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第一章:廃校!? 保望《ほもう》高校編
1話:彼? 彼女?
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私立保望高校。
そこはうら若き乙女たちの花園だった。
うら若き乙女……。
乙女……?
【彼? 彼女?】
「ねーねー、ユウ。聞いた?」
一人、屋上でパンをかじっていたら、縁なし眼鏡がトレードマークの十条陽アキラが息を切らしてやってきた。
なにやらニュースを仕入れてきたらしい。
しかもこの慌てよう。そこそこ大きな事件が起こったということか。
「え? なになに?」
「呑気ねぇ。この学校の一大事ってときに」
「一大事? なんかあったの?」
「ふふふん」
やけにもったいつけた言い方をする。いったい何があったんだ?
アキラは、こほん、と咳をして、薄茶色のかかったロングの髪を軽く払い、形の良い鼻をつんとそらして言った。
「実はこの学校、廃校になるのよ」
「廃校!?」
廃校ーーーーーーーーーっ!?
想像以上のネタだった。
「そ、そそそそそそれって本当?」
俺の琥珀色の瞳が、十円玉くらいの大きさまで見開かれたんじゃないかってくらいに驚いた。
そのあまりの驚きっぷりにアキラの方が驚いたほどだった。
うろたえたアキラは俺の肩を抑えつつ、
「え、ええ。ものすごいリアクションね……」
と言った。
そりゃそうさ。
これは神様がくれた千載一遇のチャンス。
俺はアキラの肩を掴み、鼻先まで顔を近づけて、
「廃校と言えば、俺達はどうなるのかな?」
「そりゃあ、どこかの学校に受け入れてもらうか……」
「だよねだよねっ!」
俺は天を仰ぎ、両拳を天に突き上げた。
神様……ありがとう!
この、ポニーテールにまとめられた鬱陶しい長い髪ともようやくおさらばだ。
スカートが嫌だからと言って制服がわりに着ていた、この愛着のあるピンクのジャージともバイバイっ!
身長一五四センチの小柄なサイズはどうにもならないけど……。
「お、おおおおお、俺、やっと学生服が着れるのかな! 男に、戻れるのかな! かな!」
その言葉を聞いて、アキラは半ば呆れたように首を横に振った。
「なに言ってんの。噂によると、学校の次の受け入れ先はもう決まってるそうよ。トレビアンよ。ト・レ・ビ・アーン」
「……え? いまなんて言った?」
トレビアン?
なんだそれ?
「だから聖トレビアン女学院。言うなら栄転よねぇ。こんな小さな学校があの誉れ高いお嬢様学校と一緒になるだなんて」
アキラは頬に手を当て、うっとりとした表情で空を見上げる。
聖トレビアン女学院。
女子憧れのお嬢様学校だ。
「まて」
俺はすかさずツッコミを入れた。
「まてまてまてまて」
「え? え? え? え?」
「まてまてまてまてまてまてまてまてえええいっ!」
「ええええええっ!?」
俺の気迫にたじろぐアキラ。
「トレビアンって、女子校だよ?」
「知ってるわ。それも全国屈指のね」
「俺らは?」
「おれら?」
俺はポニーの頭をムシャムシャとかきむしった。
「……ていうか、ない! これはない! こんな展開、あっていいハズがない!」
ここは――保望ほもう高校は『男子校』だぞ!?
とてもそうは見えないけどさっ!
俺は走った。走らずにはいられなかった。
「あ、ユウ。どこいくのー?」
「どこか。この話をみんなどう思ってるのか、リサーチしてくる!」
呼び止めるアキラの声を振り切って、俺は教室へと戻っていった。
【保望高校の歴史】
今から五十年くらい前に創立した保望高校は、知る人ぞ知る「女子校を名乗る男子校」という、なんとも怪しげなステータスを誇っていた。
外見は女の花園。
そう。保望の生徒は、一部をのぞいて、それはそれは美しい女神のようなビジュアルを誇るイケ乙メン達ばかりであった。
地域にもとけ込んでおり、近所の人たちの保望の生徒に対するイメージと言えばもっぱら――。
『落ち着いたブラウンのブレザーを身にまとい。チェック模様のプリーツスカートをひらめかせた天使達――』
誰もがきっとそう思っているだろう。
しかし、それは大きな間違いだ。
彼女ら、いや、彼らは性別を偽っている。
これは、生徒も先生も全員が共謀しての確信犯である。
男の娘の楽園。
男の娘の最後の砦。
戦後、女の心を持つ男の娘は色々と偏見の色眼鏡で見られながら、社会の隅っこへと追いやられていたが、それを見かねた当時の学長が金にものを言わせて作ったのがこの保望高校だった。
コネとスカウトによる推薦枠オンリーの入試制度は徹底されており、関係者以外には決してその秘密を明かすことはない。
それも練り上げられた秘密主義ともみ消しノウハウ。そしてなによりも初代学長の有り余ったポケットマネーがあればこそ、このバカげた学校は成り立っていたのだ。
しかし――。
いま、鉄壁の守りを誇った天使達の花園に、崩壊の影がちらついていた。
押し寄せる不況の波にのまれ、学長のポケットマネーがついに尽きてしまったのだから。
保望高校が潰れる。
その悲しい知らせに学校の誰もが悲しんだ。
俺以外は。
俺――成宮ユウにとって、この状況はむしろ喜ばしいことだった。
俺はこの学校で唯一、「女装」に嫌気がさしているひねくれ者――いや。一般的にはこの考えって普通なんだよな? たぶん。
家庭の事情で、とにかく嫌々と女装をさせられているこの俺にとっては、いま現状この事態はむしろ喜ばしいことなのである。
――そのはずだったのに。
そこはうら若き乙女たちの花園だった。
うら若き乙女……。
乙女……?
