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宰相代理エドガー二十一歳、恋人なら十歳からいる
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家を出る前に、愛するロゼの寝顔を見るのが俺の日課だ。彼女を起こさないように額にキスを落としてから、日の出の頃に家を出る。
出勤の途中、朝刊を買った。今日はとある貴族のパーティーで、とある令嬢がワインをラッパ飲みした記事が一面になっていた。
これもまた、俺のかわいい愚民どもの日常だ。
俺はこの国の生活を守るため、誰よりも早く出勤し、誰よりも遅く退勤する。王宮で宰相代理として働くからには、中途半端な仕事は許されない。
とはいえ王宮にお住まいの王族の方々は、俺よりもはやく個人の執務室にいらっしゃることが多い。王太子ベルナール殿下の部屋をノックすれば、すぐに返事があった。
部屋に入れば、無駄に女性からの評判のいい整ったかんばせは、こちらを向かずにずっと書類へと向かっている。金髪もぼさぼさだ。この仕事中毒は、また早い時間から――もしくは、徹夜で――仕事をしていたらしい。
「エドガーか。用件はなんだ」
ぶっきらぼうな尋ね方に、俺はぴしりと背筋を伸ばす。
「ライターをお貸しください」
「いやだ。減る」
「一国の後継者がケチケチしないでください」
俺が呆れてため息をつくと、ベルナールが手元の新聞を指さした。
「お前、絶対それを燃やすつもりだろうが」
「そうですが……」
とはいえ、年の近い友人同士だ。ベルナールはぶつくさ文句を言いながらも、「ほら」とお気に入りの新しい魔道具であるライターを貸してくれる。新しいもの好きの彼の手元には、いつも便利な道具があった。
「ありがとうございます」
「いい。燃やすなら俺の前でやれ」
げっそりした顔の彼は、やはり寝不足なのだろう。俺は部下として、疲れている彼を労わらなければいけない。
「寝てください。仕事なら、俺がやっておきますから」
「お前に任せたら、本当に宰相になって権力を乗っ取りそうで、イヤ」
「何をおっしゃるやら……」
心外だったが、これも俺の不徳の致すところだろう。いそいそとハサミを取り出し、丁寧に丁寧にロゼの写真を切り抜いた。ひとまず手帳に美しい彼女のすがたを挟み、さてと新聞を畳む。
「ここでいいか」
ベルナールの執務机に置いてある灰皿に新聞を放り込み、火をつけた。薄い紙だからよく燃える。
煙っぽくなったから部屋の窓を開けてやると、朝の清涼な空気が吹き込んできた。しばらく爽やかな風を浴びて振り返れば、ベルナールの奴、水魔法で新聞を鎮火していやがる。
「灰になるまで燃やすつもりだったのに」
俺の不満には応えず、ベルナールはよいしょと椅子に戻った。俺がライターを返却すると、それでタバコに火を点けようとしたので「やめてください」と眉をひそめて咎める。
「なんでだよ。ここは禁煙じゃないだろ」
「俺の前で吸わないでください。寿命が縮むので。俺はロゼを看取らなければいけないんですから」
ああそうかよ、と高貴な身分らしからぬ悪態をついてベルナールはタバコとライターをしまう。
「それに、あなたがそれを吸いすぎると開発者のヤニーカス=タバコ・ホリックが図に乗ります。いい宣伝塔にされているんですよ、あなたは」
「はいはい」
俺たちはいつもこの調子だ。ベルナールはちょうど書いていた書類をめくり、俺に渡す。
「タックス=ヘイヴンの罰金清算書だ。相当上手くやっていたみたいだが、お前が明るみに出してくれたおかげで検挙できた」
書面を確認すると、滅多に見ないような大きい金額が書かれていた。
愚民どもが汗水垂らして働き、国へ納めてくれるのが税金だ。福祉事業などの社会維持に使われ、巡り巡ってロゼの酒代になるもので不正をするなんて許せるわけがない。
「こんな規模の脱税事件は十年間なかったと、あちこちが大騒ぎだ」
「俺は国家の忠実なしもべですから。当然です」
「お前は本当にホコリ探しが上手いよ。義理の姉が絡むと、特に」
心外だ、と俺は顔をしかめる。いくら上司で尊敬する友人としても、一言申さなければ。
