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誕生日パーティー
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こうして着々と準備は進み、私の誕生日パーティー当日になった。
今日のドレスは、エドガーが手ずから選んだものなのだという。メアリーに着付けてもらいながら、私は何度も自分のデコルテを確認した。
「ね、ねえ、メアリー。このドレス、派手じゃないかしら」
「着こなせていますから、問題ないです」
「そうね。エドガーの選んだものが、私に似合わないわけ、ないもの……」
その声は、浅ましいことに震えてしまった。いいえ、これは、姉を思うエドガーの気持ちが嬉しいだけよ。
支度が終わったところで、外から声がかかる。ぱっと顔をあげると、ドアが開いた。エドガーが入ってきて、私と目が合う。
エドガーは、私を凝視するばかりで、何も言わない。
「ちょっと、エドガー。何か言うことがあるんじゃないかしら?」
冗談めかして言うと、「ごめんね」とエドガーは慌てたように動きだす。
私のもとへ歩み寄って、手をとった。手袋越しに、手の甲へキスをしてくれる。
「綺麗だ、ロゼ。いつも綺麗だけど、今日は格別だね」
その言葉に、私は頬がぽっと熱くなるのを感じた。今日はまだお酒を飲んでいないのに、おかしいわね。
「……でもねエドガー。このドレス、ちょっと派手すぎるような気がするの」
「そうかな? でもこれくらいでないと、ロゼの美しさにドレスが負けてしまうよ」
まったく、エドガーは口が上手いんだから。姉にこれだけのお世辞を言えるのだから、彼の妻となる人は、どんなに……。
「ロゼ。行こう」
そして差し出される弟の手を取る。その掌の大きさに、なんだかしみじみとした。
「あなたも、大きくなったわね」
「うん。そうだよ。今更気づいたの?」
からかう声色に、もう、と肘で軽くつつく。こういう気軽なやり取りは、姉弟ならではかもしれない。
エスコートされるまま、今日の会場になっているホールへと到着する。
ホールには、既にたくさんの招待客がいらっしゃっているみたい。二階にあるエントランスへ立つと、ドアの向こうから喧噪が聞こえる。私はエドガーの腕にしっかりと指をかけて、その表情をうかがった。その凛とした表情に、見惚れそうになる。
まったく、我が弟ながらかっこいい横顔だわ。どうして彼は未だに、誰とも婚約をしないのだろう……。
だけどいざそうなったら、私はきっと、寂しくてたまらなくなるのよ。
そんな栓のない事を考えている間に、入場の時間になった。扉の向こうで音楽が鳴り響き、ドアマンが扉を開く。
「行こう、ロゼ」
エドガーが、私の手を引いた。私はちいさく頷いて、彼へ続く。
入場すると、一気に視界が開ける。きらびやかなシャンデリアの光が、私の足元をぱっと照らした。階下にはたくさんの人がいて、私たちを見つめていた。
エドガーは、堂々とした足取りで階段を降りていく。そのおかげで、私も怯まずに進むことができた。
今日で私は二十五歳。誰になんと言われようと、このパーティーはいいものにしたいわ。
階段を降りきって、会場の中央へと歩む。その道中、お客様たちが息をのむのが聞こえた。
「みんな、ロゼが綺麗で、言葉を失っているんだ」
こっそりささやくエドガーに、私は密かに笑った。違うと思う。きっとみんな、エドガーのかっこよさに、見惚れているのよ。
乾杯のグラスを手渡される。私が念入りに選んだ、レジェンダリーフューイヤーズの最高級品。真っ赤なワインをくるりと手首で回して、私はにこりと微笑んだ。
「皆様。本日はお集まりいただき、誠にありがとうございます」
そして、先んじて決めていた挨拶の言葉を述べる。私はスピーチを終えて、ワイングラスを掲げた。
「では――」
乾杯、と掛け声をかける。めいめいがグラスを掲げ、口をつけた。私もグラスへ口をつけて、ゆっくりと飲み干す。
この香り、味わい、のど越し。やはり、レジェンダリーフューイヤーズは素晴らしいわ。特にこのボトルは、ここ十年で最も出来が良かった五年前に負けるとも劣らない名品だもの。
口の中にお酒を含んで味わっていると、エドガーが私の肩を抱く。そんな、人前で、なんて大胆な。私は、そっと彼の胸元に手を置く。だけど押しのけることは、なぜかできなかった。
「ちょっと、エドガー。こんな人前で、恥ずかしいわ」
私がぷいとそっぽを向くと、エドガーは、私の耳元へ唇を寄せる。
「ロゼ。聞いてほしいことがあるんだ」
「あら。何かしら……」
低く掠れた声がつやっぽくて、ドキドキする。その私の手から、エドガーはグラスを取り上げる。ボーイに預けると、真剣な目で私を見つめた。
そして、ゆっくりと、だけどためらいなく跪く。そして、私へと手を伸ばした。
「エドガー……?」
どくん。どくん。まだお酒を一杯しか飲んでいないのに、脈拍が速くなる。周りの人々も異変に気付いたのか、視線が私たちへ集中した。
エドガーは私の手を取って、引き寄せる。そして、手の甲へ唇を落とした。
きゃあ、と黄色い悲鳴があがる。私は思わず口元を押さえた。
「まあ、なんてこと」
声が上ずって、弾んでしまったことを恥じる。私が俯くと、エドガーは、また私を呼んだ。
「ロゼ。今日という日に、伝えたいことがある」
「まあ、そうなの? なあに?」
こんなときに私へ伝えたいことがあるなんて、姉思いね。微笑ましく思っていると、ざわ、と周りがざわめき立つ。エドガーは一心に私を見つめて、真剣な目をした。
「俺と結婚してください」
しばらく、言葉が出なかった。音も聞こえなくなって、まるで私とエドガーの二人きりみたい。
私の心臓が、痛いほど高鳴った。指先が強張ると、それを解きほぐすように、エドガーが握ってくれる。
「……エドガー。もう一度言ってくれる? その、私と、何ですって?」
「結婚してほしいんだ。ロゼ」
「えっと……私たち、きょうだい、よね?」
あまりにも堂々としているものだから忘れかけてしまったけど、私とエドガーは姉と弟だ。法律上、結婚することはできない。
エドガーが目配せをする。扉が開いて、礼服を着た男性が一人飛び込んでくる。
その手には、一枚の書類があった。
エドガーは立ち上がって、その紙を受け取る。そして、私へと見せた。
「御覧、ロゼ。この法律が、昨日施行されたんだ」
「えっと……婚姻法の、改正……?」
目を白黒させながら、内容に目を通す。エドガーは、大きく頷いた。
「これまできょうだい間の婚姻は、血縁関係の有無に関わらず認められなかった。だけど今は違う」
私は震える指で、宰相の印をなぞった。
エドガーは、高らかな声で宣言する。
「きょうだい同士であっても、血縁関係がないという証明ができれば婚姻できるようになったんだ」
「もしかして、それって……!」
私の声が震える。エドガーは、私へ爽やかな笑みを向けた。
「ああ。俺が婚姻の不平等の問題を重く見て、つい昨日改正したんだ」
招待客の一人が、大声で叫ぶ。
「私利私欲じゃねえか!」
なんてこと。私は口元を押さえて、メアリを呼んだ。メアリはすぐに飛んできて、私へグラスを握らせる。
「気つけです」
スピリタスを煽って、私はグラスをメアリへ戻した。そしてエドガーを見つめ、途方に暮れた。
「エドガー。私たち、きょうだいなのよ……」
「そうだね。だからがんばったんだよ、ロゼ」
気つけをしたというのに、目が回っていけないわ。私はメアリへお代わりを催促したけれど、渡されたのは水だった。仕方なくそれを煽って、私はエドガーを改めて見上げた。
背が高くて、たくましい。とんでもない美形で、私のことが大好きな……。
エドガーは、ひとりの男性なのだ。
