33 / 44
第二章:バチャタン奪還戦
巫女はかなりとんでもない奴のようだ
しおりを挟む
薄々気づいてはいたのだが、この世界は単にRPG風の世界というだけでなく、転生前の世界のパラレルワールドらしい。
そしてこの世界のどこかには、ハポン国という日本に似た国が存在するようだ。
「俺はマーカスという空手使いの戦士だ。巫女さん、名前は?」
「私はレイナよ。空手使いの戦士さん?空手はもともと私の国の武術ですわ。どうりで巫女をご存知なわけですね」
飲んだくれの巫女はそう応えた。
いろいろ癖のありそうな女だが、戦闘系、回復系、どちらも使えるというのは魅力的だ。
ぜひ彼女をスカウトしたい。
「レイナ、俺たちのパーティーは今、魔法使いを募集中なんだ。力を貸してくれないか?」
「マーカスさん、あなたは美少年だからご一緒したいのはやまやまなんですけど、弱い人とはパーティーを組みたくないですわ。力を見せてくださる?」
俺をテストしようとは生意気な女だ。
「どうやって見せればいい?」
レイナはグラスを振って見せた。
「バーテンさん、同じものをふたつ頂戴。マーカスさん、どちらが先に潰れるか勝負ですわ」
おいおい飲み比べしようというのか?
マズい・・・俺は下戸なんだよな。。
「ちょっと待てレイナ。それじゃ力を見せることにならないだろ。他になにかないか?」
「あら、挑まれた勝負から逃げるおつもり?そんな弱い戦士のパーティーはご免ですわ」
・・・ああ、よりによって俺の数少ない弱点を突かれるとは。。
「その勝負、僕が受けよう」
・・・おお、助け船が来た。
「あなたは?」
「僕はマーカスのパーティーの一員。戦士ミエルだ。レイナ、勝負だ」
ミエルはそう言って胸を張った。
こんなに頼もしいミエルを見るのは初めてかもしれない。
「まあなんて素敵な戦士さん。よろしいですわ、まずは乾杯しましょう」
こうしてミエル vs レイナの飲酒対決が始まった。
レイナは外見はコスプレイベントから抜け出してきたような童顔少女なのだが、とにかく強い。
次々にグラスを空けてゆく。
しかしミエルも負けていない。奴も相当なウワバミである。
1時間、2時間、3時間たっても終わりの見えない戦いを、酒場中の客が見守っていた。
(レイナにひどい目にあわされた闘士くずれたちはミエルを応援している)
しかしキリが無いので、この場はミエルに任せることにして俺は酒場を出た。
村の仕立屋に行くと、先日注文した新しい道着が縫いあがっていた。
道着を羽織り黒帯を締めて鏡を見る。俺にはやはりこの姿がいい。
次に鍛冶屋で武器制作の進行状況を確かめて、外に出ると夕暮れ時だった。
酒場に戻ってみると、まだやってる。
ふたりともぜんぜんペースが落ちていない、まるでバケモノ対決だ。
あきれた俺はひとりで宿に戻った。
部屋ではライカが一心に何か機械を組み立てている。
例によって俺が帰って来たことにも気づかないほど没頭していた。
俺は退屈なのでベッドに横になりひと眠りした・・・
騒がしい声で目が覚めた。
宿の窓から外を見ると、ミエルとレイナが肩を組み仲良く大声で歌を歌いながら千鳥足でやってくる。
「なに、あれは?」
さすがのライカもこの騒ぎには気づいたようで、俺の隣で窓の外を見ていた。
ご機嫌で宿に入ってくるふたりを出迎える。
「結局、勝負はどうなったんだ?」
「あはは・・この子はほんとうに強いよ。ぜんぜん潰れない」
「私こそ驚きましたわ。うふふ♪こんなに強い殿方にお目にかかったは初めて」
なんだか分からないが、引き分けだったようである。
「ミエル、誰なのこの子?」
ライカが不機嫌そうに言う。
「ああライカ。ミンミンさんの後任のレイナだ。よろしく頼む。レイナ、科学者のライカだ」
「ライカさん、はじめまして。お世話になりますわ」
ライカは無言だ。なんか怒ってるぽい。
「レイナのために部屋をもう一つ取ったから、俺たちはそっちで飲みなおす。じゃあまた明日」
ミエルはそう言うと、ライカと肩を組んだまま部屋を出て行った。
「なんなのミエルは。あの女、およそミンミンちゃんとは真逆のタイプじゃない。なんでもありなの?」
ミエルが部屋を出てからも、ライカはプリプリと怒っていた。
「私は酔っ払いが大嫌いなの。知的生産性を著しく低下させる愚かな行為だわ。マーカスはあんな愚かなことしないよね?」
俺は下戸なので、したくてもできない体質なのだ。
「マーカス・・・私、今日はもう疲れた」
そう言ってライカがしなだれかかってくる。
うん、やはり俺にはこっちの方が向いているようだ。
その夜、俺はライカをベッドの中で何度も震えさせた。
彼女の知的生産性が落ちなければ良いのだが。。
そしてこの世界のどこかには、ハポン国という日本に似た国が存在するようだ。
「俺はマーカスという空手使いの戦士だ。巫女さん、名前は?」
「私はレイナよ。空手使いの戦士さん?空手はもともと私の国の武術ですわ。どうりで巫女をご存知なわけですね」
飲んだくれの巫女はそう応えた。
いろいろ癖のありそうな女だが、戦闘系、回復系、どちらも使えるというのは魅力的だ。
ぜひ彼女をスカウトしたい。
「レイナ、俺たちのパーティーは今、魔法使いを募集中なんだ。力を貸してくれないか?」
「マーカスさん、あなたは美少年だからご一緒したいのはやまやまなんですけど、弱い人とはパーティーを組みたくないですわ。力を見せてくださる?」
俺をテストしようとは生意気な女だ。
「どうやって見せればいい?」
レイナはグラスを振って見せた。
「バーテンさん、同じものをふたつ頂戴。マーカスさん、どちらが先に潰れるか勝負ですわ」
おいおい飲み比べしようというのか?
