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第4話「初めてのヒートと深まる絆」
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レオンが苦しむ姿を見てから数日、僕の心は晴れなかった。
彼に何かあったのかと聞いても、「お前が気にすることではない」と、取り付く島もない。
僕と彼の間に、見えない壁があるような気がして、胸が痛んだ。
そんなある日の午後、僕は体の異変に気づいた。
体の芯が、じりじりと熱い。頭がぼうっとして、思考がまとまらない。足元がおぼつかず、立っているのもやっとだった。
(なんだ、これ……風邪、かな……?)
公爵家では、僕が体調を崩しても誰も気にかけてはくれなかったから、自分の体の不調にどう対処すればいいのか、よく分からなかった。
とりあえず部屋に戻って休もうと、ふらつく足で廊下を歩いていた時だった。
「おい、顔色が紙みたいだぞ。どうした?」
声をかけてきたのは、副団長のゼクスだった。厳しい顔は相変わらずだが、その声には微かに心配の色が滲んでいる。
「ゼクス、さん……なんでも、ないです……」
「なんでもない訳があるか。……お前、もしかして」
ゼクスは僕に近づくと、くん、と匂いを嗅ぐような仕草をした。そして、驚愕に目を見開く。
「この甘い匂い……馬鹿な、今まで全く匂わなかったのに……お前、ヒートが来たのか!」
「ヒート……?」
オメガに定期的に訪れる発情期。知識としては知っていたけれど、僕は今まで一度も経験したことがなかった。
出来損ないだから、ヒートも来ないのだと、兄に嘲笑われたのを思い出す。
「くそっ、こんな所で! アルファの奴らが嗅ぎつけたら面倒なことになる……!」
ゼクスが焦ったように言った、その時だった。
僕の体から発せられた甘いフェロモンに誘われたのか、廊下の向こうから数人のアルファの騎士がこちらへやって来るのが見えた。彼らの目は、獲物を見つけた獣のようにギラついている。
「おい、なんだこの甘い匂いは……」
「こいつか……たまらねぇな……」
下卑た視線が、僕の体に突き刺さる。恐怖で体が震えた。
ゼクスが僕を庇うように前に立つが、多勢に無勢だ。
「やめろお前たち! この方に何かあれば、団長が黙っていないぞ!」
だが、発情したオメガを前に、アルファの本能は理性を上回る。じりじりと距離を詰めてくる騎士たちに、僕はなすすべもなく立ち尽くした。
もう駄目だ、と思った瞬間。
「――そこを退け」
地を這うような低い声が、廊下に響き渡った。
声の主は、レオンだった。その身から放たれる圧倒的な覇気に、騎士たちはびくりと体を震わせ、動きを止める。
彼の氷の瞳は、燃えるような怒りの色を宿していた。
「俺のものに、指一本でも触れてみろ。その腕、切り落とすだけでは済まさんぞ」
その殺気だけで、騎士たちは蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
レオンは僕のそばに近づくと、その体を屈めて僕の顔を覗き込んだ。
「……大丈夫か」
「レ、オン……」
彼の顔を見た途端、安心感からか、体の力が抜けてしまう。ぐらりと傾いだ僕の体を、彼が力強い腕で抱きとめた。
彼の腕の中は、不思議なほど安心できる。僕は彼の胸に顔をうずめ、必死に熱い息を吐き出した。
「すまない、俺が気づくべきだった。……まさか、お前のヒートがこれほどとは」
彼のフェロモンを、今までで一番強く感じる。他のアルファの匂いとは違う、清らかで、それでいて力強い、森の香り。
この匂いをもっと嗅ぎたい。この人に、触れてほしい。
オメガの本能が、そう叫んでいた。
「あ……ぅ……れお、ん……」
気づけば、僕は彼の服を掴み、甘えるように身を寄せていた。
レオンは一瞬息を呑んだが、僕を拒絶することはなく、むしろ壊れ物を扱うように優しく抱きしめ返す。
「……辛いだろうが、もう少しだけ耐えろ」
彼は僕を横抱きにすると、迷いのない足取りで自室へと向かった。
彼の寝室は、彼の人柄を表すように、質素で整然としていた。大きなベッドにそっと降ろされる。
「薬を持ってこさせる。それを飲めば、少しは楽になるはずだ」
部屋を出て行こうとする彼の背中に、僕は思わず手を伸ばした。
「いかないで……!」
行かないで。一人にしないで。
熱に浮かされた頭で、僕は必死に彼に懇願する。
レオンは足を止め、苦しげな表情で僕を振り返った。
「ユキ……俺は、アルファだ。これ以上そばにいれば、お前をどうしてしまうか……」
「それでも……そばに、いてほしい……」
涙ながらに訴える僕を見て、彼は深いため息をつくと、観念したようにベッドサイドに腰掛けた。
そして、僕の手をそっと握る。
「……分かった。お前が眠るまで、ここにいよう」
繋がれた手から伝わる彼の体温が、僕の不安を少しずつ溶かしていく。
僕は彼の手に自分の頬を寄せた。
この温かさを、ずっと感じていたい。
初めてのヒートは、地獄のような苦しみだったけれど、彼がそばにいてくれたから、乗り越えることができた。
そして、この出来事を通して、僕は自分の気持ちをはっきりと自覚したのだ。
僕は、レオンのことが好きなんだ、と。
決して報われるはずのない、身分違いの恋。それでも、この想いは、僕の心の中で確かに、熱を帯びて大きくなっていくのだった。
彼に何かあったのかと聞いても、「お前が気にすることではない」と、取り付く島もない。
僕と彼の間に、見えない壁があるような気がして、胸が痛んだ。
そんなある日の午後、僕は体の異変に気づいた。
体の芯が、じりじりと熱い。頭がぼうっとして、思考がまとまらない。足元がおぼつかず、立っているのもやっとだった。
(なんだ、これ……風邪、かな……?)