それの意味を、やっと思い知った。くらりと視界が回って、倒れ込む。
私の身体を、たくましい腕が抱きとめてくれた。
今日のドレスは、エドガーが手ずから選んだものなのだという。メアリーに着付けてもらいながら、私は何度も自分のデコルテを確認した。
「ね、ねえ、メアリー。このドレス、派手じゃないかしら」
「着こなせていますから、問題ないです」
「そうね。エドガーの選んだものが、私に似合わないわけ、ないもの……」
その声は、浅ましいことに震えてしまった。いいえ、これは、姉を思うエドガーの気持ちが嬉しいだけよ。
支度が終わったところで、外から声がかかる。ぱっと顔をあげると、ドアが開いた。エドガーが入ってきて、私と目が合う。
エドガーは、私を凝視するばかりで、何も言わない。
「ちょっと、エドガー。何か言うことがあるんじゃないかしら?」
冗談めかして言うと、「ごめんね」とエドガーは慌てたように動きだす。
私のもとへ歩み寄って、手をとった。手袋越しに、手の甲へキスをしてくれる。
「綺麗だ、ロゼ。いつも綺麗だけど、今日は格別だね」
その言葉に、私は頬がぽっと熱くなるのを感じた。今日はまだお酒を飲んでいないのに、おかしいわね。
「……でもねエドガー。このドレス、ちょっと派手すぎるような気がするの」
「そうかな? でもこれくらいでないと、ロゼの美しさにドレスが負けてしまうよ」
まったく、エドガーは口が上手いんだから。姉にこれだけのお世辞を言えるのだから、彼の妻となる人は、どんなに……。
「ロゼ。行こう」
そして差し出される弟の手を取る。その掌の大きさに、なんだかしみじみとした。
「あなたも、大きくなったわね」
「うん。そうだよ。今更気づいたの?」
からかう声色に、もう、と肘で軽くつつく。こういう気軽なやり取りは、姉弟ならではかもしれない。
エスコートされるまま、今日の会場になっているホールへと到着する。
ホールには、既にたくさんの招待客がいらっしゃっているみたい。二階にあるエントランスへ立つと、ドアの向こうから喧噪が聞こえる。私はエドガーの腕にしっかりと指をかけて、その表情をうかがった。その凛とした表情に、見惚れそうになる。
まったく、我が弟ながらかっこいい横顔だわ。どうして彼は未だに、誰とも婚約をしないのだろう……。
だけどいざそうなったら、私はきっと、寂しくてたまらなくなるのよ。
そんな栓のない事を考えている間に、入場の時間になった。扉の向こうで音楽が鳴り響き、ドアマンが扉を開く。
「行こう、ロゼ」
エドガーが、私の手を引いた。私はちいさく頷いて、彼へ続く。
入場すると、一気に視界が開ける。きらびやかなシャンデリアの光が、私の足元をぱっと照らした。階下にはたくさんの人がいて、私たちを見つめていた。
エドガーは、堂々とした足取りで階段を降りていく。そのおかげで、私も怯まずに進むことができた。
今日で私は二十五歳。誰になんと言われようと、このパーティーはいいものにしたいわ。
階段を降りきって、会場の中央へと歩む。その道中、お客様たちが息をのむのが聞こえた。
「みんな、ロゼが綺麗で、言葉を失っているんだ」
こっそりささやくエドガーに、私は密かに笑った。違うと思う。きっとみんな、エドガーのかっこよさに、見惚れているのよ。
乾杯のグラスを手渡される。私が念入りに選んだ、レジェンダリーフューイヤーズの最高級品。真っ赤なワインをくるりと手首で回して、私はにこりと微笑んだ。
「皆様。本日はお集まりいただき、誠にありがとうございます」
そして、先んじて決めていた挨拶の言葉を述べる。私はスピーチを終えて、ワイングラスを掲げた。
「では――」
乾杯、と掛け声をかける。めいめいがグラスを掲げ、口をつけた。私もグラスへ口をつけて、ゆっくりと飲み干す。
この香り、味わい、のど越し。やはり、レジェンダリーフューイヤーズは素晴らしいわ。特にこのボトルは、ここ十年で最も出来が良かった五年前に負けるとも劣らない名品だもの。