「ロゼは恋人です。訂正してください」
「ごめんな」
最初は「お前が勝手に言っているだけだ」といちいち突っかかってきたが、最近は理解してくれたのか素直に謝るようになった。俺は手帳を開き、先ほど切り取った写真を見つめる。
かわいいかわいい、俺の恋人。まだ俺のことを恋人と思ってくれてはいないけど、いつかは。
「いつになったら、ロゼは俺との仲を認めてくれるんだろう」
「その日が来るといいな」
ベルナールの声色は少し投げやりだったが、俺は寛容なので気にせず退室した。
俺は十歳の頃からロゼを愛している。だから、片思いだとしても、彼女は俺の恋人だ。
なかなか周りに理解されないのだが、俺はロゼのことが世界一大好きで、最も愛している。何をされたって構わないし、何でもしてあげたい。そう思う相手を「恋人」と表現する俺は、なかなか慎ましい男ではないだろうか。
本当なら「伴侶」とする方が適切なのだが、それは入籍するときのために取っておいている。はやくしたい。
はじめてロゼと顔を合わせたときの衝撃を、俺はいまだに鮮明に覚えている。実の両親からも忌み嫌われていた俺は、人を信じられなくて。やっと優しい今の義両親に引き取られても、やっぱり信じられなくて。
だけどロゼは違った。仮にも貴族令嬢なのに瓶に入ったいちごジュースを一気飲みして、口周りを汚した彼女の愛らしさに、目を奪われたのだ。使用人たちにたしなめられても、ケロリとした様子だった。そのとき彼女が言った一言を、俺はきっと生涯忘れない。
「飲み物も、私においしく飲まれた方が嬉しいじゃない。これが私の礼儀よ」
俺はそのとき、口の周りをべたべたにした彼女に一目惚れをしたのだ。
当時の俺はクソガキだったから、ロゼ、ロゼ、と彼女の後をついて回ることしかできなかった。だけど、彼女はそれを優しく受け止めてくれた。
その上強い信念を持っている彼女は、俺が何かを間違えたら、いつでもぴしゃりと叱ってくれる。世界一魅力的なひとだ。
成長するにつれて、彼女も俺を年頃の男として意識してくれていたように思う。
だから十二歳のとき、彼女に婚約者がいると知って、世界の終わりを願ったことをよく覚えている。
でも、明日からロゼと義両親に会えないのは嫌だった。だから俺は正式に公開されている領地の地図を見て、法律を学び、相手の粗を徹底的に突いてやった。
こうして俺とロゼは救われたというのに、彼女は年頃の令嬢だから、婚約者がいないと体裁が悪いのだとまた婚約をした。
そのたびに俺がなかったことにして迎えにいっていたが、それも全部きょうだい間の結婚を禁じるこの国の法律が悪い。ロゼと義両親は、何も悪くない。
彼女の適齢期が過ぎる前に結婚したいというのに、周りが邪魔をする。特にその筆頭である宰相閣下はかなりお年を召していらっしゃるから、やはり俺の新しい価値観が受け入れがたいのだろう。
それでも俺は、部下としての気遣いを忘れたことはない。彼と同年代で、やはり体力が衰えてきた奥方を労わるのも務めである。彼女は激務の夫を支えることに疲弊しており、家庭の雰囲気がよくないことを、俺は知っていた。
そこで宰相閣下の、三十代の若い恋人が彼の生活の面倒を見るべきではないかと奥方に進言したのだ。あなたはもっと穏やかに暮らす権利がある、と。
すると、なぜか彼は翌日から職場へ来なくなってしまった。
常々酒と暴食に溺れていらっしゃったから、とうとう無理が祟ったのかもしれない。やはり健康は大事だ。
俺は執務室に戻り、窓の外を見つめた。今日もロゼが愛する、そしてだからこそ俺も愛する日常がはじまる時間がやってくる。
彼女が楽しくお酒を飲める日々を、俺は守りたい。
俺は、ありとあらゆる合法的な手段で、ロゼを守る。叩けばホコリが出てくるような奴なんかを、彼女に近づけてたまるか。
――貴族令嬢、赤ワインをラッパ飲み! 赤い唇で貴公子の心を奪って堂々退場。
「ヘイター=アルコ・ホリック。ホコリが出るまで徹底的に叩いてやる」
そんなくだらない記事を鼻で笑って、俺は執務机についた。あの日以来、うちにはホリック家からの熱烈な求愛の手紙が毎日のように届いている。
あんなクソガキに負ける俺ではない。俺の方が強い。
さて。そんなどうでもいいことは置いておき、今日も仕事をしなければ。
血縁関係にないきょうだい間の婚姻を可能にする法案の決議書を、丁重に引き出しから出した。
出勤の途中、朝刊を買った。今日はとある貴族のパーティーで、とある令嬢がワインをラッパ飲みした記事が一面になっていた。
これもまた、俺のかわいい愚民どもの日常だ。
俺はこの国の生活を守るため、誰よりも早く出勤し、誰よりも遅く退勤する。王宮で宰相代理として働くからには、中途半端な仕事は許されない。
とはいえ王宮にお住まいの王族の方々は、俺よりもはやく個人の執務室にいらっしゃることが多い。王太子ベルナール殿下の部屋をノックすれば、すぐに返事があった。
部屋に入れば、無駄に女性からの評判のいい整ったかんばせは、こちらを向かずにずっと書類へと向かっている。金髪もぼさぼさだ。この仕事中毒は、また早い時間から――もしくは、徹夜で――仕事をしていたらしい。
「エドガーか。用件はなんだ」
ぶっきらぼうな尋ね方に、俺はぴしりと背筋を伸ばす。
「ライターをお貸しください」
「いやだ。減る」
「一国の後継者がケチケチしないでください」
俺が呆れてため息をつくと、ベルナールが手元の新聞を指さした。
「お前、絶対それを燃やすつもりだろうが」
「そうですが……」
とはいえ、年の近い友人同士だ。ベルナールはぶつくさ文句を言いながらも、「ほら」とお気に入りの新しい魔道具であるライターを貸してくれる。新しいもの好きの彼の手元には、いつも便利な道具があった。
「ありがとうございます」
「いい。燃やすなら俺の前でやれ」
げっそりした顔の彼は、やはり寝不足なのだろう。俺は部下として、疲れている彼を労わらなければいけない。
「寝てください。仕事なら、俺がやっておきますから」
「お前に任せたら、本当に宰相になって権力を乗っ取りそうで、イヤ」
「何をおっしゃるやら……」
心外だったが、これも俺の不徳の致すところだろう。いそいそとハサミを取り出し、丁寧に丁寧にロゼの写真を切り抜いた。ひとまず手帳に美しい彼女のすがたを挟み、さてと新聞を畳む。
「ここでいいか」
ベルナールの執務机に置いてある灰皿に新聞を放り込み、火をつけた。薄い紙だからよく燃える。
煙っぽくなったから部屋の窓を開けてやると、朝の清涼な空気が吹き込んできた。しばらく爽やかな風を浴びて振り返れば、ベルナールの奴、水魔法で新聞を鎮火していやがる。
「灰になるまで燃やすつもりだったのに」
俺の不満には応えず、ベルナールはよいしょと椅子に戻った。俺がライターを返却すると、それでタバコに火を点けようとしたので「やめてください」と眉をひそめて咎める。
「なんでだよ。ここは禁煙じゃないだろ」
「俺の前で吸わないでください。寿命が縮むので。俺はロゼを看取らなければいけないんですから」
ああそうかよ、と高貴な身分らしからぬ悪態をついてベルナールはタバコとライターをしまう。
「それに、あなたがそれを吸いすぎると開発者のヤニーカス=タバコ・ホリックが図に乗ります。いい宣伝塔にされているんですよ、あなたは」
「はいはい」
俺たちはいつもこの調子だ。ベルナールはちょうど書いていた書類をめくり、俺に渡す。
「タックス=ヘイヴンの罰金清算書だ。相当上手くやっていたみたいだが、お前が明るみに出してくれたおかげで検挙できた」
書面を確認すると、滅多に見ないような大きい金額が書かれていた。
愚民どもが汗水垂らして働き、国へ納めてくれるのが税金だ。福祉事業などの社会維持に使われ、巡り巡ってロゼの酒代になるもので不正をするなんて許せるわけがない。
「こんな規模の脱税事件は十年間なかったと、あちこちが大騒ぎだ」
「俺は国家の忠実なしもべですから。当然です」
「お前は本当にホコリ探しが上手いよ。義理の姉が絡むと、特に」
心外だ、と俺は顔をしかめる。いくら上司で尊敬する友人としても、一言申さなければ。
「ロゼは恋人です。訂正してください」
「ごめんな」
最初は「お前が勝手に言っているだけだ」といちいち突っかかってきたが、最近は理解してくれたのか素直に謝るようになった。俺は手帳を開き、先ほど切り取った写真を見つめる。
かわいいかわいい、俺の恋人。まだ俺のことを恋人と思ってくれてはいないけど、いつかは。
「いつになったら、ロゼは俺との仲を認めてくれるんだろう」
「その日が来るといいな」
ベルナールの声色は少し投げやりだったが、俺は寛容なので気にせず退室した。
俺は十歳の頃からロゼを愛している。だから、片思いだとしても、彼女は俺の恋人だ。
なかなか周りに理解されないのだが、俺はロゼのことが世界一大好きで、最も愛している。何をされたって構わないし、何でもしてあげたい。そう思う相手を「恋人」と表現する俺は、なかなか慎ましい男ではないだろうか。
本当なら「伴侶」とする方が適切なのだが、それは入籍するときのために取っておいている。はやくしたい。
はじめてロゼと顔を合わせたときの衝撃を、俺はいまだに鮮明に覚えている。実の両親からも忌み嫌われていた俺は、人を信じられなくて。やっと優しい今の義両親に引き取られても、やっぱり信じられなくて。
だけどロゼは違った。仮にも貴族令嬢なのに瓶に入ったいちごジュースを一気飲みして、口周りを汚した彼女の愛らしさに、目を奪われたのだ。使用人たちにたしなめられても、ケロリとした様子だった。そのとき彼女が言った一言を、俺はきっと生涯忘れない。
「飲み物も、私においしく飲まれた方が嬉しいじゃない。これが私の礼儀よ」
俺はそのとき、口の周りをべたべたにした彼女に一目惚れをしたのだ。
当時の俺はクソガキだったから、ロゼ、ロゼ、と彼女の後をついて回ることしかできなかった。だけど、彼女はそれを優しく受け止めてくれた。
その上強い信念を持っている彼女は、俺が何かを間違えたら、いつでもぴしゃりと叱ってくれる。世界一魅力的なひとだ。
成長するにつれて、彼女も俺を年頃の男として意識してくれていたように思う。
だから十二歳のとき、彼女に婚約者がいると知って、世界の終わりを願ったことをよく覚えている。
でも、明日からロゼと義両親に会えないのは嫌だった。だから俺は正式に公開されている領地の地図を見て、法律を学び、相手の粗を徹底的に突いてやった。
こうして俺とロゼは救われたというのに、彼女は年頃の令嬢だから、婚約者がいないと体裁が悪いのだとまた婚約をした。
そのたびに俺がなかったことにして迎えにいっていたが、それも全部きょうだい間の結婚を禁じるこの国の法律が悪い。ロゼと義両親は、何も悪くない。
彼女の適齢期が過ぎる前に結婚したいというのに、周りが邪魔をする。特にその筆頭である宰相閣下はかなりお年を召していらっしゃるから、やはり俺の新しい価値観が受け入れがたいのだろう。
それでも俺は、部下としての気遣いを忘れたことはない。彼と同年代で、やはり体力が衰えてきた奥方を労わるのも務めである。彼女は激務の夫を支えることに疲弊しており、家庭の雰囲気がよくないことを、俺は知っていた。
そこで宰相閣下の、三十代の若い恋人が彼の生活の面倒を見るべきではないかと奥方に進言したのだ。あなたはもっと穏やかに暮らす権利がある、と。
すると、なぜか彼は翌日から職場へ来なくなってしまった。
常々酒と暴食に溺れていらっしゃったから、とうとう無理が祟ったのかもしれない。やはり健康は大事だ。
俺は執務室に戻り、窓の外を見つめた。今日もロゼが愛する、そしてだからこそ俺も愛する日常がはじまる時間がやってくる。
彼女が楽しくお酒を飲める日々を、俺は守りたい。
俺は、ありとあらゆる合法的な手段で、ロゼを守る。叩けばホコリが出てくるような奴なんかを、彼女に近づけてたまるか。
――貴族令嬢、赤ワインをラッパ飲み! 赤い唇で貴公子の心を奪って堂々退場。
「ヘイター=アルコ・ホリック。ホコリが出るまで徹底的に叩いてやる」
そんなくだらない記事を鼻で笑って、俺は執務机についた。あの日以来、うちにはホリック家からの熱烈な求愛の手紙が毎日のように届いている。
あんなクソガキに負ける俺ではない。俺の方が強い。
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