【彼? 彼女?】
「ねーねー、ユウ。聞いた?」
一人、屋上でパンをかじっていたら、縁なし眼鏡がトレードマークの十条陽アキラが息を切らしてやってきた。
なにやらニュースを仕入れてきたらしい。
しかもこの慌てよう。そこそこ大きな事件が起こったということか。
「え? なになに?」
「呑気ねぇ。この学校の一大事ってときに」
「一大事? なんかあったの?」
「ふふふん」
やけにもったいつけた言い方をする。いったい何があったんだ?
アキラは、こほん、と咳をして、薄茶色のかかったロングの髪を軽く払い、形の良い鼻をつんとそらして言った。
「実はこの学校、廃校になるのよ」
「廃校!?」
廃校ーーーーーーーーーっ!?
想像以上のネタだった。
「そ、そそそそそそれって本当?」
俺の琥珀色の瞳が、十円玉くらいの大きさまで見開かれたんじゃないかってくらいに驚いた。
そのあまりの驚きっぷりにアキラの方が驚いたほどだった。
うろたえたアキラは俺の肩を抑えつつ、
「え、ええ。ものすごいリアクションね……」
と言った。
そりゃそうさ。
これは神様がくれた千載一遇のチャンス。
俺はアキラの肩を掴み、鼻先まで顔を近づけて、
「廃校と言えば、俺達はどうなるのかな?」
「そりゃあ、どこかの学校に受け入れてもらうか……」
「だよねだよねっ!」
俺は天を仰ぎ、両拳を天に突き上げた。
神様……ありがとう!
この、ポニーテールにまとめられた鬱陶しい長い髪ともようやくおさらばだ。
スカートが嫌だからと言って制服がわりに着ていた、この愛着のあるピンクのジャージともバイバイっ!
身長一五四センチの小柄なサイズはどうにもならないけど……。
「お、おおおおお、俺、やっと学生服が着れるのかな! 男に、戻れるのかな! かな!」
その言葉を聞いて、アキラは半ば呆れたように首を横に振った。
「なに言ってんの。噂によると、学校の次の受け入れ先はもう決まってるそうよ。トレビアンよ。ト・レ・ビ・アーン」
「……え? いまなんて言った?」
トレビアン?
なんだそれ?
「だから聖トレビアン女学院。言うなら栄転よねぇ。こんな小さな学校があの誉れ高いお嬢様学校と一緒になるだなんて」
アキラは頬に手を当て、うっとりとした表情で空を見上げる。
聖トレビアン女学院。
女子憧れのお嬢様学校だ。
「まて」
俺はすかさずツッコミを入れた。
「まてまてまてまて」
「え? え? え? え?」
「まてまてまてまてまてまてまてまてえええいっ!」
「ええええええっ!?」
俺の気迫にたじろぐアキラ。
「トレビアンって、女子校だよ?」
「知ってるわ。それも全国屈指のね」
「俺らは?」
「おれら?」
俺はポニーの頭をムシャムシャとかきむしった。
「……ていうか、ない! これはない! こんな展開、あっていいハズがない!」
ここは――保望ほもう高校は『男子校』だぞ!?
とてもそうは見えないけどさっ!
俺は走った。走らずにはいられなかった。
「あ、ユウ。どこいくのー?」
「どこか。この話をみんなどう思ってるのか、リサーチしてくる!」
呼び止めるアキラの声を振り切って、俺は教室へと戻っていった。
【保望高校の歴史】
今から五十年くらい前に創立した保望高校は、知る人ぞ知る「女子校を名乗る男子校」という、なんとも怪しげなステータスを誇っていた。
外見は女の花園。
そう。保望の生徒は、一部をのぞいて、それはそれは美しい女神のようなビジュアルを誇るイケ乙メン達ばかりであった。
地域にもとけ込んでおり、近所の人たちの保望の生徒に対するイメージと言えばもっぱら――。
『落ち着いたブラウンのブレザーを身にまとい。チェック模様のプリーツスカートをひらめかせた天使達――』
誰もがきっとそう思っているだろう。
しかし、それは大きな間違いだ。
彼女ら、いや、彼らは性別を偽っている。
これは、生徒も先生も全員が共謀しての確信犯である。
男の娘の楽園。
男の娘の最後の砦。
戦後、女の心を持つ男の娘は色々と偏見の色眼鏡で見られながら、社会の隅っこへと追いやられていたが、それを見かねた当時の学長が金にものを言わせて作ったのがこの保望高校だった。
コネとスカウトによる推薦枠オンリーの入試制度は徹底されており、関係者以外には決してその秘密を明かすことはない。
それも練り上げられた秘密主義ともみ消しノウハウ。そしてなによりも初代学長の有り余ったポケットマネーがあればこそ、このバカげた学校は成り立っていたのだ。
しかし――。
いま、鉄壁の守りを誇った天使達の花園に、崩壊の影がちらついていた。
押し寄せる不況の波にのまれ、学長のポケットマネーがついに尽きてしまったのだから。
保望高校が潰れる。
その悲しい知らせに学校の誰もが悲しんだ。
俺以外は。
俺――成宮ユウにとって、この状況はむしろ喜ばしいことだった。
俺はこの学校で唯一、「女装」に嫌気がさしているひねくれ者――いや。一般的にはこの考えって普通なんだよな? たぶん。
家庭の事情で、とにかく嫌々と女装をさせられているこの俺にとっては、いま現状この事態はむしろ喜ばしいことなのである。
――そのはずだったのに。
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