マズい・・・俺は下戸なんだよな。。
「ちょっと待てレイナ。それじゃ力を見せることにならないだろ。他になにかないか?」
「あら、挑まれた勝負から逃げるおつもり?そんな弱い戦士のパーティーはご免ですわ」
・・・ああ、よりによって俺の数少ない弱点を突かれるとは。。
「その勝負、僕が受けよう」
・・・おお、助け船が来た。
「あなたは?」
「僕はマーカスのパーティーの一員。戦士ミエルだ。レイナ、勝負だ」
ミエルはそう言って胸を張った。
こんなに頼もしいミエルを見るのは初めてかもしれない。
「まあなんて素敵な戦士さん。よろしいですわ、まずは乾杯しましょう」
こうしてミエル vs レイナの飲酒対決が始まった。
レイナは外見はコスプレイベントから抜け出してきたような童顔少女なのだが、とにかく強い。
次々にグラスを空けてゆく。
しかしミエルも負けていない。奴も相当なウワバミである。
1時間、2時間、3時間たっても終わりの見えない戦いを、酒場中の客が見守っていた。
(レイナにひどい目にあわされた闘士くずれたちはミエルを応援している)
しかしキリが無いので、この場はミエルに任せることにして俺は酒場を出た。
村の仕立屋に行くと、先日注文した新しい道着が縫いあがっていた。
道着を羽織り黒帯を締めて鏡を見る。俺にはやはりこの姿がいい。
次に鍛冶屋で武器制作の進行状況を確かめて、外に出ると夕暮れ時だった。
酒場に戻ってみると、まだやってる。
ふたりともぜんぜんペースが落ちていない、まるでバケモノ対決だ。
あきれた俺はひとりで宿に戻った。
部屋ではライカが一心に何か機械を組み立てている。
例によって俺が帰って来たことにも気づかないほど没頭していた。
俺は退屈なのでベッドに横になりひと眠りした・・・
騒がしい声で目が覚めた。
宿の窓から外を見ると、ミエルとレイナが肩を組み仲良く大声で歌を歌いながら千鳥足でやってくる。
「なに、あれは?」
さすがのライカもこの騒ぎには気づいたようで、俺の隣で窓の外を見ていた。
ご機嫌で宿に入ってくるふたりを出迎える。
「結局、勝負はどうなったんだ?」
「あはは・・この子はほんとうに強いよ。ぜんぜん潰れない」
「私こそ驚きましたわ。うふふ♪こんなに強い殿方にお目にかかったは初めて」
なんだか分からないが、引き分けだったようである。
「ミエル、誰なのこの子?」
ライカが不機嫌そうに言う。
「ああライカ。ミンミンさんの後任のレイナだ。よろしく頼む。レイナ、科学者のライカだ」
「ライカさん、はじめまして。お世話になりますわ」
ライカは無言だ。なんか怒ってるぽい。
「レイナのために部屋をもう一つ取ったから、俺たちはそっちで飲みなおす。じゃあまた明日」
ミエルはそう言うと、ライカと肩を組んだまま部屋を出て行った。
「なんなのミエルは。あの女、およそミンミンちゃんとは真逆のタイプじゃない。なんでもありなの?」
ミエルが部屋を出てからも、ライカはプリプリと怒っていた。
「私は酔っ払いが大嫌いなの。知的生産性を著しく低下させる愚かな行為だわ。マーカスはあんな愚かなことしないよね?」
俺は下戸なので、したくてもできない体質なのだ。
「マーカス・・・私、今日はもう疲れた」
そう言ってライカがしなだれかかってくる。
うん、やはり俺にはこっちの方が向いているようだ。
その夜、俺はライカをベッドの中で何度も震えさせた。
彼女の知的生産性が落ちなければ良いのだが。。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~
桂
ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。
そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。
そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。
勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました
まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。
その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。
理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。
……笑えない。
人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。
だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!?
気づけば――
記憶喪失の魔王の娘
迫害された獣人一家
古代魔法を使うエルフの美少女
天然ドジな女神
理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ
などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕!
ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに……
魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。
「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」
これは、追放された“地味なおっさん”が、
異種族たちとスローライフしながら、
世界を救ってしまう(予定)のお話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる