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ダンスの合同授業
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「じゃあ僕達は踊ってくるから」
「あぁ」
そう。今日は全学年合同のダンスの授業の日。午前中を丸々使っての授業で、途中退出も可。去年は私達が学園見学に来たからお兄様達は欠席していて…緩いなぁと思っていたのに途中参加はできない謎ルール。
思っていたよりも多くの生徒が参加していて驚いたけど、職業体験ならぬ社交界体験って感じで気持ちは分からなくもないわね。
「ふふ。行ってらっしゃい。エレナ、楽しみって顔に書いてあるわよ」
「あ…ありがとうございますっ」
「? え、えぇ」
今日初の笑顔いただきましたっ! オプションの戸惑い顔も安定の素晴らしさですっ!
「行くよ」
「はいっ」
お兄様とニーナ様は踊るつもりがないらしく…というかダンスよりも話に花を咲かせている人の方が多いような?
「今のも手カメラ案件?」
「もちろんです。でも我慢しましたよ?」
「本当ブレないね。さぁ、曲が始まるよ」
流れた曲はこの国で一番メジャーな曲。デビュタントの一曲目に選ばれているため貴族には必須…なるほど。ダンスの基礎が多く盛り込まれているから、今更練習しなくてもと見送る人が多いわけね。基礎こそ大事だから踊るべきなのに。
見てなさい、美しく踊ってやるんだか………ん? 今お兄様とニーナ様に近付く人影が目に入ったような…?
「エレナ?」
「いえ、なんでもありません」
「そ? 今は僕だけに集中してね。じゃないと…」
「っ、///」
じゃないと口付けするよって耳元でっ。耳元で囁かないでっ。
「ふっ。可愛い」
「からかわないでくださいっ」
「本気なんだけどな」
「ル、ルーク様っ!」
「ほら、集中しなくていいの?」
~~~もうっ!
ダメだ。こんなの心臓がもたないわ。何が美しく踊ってやるんだから、よ。平常心、平常心って心掛けても全く意味を成さないじゃない。
これまで何度もルーク様とダンスレッスンを受けてきた。何歳ぐらいだっただろうか…確か11.2歳頃からルーク様ともレッスンを受けるようになって…あの頃お兄様の機嫌が悪くなるからと、気が進まなかったのが懐かしいわね。
ほっ。懐かしんだおかげか、ちょっと落ち着けたわ。
ふふっ。ルーク様とのダンスってすごく踊りやすくて楽しいの。
「ふっ」
「??」
今笑われた…? ………まぁ、いっか。
長かったような短かったような…曲が終わり礼をし、ルーク様のエスコートでお兄様達のところへ戻ろうとした時、さっき目に入った人影を思い出した。
えっ!! ちょっとあれって…ナターシャよね? やっぱりお兄様狙いなんじゃない。
「ハーロウ伯爵令嬢が気になるかい?」
「お兄様のことが好きなのではと…でも絶対に近付けちゃダメなんです。お兄様の隣はニーナ様じゃなきゃ…」
「君は本当にニーナ嬢が好きだよね。ちょっと妬けてしまうよ。でも彼女の言動は以前から気にはなっていたし、ライナスも困っているから助けに入ろうか。エレナ、ライナスをダンスに誘っておいで」
2人で足早に向かい、お兄様とナターシャの間に無理やり入り込んだ。
「お兄様っ! 私と踊ってくださる約束です」
「っ!! そうだったね。ハーロウ伯爵令嬢、申し訳ないが妹との約束があるので失礼するよ」
ふぅ。案外簡単に引き離せたわ。きっと今のうちに別の方のところへ行くようルーク様が誘導しているはず……うっわ。
こわっ。お兄様と踊れなかったのが悔しいのか知らないけど、そんなに睨まなくたっていいじゃない。私、妹だよ? 仲良くしといた方が得だって普通思わない?
でもさすが主人公だけあって顔がいいナターシャは、お兄様と離れてすぐ他の方からお誘いを受けたみたい。
「ありがとう」
「お兄様…お礼を言うほど困っていらしたのなら、ニーナ様と踊っていれば誘われずに済んだのではないのですか?」
「まぁそれは気にしなくていいから」
「お兄様…」
「そもそもエレナが授業に出席すると言い出したから僕達も出席したんだよ? 去年はこの授業一度も出席していないのに」
確かに元々欠席する方向で話していたのを、急遽出席に変更したのは私に合わせてくれたからだけど…。
そういえば友人はどうしているだろう? 伯爵令嬢だから今更ダンスを習う必要はない。にも関わらず一緒に出席してほしいと頼んできた推し活仲間。婚約者を見つけるのに良い機会だからと張り切っていたけれど、上手くいってるかしら?
そもそも授業開始と同時にまた後でねって私を一人にするくらいなら、最初から私を誘わずに参加すればよかったのに。ルーク様がすぐに来てくれたおかげで寂しい思いをせずにすんだし許してあげるけどっ。
はぁ…。本来なら私も婚約者を探したほうが良いわよね…。友人に話すと可哀想な子を見るような目で見られたけど、お父様に心配する必要はないって言われていて、今まで考えたことなかったんだから仕方ないじゃない。
あっ。もうすぐ曲が終わる。お兄様とのダンスも踊りやすいのよね。ミスしたって全く問題がないし、なんならカバーしてくれるから考え事をしていても問題なく踊れるわ。
それに…ルーク様と違って気が楽なのよね。
「でも…顔を真っ赤にしながら踊っているエレナは可愛かったし、参加してよかったよ。ルークが引き出していると思うと少しムカつくけどね」
っ!? 絶対あの時だ!
「あっ、赤くなんてなってませんっ!」
「ふはっ。また赤くなってる」
「お兄様! ちょっと黙ってくださいませ」
「エレナ、見て? ルークが怖い顔してこっちを見ているよ」
「えっ?」
「うん。悪くない気分だ」
………ニーナ様の言う通り、お兄様のシスコンは健在ね。
その後早々に退出し、4人で高位貴族専用のサロンへ。今年はここで昼食を済ませるみたい。……カフェテリアにナターシャが向かっていたのが見えちゃったしね。空いていてよかったわ。
それにしても、ニーナ様がナターシャに対して全く焦っていないのは婚約者の余裕ってやつ?
ふふっ。そんな推しも素敵。
「あぁ」
そう。今日は全学年合同のダンスの授業の日。午前中を丸々使っての授業で、途中退出も可。去年は私達が学園見学に来たからお兄様達は欠席していて…緩いなぁと思っていたのに途中参加はできない謎ルール。
思っていたよりも多くの生徒が参加していて驚いたけど、職業体験ならぬ社交界体験って感じで気持ちは分からなくもないわね。
「ふふ。行ってらっしゃい。エレナ、楽しみって顔に書いてあるわよ」
「あ…ありがとうございますっ」
「? え、えぇ」
今日初の笑顔いただきましたっ! オプションの戸惑い顔も安定の素晴らしさですっ!
「行くよ」
「はいっ」
お兄様とニーナ様は踊るつもりがないらしく…というかダンスよりも話に花を咲かせている人の方が多いような?
「今のも手カメラ案件?」
「もちろんです。でも我慢しましたよ?」
「本当ブレないね。さぁ、曲が始まるよ」
流れた曲はこの国で一番メジャーな曲。デビュタントの一曲目に選ばれているため貴族には必須…なるほど。ダンスの基礎が多く盛り込まれているから、今更練習しなくてもと見送る人が多いわけね。基礎こそ大事だから踊るべきなのに。
見てなさい、美しく踊ってやるんだか………ん? 今お兄様とニーナ様に近付く人影が目に入ったような…?
「エレナ?」
「いえ、なんでもありません」
「そ? 今は僕だけに集中してね。じゃないと…」
「っ、///」
じゃないと口付けするよって耳元でっ。耳元で囁かないでっ。
「ふっ。可愛い」
「からかわないでくださいっ」
「本気なんだけどな」
「ル、ルーク様っ!」
「ほら、集中しなくていいの?」
~~~もうっ!
ダメだ。こんなの心臓がもたないわ。何が美しく踊ってやるんだから、よ。平常心、平常心って心掛けても全く意味を成さないじゃない。
これまで何度もルーク様とダンスレッスンを受けてきた。何歳ぐらいだっただろうか…確か11.2歳頃からルーク様ともレッスンを受けるようになって…あの頃お兄様の機嫌が悪くなるからと、気が進まなかったのが懐かしいわね。
ほっ。懐かしんだおかげか、ちょっと落ち着けたわ。
ふふっ。ルーク様とのダンスってすごく踊りやすくて楽しいの。
「ふっ」
「??」
今笑われた…? ………まぁ、いっか。
長かったような短かったような…曲が終わり礼をし、ルーク様のエスコートでお兄様達のところへ戻ろうとした時、さっき目に入った人影を思い出した。
えっ!! ちょっとあれって…ナターシャよね? やっぱりお兄様狙いなんじゃない。
「ハーロウ伯爵令嬢が気になるかい?」
「お兄様のことが好きなのではと…でも絶対に近付けちゃダメなんです。お兄様の隣はニーナ様じゃなきゃ…」
「君は本当にニーナ嬢が好きだよね。ちょっと妬けてしまうよ。でも彼女の言動は以前から気にはなっていたし、ライナスも困っているから助けに入ろうか。エレナ、ライナスをダンスに誘っておいで」
2人で足早に向かい、お兄様とナターシャの間に無理やり入り込んだ。
「お兄様っ! 私と踊ってくださる約束です」
「っ!! そうだったね。ハーロウ伯爵令嬢、申し訳ないが妹との約束があるので失礼するよ」
ふぅ。案外簡単に引き離せたわ。きっと今のうちに別の方のところへ行くようルーク様が誘導しているはず……うっわ。
こわっ。お兄様と踊れなかったのが悔しいのか知らないけど、そんなに睨まなくたっていいじゃない。私、妹だよ? 仲良くしといた方が得だって普通思わない?
でもさすが主人公だけあって顔がいいナターシャは、お兄様と離れてすぐ他の方からお誘いを受けたみたい。
「ありがとう」
「お兄様…お礼を言うほど困っていらしたのなら、ニーナ様と踊っていれば誘われずに済んだのではないのですか?」
「まぁそれは気にしなくていいから」
「お兄様…」
「そもそもエレナが授業に出席すると言い出したから僕達も出席したんだよ? 去年はこの授業一度も出席していないのに」
確かに元々欠席する方向で話していたのを、急遽出席に変更したのは私に合わせてくれたからだけど…。
そういえば友人はどうしているだろう? 伯爵令嬢だから今更ダンスを習う必要はない。にも関わらず一緒に出席してほしいと頼んできた推し活仲間。婚約者を見つけるのに良い機会だからと張り切っていたけれど、上手くいってるかしら?
そもそも授業開始と同時にまた後でねって私を一人にするくらいなら、最初から私を誘わずに参加すればよかったのに。ルーク様がすぐに来てくれたおかげで寂しい思いをせずにすんだし許してあげるけどっ。
はぁ…。本来なら私も婚約者を探したほうが良いわよね…。友人に話すと可哀想な子を見るような目で見られたけど、お父様に心配する必要はないって言われていて、今まで考えたことなかったんだから仕方ないじゃない。
あっ。もうすぐ曲が終わる。お兄様とのダンスも踊りやすいのよね。ミスしたって全く問題がないし、なんならカバーしてくれるから考え事をしていても問題なく踊れるわ。
それに…ルーク様と違って気が楽なのよね。
「でも…顔を真っ赤にしながら踊っているエレナは可愛かったし、参加してよかったよ。ルークが引き出していると思うと少しムカつくけどね」
っ!? 絶対あの時だ!
「あっ、赤くなんてなってませんっ!」
「ふはっ。また赤くなってる」
「お兄様! ちょっと黙ってくださいませ」
「エレナ、見て? ルークが怖い顔してこっちを見ているよ」
「えっ?」
「うん。悪くない気分だ」
………ニーナ様の言う通り、お兄様のシスコンは健在ね。
その後早々に退出し、4人で高位貴族専用のサロンへ。今年はここで昼食を済ませるみたい。……カフェテリアにナターシャが向かっていたのが見えちゃったしね。空いていてよかったわ。
それにしても、ニーナ様がナターシャに対して全く焦っていないのは婚約者の余裕ってやつ?
ふふっ。そんな推しも素敵。
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