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第六話「社交界の嵐」
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「夜会……ですか?」
俺は、思わず聞き返した。
ある日の夕食後、リアム様が唐突に切り出した話に耳を疑った。
「ああ。三日後、皇帝陛下が主催される夜会がある。君にも出席してもらう」
「なっ……! 無理です、絶対に無理です! 俺みたいな田舎者が、そんな華やかな場所に行けるわけがありません!」
俺は勢いよく首を横に振った。
夜会。それは貴族たちが集う煌びやかな社交の場だ。着飾った貴婦人たち、威厳のある紳士たち。そんな場所に俺が行くなんて想像もできない。それに、そこはαとΩが己の価値を誇示し、品定めをする場所でもある。
「君は俺の側近だろう。主人が出席する場に、供をしないわけにはいかない」
「でも、俺は……」
「案ずるな。君のことは辺境から見出した有能なβ(ベータ)の薬師として紹介する。誰も君がΩだとは気づきはしない」
彼の言葉は、有無を言わせない響きを持っていた。決定事項なのだ。
どうして俺をそんな場所に連れて行きたがるのだろう。俺の力を他の貴族たちに見せつけたいのか。それとも単なる嫌がらせか。
夜会までの三日間は、あっという間だった。
リアム様が用意した仕立屋がやってきて俺の体の寸法を測り、見たこともないような豪華な礼服が仕立て上げられた。深緑色の上質なベルベット生地。銀糸で繊細な刺繍が施されている。
鏡の前に立つと、そこには見慣れない自分がいた。いつもの麻のシャツとは違う窮屈な服。落ち着かなくて何度も襟元を直した。
「……似合っている」
背後から低い声がした。振り返ると、リアム様が腕を組んで立っていた。彼もまた黒を基調とした、騎士団の正装に身を包んでいる。普段の彼も美しいが、正装した姿は神々しささえ感じさせた。
「……ありがとうございます」
褒められているのに、心は少しも弾まない。これから向かう場所を思うと憂鬱で仕方がない。
王宮へ向かう馬車の中、俺は緊張で固くなっていた。リアム様はそんな俺の様子に気づいたのか、静かに口を開いた。
「俺のそばから、離れるな」
「……はい」
「何かあればすぐに俺を呼べ。いいな?」
それは、まるで幼い子供に言い聞かせるような口調だった。その声にほんの少しだけ不安が和らぐ。
夜会の会場である大広間は、まさに豪華絢爛という言葉がふさわしい場所だった。高い天井からは巨大なシャンデリアが吊り下がり、その光が着飾った人々の宝石やドレスに反射してきらきらと輝いている。
俺は完全に気圧されていた。リアム様の言う通り、彼の半歩後ろに隠れるようにして存在感を消すことに努める。
「おお、リアム総長。今宵も麗しいな」
「これは、辺境伯。ごきげんよう」
次から次へと貴族たちがリアム様に挨拶にやってくる。彼はいつもの氷のような無表情で、完璧にそれらをこなしていた。
そのうち、彼らの視線がリアム様の後ろにいる俺へと向けられる。
「総長、そちらの方は?」
「カイリだ。私が辺境で見出した薬師だ。腕は確かだよ」
リアム様がそう紹介すると、貴族たちは興味深そうに俺を値踏みするような目で見た。βだと聞くとすぐに興味を失ったように、またリアム様との会話に戻っていく。
『よかった……。βだと思われている』
俺はほっと胸を撫で下ろした。
だが油断はできなかった。この会場には数え切れないほどのαがいる。彼らのフェロモンが混じり合った空気に当てられそうだ。抑制薬を多めに飲んできて正解だった。
しばらくして、リアム様が皇帝陛下への挨拶のため俺のそばを離れた。
「ここで待っていろ」と言い残して。
一人になった途端、心細さが押し寄せる。壁の花に徹しようと、俺は広間の隅にある柱の影に隠れた。そこからきらびやかな世界をぼんやりと眺める。
すると不意に、目の前に影が差した。
「君、先ほどリアム総長の隣にいた方だね?」
声をかけてきたのは金髪の、人の良さそうな笑みを浮かべた若い貴族だった。彼もαのようだ。
「は、はい」
「私はマーカス・ランバート。リアムとは騎士学校の同期でね。君は薬師なのだろう? 私の領地でも薬草がよく採れるんだ。今度ぜひ話を聞かせてほしいな」
