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ひ と や す み
しおりを挟む「頭痛い?風邪っすか?」
深夜、仮宿車を散歩と称して抜け出した藍罠と椎山は学習水族館近くの海岸で一服していた。
波音を聞きながら、藍罠は砂浜に置かれたテトラポッドに半ば座るようにもたれ掛かり、椎山は流木に腰かけてタバコを一本吸い終わる所だった。
国防隊推奨の依存性の低い新開発の逆アナログ煙草である。
「いや、違うな、カゼさん達には世話になったばかりだ。それに俺が病気に感染するんじゃ無い、病気が俺の遺伝子に感染するんだ」
「ポジティブがヤバイっすね?!」
その時、後ろの道路から誰かが走って来る足音が聞こえてきた。
足音の主は息を整えるとなにやら独り言を言い、何かを叫んだ。
「w►"^ k’]´`µ°アンバーーーニオン!!」
そしてオレンジ色の閃光が走る。
二人は恐る恐る、海岸と道路を区切る背の低い防潮堤から顔を出して覗き込む。
「何だァ?誰も居ないッ?何処へ行った?」
藍罠は椎山の影に隠れている。
「痛いよ肩ツカムナ!」
「足音軽くて、息すぐ整って、子供の声?隊員か?女の子とか来てたっけ?」
「宇留くんの声に似てたな?」
「サニアンに乗ってた子すか?でも誰も居ないスヨ?」
「···」
しばらく沈黙が続く。
「もう一本吸って帰るか?」
「ソゥス···ね?」
「風量適正!灰皿準備よいかァ!」
二人の少し手前の道路側防潮堤から茂坂がニュッと突然生える。
「「うわぁーー!」」
驚いた藍罠と椎山は後ろにスッ転んでしまう。
「いいねぇ、俺にも一本くれ!」
茂坂は防潮堤のそばで腕を組んで二人を見下ろしていた。
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