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13.アルト視点
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急いで食堂に向かうと、そこは人で溢れていた。
掻き分けるようにして前にでると、そこには殿下の婚約者メリアーナ嬢とその従姉妹であるアリナ嬢がミリアを見下ろしている。
以前なら仲良くおしゃべりをしていた彼女たちの間にはピリピリした雰囲気が漂っていた。
「ミリア。正直に話してちょうだい」
「メリアーナ様。正直にとは?」
「なぜ、そちらの方を庇うかをですわ」
メリアーナ嬢はミリアの背後にいるあの女を見やったようだ。
「この人が王太子殿下の婚約者なの?」
この雰囲気に似合わない中に響く軽い口調。空気が読めないのだろうか。
「あなたは黙っていてくださる?」
アリナ嬢の言葉にあの女はシクシク鳴き真似をする。
「ミリア様~」
「サシャ様。今はメリアーナ様とわたしが話をしますのでおしゃべりはなしですわ。女の戦いですので勉強のため傍観していてください」
にこりとミリアはあの女に向けて笑った。
「う、うん・・・」
うなづいたのを見てから、ミリアはメリアーナ嬢に向かい合う。
「その子、礼儀がなっていなくてよ。あなただってわかっているはずよね。殿下にむやにやたらに近づいてきては馴れ馴れしく言葉をかけているのは。それを注意さえしない。マナー作法ではわたくしより上であるあなたがなぜ?」
「なぜ?と言われましても。サシャ様なら資格があると思ったからでしょうか?」
目を細めて微笑むミリア。
「まだ無作法はありますが、それは鍛えればなんとかなるものだと思っています。ですよね?サシャ様?」
「う・・・、じゃなく、そうよ。わたし、頑張っているもの」
胸を逸らす自体、淑女には遠いはず。
「あらあら。元気ね」
ふふっと声を出すミリア。
メリアーナ嬢の眉が跳ね上がった。
「ミリア!本当にどうしたの!!何があったの?わたくしはあなたの親友でしょう!!」
メリアーナ嬢が今までないような感情のこもった声を聞いたことはなかった。
それに対してミリアは冷たい表情で見返す。
「私は別に思っていないわ」
「っ・・・」
「メリアーナ様。あなた様は王太子妃になるのでしょう?ならば、冷徹になることも厭わなくならなければ」
「ミリア!」
「失礼します」
すっとミリアが踵を返し、あの女を連れて食堂を出て行く。
その時ミリアはハンカチを落としたのか、アリナ嬢がそれに気付き、拾い上げると慌てるようにして彼女の後を追って行った。
僕は足が動かなかずその場に立ちすくむ。
殿下は泣きそうな顔のメリアーナ嬢の元にゆき肩を抱いて慰めていた。
ミリア・・・。
なんで?
メリアーナ嬢とも仲良くしていたのに・・・。
「アリナ嬢?」
ゆっくりと帰ってくるアリナ嬢が見え、声をかける。その顔はどこか青ざめているのに、目が輝いているようにみえた。
「ミリア、は?」
「行ってしまわれました・・・」
手にはミリアのハンカチが握りしめられている。ミリアに返せなかったのだろう。
「アルト・・・様。サシャ様を調べて・・・みませんか?」
小さい声だったが、アリナ嬢のしっかりした声が聞こえてきた。
「アリナ嬢?」
「サシャ様を調べればミリア様が変わったきっかけがわかるかもしれませんわ」
あの女を調べる・・・?
僕はアリナ嬢の言葉に頷いた。
掻き分けるようにして前にでると、そこには殿下の婚約者メリアーナ嬢とその従姉妹であるアリナ嬢がミリアを見下ろしている。
以前なら仲良くおしゃべりをしていた彼女たちの間にはピリピリした雰囲気が漂っていた。
「ミリア。正直に話してちょうだい」
「メリアーナ様。正直にとは?」
「なぜ、そちらの方を庇うかをですわ」
メリアーナ嬢はミリアの背後にいるあの女を見やったようだ。
「この人が王太子殿下の婚約者なの?」
この雰囲気に似合わない中に響く軽い口調。空気が読めないのだろうか。
「あなたは黙っていてくださる?」
アリナ嬢の言葉にあの女はシクシク鳴き真似をする。
「ミリア様~」
「サシャ様。今はメリアーナ様とわたしが話をしますのでおしゃべりはなしですわ。女の戦いですので勉強のため傍観していてください」
にこりとミリアはあの女に向けて笑った。
「う、うん・・・」
うなづいたのを見てから、ミリアはメリアーナ嬢に向かい合う。
「その子、礼儀がなっていなくてよ。あなただってわかっているはずよね。殿下にむやにやたらに近づいてきては馴れ馴れしく言葉をかけているのは。それを注意さえしない。マナー作法ではわたくしより上であるあなたがなぜ?」
「なぜ?と言われましても。サシャ様なら資格があると思ったからでしょうか?」
目を細めて微笑むミリア。
「まだ無作法はありますが、それは鍛えればなんとかなるものだと思っています。ですよね?サシャ様?」
「う・・・、じゃなく、そうよ。わたし、頑張っているもの」
胸を逸らす自体、淑女には遠いはず。
「あらあら。元気ね」
ふふっと声を出すミリア。
メリアーナ嬢の眉が跳ね上がった。
「ミリア!本当にどうしたの!!何があったの?わたくしはあなたの親友でしょう!!」
メリアーナ嬢が今までないような感情のこもった声を聞いたことはなかった。
それに対してミリアは冷たい表情で見返す。
「私は別に思っていないわ」
「っ・・・」
「メリアーナ様。あなた様は王太子妃になるのでしょう?ならば、冷徹になることも厭わなくならなければ」
「ミリア!」
「失礼します」
すっとミリアが踵を返し、あの女を連れて食堂を出て行く。
その時ミリアはハンカチを落としたのか、アリナ嬢がそれに気付き、拾い上げると慌てるようにして彼女の後を追って行った。
僕は足が動かなかずその場に立ちすくむ。
殿下は泣きそうな顔のメリアーナ嬢の元にゆき肩を抱いて慰めていた。
ミリア・・・。
なんで?
メリアーナ嬢とも仲良くしていたのに・・・。
「アリナ嬢?」
ゆっくりと帰ってくるアリナ嬢が見え、声をかける。その顔はどこか青ざめているのに、目が輝いているようにみえた。
「ミリア、は?」
「行ってしまわれました・・・」
手にはミリアのハンカチが握りしめられている。ミリアに返せなかったのだろう。
「アルト・・・様。サシャ様を調べて・・・みませんか?」
小さい声だったが、アリナ嬢のしっかりした声が聞こえてきた。
「アリナ嬢?」
「サシャ様を調べればミリア様が変わったきっかけがわかるかもしれませんわ」
あの女を調べる・・・?
僕はアリナ嬢の言葉に頷いた。
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