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第04話「秘密の講義と、芽生え始めた特別」
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「――というわけで、この『月影草』の成分アルカロイドは、神経に作用して痛みを麻痺させる効果があるんです。ただし、量を間違えれば毒にもなる。だから、解毒作用のある『太陽の雫』を必ず一緒に処方する必要があります」
放課後の薬草園。俺は、目の前で真剣にメモを取る大男――もとい、リオネスさんに、薬草学の基礎を教えていた。魔物襲撃事件から数日、彼は宣言通り、本当に俺の弟子になった。
もちろん、俺は何度も断った。「僕なんかがリオネス様の師なんて、滅相もありません!」と。しかし、彼は頑として譲らなかった。
「身分など関係ない。俺は君の知識に敬意を払っている。教師としてではなく、師として君から学びたいんだ」
そう真顔で言われてしまえば、こちらとしてはもう頷くしかない。こうして、騎士団の副団長と平民の特待生という、前代未聞の師弟が誕生したわけだ。
もちろん、この関係はトップシークレットだ。アランのような貴族主義の連中に知られたら、何を言われるか分からない。だから、俺たちの講義は、人の寄り付かない放課後の薬草園で、こっそりと行われるのが常だった。
「なるほど。成分、か。今まで薬草は、ただ伝承や経験則で使っていた。そんな風に理論立てて考えたことはなかったな」
感心したように頷くリオネスさん。彼は本当に勉強熱心で、俺が話すことを一言も聞き漏らすまいと、必死に羊皮紙にペンを走らせている。その姿は、まるで初めて勉強の楽しさを知った子供のようで、少し微笑ましかった。
「君の話は面白い。まるで新しい世界の扉を開いていくようだ」
「そ、そうですか?ありがとうございます」
素直に褒められると、どうにも照れてしまう。前世では、研究成果を褒められることはあっても、プロセスを面白いと言われたことはなかったから。
俺たちの秘密の講義は、ほとんど毎日続いた。リオネスさんは騎士団の仕事で忙しいはずなのに、どんなに疲れていても必ず薬草園に顔を出した。
「疲れてるなら、休んだ方がいいですよ」
「いや、君の顔を見ると疲れが飛ぶ」
さらりと、とんでもないことを言ってくる。本人は全くの無自覚なのだろうが、こっちの心臓はたまったものじゃない。俺は慌てて薬草の手入れをするふりをして、赤くなった顔を隠した。
リオネスさんと過ごす時間は、俺にとって特別なものになりつつあった。彼は俺をただの平民としてではなく、一人の人間として、対等に接してくれる。俺の知識を尊敬し、俺の言葉に真剣に耳を傾けてくれる。そんな風に扱われたのは、人生で初めてだった。
彼もまた、俺の前では騎士団副団長や貴族の顔ではなく、ただの「リオネス」という一人の青年の顔を見せるようになっていた。
「ハル、これを見てくれ。先日討伐したワイバーンの素材だ。何かの薬に使えないだろうか?」
「うわっ、すごい!こんな貴重なもの、いいんですか!?」
彼は時々、騎士団の任務で手に入れた珍しい素材を持ってきてくれるようになった。それは、俺の研究意欲を大いに刺激した。二人でああでもないこうでもないと議論しながら、新しい薬のレシピを考えるのは、最高に楽しかった。
そんな穏やかな日々が続くうちに、俺たちの周りには奇妙な噂が立ち始めた。
「おい、見たか?最近、ヴァインベルク副団長が、やけにあの平民に構っているらしいぜ」
「ああ。なんでも、あの魔物騒ぎの時に、奴の作った薬で命を救われたとか」
「まさか。ただの平民の薬が、騎士団の回復薬より効くわけないだろう」
噂は尾ひれがついて広まっていく。幸い、俺たちが師弟関係にあることまではバレていないが、リオネスさんが俺を特別扱いしていることは、学院中の知るところとなっていた。
そして、その噂を最も不快に思っている人物がいた。アラン・フォン・エーデルシュタインだ。
その日も、俺とリオネスさんは薬草園で講義の真っ最中だった。そこへ、アランが数人の取り巻きを引き連れて、わざとらしい足音を立ててやってきた。
「これはこれは、リオネス副団長。こんなところで平民と油を売っているとは、騎士団も暇なものですな」
嫌味ったらしい口調。リオネスさんは気にする風もなく、静かに立ち上がった。
「エーデルシュタイン卿。彼との時間は、俺にとって有意義なものだ。油を売っているつもりはない」
「ほう。この男の、一体何が有意義だと?」
アランの侮蔑に満ちた視線が、俺を突き刺す。思わず身がすくむ。
「彼の薬草に関する知識は、学院のどの教師よりも深い。俺は彼から学んでいる」
