おっぱいだけでイッちゃうけど絶対に突っ込んでヤるのでお尻洗って待っててください!

よしだるま

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おっぱいだけでイッちゃうけど絶対に突っ込んでヤるのでお尻洗って待っててください!

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気になる人がいる。
木浦 次郎きうらじろうさん。
俺が勤めるのジムの隣のビルのオフィスにいる人。
直接会ったことはないし、話したこともない。一方的に俺がお慕いしている。
名前は木浦さんと同じ会社のジム会員から聞いた。なんでも教えてくれる優しい上司だって超誉められてた。それは見ていて何となくわかる。

ジムのトレーニングルームは壁一面外が見えるようガラスになっていて、隣のビルの様子も結構見える。木浦さんは窓に近い席で、仕事をしている姿をたまに見ることができる。
華奢な体にフィットしたスーツ姿が様になってて仕事ができる大人の雰囲気がカッコいい。50代と聞いたけど全然そんな風には見えないキビキビした動きに、つい視線が止まる。年齢に関係なく動けるようになりたい俺にとっては目標にしたいくらいだ。
そういう役職なのかよく電話したり部下らしき人と話していたりしている。電話なのに大きく礼をしたり、部下らしき人と話していても礼を欠かさないのが何だか目を引いた。いい人なんだろうなって思った。それから気づいたら姿を確認するのが日課になった。今日も丁寧だな~なんてほのぼのした気持ちでいたのに、たまに見ない日があるとテンションが下がる自分がいた。
毎朝のランニング途中で会う、散歩中の人懐こいワンコに会わなかった時の感情と似ている。なんだか寂しくて、ちょっと心配になって、実は楽しみになってたんだって気づくような。

ただ似ているが、違う。

最近では木浦さんに気安く話しかける部下らしき人に嫉妬を覚えるくらいだ。
自分でもどうしてこんな気持ちになるのかはわからない。向こうからしたら俺は知らない人だし、何の関わりもないのに。
でも俺はもっと木浦さんをよく知りたいし、俺の事も知って欲しいと思う。そのためにどうするか考えた時、なんとチャンスは向こうからやってくることになったのだ。



しの~掃除終わったのか?」
「はい、もうすぐ終わります!」

窓から木浦さんを見つけて、つい動きが止まっていた。
あわてて途中だったマシンの拭き上げに取りかかる。

なんたって今日は、木浦さんが来てくれるのだ。
木浦さんの名前を教えてくれた人に、会員増やしたいから引っ張ってきてくれってそれとなくお願いしてみたら、なんと仕事終わりに連れてくるという。
密かに憧れる人と会えるなんて嬉しくてテンションがあがる。掃除もいつも以上に気合いが入るというものだ。

そして面と向かって話してみて、俺のこの気持ちが何なのかハッキリさせる。
俺が到達できない場所にいる大人への憧れか、もっと別の感情なのかを。






「あ、篠さん!来ましたよ~」
「どうも、お疲れ様です!……あ」

いつもの会員が来て、その後ろに別の人影が見えた。その瞬間心拍数が上がったのが分かった。

「初めまして、木浦と申します。見学だけですがよろしいでしょうか」
「は、初めまして、トレーナーの篠です!見学ありがとうございます」

輝いている。
いつも遠くから見ているだけだったのに、急にこんな接近されたらどうしていいか分からなくなりそうだ。
なにせはっきりと顔を見たのも初めてだ。少し下がった眉毛と目尻に刻まれたシワが、包容力と優しさを想像させる。薄い唇に微笑みをたたえた口元から紡がれる心地よい低音。ずっと聞いていたいくらいいい声だ。肌艶も良くて、聞いていた年齢よりずっと若く見える。遠目からだと分からなかったけど、髪は真っ黒じゃなくて部分的に少し白い。それがまたいい感じに渋くて良い。スーツの着こなしは今日も決まってるし、ほんのり石鹸のような清潔感のあるいい香りがする。

「いつもお話は伺っていたのですが、僕はご覧の通り体が薄いのであまり運動には向かず……お邪魔でしょうが、すぐお暇しますので」
「いえいえ!折角いらしたんです、こちらへどうぞ」

トレーニングルーム横の休憩室に通して座ってもらう。
やっぱりこの場所に興味がなさそうだ。
だがここですぐ帰しては二度と話す機会がないような気がした。とりあえず当たり障りのない感じで何か話してみよう。
ああ、でもこんなに近いと緊張する。

