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第12話「新しい世界の扉、光の中へ」
蓮さんと本当の意味で番になってから、僕の見る世界は色鮮やかなものに変わった。
心と体が、これまで感じたことのないほどの幸福感と充足感で満たされている。
蓮さんの側にいるだけで、心が穏やかになる。
彼のフェロモンは、僕にとって何よりの安定剤だった。
そして、僕のフェロモンもまた、彼に安らぎを与えているのだと、蓮さんは嬉しそうに教えてくれた。
「君の香りを嗅いでいると、仕事のストレスが全て消えてなくなる」
そう言って、僕の首筋に顔をうずめてくる蓮さんは、まるで大きな子供のようで、たまらなく愛おしかった。
僕たちの間には、もう何の隔たりもない。
お互いのすべてをさらけ出し、受け入れ合っていた。
そんな穏やかな日々が続いていたある日、蓮さんが改まった顔で僕に言った。
「湊。今週末、橘財閥が主催するパーティーがある。君にも、一緒に出席してほしい」
「えっ……僕が、ですか?」
パーティー、という言葉に、僕は思わず身構えてしまった。
華やかな社交界など、僕には縁のない世界だ。
「ああ。君を、私の公式なパートナーとして、皆に紹介したい」
彼の言葉は、真剣そのものだった。
僕のことを、日陰の存在ではなく、堂々と彼の隣に立つパートナーとして、世間に認めさせたい。
その強い意志が、ひしひしと伝わってきた。
「でも……僕なんかが、そんな場所に……。きっと、あなたに恥をかかせてしまいます」
「何を言っているんだ。君以上に、私の隣にふさわしい人間はいない。自信を持ちなさい」
蓮さんは、僕の不安を吹き飛ばすように、力強く言った。
「何も心配はいらない。当日は、私がずっと君の側にいる。君を傷つけようとする者がいれば、私が許さない」
彼の言葉に、僕は勇気をもらった。
この人が、ここまで言ってくれているんだ。
僕が、怖気づいてどうする。
彼と共に歩むと決めたんだ。
光の中に、一緒に出ていく覚悟を決めなければ。
「……わかりました。出席します」
僕が頷くと、蓮さんは満足そうに微笑んだ。
そして、パーティー当日。
僕は、蓮さんが用意してくれた、上質なダークスーツに身を包んでいた。
鏡に映る自分の姿が、まるで別人のようで、落ち着かない。
「とても、よく似合っている」
隣で、同じように完璧なタキシードを着こなした蓮さんが、僕の姿を見て目を細めた。
その瞳には、深い愛情が満ちている。
パーティー会場である豪華絢爛なホテルのボールルームに到着すると、僕たちは一斉に注目を浴びた。
橘財閥の次期当主、橘蓮が、見知らぬ青年を連れている。
その事実に、会場中がざわついた。
好奇の視線、探るような視線、そして、中には嫉妬や敵意を帯びた視線も感じられた。
僕は、緊張で体がこわばるのを感じた。
すると、蓮さんが僕の手をそっと握り、耳元で囁いた。
「大丈夫だ。堂々としていなさい。君は、ここの誰よりも美しい」
彼の言葉が、僕の心を温める。
僕は、深呼吸を一つして、しっかりと前を向いた。
蓮さんは、僕を連れて、財界の重鎮たちに挨拶をして回った。
「ご紹介します。私の生涯のパートナー、水瀬湊さんです」
彼は、一人一人に、堂々と僕を紹介した。
誰もが、驚きの表情を浮かべた。
男性同士、それも、一人はオメガであろう青年を「パートナー」として紹介するなど、前代未聞だったからだ。
中には、あからさまに不快な顔をする者もいた。
「橘殿。ご冗談でしょう。このような、得体の知れない若者を……」
ある年配の経営者が、侮蔑的な口調で言った。
その瞬間、蓮さんから放たれる空気が、凍りつくほど冷たくなった。
「私の見る目が、信じられないと?それとも、私の決定に、何か異論でも?」
その声は、静かだったが、逆らう者を絶対に許さないという、絶対的な王の威圧感を放っていた。
経営者は、蓮さんの気迫に完全に圧倒され、顔を青くして押し黙る。
蓮さんは、僕を庇うように一歩前に出ると、会場中に響き渡る声で宣言した。
「皆様、お聞きください。私が愛する人は、この水瀬湊、ただ一人です。彼を侮辱することは、この私、橘蓮を、そして橘財閥を敵に回すことと同義であると、ご承知おきいただきたい」
その言葉は、会場の全ての人間の心を射抜いた。
もう、誰も僕たちに、否定的な言葉を投げかける者はいなかった。
蓮さんが、その絶対的な力で、僕たちのための道を作り上げてくれたのだ。
僕は、隣に立つ彼の横顔を見上げた。
なんて、強くて、優しい人だろう。
この人の隣にいられることが、僕の誇りだ。
僕は、握られた彼の手に、そっと力を込めた。
蓮さんも、それに気づいて、僕にだけわかるように、優しく微笑んでくれた。
新しい世界の扉は、開かれた。
これから先、どんな困難があったとしても、この人と一緒なら、きっと乗り越えていける。
