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ぼくはロボットだったんだー
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「お疲れさん」
「お疲れー」
と健太は、仕事が終わり、同僚にあいさつして、会社から帰ろうとした。
「おっ、健太、これから飲みに行こうぜ」
と同僚の和夫にさそわれ、駅前の居酒屋に行った。
「健太、最近どう、調子は」
と和夫は、ビールのジョッキを手にして、健太に聞いた。
「それがねー、どうも調子が悪いんだ」
と健太は、浮かない顔して和夫に言った。
「どうした」
と和夫が健太に聞くと、
「どうも、右手がしびれるんだ」
と健太は、右手を見ながら、和夫に言った。
「そうか、それ、脳梗塞かもしれないぞ」
「一度、病院でみてもらった方がいいな」
と和夫は、心配そうな顔をして健太に言った。
健太と和夫は、ビールのジョッキを二杯飲んで、居酒屋を出た。
次の日、健太は、会社の帰りに、本屋さんに寄った。
健太は、店内で、医学書のある棚で、脳梗塞について書かれている本を探し、購入した。
一人暮らしの健太は、途中、お弁当屋さんで、焼肉弁当を買って、マンションに帰った。
焼肉弁当を食べ終わった健太は、ソファーに座り、買ってきた脳梗塞についての本を見た。
すると、そこには、
「脳梗塞の兆候として、片方の手足がしびれたり、または感覚がにぶくなる」
と書かれてあった。
健太は、これかもしれない、と思い、心配になったが、その日は、そのまま寝ることにした。
その次の日、健太は、会社に電話をして、休暇を取り、近くの脳神経内科のある病院に行った。
「先生、最近、右手がしびれるんですが、みてくれませんか」
と健太は、心配そうな顔をして、その病院の脳神経内科の先生に言った。
「いつごろからですか」
と先生は、健太の右手を触りながら、健太に聞いた。
「1か月ぐらい前からです」
と、健太は、先生に、小さな声で言った。
「そうですか、脳梗塞の可能性もありますから、検査してみましょう」
と先生は健太に言って、検査票を渡しながら、
「それでは、地下の画像診断室に行って、CTを撮ってきてください」
と先生は、健太に言った。
健太は、検査票を持って地下の画像診断室でCTを撮ってもらい、再び、先生のところに戻った。
先生は、パソコンの画面に映し出された健太の脳のCT画像を見た後、健太の顔を見ながら、
「驚かないでくださいよ。あなたのCT画像を見ると、あなたの脳は、半導体集積回路からできてます。あなたの脳は、半導体集積回路からできているAI、すなわち人工知能なのです。右手のしびれは、脳梗塞ではありません」
「あなたの右手のしびれは、たぶん、あなたの脳の半導体集積回路の一部が故障しているためだと思われます」
と先生は、まじめな顔をして、健太に言った。
「あなたは、ロボットなのです」
と先生は、続けて健太に言った。
「えー、ぼくは、ロボットだったんですか、人間じゃないんですか」
「えー、どうしよう、ずーと人間だと思ってたのに、いきなり、ロボットとは」
と健太は、気が動転してどうしていいのか分からなくなってしまった。
そういう健太に、先生は、言った。
「ぼく、ロボット工学研究所の先生に知り合いがいるから、そこに連絡しますから、そこに行って直してもらいなさい」
「ちゃんと直りますよ」
「あなたは、ロボットだから」
「お疲れー」
と健太は、仕事が終わり、同僚にあいさつして、会社から帰ろうとした。
「おっ、健太、これから飲みに行こうぜ」
と同僚の和夫にさそわれ、駅前の居酒屋に行った。
「健太、最近どう、調子は」
と和夫は、ビールのジョッキを手にして、健太に聞いた。
「それがねー、どうも調子が悪いんだ」
と健太は、浮かない顔して和夫に言った。
「どうした」
と和夫が健太に聞くと、
「どうも、右手がしびれるんだ」
と健太は、右手を見ながら、和夫に言った。
「そうか、それ、脳梗塞かもしれないぞ」
「一度、病院でみてもらった方がいいな」
と和夫は、心配そうな顔をして健太に言った。
健太と和夫は、ビールのジョッキを二杯飲んで、居酒屋を出た。
次の日、健太は、会社の帰りに、本屋さんに寄った。
健太は、店内で、医学書のある棚で、脳梗塞について書かれている本を探し、購入した。
一人暮らしの健太は、途中、お弁当屋さんで、焼肉弁当を買って、マンションに帰った。
焼肉弁当を食べ終わった健太は、ソファーに座り、買ってきた脳梗塞についての本を見た。
すると、そこには、
「脳梗塞の兆候として、片方の手足がしびれたり、または感覚がにぶくなる」
と書かれてあった。
健太は、これかもしれない、と思い、心配になったが、その日は、そのまま寝ることにした。
その次の日、健太は、会社に電話をして、休暇を取り、近くの脳神経内科のある病院に行った。
「先生、最近、右手がしびれるんですが、みてくれませんか」
と健太は、心配そうな顔をして、その病院の脳神経内科の先生に言った。
「いつごろからですか」
と先生は、健太の右手を触りながら、健太に聞いた。
「1か月ぐらい前からです」
と、健太は、先生に、小さな声で言った。
「そうですか、脳梗塞の可能性もありますから、検査してみましょう」
と先生は健太に言って、検査票を渡しながら、
「それでは、地下の画像診断室に行って、CTを撮ってきてください」
と先生は、健太に言った。
健太は、検査票を持って地下の画像診断室でCTを撮ってもらい、再び、先生のところに戻った。
先生は、パソコンの画面に映し出された健太の脳のCT画像を見た後、健太の顔を見ながら、
「驚かないでくださいよ。あなたのCT画像を見ると、あなたの脳は、半導体集積回路からできてます。あなたの脳は、半導体集積回路からできているAI、すなわち人工知能なのです。右手のしびれは、脳梗塞ではありません」
「あなたの右手のしびれは、たぶん、あなたの脳の半導体集積回路の一部が故障しているためだと思われます」
と先生は、まじめな顔をして、健太に言った。
「あなたは、ロボットなのです」
と先生は、続けて健太に言った。
「えー、ぼくは、ロボットだったんですか、人間じゃないんですか」
「えー、どうしよう、ずーと人間だと思ってたのに、いきなり、ロボットとは」
と健太は、気が動転してどうしていいのか分からなくなってしまった。
そういう健太に、先生は、言った。
「ぼく、ロボット工学研究所の先生に知り合いがいるから、そこに連絡しますから、そこに行って直してもらいなさい」
「ちゃんと直りますよ」
「あなたは、ロボットだから」
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