彼はとても気さくに話しかけてくれた。貴族の中にもこんなに優しい人がいるんだなと、俺は少しだけ警戒を解いた。
「ええ、俺でよければ」
俺がそう答えて微笑むと、マーカスと名乗った青年は嬉しそうに笑った。
「そうか、よかった! 君は笑うとかわいらしいな」
そう言って彼が俺の手にそっと触れようとした、その瞬間だった。
「――その手に、触れるな」
地を這うような低い声。
声のした方を振り返ると、そこには能面のような無表情を浮かべたリアム様が立っていた。しかし、その瞳の奥には燃え盛る青い炎が見えた。
彼から放たれる威圧的なフェロモンが、びりびりと空気を震わせる。それは俺が今まで感じた中で、最も強く冷たいオーラだった。
マーカスはその覇気に気圧され、顔を青くして後ずさった。
「り、リアム……。すまない、私はただ挨拶を……」
「失せろ」
リアム様の短い言葉に、マーカスは震え上がり逃げるようにその場を去っていった。
広間の人々が、何事かとこちらを窺っている。
リアム様はそんな周囲の視線など気にも留めず、俺の腕を強く掴んだ。
「行くぞ」
「え、あ、どこへ……?」
「言ったはずだ。俺のそばから離れるなと」
彼の声は怒りを抑え込んでいるせいで、低く震えていた。
俺は彼の強い力で引きずられるようにして、広間を後にした。
バルコニーへ出ると、ひんやりとした夜風が頬を撫でた。
リアム様は俺の腕を掴んだまま、何も言わない。その横顔は悔しさと怒りで歪んでいるように見えた。
「……どうして、あんなことを」
俺が尋ねると、彼はギリッと歯を食いしばった。
「……あいつが、お前に気があるように見えた」
「え?」
「お前は気づいていなかったのか。あの男の目が、お前をどういうふうに見ていたか」
俺には分からなかった。マーカスさんはただ親切に話しかけてくれただけだと思っていた。
「……あんなふうに、他の奴にお前が触られるのは我慢ならん」
吐き捨てるように、彼は言った。
その言葉に、俺は心臓が大きく跳ねるのを感じた。
これは、嫉妬?
この、氷の騎士と呼ばれる人が、俺に?
彼の瞳に映る独占欲に満ちた青い炎を見ていると、怖いはずなのになぜか体の奥がじんわりと熱くなるのを感じていた。
俺は、思わず聞き返した。
ある日の夕食後、リアム様が唐突に切り出した話に耳を疑った。
「ああ。三日後、皇帝陛下が主催される夜会がある。君にも出席してもらう」
「なっ……! 無理です、絶対に無理です! 俺みたいな田舎者が、そんな華やかな場所に行けるわけがありません!」
俺は勢いよく首を横に振った。
夜会。それは貴族たちが集う煌びやかな社交の場だ。着飾った貴婦人たち、威厳のある紳士たち。そんな場所に俺が行くなんて想像もできない。それに、そこはαとΩが己の価値を誇示し、品定めをする場所でもある。
「君は俺の側近だろう。主人が出席する場に、供をしないわけにはいかない」
「でも、俺は……」
「案ずるな。君のことは辺境から見出した有能なβ(ベータ)の薬師として紹介する。誰も君がΩだとは気づきはしない」
彼の言葉は、有無を言わせない響きを持っていた。決定事項なのだ。
どうして俺をそんな場所に連れて行きたがるのだろう。俺の力を他の貴族たちに見せつけたいのか。それとも単なる嫌がらせか。
夜会までの三日間は、あっという間だった。
リアム様が用意した仕立屋がやってきて俺の体の寸法を測り、見たこともないような豪華な礼服が仕立て上げられた。深緑色の上質なベルベット生地。銀糸で繊細な刺繍が施されている。
鏡の前に立つと、そこには見慣れない自分がいた。いつもの麻のシャツとは違う窮屈な服。落ち着かなくて何度も襟元を直した。
「……似合っている」
背後から低い声がした。振り返ると、リアム様が腕を組んで立っていた。彼もまた黒を基調とした、騎士団の正装に身を包んでいる。普段の彼も美しいが、正装した姿は神々しささえ感じさせた。
「……ありがとうございます」
褒められているのに、心は少しも弾まない。これから向かう場所を思うと憂鬱で仕方がない。
王宮へ向かう馬車の中、俺は緊張で固くなっていた。リアム様はそんな俺の様子に気づいたのか、静かに口を開いた。
「俺のそばから、離れるな」
「……はい」
「何かあればすぐに俺を呼べ。いいな?」
それは、まるで幼い子供に言い聞かせるような口調だった。その声にほんの少しだけ不安が和らぐ。
夜会の会場である大広間は、まさに豪華絢爛という言葉がふさわしい場所だった。高い天井からは巨大なシャンデリアが吊り下がり、その光が着飾った人々の宝石やドレスに反射してきらきらと輝いている。
俺は完全に気圧されていた。リアム様の言う通り、彼の半歩後ろに隠れるようにして存在感を消すことに努める。
「おお、リアム総長。今宵も麗しいな」
「これは、辺境伯。ごきげんよう」
次から次へと貴族たちがリアム様に挨拶にやってくる。彼はいつもの氷のような無表情で、完璧にそれらをこなしていた。
そのうち、彼らの視線がリアム様の後ろにいる俺へと向けられる。
「総長、そちらの方は?」
「カイリだ。私が辺境で見出した薬師だ。腕は確かだよ」
リアム様がそう紹介すると、貴族たちは興味深そうに俺を値踏みするような目で見た。βだと聞くとすぐに興味を失ったように、またリアム様との会話に戻っていく。
『よかった……。βだと思われている』
俺はほっと胸を撫で下ろした。
だが油断はできなかった。この会場には数え切れないほどのαがいる。彼らのフェロモンが混じり合った空気に当てられそうだ。抑制薬を多めに飲んできて正解だった。
しばらくして、リアム様が皇帝陛下への挨拶のため俺のそばを離れた。
「ここで待っていろ」と言い残して。
一人になった途端、心細さが押し寄せる。壁の花に徹しようと、俺は広間の隅にある柱の影に隠れた。そこからきらびやかな世界をぼんやりと眺める。
すると不意に、目の前に影が差した。
「君、先ほどリアム総長の隣にいた方だね?」
声をかけてきたのは金髪の、人の良さそうな笑みを浮かべた若い貴族だった。彼もαのようだ。
「は、はい」
「私はマーカス・ランバート。リアムとは騎士学校の同期でね。君は薬師なのだろう? 私の領地でも薬草がよく採れるんだ。今度ぜひ話を聞かせてほしいな」
彼はとても気さくに話しかけてくれた。貴族の中にもこんなに優しい人がいるんだなと、俺は少しだけ警戒を解いた。
「ええ、俺でよければ」
俺がそう答えて微笑むと、マーカスと名乗った青年は嬉しそうに笑った。
「そうか、よかった! 君は笑うとかわいらしいな」
そう言って彼が俺の手にそっと触れようとした、その瞬間だった。
「――その手に、触れるな」
地を這うような低い声。
声のした方を振り返ると、そこには能面のような無表情を浮かべたリアム様が立っていた。しかし、その瞳の奥には燃え盛る青い炎が見えた。
彼から放たれる威圧的なフェロモンが、びりびりと空気を震わせる。それは俺が今まで感じた中で、最も強く冷たいオーラだった。
マーカスはその覇気に気圧され、顔を青くして後ずさった。
「り、リアム……。すまない、私はただ挨拶を……」
「失せろ」
リアム様の短い言葉に、マーカスは震え上がり逃げるようにその場を去っていった。
広間の人々が、何事かとこちらを窺っている。
リアム様はそんな周囲の視線など気にも留めず、俺の腕を強く掴んだ。
「行くぞ」
「え、あ、どこへ……?」
「言ったはずだ。俺のそばから離れるなと」
彼の声は怒りを抑え込んでいるせいで、低く震えていた。
俺は彼の強い力で引きずられるようにして、広間を後にした。
バルコニーへ出ると、ひんやりとした夜風が頬を撫でた。
リアム様は俺の腕を掴んだまま、何も言わない。その横顔は悔しさと怒りで歪んでいるように見えた。
「……どうして、あんなことを」
俺が尋ねると、彼はギリッと歯を食いしばった。
「……あいつが、お前に気があるように見えた」
「え?」
「お前は気づいていなかったのか。あの男の目が、お前をどういうふうに見ていたか」
俺には分からなかった。マーカスさんはただ親切に話しかけてくれただけだと思っていた。
「……あんなふうに、他の奴にお前が触られるのは我慢ならん」
吐き捨てるように、彼は言った。
その言葉に、俺は心臓が大きく跳ねるのを感じた。
これは、嫉妬?
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彼の瞳に映る独占欲に満ちた青い炎を見ていると、怖いはずなのになぜか体の奥がじんわりと熱くなるのを感じていた。
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