光に満ちた未来が、僕たちを待っている。
そう、確信できた。
心と体が、これまで感じたことのないほどの幸福感と充足感で満たされている。
蓮さんの側にいるだけで、心が穏やかになる。
彼のフェロモンは、僕にとって何よりの安定剤だった。
そして、僕のフェロモンもまた、彼に安らぎを与えているのだと、蓮さんは嬉しそうに教えてくれた。
「君の香りを嗅いでいると、仕事のストレスが全て消えてなくなる」
そう言って、僕の首筋に顔をうずめてくる蓮さんは、まるで大きな子供のようで、たまらなく愛おしかった。
僕たちの間には、もう何の隔たりもない。
お互いのすべてをさらけ出し、受け入れ合っていた。
そんな穏やかな日々が続いていたある日、蓮さんが改まった顔で僕に言った。
「湊。今週末、橘財閥が主催するパーティーがある。君にも、一緒に出席してほしい」
「えっ……僕が、ですか?」
パーティー、という言葉に、僕は思わず身構えてしまった。
華やかな社交界など、僕には縁のない世界だ。
「ああ。君を、私の公式なパートナーとして、皆に紹介したい」
彼の言葉は、真剣そのものだった。
僕のことを、日陰の存在ではなく、堂々と彼の隣に立つパートナーとして、世間に認めさせたい。
その強い意志が、ひしひしと伝わってきた。
「でも……僕なんかが、そんな場所に……。きっと、あなたに恥をかかせてしまいます」
「何を言っているんだ。君以上に、私の隣にふさわしい人間はいない。自信を持ちなさい」
蓮さんは、僕の不安を吹き飛ばすように、力強く言った。
「何も心配はいらない。当日は、私がずっと君の側にいる。君を傷つけようとする者がいれば、私が許さない」
彼の言葉に、僕は勇気をもらった。
この人が、ここまで言ってくれているんだ。
僕が、怖気づいてどうする。
彼と共に歩むと決めたんだ。
光の中に、一緒に出ていく覚悟を決めなければ。
「……わかりました。出席します」
僕が頷くと、蓮さんは満足そうに微笑んだ。
そして、パーティー当日。
僕は、蓮さんが用意してくれた、上質なダークスーツに身を包んでいた。
鏡に映る自分の姿が、まるで別人のようで、落ち着かない。
「とても、よく似合っている」
隣で、同じように完璧なタキシードを着こなした蓮さんが、僕の姿を見て目を細めた。
その瞳には、深い愛情が満ちている。
パーティー会場である豪華絢爛なホテルのボールルームに到着すると、僕たちは一斉に注目を浴びた。
橘財閥の次期当主、橘蓮が、見知らぬ青年を連れている。
その事実に、会場中がざわついた。
好奇の視線、探るような視線、そして、中には嫉妬や敵意を帯びた視線も感じられた。
僕は、緊張で体がこわばるのを感じた。
すると、蓮さんが僕の手をそっと握り、耳元で囁いた。
「大丈夫だ。堂々としていなさい。君は、ここの誰よりも美しい」
彼の言葉が、僕の心を温める。
僕は、深呼吸を一つして、しっかりと前を向いた。
蓮さんは、僕を連れて、財界の重鎮たちに挨拶をして回った。
「ご紹介します。私の生涯のパートナー、水瀬湊さんです」
彼は、一人一人に、堂々と僕を紹介した。
誰もが、驚きの表情を浮かべた。
男性同士、それも、一人はオメガであろう青年を「パートナー」として紹介するなど、前代未聞だったからだ。
中には、あからさまに不快な顔をする者もいた。
「橘殿。ご冗談でしょう。このような、得体の知れない若者を……」
ある年配の経営者が、侮蔑的な口調で言った。
その瞬間、蓮さんから放たれる空気が、凍りつくほど冷たくなった。
「私の見る目が、信じられないと?それとも、私の決定に、何か異論でも?」
その声は、静かだったが、逆らう者を絶対に許さないという、絶対的な王の威圧感を放っていた。
経営者は、蓮さんの気迫に完全に圧倒され、顔を青くして押し黙る。
蓮さんは、僕を庇うように一歩前に出ると、会場中に響き渡る声で宣言した。
「皆様、お聞きください。私が愛する人は、この水瀬湊、ただ一人です。彼を侮辱することは、この私、橘蓮を、そして橘財閥を敵に回すことと同義であると、ご承知おきいただきたい」
その言葉は、会場の全ての人間の心を射抜いた。
もう、誰も僕たちに、否定的な言葉を投げかける者はいなかった。
蓮さんが、その絶対的な力で、僕たちのための道を作り上げてくれたのだ。
僕は、隣に立つ彼の横顔を見上げた。
なんて、強くて、優しい人だろう。
この人の隣にいられることが、僕の誇りだ。
僕は、握られた彼の手に、そっと力を込めた。
蓮さんも、それに気づいて、僕にだけわかるように、優しく微笑んでくれた。
新しい世界の扉は、開かれた。
これから先、どんな困難があったとしても、この人と一緒なら、きっと乗り越えていける。
光に満ちた未来が、僕たちを待っている。
そう、確信できた。
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