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第三章 悪役令嬢は王妃なんです!
第46話 王都の花と、人と言う財産を――
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個性的な新人作家さんたちとの交流会が終わり、一息ついたかと思えば、リコネルは孤児院から就職してきた子供たちの様子を見に行くと、数日後には予定を無理やり入れ込み、まずは園芸店のもとへと向かいました。
花屋も園芸店でもですが、なかなかに重労働も多く、特に園芸店には孤児院から就職した男の子たちが働いています。
報告書では、問題なく過ごしているようですが、実際に会ってみないと人となりが分からないと言うリコネルに押され、私もついていきました。
この様子だと、花屋の様子も一緒に見に行くのでしょうね。
デート感覚で何ともこそばゆく、それでいて楽しい時間です。
孤児院から就職した子らは、それぞれの部署に配属されています。
それでも、貴族専門の場所には配属はされておらず、まずは仕事の基礎を教わりながら過ごしているのだと言うのです。
「最近になってようやく仕事のコツが掴めて気がします」
「力仕事ばかりだけどな」
「それでも、他の職場より断然待遇が良いって」
そう言って語る孤児院からの就職の子たちは、とても生き生きとしていました。
職場にもよるでしょうが、中には上司が役に立たず口だけ達者というところもありますし、まるで従業員を道具のように扱う所もあると報告を受けました。
酷い場合には、離職せねばならないまでに追い込まれるとも。
この辺りの法整備がまだ進んでいないのがもどかしい。
近々リコネルと一緒に案を練りましょう。
従業員であれ、個として存在する人を道具扱いしたり、差別してはならないのです。
それは、おのずと自分に返ってくるのですから……。
「それに、近々プリザーブドフラワー専門の部署が出来るってベアルさんが言ってたんだ」
「俺の妹や弟たちも園で魔力操作習ってるし、将来の働き口があるってやっぱ安心感が違うよ」
「リコネル様、本当にありがとうございます!」
そう言って礼儀正しくお礼した子供たちに、私とリコネルは微笑みました。
「この王都ではプリザーフラワーを主産業にしたいとも思ってますの。他国にも人気の高いプリザーブドフラワーならば、確実にこの王都の花となりますわ」
「王都の花……ですか」
「でも、魔力を流す人によって色合いが少し変わったりするって聞きましたけど」
「それこそが【個】を示す素敵な色ではありませんの。同じばかりの花では面白くありませんわ。多種多様に、濃い花も、淡い花も美しいんですもの」
リコネルのふわりと笑う表情に、男の子たちは頬を染めて見入っていました。
つい私も見入りそうになりましたが、国王がそれでは示しが余りつきそうにないですね。
しかし本当に美しい笑顔……。
肖像画にして部屋に堂々と飾りたい程です。
「平等に美しく、平等に等しく優しい花は、王都の花に相応しいですわ」
「そうですね、個を重んじる私たちには相応しい花です。人とは財産です。一人ひとりに個性があり、性格があり、手作りの優しさや思いやりがある。それはとても尊い事なのですから」
私も微笑んで子供たちに語ると、子供たちは驚いた様子で私を見つめていました。
すると――。
「俺……ジュリアス国王陛下のいる国に生まれて……良かったです!」
「俺も!」
「孤児でも差別なく接してくださるジュリアス国王陛下とリコネル様に、感謝しています!」
「その優しい心を忘れず、仕事に励んでくださいね。きっとそれは、宝になりますからね」
「「「はい!」」」
こうして、園芸店での視察が終わり、屋敷に帰ると直ぐにリコネルと共に法整備の案を出し合うことになりました。
我が領であった頃にも少なからずあった、従業員を使い捨ての駒にする扱い……これは、あの子供たちを見て本当に由々しき事態なのだと痛感したのです。
彼らのような若者が未来を追い込まれてしまうことは嘆かわしい事であり、許されない暴力です。
個を攻撃するということは、命を冒涜する行為。
個を攻撃すると言う事は、その命を世に産んだその子の親への冒涜。
逃げ場もなく。
差し伸べられる助けの手もなく。
涙が枯れるほどに辛い日々を送る、そんなことは、本来あってはならないことなのです。
「厳しいですわね……あっさりと決めてしまっては、抜け道を探られてしまいますわ。目に見えるパワハラがあれば、それは今ある法律でも罰することは出来ますけれど……行使力が弱いですわ」
「そのあたりも含めて話し合いましょう」
「そうですわね、まずは相談できる場所の設置も考えていきましょう」
「ええ」
この事案はのちに数年に及び、形を変え立場を変え、幾度となく法整備が進んでいくことになるのは、まだまだ先の話……。
花屋も園芸店でもですが、なかなかに重労働も多く、特に園芸店には孤児院から就職した男の子たちが働いています。
報告書では、問題なく過ごしているようですが、実際に会ってみないと人となりが分からないと言うリコネルに押され、私もついていきました。
この様子だと、花屋の様子も一緒に見に行くのでしょうね。
デート感覚で何ともこそばゆく、それでいて楽しい時間です。
孤児院から就職した子らは、それぞれの部署に配属されています。
それでも、貴族専門の場所には配属はされておらず、まずは仕事の基礎を教わりながら過ごしているのだと言うのです。
「最近になってようやく仕事のコツが掴めて気がします」
「力仕事ばかりだけどな」
「それでも、他の職場より断然待遇が良いって」
そう言って語る孤児院からの就職の子たちは、とても生き生きとしていました。
職場にもよるでしょうが、中には上司が役に立たず口だけ達者というところもありますし、まるで従業員を道具のように扱う所もあると報告を受けました。
酷い場合には、離職せねばならないまでに追い込まれるとも。
この辺りの法整備がまだ進んでいないのがもどかしい。
近々リコネルと一緒に案を練りましょう。
従業員であれ、個として存在する人を道具扱いしたり、差別してはならないのです。
それは、おのずと自分に返ってくるのですから……。
「それに、近々プリザーブドフラワー専門の部署が出来るってベアルさんが言ってたんだ」
「俺の妹や弟たちも園で魔力操作習ってるし、将来の働き口があるってやっぱ安心感が違うよ」
「リコネル様、本当にありがとうございます!」
そう言って礼儀正しくお礼した子供たちに、私とリコネルは微笑みました。
「この王都ではプリザーフラワーを主産業にしたいとも思ってますの。他国にも人気の高いプリザーブドフラワーならば、確実にこの王都の花となりますわ」
「王都の花……ですか」
「でも、魔力を流す人によって色合いが少し変わったりするって聞きましたけど」
「それこそが【個】を示す素敵な色ではありませんの。同じばかりの花では面白くありませんわ。多種多様に、濃い花も、淡い花も美しいんですもの」
リコネルのふわりと笑う表情に、男の子たちは頬を染めて見入っていました。
つい私も見入りそうになりましたが、国王がそれでは示しが余りつきそうにないですね。
しかし本当に美しい笑顔……。
肖像画にして部屋に堂々と飾りたい程です。
「平等に美しく、平等に等しく優しい花は、王都の花に相応しいですわ」
「そうですね、個を重んじる私たちには相応しい花です。人とは財産です。一人ひとりに個性があり、性格があり、手作りの優しさや思いやりがある。それはとても尊い事なのですから」
私も微笑んで子供たちに語ると、子供たちは驚いた様子で私を見つめていました。
すると――。
「俺……ジュリアス国王陛下のいる国に生まれて……良かったです!」
「俺も!」
「孤児でも差別なく接してくださるジュリアス国王陛下とリコネル様に、感謝しています!」
「その優しい心を忘れず、仕事に励んでくださいね。きっとそれは、宝になりますからね」
「「「はい!」」」
こうして、園芸店での視察が終わり、屋敷に帰ると直ぐにリコネルと共に法整備の案を出し合うことになりました。
我が領であった頃にも少なからずあった、従業員を使い捨ての駒にする扱い……これは、あの子供たちを見て本当に由々しき事態なのだと痛感したのです。
彼らのような若者が未来を追い込まれてしまうことは嘆かわしい事であり、許されない暴力です。
個を攻撃するということは、命を冒涜する行為。
個を攻撃すると言う事は、その命を世に産んだその子の親への冒涜。
逃げ場もなく。
差し伸べられる助けの手もなく。
涙が枯れるほどに辛い日々を送る、そんなことは、本来あってはならないことなのです。
「厳しいですわね……あっさりと決めてしまっては、抜け道を探られてしまいますわ。目に見えるパワハラがあれば、それは今ある法律でも罰することは出来ますけれど……行使力が弱いですわ」
「そのあたりも含めて話し合いましょう」
「そうですわね、まずは相談できる場所の設置も考えていきましょう」
「ええ」
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