「今日はありがとうございます!えっと、あまり運動には向かないと仰ってましたけど…」
「得意ではないですね。ですが部下にどうしてもと言われ、余程素晴らしいのかと思い来てみました。特に篠さんのことはよく聞いていますよ」
「え、自分ですか?」
「はい。話しやすくて教え上手だと。それに鍛えられた体が美しくて、目標にしているとも……確かに素晴らしいと思います」

まさか認知されているとは思わず驚いた。
しかもなんか褒めてくれている。嬉しすぎて言葉がでてこない。心拍数も一気に上がって、体が熱い。自分を落ち着かせるように、深めに呼吸をする。
こんなに落ち着かなくなるなんて思わなかった。平静は装えているだろうか。自然と握り込んでいた手の汗がヤバい。

「あ、いや、あ、ありがたいです」
「僕はどうしても肉がつきにくい体質で……近くで見ると本当に素晴らしいです。ここまで鍛え上げるのは相当大変なのではないですか?」

確かに俺の半分くらいの厚みしかないから並ぶと余計気になる……いやそんな事より、木浦さんが俺に興味を示してくれている。
たとえこの場凌ぎの社交辞令だとしても、俺は絶対にこの瞬間を忘れないだろう。嬉しい。もっと話したい。木浦さんのことも話してほしい。仲良くなりたい。

「連絡先交換しませんか」
「え?」
「あああの、個別にトレーニング内容とか考えるのも仕事のうちでして、木浦さんのような体質の方にも取り組みやすくするにはどうしたらいいか悩んでまして、良かったら参考にさせていただきたく!あ、謝礼はきちんとさせていただきますし、お時間ある時に少しだけでも!いきなりで不躾だとは思いますが」

口をついて出た言葉の整合性を合わせるのに必死だった。唐突すぎて木浦さんも一瞬何が?みたいな顔しちゃっただろ、会話のキャッチボールしろよ俺。
喋り倒した後の沈黙が、対応ミスったことを示しているようでツラい。変なヤツだと思われてもいいけど、これが最後になったら最悪すぎる。俺のせいだけど。
黙って見つめられると余計にキツい。でも木浦さんに見つめられると何だか嬉しい。

「ええと、役不足とは思いますが、僕でお役に立てるなら」
「うおおおありがとうございます!!!」



それから何度か連絡を取り合って、業務的なことから少しずつ個人的なことを話すようになった。
やり取りしていくうちに、俺は自分が抱いている感情の正体を知った。
恋だ。
最初は憧れだったのは違いない。けど会って、色々知って、木浦さんが俺の中でどんどん大きくなっていった。
顔や声を思い浮かべるだけで、穏やかになれる自分がいる。けれど全然会える機会は無くて、その間に俺の知らない木浦さんが増えていくのにモヤモヤした。
木浦さんは俺をどう思っているだろう。多少は気にしてくれているだろうか。

もう何度も読んだ丁寧なやり取りのメールを眺めるのも、ビル越しに姿を見つめる毎日にも限界がきた。
俺の気持ちをぶつけよう。









「付き合うのはいいですけど……僕、セックスしませんよ」

勇気を出して告白したらまさかの返事に戸惑った。
そりゃ、ゆくゆくはそういうこともしたいと思っていたけれど。でも今言うことだろうか。いや後から言われるよりはいいのだろうか。
待て、それよりこれってオッケーってことか?セックスしないけどそれでも良ければってことなのか?
覚悟していなかった隙を突かれてどうしたらいいのかが全くわからず、汗が滲んできた。

「したいですか?」
「ええっ、あ、そう、だけどでも!ああいえ、全然、そこまででは!イヤならしなくていい!です!」
「そう、じゃあこれからよろしくお願いします」

頭を下げて一礼する所作が美しい。
こういう所も俺は好きだ。ちょっと面食らったけど、結果良ければってことで問題ない。
じわじわと嬉しさが込み上げて、にやける頬を押さえながら俺も頭を下げた。

「末永くよろしくお願いします!」








「ただいま帰りました」
「お帰りなさい!」

時間ピッタリ、さすがだ。
メシの準備もちょうど整ったところで、すぐに食べ始められる。

「おそうめん、いいですね。この頃暑くなってきましたから」
「大葉もミョウガもいいのありましたし、薬味食べ放題っすよ」
「それは嬉しいです」

本当に嬉しそうに目を細めるその表情が、マジで俺をキュンとさせる。その笑顔のために俺はメシを用意しているんだ。もうなんでも作ってやりたい。

同棲を提案してマジで良かった。
告白の返事がまさかのセックスしない宣言だったので大いに戸惑ったが、逆に吹っ切れたというか勢いがついたというか。

「セックスしないので、て、手を繋ぐのはいいですか」
「いいですよ」
「き、き、キス、の方は」
「いいですよ」
「え、やった、あと、えーとじゃあもう同棲しませんか!ほら生活費浮きますし!家事も全般得意です!」
「いいですよ」

あまりに俺に都合がよすぎて夢でもおかしくない。
木浦さん、いいですよしか言ってないけど、本当にいいのか?

「ま、あ、本当ですか、うそ、じゃない」
「僕は嘘は言いません」

いいですよ、以外の返事がきてとりあえず安心した。それにしても。

「信じられない……」
「僕も、あなたのこと気になってたんですよね。だからまさかこうなるとは思ってなくて……信じられない気持ちは僕もあります」
「ええええはああああ」

嬉しすぎて現実を受け止められなくなると、人間は奇声をあげる。俺は23年間生きてきて初めて知った。









和己かずきくん?どうしましたか」
「はあ!思い出を噛み締めてました!」
「へえ、よっぽどいい思い出なんですね」

それはもちろん次郎さんと結ばれた日だからめちゃめちゃいい思い出だ。思い出といってもまだ1ヶ月くらいしか経っていないけど。でもこの1ヶ月はあっという間で、人生最高の瞬間が毎日更新され続けている。時間が濃密すぎて短いのに長いような、不思議な気持ちだ。
今俺の目の前で俺の作った料理を一緒に食べていることも、夢みたいな気分になる。

「このおなすの天ぷら特においしいです」
「恐縮です」
「僕も一人暮らしは長いので自信はあったんですけど、和己くんは本当にお上手だ」
「いやそんな、じ、次郎さんだって」

下の名前で呼び合うのにも未だに照れてしまう。自分で自分が気持ち悪い。学生時代だってこんなに甘酸っぱい恋はしなかったというのに。
でもきっと次郎さんじゃなきゃこんな気持ちになれなかったって事なんだろう。相当浮かれているのはわかっている。地に足がついているか不安になるくらい幸せだ。

「そうだ、明日は帰りが遅くなるので僕には構わず先に休んでいてくださいね」
「えっ分かりました……珍しいですね。お仕事ですか?」
「いえ、おっパブに行きます」
「それなら仕方ないですね」

待て。
違和感ないようでめちゃくちゃおかしかった。
俺の間違いでなければ今お仕事って言ってなかった。

「おっ、パブ……?」
「ご存知ありませんか?お嬢様方がおっぱいを」
「いえいえ知ってます!え、行くんですか!」
「はい」

お仕事に行きますと同じ言い方をしているが、行き先はなんとおっパブだ。次郎さんからそんな単語が飛び出すなんて思わなくて混乱してしまう。

「え?え、好きなんですか?」
「好きですね、特に大きいおっぱいが」

──そうだったのか。俺はてっきり次郎さんは性的なことに興味がない人なんだと思っていた。だってそう思うだろう、まず最初にセックスしない宣言をされたんだぞ。この1ヶ月キスもしていないし手も繋いでいない。許可は得ていたけど、次郎さんが望んでいないのにするつもりはない。性的な触れ合いは全くないし、話題にもならないし、そういう雰囲気も微塵もなかった。それに多分、次郎さんはオナニーもしてない。俺より寝るのが早くて起きるのが遅いし、定時で帰って寄り道もしない。年齢的なこともあるのかと思っていた。あとはEDとか。したくないじゃなくて、出来ない可能性もあるし、だとしたら聞きにくい。
そもそもセックスしない前提で始まったのだから、清く正しく美しいお付き合いだと思っても仕方ないだろう。

