高塚くんと森くん

うりぼう

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彼女の一人や二人②

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いきなり教室にやってきて突然訳のわからない事を言い始めた高塚。
教室中の注目を集めている事に気付き、すぐさま連れ出す。
連れてきたのはいつぞやの空き教室。

「なんなんだお前はああああ!」

中に入るなりそう怒鳴る。

オレに彼女が出来るだの作らないでだの、恥ずかしいったらない。
まだクラスに馴染めていないオレに対するイジメか!?

立て続けに怒鳴ろうとしたのだが。

「だって……」
「だって何だよ!」
「だって、佐木も先生もおどかすような事言うからあああ!!」
「だああああ!だから抱きつくんじゃねえええ!!」
「やだ!彼女作らないって言ってくれるまで離れない!」
「この、馬鹿が……!」
「いいいっ……たああああ!?」
「だから離れろっつってんだよ!」
「やだああああ!」

最近触れられると赤くなる顔を自覚しているから、それを見られたくないというのにこの男はまだ駄々をこねやがる。

机に座ったオレの腹にぐりぐりと顔を押し付けてくる高塚。

「…………なんなんだよ、全く……」

仕方がないからそのままの状態で、大きく溜め息を吐き問うと。

「……佐木が……」
「佐木がどうしたんだよ?」
「……放っておいたら森に彼女出来ちゃうかもって……」
「……は?」
「だから心配になって見にきてみたら、女の子と楽しそうに話してるし……!」
「……」

高塚の話に頭が痛くなった。

「そんなん佐木の冗談に決まってんだろ」
「いいや!あれは本気だった!」
「ありえない」
「わかんないじゃん!」
「っ、危な……!?」
「あ……!」

がばりと勢い良く上体を起こした高塚。
それにバランスを崩したオレの身体はそのまま後ろに倒れ。

「いって……っ」

固い机に打ち付けた背中が痛い。
ひとます落ちなくて良かった。

……が。

「何してんだ……!」

自分の今の体勢に、はっと息を飲む。

「森ちゃん、大丈……」
「……っ!」

大丈夫かと聞こうとしたのだろう高塚も固まった。

思った以上に近い距離。
机の狭いスペースに横たわるオレに覆いかぶさっている高塚。

「……あっ」
「……っ!」

間近で視線が交わった途端、ぶわわわっと熱が顔に集まってきて。

「え?」
「どけ!」
「あっ、おわ……っ!?」

高塚を押し退け、ダッシュでそこから出て行った。

(なんだこれ、なんだこれ……!?)

耳まで真っ赤に染め上がった顔に、ばくばくと激しく打つ鼓動は治るどころか悪化するばかり。

(あああもう……っ)

結局、混乱しまくった頭で悩んでいる内にチャイムが鳴ってしまい、その次の時間はサボるはめになってしまった。











end.

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