口の中にお酒を含んで味わっていると、エドガーが私の肩を抱く。そんな、人前で、なんて大胆な。私は、そっと彼の胸元に手を置く。だけど押しのけることは、なぜかできなかった。
「ちょっと、エドガー。こんな人前で、恥ずかしいわ」
私がぷいとそっぽを向くと、エドガーは、私の耳元へ唇を寄せる。
「ロゼ。聞いてほしいことがあるんだ」
「あら。何かしら……」
低く掠れた声がつやっぽくて、ドキドキする。その私の手から、エドガーはグラスを取り上げる。ボーイに預けると、真剣な目で私を見つめた。
そして、ゆっくりと、だけどためらいなく跪く。そして、私へと手を伸ばした。
「エドガー……?」
どくん。どくん。まだお酒を一杯しか飲んでいないのに、脈拍が速くなる。周りの人々も異変に気付いたのか、視線が私たちへ集中した。
エドガーは私の手を取って、引き寄せる。そして、手の甲へ唇を落とした。
きゃあ、と黄色い悲鳴があがる。私は思わず口元を押さえた。
「まあ、なんてこと」
声が上ずって、弾んでしまったことを恥じる。私が俯くと、エドガーは、また私を呼んだ。
「ロゼ。今日という日に、伝えたいことがある」
「まあ、そうなの? なあに?」
こんなときに私へ伝えたいことがあるなんて、姉思いね。微笑ましく思っていると、ざわ、と周りがざわめき立つ。エドガーは一心に私を見つめて、真剣な目をした。
「俺と結婚してください」
しばらく、言葉が出なかった。音も聞こえなくなって、まるで私とエドガーの二人きりみたい。
私の心臓が、痛いほど高鳴った。指先が強張ると、それを解きほぐすように、エドガーが握ってくれる。
「……エドガー。もう一度言ってくれる? その、私と、何ですって?」
「結婚してほしいんだ。ロゼ」
「えっと……私たち、きょうだい、よね?」
あまりにも堂々としているものだから忘れかけてしまったけど、私とエドガーは姉と弟だ。法律上、結婚することはできない。
エドガーが目配せをする。扉が開いて、礼服を着た男性が一人飛び込んでくる。
その手には、一枚の書類があった。
エドガーは立ち上がって、その紙を受け取る。そして、私へと見せた。
「御覧、ロゼ。この法律が、昨日施行されたんだ」
「えっと……婚姻法の、改正……?」
目を白黒させながら、内容に目を通す。エドガーは、大きく頷いた。
「これまできょうだい間の婚姻は、血縁関係の有無に関わらず認められなかった。だけど今は違う」
私は震える指で、宰相の印をなぞった。
エドガーは、高らかな声で宣言する。
「きょうだい同士であっても、血縁関係がないという証明ができれば婚姻できるようになったんだ」
「もしかして、それって……!」
私の声が震える。エドガーは、私へ爽やかな笑みを向けた。
「ああ。俺が婚姻の不平等の問題を重く見て、つい昨日改正したんだ」
招待客の一人が、大声で叫ぶ。
「私利私欲じゃねえか!」
なんてこと。私は口元を押さえて、メアリを呼んだ。メアリはすぐに飛んできて、私へグラスを握らせる。
「気つけです」
スピリタスを煽って、私はグラスをメアリへ戻した。そしてエドガーを見つめ、途方に暮れた。
「エドガー。私たち、きょうだいなのよ……」
「そうだね。だからがんばったんだよ、ロゼ」
気つけをしたというのに、目が回っていけないわ。私はメアリへお代わりを催促したけれど、渡されたのは水だった。仕方なくそれを煽って、私はエドガーを改めて見上げた。
背が高くて、たくましい。とんでもない美形で、私のことが大好きな……。
エドガーは、ひとりの男性なのだ。
それの意味を、やっと思い知った。くらりと視界が回って、倒れ込む。
私の身体を、たくましい腕が抱きとめてくれた。
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