66 / 83
〜2020/06/15まで執筆分
61話//閑話・特訓2
しおりを挟む
マスカルたちが離れるまで1週間もない現在、料理人とウェイターたちは仕事をもっと効率的に回せる実力を身につけなければならなかった。
「ほらそこ!モタモタしない!もっと効率考えて!そんなんじゃお客さんイライラしてお待たせしちゃうよ!」
「おら!もっとテキパキ動け!卓番ぐらいさっさと覚えろ!そんなんじゃ外で待つ客に寒い思いさせることになるぞ!」
………。鬼教官×2到来である。日本でこんなことをやろうものなら今の時代「罵声を浴びせられた」「パワハラだ」と言われて解雇もんだろう。しかしこの世界の働き手たちはそれに物怖じすることなく、せっせと働いてくれた。みるみるうちに上達していった。
「そろそろ僕らいなくても出来るっすね?」
「だな。休憩中だが聞いてくれ!午後から俺たちは指示をしない。自分たちで考えてやってみろ。これは試験だと思ってくれ」
聞いた彼らの面構えは凛々しくやる気に満ちていた。
結果としてはまだ未熟な部分もあるが及第点ということで明日から彼らだけで任せることにした。
========
ミカ含む会計担当たちはレストランテの収入と支出の管理やホテル予定だった建物での生活費の算出をしていた。
「おうお前らちゃんとやってるか?」
そこにやってきたのはナハム。ユィートから会計の教育担当を任せられたのだ。大切な活動資金だ。銅貨1枚も無駄にはできない。
「ん?これやったのどいつだ?ミスがあんぞ。これもだな。やり方が分からなかったりするならちゃんと聞いてくれ」
「「「「「はい!」」」」」
そこからは凄まじい質問地獄。あれこれ合ってるか、やれこれ教えてくれ。まるで小学校の1年生クラスを受け持ったような慌ただしさだ。午前のうちにレストランテが終わったのはよかったが、一日にこれだけ他人の面倒を見るというのも精神的に疲れる。だがおかげで会計士達も徐々にミスがなくなっていき、翌日にはナハムが監査しなくても良くなった。
===============
彼らは今土壁で囲まれた中にいる。そこにはゴブリンとゴブリンキングたちのゴブリンの群れ、オークやオークキングたちのオークの群れ、色竜の群れ。まるで地獄絵図のような状態の中に八傑は放り込まれていた。
「シロたちが集めてくれた貴重な練習相手です。全力で逃げて生きてください」
この訓練の目的。それは移動速度を上げて自らの脚での移動で馬より疾く、標的を1発で戦闘不能にするだけの戦闘センスを磨くことだ。元々冒険者をしていただけありブラウン達みたいに戦うことにそれほど苦労しているイメージはなかった。しかし戦うのに精一杯で素材を集められていないのでシロたちに回収してもらった。
二晩寝ることなく戦い続けて彼らのレベルは上がったし移動速度も比べ物にならないものとなった。
「お疲れ様でした。じゃあこれで屋敷に戻って出発までは地下で単純なレベル上げをしましょう」
ブランクがある人間にも容赦ない、鬼畜な鬼教官がこちらにも誕生していたのだった。
==××==××==××==××==××==××==
最近の話の展開で予定外の登場人物が多くなってきたので、次回の投稿後1週間ほど話の練り直しとキャラの整理の時間を取ります。頻繁に休んでしまい申し訳ないです。
ゆた
「ほらそこ!モタモタしない!もっと効率考えて!そんなんじゃお客さんイライラしてお待たせしちゃうよ!」
「おら!もっとテキパキ動け!卓番ぐらいさっさと覚えろ!そんなんじゃ外で待つ客に寒い思いさせることになるぞ!」
………。鬼教官×2到来である。日本でこんなことをやろうものなら今の時代「罵声を浴びせられた」「パワハラだ」と言われて解雇もんだろう。しかしこの世界の働き手たちはそれに物怖じすることなく、せっせと働いてくれた。みるみるうちに上達していった。
「そろそろ僕らいなくても出来るっすね?」
「だな。休憩中だが聞いてくれ!午後から俺たちは指示をしない。自分たちで考えてやってみろ。これは試験だと思ってくれ」
聞いた彼らの面構えは凛々しくやる気に満ちていた。
結果としてはまだ未熟な部分もあるが及第点ということで明日から彼らだけで任せることにした。
========
ミカ含む会計担当たちはレストランテの収入と支出の管理やホテル予定だった建物での生活費の算出をしていた。
「おうお前らちゃんとやってるか?」
そこにやってきたのはナハム。ユィートから会計の教育担当を任せられたのだ。大切な活動資金だ。銅貨1枚も無駄にはできない。
「ん?これやったのどいつだ?ミスがあんぞ。これもだな。やり方が分からなかったりするならちゃんと聞いてくれ」
「「「「「はい!」」」」」
そこからは凄まじい質問地獄。あれこれ合ってるか、やれこれ教えてくれ。まるで小学校の1年生クラスを受け持ったような慌ただしさだ。午前のうちにレストランテが終わったのはよかったが、一日にこれだけ他人の面倒を見るというのも精神的に疲れる。だがおかげで会計士達も徐々にミスがなくなっていき、翌日にはナハムが監査しなくても良くなった。
===============
彼らは今土壁で囲まれた中にいる。そこにはゴブリンとゴブリンキングたちのゴブリンの群れ、オークやオークキングたちのオークの群れ、色竜の群れ。まるで地獄絵図のような状態の中に八傑は放り込まれていた。
「シロたちが集めてくれた貴重な練習相手です。全力で逃げて生きてください」
この訓練の目的。それは移動速度を上げて自らの脚での移動で馬より疾く、標的を1発で戦闘不能にするだけの戦闘センスを磨くことだ。元々冒険者をしていただけありブラウン達みたいに戦うことにそれほど苦労しているイメージはなかった。しかし戦うのに精一杯で素材を集められていないのでシロたちに回収してもらった。
二晩寝ることなく戦い続けて彼らのレベルは上がったし移動速度も比べ物にならないものとなった。
「お疲れ様でした。じゃあこれで屋敷に戻って出発までは地下で単純なレベル上げをしましょう」
ブランクがある人間にも容赦ない、鬼畜な鬼教官がこちらにも誕生していたのだった。
==××==××==××==××==××==××==
最近の話の展開で予定外の登場人物が多くなってきたので、次回の投稿後1週間ほど話の練り直しとキャラの整理の時間を取ります。頻繁に休んでしまい申し訳ないです。
ゆた
0
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記
ノン・タロー
ファンタジー
ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。
これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。
設定
この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。
その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる