裏の仕事

ウズベキ

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裏の仕事

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 僕は他人に言えない裏の仕事をしている。そして今日、ついにその時がやってきた。
 僕が身を隠している部屋の扉が開き、サングラスをかけた黒ずくめの男が入ってきた。男は僕に消音器付きの拳銃を突きつけて、言った。
「A企業の財津社長だな? 金のために裏でコソコソやってるらしいな。悪いが死んでもらうぞ」
「待ってくれ、違うんだ。僕は財津じゃない」
「この期に及んでまだそんな嘘をつくのか。こっちは全部わかってるんだよ。あんたが生きてると困る人がいるんだ」
「お、お前を雇った奴は誰だ。僕はその倍出すぞ」
「その話には乗れない。雇い主には借りがあってね。この仕事に失敗したら俺の命も無くなるくらいの、でかい借りがな」
 男は拳銃の引き金に指をかけて、言った。
「じゃあ社長さん、言い残すことは?」
「…君に同情するよ」
 パシュ、という音と共に男の手元が一瞬光り、気づけば僕は床に倒れていた。胸が焼けるように熱い。二つの穴が空いた服が赤く染まっていく。
「胃と肺を撃った。数分もすりゃあんたは死ぬ。最後に教えろ、なぜ俺に同情する?」
 僕は殺し屋を見上げて、掠れた声で話す。
 「君はまだ若いな…三十代前半くらいか?」
「それがどうした」
「僕は君よりももっと若い…二十五だ」
 殺し屋の表情に一瞬驚愕の色が見えた。それもそうだ。今の僕の見た目はどう見ても中年男性なのだから。
「僕は末期ガンなんだ。それで、君と同じように雇われたのさ…整形手術を繰り返して、財津社長そっくりの容姿になって、少し前からなりすましてたんだよ。本物の財津社長はとっくに国外に逃げてるだろうね。君の仕事は失敗だ。だから、同情する」
「そういう事か…」
 しばしの沈黙の後、殺し屋は僕に言った。
「俺も、お前に同情するよ」
 三発目の銃弾で、殺し屋は自分の頭を撃ち抜いた。
 
 僕は「殺され屋」
 他人に言えない裏の仕事は、今日でおしまい。
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