「和己くんは嫌いですか?」
「お!?俺はおっ、胸っていうか……」

男同士でよくある会話だ、こんなのは。けれど次郎さん相手にするなんて思ってなくて混乱する。
ていうか俺は次郎さん以外は考えられない。こっそりオナニーする時だってオカズは全部次郎さんだ。言ってしまいたいが、引かれて嫌われるのは死んでも嫌だ。でもこれは言ってもいい流れではないか?どうしよう、何て返すのが正解なんだ。

「和己くんは若いですもんね、僕より相当溜まっているでしょう?あなたも発散してきたらどうですか」
「俺は次郎さん以外眼中にないんですけど!」

つい責めるような大きい声が出てしまった。次郎さんの目が丸くなって俺を見つめている。

「それは……失礼しました」
「……大きい声出して、すみません……」

なんだか気まずい雰囲気になってしまった。沈黙が辛い。次郎さんも箸が完全に止まってしまって食事を続ける空気でもない。
でも今次郎さん言ってただろ、発散してきたらって!浮気していいよって言ってるようなもんだろそれ?いや待て次郎さんがおっパブに行くのはいいのか?浮気じゃないのか?でもセックスするわけじゃないし。だとしても嫌だ、俺以外の誰かのとこに次郎さんが行くだなんて。想像しただけで悲しいし、腹が立つ。だからって大声出すのは最低だ、やらかした。あーここまま険悪になって別れるとかなったらどうしよう。

「和己くんは、何故そんなに僕が好きなんですか?」
「ええ?!そりゃ全部ですけど……」

雑な答えと思わないで欲しい。惚れた弱みであばたもえくぼ、次郎さんだからと思えば何でも愛おしく思えてしまうのだ。
おっパブ発言はもちろん衝撃だが、性欲があると分かって嬉しい。性的嗜好も健全で素晴らしいと思う。どんな風に楽しんでいるのか気になるから見てみたい。全然想像できない。でもそれは絶対嫌だ、矛盾しているけど。
そんな事を考えていたら、次郎さんは真剣な顔で真っ直ぐ俺を見つめてきた。一緒にいる時にはなかなか見られない表情にドキドキする。

「僕はあなたが思ってるよりいい人間ではありません。あなたのことはおっぱいが大きいので気になっていただけの、ただの巨乳好きなオッサンです」

突然のカミングアウトに思考が停止する。

「じゃ、じゃあ俺の胸が大きいから今こうしてるってことですか?」
「そうですね」

体だけが目的、と告げられて喜ぶ人間は少ないだろう。
俺は喜べない。だってそれなら俺以外でもいいってことになるだろう。俺は次郎さんじゃなきゃ嫌なのに。

めちゃくちゃショックだ。
でも、どうして次郎さんがよく知らない俺と仲良くしてくれていたのかよく分かった。俺の胸が大きいから。

あれ?
大きいからいい?
少なくとも俺は次郎さんに認められた巨乳ってこと?
つまり、俺にはまだチャンスがある。

光明が見えたことに俺は興奮していた。

「じゃあ俺でもいいって事ですよね?!」
「はい?」
「俺が満足させてみせます!プロみたいなテクは無いけど、愛はあるんで!」

体を鍛えているおかげで胸筋が発達して、シャツのサイズによっては胸がキツい。筋肉だから固そうに見えるが、力んでいなければ柔らかい。それをアピールするために下から持ち上げて揺らして見せた。
鍛えていてマジで良かった。鍛えてなければ、大きくなければそもそも一生叶わない恋だったに違いないのだ。
次郎さんを引き留められるなら、俺はなんでもできる。

「怒らないんですか」
「そういうのも含めて次郎さんですもんね!あと胸以外にも興味もってもらえる自信あります!えっと、あ、俺のメシうまいですよね?!」
「……美味しいです」
「っしゃあ!じゃあこれからもっと興味もたせてみせます!というわけで俺は何も問題ないです!」

次郎さんが俺を心底嫌いで顔も見たくないというのなら、今までの思い出を胸に引き下がってもいい。いや、実際そうできるかは自信ないけれど。
でもそうじゃないのなら、俺は絶対譲らない。たとえ次郎さんの言葉でも怯むことはない。
次郎さんは、どうだろう。何か言いたそうに視線をさまよわせている。

「ではハッキリ言っておきましょう」
「……お願いします」
「僕はセックスをしないだけでエッチなことは大好きです」
「はい」
「毎日和己くんのおっぱいを揉みたいと思っています」
「それがいいです!」

次郎さんに喜んで欲しかったのに、何故かさらに眉間にシワが寄ってしまった。
揉みたいと言たのは次郎さんなんだけれど。

「……ちゃんと考えて返事をしていますか?」
「してます!」

これはもうプロポーズも同然だろう。
毎日味噌汁も作るし、胸も毎日好きなだけ揉んでいいに決まっている。
いや、まだこれからが本番だ。おっパブ嬢に勝てなければ意味がない。俺が不甲斐ないせいで目移りさせてはいけないのだから。次郎さんの気が変わらないうちに俺を好きにさせてみせる。

「じゃあ早速揉みましょう!どうしたらやりやすいですか!」
「落ち着いてください。僕はどこにも行きません」




リビングのソファに次郎さんが座り、その上に俺がまたがって座るよう言われた。スタンダードな体勢ということらしい。けれど俺の体重を乗せるには次郎さんの足は華奢すぎて怖い。
まずは次郎さんの両足を挟むように膝立した。これだけで心臓がバクバクする。ゆっくり腰を下げて、ギリギリ座らないところで尻の位置をキープしよう。近すぎて次郎さんの匂いがいっぱいして興奮する。顔が熱い、赤くなってるかも。

「ちゃんと座ってください」
「問題ないです!鍛えてますので!」

次郎さんは俺を気遣ってくれたが、むしろ座ってしまった方が俺はキツい。重さを負担させるのはもちろんだが、次郎さんと密着することに俺の心臓がもつかわからないからだ。しかしまさか俺が襲っているような体勢で胸を揉まれることになろうとは。手も繋いでいないのに。

「では失礼します」
「……っ、ぅ、どうぞ……!」

服を着たままなのに、とても緊張する。
次郎さんの小指から人差し指が、順番に一本ずつ俺の胸に触れた。全体を撫でられるのがくすぐったい。壊れ物を触るみたいに優しくされるとは思わなくて、想像以上に恥ずかしい。いっそ豪快に揉んでくれた方が気楽なくらいだ。けれど次郎さんはずっと撫でるだけでなかなか揉まなかった。それから手のひらを使って下から円を描くように押し上げて、寄せてみたりするばかりだ。

「すごいですね、本当に柔らかい……なんというか、質量、密度かな……ずっしりと安定感があって、とてもいいです」
「はひ、よ、良かったです!」
「直に触ってもいいですか?」
「え、あ、でも、ちゃんと洗ってなくて」
「構いません」

ジム勤務終了後に軽くシャワーで汗を流しただけだから、匂いとかベタつきとか残ってそうで嫌だった。こんなことならしっかり洗っておけば、っていうか次郎さん気にしないタイプなんだ。ちょっと意外だ。
あまり次郎さんを視界に入れないように、胸の上までたくしあげた服のシワを見つめる。
次郎さんの少し冷たい指先が胸の輪郭を何度もなぞった。服の上からではわからなかったけど、俺の体温と指先の温度差で余計に体が反応してしまう。

「っふぅ……」
「なるほど、筋肉だと僅かな動きも伝わりやすいんですね。それに肌も吸い付いてくるようです、若さもでしょうけれどタンパク質をより摂取しているからなのか」

とても冷静に分析しているのが落ち着かない。
納得したかのように何度か頷いて、ようやく揉み始めた。次郎さんの指が、手が、俺の胸を這う光景に目が眩みそうだ。
綺麗に短く切り揃えられた爪が俺の乳首を引っ掻いた。

「い、ひゃ、それっ」
「あなたのその恥じらう顔、とても素敵です。年甲斐もなく少々はしゃいでいます」
「じ、次郎さぁ、ん!ぁう、うー」
「ふふ、威勢がいいのは言葉だけですね……こんなに体を緊張させて……」

最初は冷たく感じた次郎さんの手はもう随分暖かい。俺と体温を分けあったんだと思うと嬉しくなった。
乳首を引っ掻かれた時は思わず体が跳ねたけど、今はただ優しく、程よい力加減でマッサージされているみたいでなんだか心地よい。
緊張もほどけてきて、そろそろ次郎さんの顔を見ようと視線を下げた先に俺は意外なモノを見た。

「あの、次郎さん」
「はい」
「チンコ勃つんですね!?」
「勃ちますね」
「すみません、てっきり勃たないのかと思いました」
「ああ、そうですよね。セックスって時間がかかるでしょう。色々準備して、気持ちよくなるまでが長くないですか?それよりおっぱいを触っていたいので」
「……そういう考えもあるんですね」

勃起不全でもなく嫌悪感があるわけでもなく、単純に胸の方が好きという理由でセックスをしないと言っていたのか。確かに今話している間も手は一切休まずに揉み続けている。相当好きなんだろうというのは、よく分かった。
あ、待てよ?ということはもしかして。

「準備とか諸々俺がやった上で、俺が次郎さんを抱くのは有りってことですかね?」
「ああ、なるほど、その手がありましたか。考えたこともありませんでした」
「じゃあ、ぁあ、んんっ、お、ぉおっ!?」

今まで優しくゆっくりだったのに、激しく揉まれた。しかも乳首を人指し指と親指でキュっと摘ままれ、時には引っ張られるというオプション付きだ。じわじわ蓄積されていた快感が、急にまとまって込み上げてくる。
体温が上がってきて、触られている部分が熱い。痛みとは言えない程度の痺れるような感覚がだんだん快感になってきている。
次郎さんと視線がぶつかった。メシの時にも見た、嬉しそうに細めた目。
食われる、と思ったらペロリと乳首を舐めあげられた。わざと見せつけるように口を開けて、舌をゆっくり動かして乳首を押し潰す。
あまりにもエロい。俺のチンコも勃ってきた。

「ああ、いい顔です」
「ぁやあ、それは、ちょっとぉ、あ、ああんっ」

乳首を甘噛みされたまま吸い上げられて、じん、とした痛みと快感が同時にきた。次郎さんの口の中に収まった俺の乳首は、快楽地獄に堕ちている。次郎さんの舌は縦横無尽に俺の乳首をねぶり倒す。どういう動きをしているのか分からない、本当に舌だろうか。快感を刺激する為だけの生き物のようだ。
もう片方の乳首はクルクル捏ね回されて、もどかしい。こっちも吸ってくれたらイけそうなのに。尾てい骨周りがゾワゾワして、腰が動く。
それを察したのか次郎さんは口を離して俺を見つめた。

「今のままでは腰を振る前に射精してしまいそうですね」
「うぐ、そんなこと、やってみなくちゃ、わかんないですぅ……」

全く説得力がないのは分かっているが、素直に首を縦に振れるわけもない。
自分がこんなに感じるとは思わなかった。多分次郎さんのテクニックのせいだ。俺では及びもつかないほどの手技を持ち合わせているのがよく分かった。おっぱい大好きと公言するだけのことはある。
呼吸を整える間も、次郎さんの手は俺の胸を撫で続けている。

「そうですね……では、射精をコントロールできると証明できたらセックスしてみましょうか」
「証明ですか?」
「はい。せっかく体を繋げても、1人だけでイかれてしまっては寂しいですから……」
「ですよね!俺も次郎さんと一緒がいいです!頑張ります!」






それから俺は毎日、次郎さんに揉まれ続けた。

揉まれながら目覚める朝もあった。トイレに入っていたら後ろから揉まれて、気持ちよくなってついでにチンコをしごきながらイった時もある。風呂場ではボディソープの滑りを利用しながら、指でずっと乳首を弾かれて頭がおかしくなりそうだった。キッチンでもレンジを待つ時間は必ず揉みに来る。なのでスタートボタンを押したら服をたくしあげて待つのが習慣になった。

もう我慢するどころか敏感になって、すぐ感じるようになってしまった。それでも俺は諦めていない。

今日も風呂から上がった所を捕捉されて、お湯でふやけた乳首を固く尖らせる。

「は、あ、ぅう、んあぁ」
「声に艶が出てきましたね。おちんちんもすぐ勃つようになって」
「ぁ、言わないで、くださぃ……あんっ」

触られる前に期待で乳首が勃って、揉まれるとチンコも勃つ。乳首もふっくらしてきたし、胸もサイズアップして服をいくつか買い替えた。今までのトレーニングウェアだと乳首が目立ってしまい、さらに擦れて感じて集中できなくなる事態になってしまったのだ。
その事を次郎さんに話すと、すぐにニップルシールや保護クリームを買ってくれた。やり過ぎもいけないという事で乳首攻めの回数は減ったけれど、逆に物足りなくて悶々するようになった。
それを多分、次郎さんは知っているんだろう。乳輪をくるくるなぞったり、乳首を舐める素振りをしながら息を吹き掛けるだけ。とにかく触らない。俺はもう早く触って欲しくて乳首もチンコもビンビンなのに。体を次郎さんに密着させて、擦り付けてアピールする。恥じらいなんてとっくに無い。

「ふふ……ガマンできませんね?……気持ちいい顔見せてください、ね」
「や、今のは、ズルいっあーっ、あ、だめだめやだやだっイくイくイッ───!!!」

だから乳首を攻められると、条件反射みたいにイってしまう。だって気持ちよすぎる。耳元で次郎さんの優しい声に囁かれるのもダメだ。そう言われて我慢なんて出来るわけがない。

「とても素敵な顔でしたよ」
「あ、待って、まだ、今はっ、ぅうや、やめ、」
「さすが鍛えてるだけあってまだまだ元気ですね」

俺がイったばかりでも次郎さんの手は止まらない。勃ったままの乳首を指でクリクリしごかれて、先っぽを舐められる。ガチガチになった乳首とチンコを震わせて、俺はあっという間にまたイきそうになる。

「いや、だめなのにっ、やだ、次郎さ、ダメって、言ってくださ、いぃいいっ」
「素直に気持ちよくならないと、ダメですよ」
「あ、ちが、うー、ふう、ぅんっ、くぁ、ああ!」








「次郎さん、俺に抱かれる気あります?」
「あります」
「……じゃあもう少し手加減してくれませんか」

一人賢者タイムに沈む俺の前で、次郎さんは俺の胸を触り続ける。まるで幼子をあやすような、慈愛に溢れた撫で方をする。めちゃくちゃ好きな時間だ。ずっとこうしててもらいたい。

「けれど和己くんも随分感じるようになりましたし」
「あ、あん、ちょっと、あ、次郎さんっ!」
「もう触らないと物足りないですよね」

同じ人の同じ手なのに、表情が一気に変わる。
優しさは消え、俺をイかせる為だけに動く。強めに両乳首を同時に引っ張られながらシコシコしごかれる。最近ではむしろ痛みを感じるほど力強くされるほうがチンコに響くようになってしまった。弄られ続けておかしくなってしまったらしい。

「んん、あ、だめです、ちゃんと、話っ」
「聞いてます。ではイく前に最後まできちんと話せたらセックスしましょうか」
「まじすかっぁああっや、吸っちゃだめ、れす、は、あ、それだめなお、ひぎ、イっちゃう、じろぉさ、ぁああぅう、やなのにぃい!」

母乳が出るんじゃないかと思うくらい乳輪から強く吸われると、俺の意識はすぐに薄れてしまう。けどそれは許さないとばかりに片方の乳首をすり潰されて、痛みでギリギリでどうにか踏みとどまる。でもそうやってもっと敏感になった乳首が次に吸われるともうダメだ。一瞬優しく舐めて揉まれたあと、結局俺はイって終わる。
満足そうに笑いながら俺の胸を吸う次郎さんが、最初は余裕すぎてちょっと腹立たしかったけど。
最近はもう逆に可愛いなって思う。あまりに執着が強くて、それが一生懸命に見えてきて、なんていうか愛おしすぎる。

「母性が目覚めたのですか?では母乳が出る日もいずれ来るかもしれませんね」
「いやいや俺はあくまで次郎さんをリードして気持ちよくさせてもっと好きになってもらう為に頑張ってるんで、母乳はさすがに」

ついうっかり声に出てしまった気持ちを、母性だなんて言われるとは思わなかった。しかもそこから母乳まで期待されようとは。
次郎さんは真剣な表情で俺の胸を凝視している。

「……出してくれたら和己くんのこと、今よりもっと好きになっちゃいそうです」
「頑張ります!」

なんて、勢いで言ったが俺は男だし出るわけない。
と思うが、次郎さんの手によってどんどん変化している自分の体に可能性はゼロだと言い切れない部分もある。
次郎さんの笑顔と嬉しそうに弾む声を前に俺は、なす術がない。軽く揉まれただけで全身がとろけてしまう。

でもいつかこの刺激に耐えられるようになって、俺が次郎さんをとろけさせてみせる!

「そう言ってくれて嬉しいです、一緒に頑張りましょうね」
「っあん、はぁい♡」


……まぁ、そのうち。






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