1 / 1
磁性体の粉末を混入したプラスチック
しおりを挟む
「大津くん、これ大変よね。海岸の近くでマイクロプラスチックごみを拾ってるのよ」
と友子は、テレビを見ながら、大津君に言った。
「小さなプラスチックごみを一つ一つ拾ってるの」
と友子は言った。
「そうだね。こりゃ大変だよね」
と、大津君は、やはりテレビを見ながら友子に言った。
友子は、続けて、
「大津くん、何かいいもの考えてよ」
と、大津君の顔を見ながら、真剣な声で言った。
「うん、そうだね」
と、大津君は、言った。
友子は、大津君が週3回行っている大学の研究室の1年先輩で、おとなしくまじめな大津君が気に入っていて、ときどき、大津君を自分のマンションにさそって、コーヒーをいっしょに飲んでいた。
その日も、友子のマンションで、2人で、コーヒーを飲みながらテレビを見ていたのである。
次の日、大津君は、助手として働いているサンエイ科学研究所の自分の席で、パソコンに向かって書類を書いていた。
この日は、コーヒータイムになっても、大津君は、コーヒーを飲みに来なかったので、所長の市山博士は、大津君の席に行って、パソコンの画面をのぞきこみ、
「なんか、おもしろいことを考えついたのですか」
と市山博士は、ニヤニヤしながら、大津君に言った。
「そうなんです。実は、昨日、テレビでマイクロプラスチックごみを一つ一つ拾っているのを見ていて、先輩に言われて、何かいいものを考えてほしいと言われて、考えてたんですが、ちょっといい方法を思いつき、今のうち、書類に書いているんです」
と大津君は、市山博士の方に向き直って、言った。
「どのような方法を思いついたんですか」
と市山博士は、ニコニコしながら大津君を見て言った。
「磁性プラスチックです」
「プラスチックを製造するときに磁性体の粉末を混入するのです」
「これから製造するプラスチックには、すべて、磁性体の粉末を混入するようにするのです」
「そうすれば、プラスチックごみは、すべて磁石で集めることができるのです」
「手で、一つ一つ拾う必要がなくなり、電磁石を用いて集めることができるようになるのです」
と、大津君は、市山博士に説明した。
「それは、いいアイデアだね」
と市山博士は、大津君に真剣な顔で言った。
市山博士は、大津君に、言った。
「大津君、じゃ、その磁性体の粉末を混入したプラスチックの特許明細書を書いてください」
「そして、特許出願するんだ」
「さっ、続けてください」
と市山博士は、言い、
「はい、分かりました」
と大津君は、言い、自分の席でそのまま、パソコンに向かって、書類の続きの作成を始めた。
こうして、サンエイ科学研究所のコーヒータイムは、終わりました。
と友子は、テレビを見ながら、大津君に言った。
「小さなプラスチックごみを一つ一つ拾ってるの」
と友子は言った。
「そうだね。こりゃ大変だよね」
と、大津君は、やはりテレビを見ながら友子に言った。
友子は、続けて、
「大津くん、何かいいもの考えてよ」
と、大津君の顔を見ながら、真剣な声で言った。
「うん、そうだね」
と、大津君は、言った。
友子は、大津君が週3回行っている大学の研究室の1年先輩で、おとなしくまじめな大津君が気に入っていて、ときどき、大津君を自分のマンションにさそって、コーヒーをいっしょに飲んでいた。
その日も、友子のマンションで、2人で、コーヒーを飲みながらテレビを見ていたのである。
次の日、大津君は、助手として働いているサンエイ科学研究所の自分の席で、パソコンに向かって書類を書いていた。
この日は、コーヒータイムになっても、大津君は、コーヒーを飲みに来なかったので、所長の市山博士は、大津君の席に行って、パソコンの画面をのぞきこみ、
「なんか、おもしろいことを考えついたのですか」
と市山博士は、ニヤニヤしながら、大津君に言った。
「そうなんです。実は、昨日、テレビでマイクロプラスチックごみを一つ一つ拾っているのを見ていて、先輩に言われて、何かいいものを考えてほしいと言われて、考えてたんですが、ちょっといい方法を思いつき、今のうち、書類に書いているんです」
と大津君は、市山博士の方に向き直って、言った。
「どのような方法を思いついたんですか」
と市山博士は、ニコニコしながら大津君を見て言った。
「磁性プラスチックです」
「プラスチックを製造するときに磁性体の粉末を混入するのです」
「これから製造するプラスチックには、すべて、磁性体の粉末を混入するようにするのです」
「そうすれば、プラスチックごみは、すべて磁石で集めることができるのです」
「手で、一つ一つ拾う必要がなくなり、電磁石を用いて集めることができるようになるのです」
と、大津君は、市山博士に説明した。
「それは、いいアイデアだね」
と市山博士は、大津君に真剣な顔で言った。
市山博士は、大津君に、言った。
「大津君、じゃ、その磁性体の粉末を混入したプラスチックの特許明細書を書いてください」
「そして、特許出願するんだ」
「さっ、続けてください」
と市山博士は、言い、
「はい、分かりました」
と大津君は、言い、自分の席でそのまま、パソコンに向かって、書類の続きの作成を始めた。
こうして、サンエイ科学研究所のコーヒータイムは、終わりました。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる