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第三章 悪役令嬢は王妃なんです!
第48話 花屋の従業員たちへ将来の投資ですわ!
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それから数日後――。
リコネルの要望で、リコネル花屋へと向かいました。
園芸店からベアルさんが寄こしてくださった従業員と共に働いているのは、孤児院から出たばかりの女の子たちです。
優しい彼女たちは、たちまち城下町で人気者になったようですが、待遇に溺れることなく、常に笑顔で接客をして下さっています。
柔らかな彼女たちに癒されるために、そして花に癒されるために訪れる客も多く、一生懸命働く彼女たちに恋をする男性も少なからずいるのだとか。
なんとも罪づくりな彼女たちですが、男性を見る目はかなりシビアのようで、やはり今まで育ってきた環境もあるのだろうと思います。
孤児院の子供たちの大半は、親が子を育てられなくなった子供たち。
その最も多いのが、夜の仕事を生業としている女性たちの子供です。
――夜の仕事をしなくてはならないほど、切羽詰まった女性たち。
彼女たちの救済もそのうち考えないといけませんね。
花屋で働く彼女たちの他に、元避難民の女性も数人働いていらっしゃって、和気藹々とした雰囲気です。
そんな彼女たちから実はとある要望が届いており、その要望の品を届ける為にこちらに来ることが出来ました。
本来なら本屋のディロンさん辺りに頼もうかと思ったのですが、新人作家さんたちの校正で忙しいらしく、暇が見つからなかったのもあります。
新人作家さんたちの小説や童話を書く熱意は高く、現在手直し中の小説は、そろそろ訂正が終わり、世に本が出されることでしょう。
それを読むのも楽しみの1つなのです。
「こちらが要望の品ですわ」
「本当に有難うございます!」
リコネルが手渡したのは、植物図鑑数冊でした。
花屋で働きながら、花の事を勉強したいと言う孤児院出身の彼女たちが、勉強会を開くために必要になったのです。
「これでもっと花に詳しくなれます!」
「お祝いの花で何がいいかとか、アドバイスは貰ってるんですが……」
「いつの時期が一番持つ花なのかとか、まだまだ分からないところが多くって」
申し訳なさそうに語る彼女たちに、私たちは首を横に振り「大丈夫ですよ」と声を掛けました。
「知りたい、勉強したいと言う考えは止めることは出来ませんわ。解らないことを理解したくなる程に花の事を真剣に取り組んでくださって、とても嬉しく思いますわ」
「リコネル様……」
「近々、プリザーブドフラワーの入荷も増えてくると思いますの。そちらの方の勉強も出来るようにと、本を一冊持ってきておりますわ」
「プリザーブドフラワーの本ですか!?」
驚かれるのも仕方ないでしょう。
プリザーフラワーの書籍はとても高く、一般的に手に入れることは難しいと言われる逸品です。
それをリコネルは「将来への投資ですわ」と言って彼女たちに手渡したのです。
呆然とする彼女たち……この本一冊で、彼女たちの月の給料が吹き飛んでしまう程のお値段なのです。
「この王都では、プリザーブドフラワーが【王都の花】となりますわ。あなた方はその花を扱う花屋となるのですから、知っておいて損はありませんことよ?」
「よ……宜しいのですか? このような高い本を」
「あなた方の未来への投資ですわ。是非、沢山勉強してくださいませね」
「「「有難うございます!」」」
今にも飛びはねて喜びそうな彼女たちは、プリザーブドフラワーの本を手に瞳を輝かせていました。
「それで、他に困ったことはなくって? 花屋には一応外に私服の護衛もいらっしゃいますけど、変な客が入ってくることはありませんこと?」
「変な客というか、おかしな客はいらっしゃいました」
「ええ、直ぐに追い出されましたから分かりませんけど……」
「おかしな客ですか?」
私の問い掛けに、彼女たちは頷き顔を見合わせると次のように語り始めました。
なんでも、見目麗しい男性ではあったけれど、言っていることは支離滅裂で、何を語っているのか理解できなかったのだとか。
ただ――。
「リコネル様はいつ花屋に来るのかと捲くし立てて」
「本屋にも行ったけれど、相手にしてもらえなかったとか」
「一体どなたかしら……その様な失礼な相手に知り合いなんていませんけど」