リオネスさんのきっぱりとした言葉に、アランの顔がみるみるうちに怒りで歪んでいく。
「何を馬鹿な!この平民が、この僕よりも優れているとでも言うのですか!?ヴァインベルク家の人間ともあろう方が、平民の戯言に騙されるとは、嘆かわしい!」
取り巻きたちも、くすくすと嘲笑の声を上げる。悔しくて、唇を噛み締めた。言い返したいのに、言葉が出てこない。平民の俺が、公爵家の長男である彼に逆らうことなど許されない。それが、この世界の常識だ。
だが、俺が口を開くより先に、冷たく、それでいて威圧的な声が響いた。
「撤回しろ、エーデルシュタイン卿」
リオネスさんの声だった。その声には、今まで俺が聞いたこともないような、鋭い怒りが込められていた。
「彼の知識と努力を侮辱することは、この俺を侮辱することと同じだ。今すぐ、彼に謝罪しろ」
その場の空気が、凍りついた。アランも、まさかリオネスさんがここまで本気で怒るとは思っていなかったのだろう。その顔は怒りから驚愕、そして恐怖へと変わっていった。
「な……なぜ、あなたがそこまで……」
「彼は俺の……大切な師だ。それを貶める者は、誰であろうと許さない」
師、という言葉を口にする寸前、彼はわずかにためらい、代わりに「大切な」という言葉を使った。その配慮が、逆に俺の胸を締め付けた。
ヴァインベルク家の権威と、副団長としての威圧感。その両方を真正面からぶつけられて、アランは何も言えなくなった。彼はしばらく悔しそうに俺とリオネスさんを睨みつけると、忌々しげに舌打ちをして、取り巻きたちと共に去っていった。
嵐が去った後、薬草園には気まずい沈黙が流れた。
「……すみません、リオネスさん。僕のせいで、面倒なことに」
「君が謝ることじゃない」
彼は穏やかな声で言うと、俺の頭にそっと手を置いた。大きな、ゴツゴツした騎士の手。でも、その手つきは、まるで壊れ物を扱うかのように優しかった。
「俺は、君が侮辱されるのが許せなかった。それだけだ」
頭を撫でられながら、俺は俯いたまま顔を上げられなかった。心臓が、うるさくてたまらない。彼の優しさが、彼の特別扱いが、ただの師弟としての感情だけではないのかもしれないと、思い始めていた。
そして、俺自身も、彼に対して特別な感情を抱き始めていることに、気づかないふりをしていた。
この温かい関係が、いつか壊れてしまうのが怖かったから。身分の違う俺たちが、これ以上近づくことなんて許されないと、分かっていたから。
でも、この時、俺の頭を撫でる彼の手の温もりは、どうしようもなく心地よくて。俺はただ、この時間が少しでも長く続くことだけを、願うことしかできなかった。
放課後の薬草園。俺は、目の前で真剣にメモを取る大男――もとい、リオネスさんに、薬草学の基礎を教えていた。魔物襲撃事件から数日、彼は宣言通り、本当に俺の弟子になった。
もちろん、俺は何度も断った。「僕なんかがリオネス様の師なんて、滅相もありません!」と。しかし、彼は頑として譲らなかった。
「身分など関係ない。俺は君の知識に敬意を払っている。教師としてではなく、師として君から学びたいんだ」
そう真顔で言われてしまえば、こちらとしてはもう頷くしかない。こうして、騎士団の副団長と平民の特待生という、前代未聞の師弟が誕生したわけだ。
もちろん、この関係はトップシークレットだ。アランのような貴族主義の連中に知られたら、何を言われるか分からない。だから、俺たちの講義は、人の寄り付かない放課後の薬草園で、こっそりと行われるのが常だった。
「なるほど。成分、か。今まで薬草は、ただ伝承や経験則で使っていた。そんな風に理論立てて考えたことはなかったな」
感心したように頷くリオネスさん。彼は本当に勉強熱心で、俺が話すことを一言も聞き漏らすまいと、必死に羊皮紙にペンを走らせている。その姿は、まるで初めて勉強の楽しさを知った子供のようで、少し微笑ましかった。
「君の話は面白い。まるで新しい世界の扉を開いていくようだ」
「そ、そうですか?ありがとうございます」
素直に褒められると、どうにも照れてしまう。前世では、研究成果を褒められることはあっても、プロセスを面白いと言われたことはなかったから。
俺たちの秘密の講義は、ほとんど毎日続いた。リオネスさんは騎士団の仕事で忙しいはずなのに、どんなに疲れていても必ず薬草園に顔を出した。
「疲れてるなら、休んだ方がいいですよ」
「いや、君の顔を見ると疲れが飛ぶ」
さらりと、とんでもないことを言ってくる。本人は全くの無自覚なのだろうが、こっちの心臓はたまったものじゃない。俺は慌てて薬草の手入れをするふりをして、赤くなった顔を隠した。