公爵家では、僕が体調を崩しても誰も気にかけてはくれなかったから、自分の体の不調にどう対処すればいいのか、よく分からなかった。
とりあえず部屋に戻って休もうと、ふらつく足で廊下を歩いていた時だった。
「おい、顔色が紙みたいだぞ。どうした?」
声をかけてきたのは、副団長のゼクスだった。厳しい顔は相変わらずだが、その声には微かに心配の色が滲んでいる。
「ゼクス、さん……なんでも、ないです……」
「なんでもない訳があるか。……お前、もしかして」
ゼクスは僕に近づくと、くん、と匂いを嗅ぐような仕草をした。そして、驚愕に目を見開く。
「この甘い匂い……馬鹿な、今まで全く匂わなかったのに……お前、ヒートが来たのか!」
「ヒート……?」
オメガに定期的に訪れる発情期。知識としては知っていたけれど、僕は今まで一度も経験したことがなかった。
出来損ないだから、ヒートも来ないのだと、兄に嘲笑われたのを思い出す。
「くそっ、こんな所で! アルファの奴らが嗅ぎつけたら面倒なことになる……!」
ゼクスが焦ったように言った、その時だった。
僕の体から発せられた甘いフェロモンに誘われたのか、廊下の向こうから数人のアルファの騎士がこちらへやって来るのが見えた。彼らの目は、獲物を見つけた獣のようにギラついている。
「おい、なんだこの甘い匂いは……」
「こいつか……たまらねぇな……」
下卑た視線が、僕の体に突き刺さる。恐怖で体が震えた。
ゼクスが僕を庇うように前に立つが、多勢に無勢だ。
「やめろお前たち! この方に何かあれば、団長が黙っていないぞ!」
だが、発情したオメガを前に、アルファの本能は理性を上回る。じりじりと距離を詰めてくる騎士たちに、僕はなすすべもなく立ち尽くした。
もう駄目だ、と思った瞬間。
「――そこを退け」
地を這うような低い声が、廊下に響き渡った。
声の主は、レオンだった。その身から放たれる圧倒的な覇気に、騎士たちはびくりと体を震わせ、動きを止める。
彼の氷の瞳は、燃えるような怒りの色を宿していた。
「俺のものに、指一本でも触れてみろ。その腕、切り落とすだけでは済まさんぞ」
その殺気だけで、騎士たちは蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
レオンは僕のそばに近づくと、その体を屈めて僕の顔を覗き込んだ。
「……大丈夫か」
「レ、オン……」
彼の顔を見た途端、安心感からか、体の力が抜けてしまう。ぐらりと傾いだ僕の体を、彼が力強い腕で抱きとめた。
彼の腕の中は、不思議なほど安心できる。僕は彼の胸に顔をうずめ、必死に熱い息を吐き出した。
「すまない、俺が気づくべきだった。……まさか、お前のヒートがこれほどとは」
彼のフェロモンを、今までで一番強く感じる。他のアルファの匂いとは違う、清らかで、それでいて力強い、森の香り。
この匂いをもっと嗅ぎたい。この人に、触れてほしい。
オメガの本能が、そう叫んでいた。
「あ……ぅ……れお、ん……」
気づけば、僕は彼の服を掴み、甘えるように身を寄せていた。
レオンは一瞬息を呑んだが、僕を拒絶することはなく、むしろ壊れ物を扱うように優しく抱きしめ返す。
「……辛いだろうが、もう少しだけ耐えろ」
彼は僕を横抱きにすると、迷いのない足取りで自室へと向かった。
彼の寝室は、彼の人柄を表すように、質素で整然としていた。大きなベッドにそっと降ろされる。
「薬を持ってこさせる。それを飲めば、少しは楽になるはずだ」
部屋を出て行こうとする彼の背中に、僕は思わず手を伸ばした。
「いかないで……!」
行かないで。一人にしないで。
熱に浮かされた頭で、僕は必死に彼に懇願する。
レオンは足を止め、苦しげな表情で僕を振り返った。
「ユキ……俺は、アルファだ。これ以上そばにいれば、お前をどうしてしまうか……」
「それでも……そばに、いてほしい……」
涙ながらに訴える僕を見て、彼は深いため息をつくと、観念したようにベッドサイドに腰掛けた。
そして、僕の手をそっと握る。
「……分かった。お前が眠るまで、ここにいよう」
繋がれた手から伝わる彼の体温が、僕の不安を少しずつ溶かしていく。
僕は彼の手に自分の頬を寄せた。
この温かさを、ずっと感じていたい。
初めてのヒートは、地獄のような苦しみだったけれど、彼がそばにいてくれたから、乗り越えることができた。
そして、この出来事を通して、僕は自分の気持ちをはっきりと自覚したのだ。
僕は、レオンのことが好きなんだ、と。
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