「元避難民だったみたいですし、元王都から流れてきた方と思いますけど」
「高貴な家の出……とも言えませんでした。口は悪いですし」
「うーん……どなたかしら?」
「ええ、本当に」
「王妃様に対する口の使い方ではありませんでしたので、直ぐに私服護衛の方が駆け寄ってきて追い払ってくださいました」
ちょっとしたイザコザは、各店舗では客で訪れることはあると報告を受けていますが、ここまでシッカリと語られることはなかったので、何とも不気味な気分ですね。
「何はともあれ、あなた方に危害が加えられなくて良かったですわ」
「ええ、本当に。何か困ったことがあれば直ぐに助けを求めなさい。宜しいですね?」
「本当に有難うございます」
「こう見えて喧嘩には強いんで、いざと言うときは大事なとこ蹴っ飛ばしてでも身を守ります!」
「伊達に孤児院で鍛えられてないものね!」
おぉ……逞しい。
けれど、うら若き乙女です。
無理は為さらないように、もう一度注意をして私たちは屋敷へと戻りました。
そして、戻っている最中……。
「リコネル商会に私がいるかどうかを聞きに回る男性って、一体何者なのかしら」
「気になりますね……元避難民と聞きましたし、今度老人院にいるレゴラスの元で少し聞いてみますか?」
「ええ、それが宜しいかもしれませんわ。何かしら情報があればよいのですけど」
そう言って頭を抱えてため息を吐くリコネルに、私は彼女を抱き寄せ屋敷まで帰ったその日の夜でした。
――誰もが寝静まった夜に、園に火を放った者が現れ、その者は逃走。
園は半分が焼け落ちてしまいました。
この事を朝知った私たちは、怪我人がいないかどうかの確認を直ぐに行い、どれだけの被害が起きたのかを知りに直ぐに園に向かったのです。
胸騒ぎがします……。
一体犯人は何を想ってこんな事をしたのか、理解が出来なかった……。
=========================
うどん五段です。
これにて第三章が終わりました。
本編ラストの第四章がスタート致しますm(__)m
応援して頂けて本当に嬉しいです!
今後どうなってしまうのか、本編ラストどうなってしまうのか
是非お付き合い願えたらいいなと思います。
本編最後の第四章の後は、「後日談編」がスタートしますので
2月一杯楽しめるように頑張ります!!
リコネルの要望で、リコネル花屋へと向かいました。
園芸店からベアルさんが寄こしてくださった従業員と共に働いているのは、孤児院から出たばかりの女の子たちです。
優しい彼女たちは、たちまち城下町で人気者になったようですが、待遇に溺れることなく、常に笑顔で接客をして下さっています。
柔らかな彼女たちに癒されるために、そして花に癒されるために訪れる客も多く、一生懸命働く彼女たちに恋をする男性も少なからずいるのだとか。
なんとも罪づくりな彼女たちですが、男性を見る目はかなりシビアのようで、やはり今まで育ってきた環境もあるのだろうと思います。
孤児院の子供たちの大半は、親が子を育てられなくなった子供たち。
その最も多いのが、夜の仕事を生業としている女性たちの子供です。
――夜の仕事をしなくてはならないほど、切羽詰まった女性たち。
彼女たちの救済もそのうち考えないといけませんね。
花屋で働く彼女たちの他に、元避難民の女性も数人働いていらっしゃって、和気藹々とした雰囲気です。
そんな彼女たちから実はとある要望が届いており、その要望の品を届ける為にこちらに来ることが出来ました。
本来なら本屋のディロンさん辺りに頼もうかと思ったのですが、新人作家さんたちの校正で忙しいらしく、暇が見つからなかったのもあります。
新人作家さんたちの小説や童話を書く熱意は高く、現在手直し中の小説は、そろそろ訂正が終わり、世に本が出されることでしょう。
それを読むのも楽しみの1つなのです。
「こちらが要望の品ですわ」
「本当に有難うございます!」
リコネルが手渡したのは、植物図鑑数冊でした。
花屋で働きながら、花の事を勉強したいと言う孤児院出身の彼女たちが、勉強会を開くために必要になったのです。
「これでもっと花に詳しくなれます!」
「お祝いの花で何がいいかとか、アドバイスは貰ってるんですが……」
「いつの時期が一番持つ花なのかとか、まだまだ分からないところが多くって」
申し訳なさそうに語る彼女たちに、私たちは首を横に振り「大丈夫ですよ」と声を掛けました。
