下として働けることに興奮している、ということか。
「白桃の言いたいことはなんとなくわかった。ただ……」
「ただ?」
「どうしてこの情報を俺が知らないんだ? 俺、一応幹部なんですが……」
言ってて悲しくなってくる。
最近は組織の幹部の集まりも少ない。
実は俺だけ仲間外れにされているっていうオチはないか。本気で心配した方がいいのかもしれないな。
「山口さんが、サプライズにするから秘密にしてる、って言ってましたよ」
「剣騎の奴……」
山口剣騎は俺と同じ【ウルフパック】の幹部ポジションで、Sランクの実力者だ。
「山口さんのこと、下の名前で呼んでるんですね」
「幸い、仲は悪くない。幹部の中では1番いいだろうな」
「親しみやすい人ですけど、やっぱり強いっていうか、たまに雰囲気が尋常じゃない時ありますよね?」
「強者なら当然の雰囲気の纏い方だ」
「じゃあやってみてくださいよ、才斗先輩」
もちゃもちゃ弁当を貪りながら、適当なことを。
ちらっと弁当を確認してみたが、俺の分だと思っていた2つ目の弁当もなんと白桃の分だった。食べ始めてそんなにたってないはずだが、どうやら食いしん坊らしい。
冒険者の中には代謝が高すぎてとんでもなく食べる奴がいると聞いたことがあったが……こいつがその部類か。
「お前の遊び道具にはならない」
「意外とケチですねぇ、先輩。でもそういうとこも好きです」
無駄に可愛い顔でそう言われると、照れてしまう。
不本意だが。
「え、照れてるんですか? 可愛いですね」
「確認しておこう。白桃は俺の直属の部下なんだよな?」
「はい! もちろんです! なんでも命令聞いちゃいますよ。才斗先輩が望むなら、エッチな命令も」
「よし、そしたらしばらく黙ってくれ」
「それはできません」
俺を誘惑しようと制服から覗く谷間を見せてきたので、黙らせようと思った。
なんでも聞くと言ったのに、この有様だ。
これだと信用は得られないぞ。
「わたしは才斗先輩とおしゃべりするために部下になったんですよ。黙れと言われても話し続けます」
「もしダンジョンの中で、一言も発せないような状況だったら?」
「それはもちろん黙ります。当たり前じゃないですか」
「だとしたら、今この状況も一言も発せない状況だ」
「そうは思いません」
幹部の地位にいる者として、直属の部下、というものに憧れなかったと言ったら嘘になる。
だが、部下を持つことがここまで鬱陶しいものだとは思わなかった。
「ところで才斗先輩、今日の放課後、デートに行きませんか?」
「嫌だ」
「即答は酷いです。こんなピチピチのJKとデートできるんですよ? 白桃だけに」
まったく面白くないジョークだ。
少なくとも、ピチピチのJKから出るようなギャグじゃない。
「一応俺だって可能性に満ち溢れた若い男子高校生だ。JKとデートする機会はいくらでもある」
「え、彼女いるんですか?」
殺気のこもった目で聞いてくる白桃。
その視線を向けるべきはモンスターであって、俺じゃない。
「俺は冒険者だ。彼女なんて作ってる暇はない」
「ですよね~。安心しました。才斗先輩に彼女なんていたら、殺してたとこですよ~」
「それは俺の自由だろ」
「いやいや、言いましたよね? わたしは先輩のファンなんです。好きなアイドルの熱愛報道が出たら嫌な気分になるでしょ?」
俺はアイドルにハマったことがない。
だからその感情がわからない。
とはいえ、同じ冒険者としては恋人の有無に思うところがあるのかもしれないな。
「それで、放課後デートの件ですけど、わたしは別に最近できたスイーツの店に行こうとか言ってるわけじゃないですよ」
「わかってる」
溜め息をつきながら、頷く。
「ダンジョンに行くんだろ? だったらデートじゃなくて仕事だ。勘違いするな」
――俺は今日もまた、ダンジョンに潜る。
あなたにおすすめの小説
距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる
歩く魚
恋愛
かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。
だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。
それは気にしてない。俺は深入りする気はない。
人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。
だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。
――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。
『専属メイド全員が重すぎる愛で迫ってくる!~大学生の僕、11人?の美女に24時間甘やかされ尽くす生活~』
まさき
青春
僕は、ちょっと普通じゃない日常を送ることになった――それは、専属メイドが全員僕のことを溺愛してくれる暮らしだ。
朝は髪を整えてくれるリナ、朝食で笑顔を見せてくれるミユ、どの瞬間も全力で僕を甘やかす。掃除、料理、悩み相談まで、僕のためだけに動くメイドたち。
「ご主人様の笑顔が見たいんです」
その一言で、僕の毎日はちょっとドキドキ、ちょっと幸せ。
全員が僕を独占したいと競い合う日常の中、僕はどうやってこの溺愛地獄(?)を生き抜けばいいのか――!?
甘々、至れり尽くせりの日常ラブコメ、開幕。
「作品への感想代わりの『いいね❤️』や『エール📣』、心よりお待ちしております。」
「【応援のお願い】『いいね❤️』や『エール📣』をいただけると、作者のモチベーションが爆上がりします!」
「最後までお読みいただきありがとうございます。温かい『いいね❤️』が更新の支えです。」
ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばす 規格外ダンジョンに住んでいるので、無自覚に最強でした
むらくも航
ファンタジー
旧題:ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばして大バズりしてしまう~今まで住んでいた自宅は、最強種が住む規格外ダンジョンでした~
Fランク探索者の『彦根ホシ』は、幼馴染のダンジョン配信に助っ人として参加する。
配信は順調に進むが、二人はトラップによって誰も討伐したことのないSランク魔物がいる階層へ飛ばされてしまう。
誰もが生還を諦めたその時、Fランク探索者のはずのホシが立ち上がり、撮れ高を気にしながら余裕でSランク魔物をボコボコにしてしまう。
そんなホシは、ぼそっと一言。
「うちのペット達の方が手応えあるかな」
それからホシが配信を始めると、彼の自宅に映る最強の魔物たち・超希少アイテムに世間はひっくり返り、バズりにバズっていく──。
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
俺は陰キャだったはずなのに……なぜか学園内でモテ期が到来した件
こうたろ
青春
友人も恋人も居ないボッチ学生だった山田拓海が何故かモテだしてしまう。
・学園一の美人で、男女問わず憧れの的。
・陸上部のエースで、明るく活発なスポーツ女子。
・物静かで儚げな美術部員。
・アメリカから来た金髪碧眼でハイテンションな留学生。
・幼稚園から中学まで毎朝一緒に登校していた幼馴染。
拓海の生活はどうなるのか!?
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
現代社会とダンジョンの共生~華の無いダンジョン生活
シン
ファンタジー
世界中に色々な歪みを引き起こした第二次世界大戦。
大日本帝国は敗戦国となり、国際的な制約を受けながらも復興に勤しんだ。
GHQの占領統治が終了した直後、高度経済成長に呼応するかのように全国にダンジョンが誕生した。
ダンジョンにはモンスターと呼ばれる魔物が生息しており危険な場所だが、貴重な鉱物やモンスター由来の素材や食材が入手出来る、夢の様な場所でもあった。
そのダンジョンからモンスターと戦い、資源を持ち帰る者を探索者と呼ばれ、当時は一攫千金を目論む卑しい職業と呼ばれていたが、現代では国と国民のお腹とサイフを支える立派な職業に昇華した。
探索者は極稀にダンジョン内で発見されるスキルオーブから特殊な能力を得る者が居たが、基本的には身一つの状態でダンジョン探索をするのが普通だ。
そんなダンジョンの探索や、たまにご飯、たまに揉め事などの、華の無いダンジョン探索者のお話しです。
たまに有り得ない方向に話が飛びます。
一話短めです。
洗脳機械で理想のヒロインを作ったら、俺の人生が変わりすぎた
里奈使徒
キャラ文芸
白石翔太は、いじめから逃れるため禁断の選択をした。
財閥令嬢に自作小説のヒロインの記憶を移植し、自分への愛情を植え付けたのだ。
計画は完璧に成功し、絶世の美女は彼を慕うようになる。
しかし、彼女の愛情が深くなるほど、翔太の罪悪感も膨らんでいく。
これは愛なのか、それとも支配なのか?
偽りの記憶から生まれた感情に真実はあるのか?
マッチポンプ(自作自演)の愛に苦悩する少年の、複雑な心理を描く現代ファンタジー。
「愛されたい」という願いが引き起こした、予想外の結末とは——