リオネスさんと過ごす時間は、俺にとって特別なものになりつつあった。彼は俺をただの平民としてではなく、一人の人間として、対等に接してくれる。俺の知識を尊敬し、俺の言葉に真剣に耳を傾けてくれる。そんな風に扱われたのは、人生で初めてだった。
彼もまた、俺の前では騎士団副団長や貴族の顔ではなく、ただの「リオネス」という一人の青年の顔を見せるようになっていた。
「ハル、これを見てくれ。先日討伐したワイバーンの素材だ。何かの薬に使えないだろうか?」
「うわっ、すごい!こんな貴重なもの、いいんですか!?」
彼は時々、騎士団の任務で手に入れた珍しい素材を持ってきてくれるようになった。それは、俺の研究意欲を大いに刺激した。二人でああでもないこうでもないと議論しながら、新しい薬のレシピを考えるのは、最高に楽しかった。
そんな穏やかな日々が続くうちに、俺たちの周りには奇妙な噂が立ち始めた。
「おい、見たか?最近、ヴァインベルク副団長が、やけにあの平民に構っているらしいぜ」
「ああ。なんでも、あの魔物騒ぎの時に、奴の作った薬で命を救われたとか」
「まさか。ただの平民の薬が、騎士団の回復薬より効くわけないだろう」
噂は尾ひれがついて広まっていく。幸い、俺たちが師弟関係にあることまではバレていないが、リオネスさんが俺を特別扱いしていることは、学院中の知るところとなっていた。
そして、その噂を最も不快に思っている人物がいた。アラン・フォン・エーデルシュタインだ。
その日も、俺とリオネスさんは薬草園で講義の真っ最中だった。そこへ、アランが数人の取り巻きを引き連れて、わざとらしい足音を立ててやってきた。
「これはこれは、リオネス副団長。こんなところで平民と油を売っているとは、騎士団も暇なものですな」
嫌味ったらしい口調。リオネスさんは気にする風もなく、静かに立ち上がった。
「エーデルシュタイン卿。彼との時間は、俺にとって有意義なものだ。油を売っているつもりはない」
「ほう。この男の、一体何が有意義だと?」
アランの侮蔑に満ちた視線が、俺を突き刺す。思わず身がすくむ。
「彼の薬草に関する知識は、学院のどの教師よりも深い。俺は彼から学んでいる」
リオネスさんのきっぱりとした言葉に、アランの顔がみるみるうちに怒りで歪んでいく。
「何を馬鹿な!この平民が、この僕よりも優れているとでも言うのですか!?ヴァインベルク家の人間ともあろう方が、平民の戯言に騙されるとは、嘆かわしい!」
取り巻きたちも、くすくすと嘲笑の声を上げる。悔しくて、唇を噛み締めた。言い返したいのに、言葉が出てこない。平民の俺が、公爵家の長男である彼に逆らうことなど許されない。それが、この世界の常識だ。
だが、俺が口を開くより先に、冷たく、それでいて威圧的な声が響いた。
「撤回しろ、エーデルシュタイン卿」
リオネスさんの声だった。その声には、今まで俺が聞いたこともないような、鋭い怒りが込められていた。
「彼の知識と努力を侮辱することは、この俺を侮辱することと同じだ。今すぐ、彼に謝罪しろ」
その場の空気が、凍りついた。アランも、まさかリオネスさんがここまで本気で怒るとは思っていなかったのだろう。その顔は怒りから驚愕、そして恐怖へと変わっていった。
「な……なぜ、あなたがそこまで……」
「彼は俺の……大切な師だ。それを貶める者は、誰であろうと許さない」
師、という言葉を口にする寸前、彼はわずかにためらい、代わりに「大切な」という言葉を使った。その配慮が、逆に俺の胸を締め付けた。
ヴァインベルク家の権威と、副団長としての威圧感。その両方を真正面からぶつけられて、アランは何も言えなくなった。彼はしばらく悔しそうに俺とリオネスさんを睨みつけると、忌々しげに舌打ちをして、取り巻きたちと共に去っていった。
嵐が去った後、薬草園には気まずい沈黙が流れた。
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「君が謝ることじゃない」
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「俺は、君が侮辱されるのが許せなかった。それだけだ」
頭を撫でられながら、俺は俯いたまま顔を上げられなかった。心臓が、うるさくてたまらない。彼の優しさが、彼の特別扱いが、ただの師弟としての感情だけではないのかもしれないと、思い始めていた。
そして、俺自身も、彼に対して特別な感情を抱き始めていることに、気づかないふりをしていた。
この温かい関係が、いつか壊れてしまうのが怖かったから。身分の違う俺たちが、これ以上近づくことなんて許されないと、分かっていたから。
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