「知りたい、勉強したいと言う考えは止めることは出来ませんわ。解らないことを理解したくなる程に花の事を真剣に取り組んでくださって、とても嬉しく思いますわ」
「リコネル様……」
「近々、プリザーブドフラワーの入荷も増えてくると思いますの。そちらの方の勉強も出来るようにと、本を一冊持ってきておりますわ」
「プリザーブドフラワーの本ですか!?」
驚かれるのも仕方ないでしょう。
プリザーフラワーの書籍はとても高く、一般的に手に入れることは難しいと言われる逸品です。
それをリコネルは「将来への投資ですわ」と言って彼女たちに手渡したのです。
呆然とする彼女たち……この本一冊で、彼女たちの月の給料が吹き飛んでしまう程のお値段なのです。
「この王都では、プリザーブドフラワーが【王都の花】となりますわ。あなた方はその花を扱う花屋となるのですから、知っておいて損はありませんことよ?」
「よ……宜しいのですか? このような高い本を」
「あなた方の未来への投資ですわ。是非、沢山勉強してくださいませね」
「「「有難うございます!」」」
今にも飛びはねて喜びそうな彼女たちは、プリザーブドフラワーの本を手に瞳を輝かせていました。
「それで、他に困ったことはなくって? 花屋には一応外に私服の護衛もいらっしゃいますけど、変な客が入ってくることはありませんこと?」
「変な客というか、おかしな客はいらっしゃいました」
「ええ、直ぐに追い出されましたから分かりませんけど……」
「おかしな客ですか?」
私の問い掛けに、彼女たちは頷き顔を見合わせると次のように語り始めました。
なんでも、見目麗しい男性ではあったけれど、言っていることは支離滅裂で、何を語っているのか理解できなかったのだとか。
ただ――。
「リコネル様はいつ花屋に来るのかと捲くし立てて」
「本屋にも行ったけれど、相手にしてもらえなかったとか」
「一体どなたかしら……その様な失礼な相手に知り合いなんていませんけど」
「元避難民だったみたいですし、元王都から流れてきた方と思いますけど」
「高貴な家の出……とも言えませんでした。口は悪いですし」
「うーん……どなたかしら?」
「ええ、本当に」
「王妃様に対する口の使い方ではありませんでしたので、直ぐに私服護衛の方が駆け寄ってきて追い払ってくださいました」
ちょっとしたイザコザは、各店舗では客で訪れることはあると報告を受けていますが、ここまでシッカリと語られることはなかったので、何とも不気味な気分ですね。
「何はともあれ、あなた方に危害が加えられなくて良かったですわ」
「ええ、本当に。何か困ったことがあれば直ぐに助けを求めなさい。宜しいですね?」
「本当に有難うございます」
「こう見えて喧嘩には強いんで、いざと言うときは大事なとこ蹴っ飛ばしてでも身を守ります!」
「伊達に孤児院で鍛えられてないものね!」
おぉ……逞しい。
けれど、うら若き乙女です。
無理は為さらないように、もう一度注意をして私たちは屋敷へと戻りました。
そして、戻っている最中……。
「リコネル商会に私がいるかどうかを聞きに回る男性って、一体何者なのかしら」
「気になりますね……元避難民と聞きましたし、今度老人院にいるレゴラスの元で少し聞いてみますか?」
「ええ、それが宜しいかもしれませんわ。何かしら情報があればよいのですけど」
そう言って頭を抱えてため息を吐くリコネルに、私は彼女を抱き寄せ屋敷まで帰ったその日の夜でした。
――誰もが寝静まった夜に、園に火を放った者が現れ、その者は逃走。
園は半分が焼け落ちてしまいました。
この事を朝知った私たちは、怪我人がいないかどうかの確認を直ぐに行い、どれだけの被害が起きたのかを知りに直ぐに園に向かったのです。
胸騒ぎがします……。
一体犯人は何を想ってこんな事をしたのか、理解が出来なかった……。
=========================
うどん五段です。
これにて第三章が終わりました。
本編ラストの第四章がスタート致しますm(__)m
応援して頂けて本当に嬉しいです!
今後どうなってしまうのか、本編ラストどうなってしまうのか
是非お付き合い願えたらいいなと思います。
本編最後の第四章の後は、「後日談編」がスタートしますので
2月一杯楽しめるように頑張ります!!
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