3 / 3
3
そして本当に、唇と唇がくっつく。ルシリオ様はさらに舌を伸ばしてきて、僕の身体がびくんと跳ねた。
「ん、ふ……」
恥ずかしい声が漏れる。ルシリオ様は「かわいい」と息継ぎのごとに言いながら、僕をなめしゃぶった。僕の口の中はルシリオ様の長くて分厚い舌でいっぱいになって、頬の内側や上顎でこんなに感じるなんて知らなかったから、僕はいっぱいいっぱいだ。
必死でしがみついていると、バスローブの合わせから手がはいってくる。
「おふろ、はいってない……」
僕は慌てた。このままでは汗臭くて、せっかく両想いになれたのに幻滅されてしまうかもしれない。だけどルシリオ様は「大丈夫」と宥めるようにキスをしてきた。
「洗浄魔法を使ったから、綺麗だよ。ほら」
そう言って、ルシリオ様は僕の脇へと顔を埋める。思わず「わーっ」と声をあげるけど、「いいにおい」と彼はうっとり言う。
「どこもかしこもいいにおいで、かわいい。テオ……」
そんなことを言われてしまうと、僕はどうしたらいいのか分からない。ただされるがままになっていると、バスローブがはらりと肩から落ちた。いよいよ肌が見えてしまう。僕の胸元をルシリオ様の手が張って、乳首にそっと触れられた。
「あう」
そわそわと落ち着かない心地がして、腰がちょっと揺れる。なんて恥ずかしいんだ。僕が腕で顔を隠すと、それをいいことに、ルシリオ様は僕の胸元へ吸い付いた。鎖骨の下あたりを吸って、両方の乳輪をくるくると指でいじる。そうされると、くすぐったいやら……他の感覚もあるやらで、僕は大変なことになってしまう。
「ひゃあ、あう……ん……」
きゅう、と乳首を摘ままれて「ひゃん」と子犬の鳴き声みたいなのが喉から出た。ルシリオ様は「かわいい」と言って、僕の唇へキスをする。
「かわいい。ここで感じるんだ」
ルシリオ様は乳首をつまんで、指で弾いて、僕をもてあそぶ。僕はそのたびに甲高い悲鳴をあげながら、「わかんない」とぐずついた。そんな僕に、ルシリオ様は諭すみたいに言う。
「それは気持ちいいって感覚だ。テオは今、俺の手で気持ちよくなっているんだよ」
「ち、乳首で感じるなんて、変態みたいじゃないですか」
涙目で反論すると、「かわいい変態だね」と囁かれる。それにぞわぞわの腰の裏側が痺れて、もう変態でいいかな、と思った。これが気持ちよくて心地いいことだって、心より先に身体が理解してしまったのだ。
ルシリオ様の手はどんどんくだっていって、僕のお腹をぺたぺたと触る。骨盤を親指で撫でられるだけで、鼻がかった声が漏れてしまった。
膝を掴まれて、股を開かされる。僕のすべてが、ルシリオ様に丸見えだ。僕はそっと自分の下腹部へ目を向けて、ちょっとだけ後悔した。そこはルシリオ様に触られて、散々にいろいろなものを垂れ流していたからだ。
ルシリオ様は僕のおへそに溜まった粘液を指に絡めて、うっとりしている。
「かわいい」
さっきからそればかりだ。僕はこれからどうなるのか、なんとなく理解していた。きっと、抱かれるんだろう。
そしてそれは、僕からしたら、満更でもない。
「あの……」
だけど初めてだから、どうすればいいのか分からない。口ごもりながらルシリオ様を見上げると、彼は「なに?」と穏やかに首を傾げた。
「こういうのは、はじめてだからよく分からないんですけど……お尻は、自分でするときに、その」
もごもごと口ごもりながら、白状した。占い師は男娼をルーツに持つからか、そういうのも文化のひとつだと教えてもらった。それを実行に移したのは、僕の極めて個人的な興味からだけど……。
ルシリオ様は驚いたように目を見開いて、だけどすぐに真顔になる。それが少し怖くて、僕はひやりとした。膝が揺れて、「その」と口ごもる。
「すみません。気持ち悪かった……?」
勝手に先走って、情けない。俯く僕に、ルシリオ様は「違うよ」とキスを落とした。
「俺が全部教えたかったってだけで、……でもこういうことは、初めてなんだね?」
念を押すような言葉に、はい、と頷く。
「は、はじめて……」
なんだかすごく淫乱みたいだ。だけどルシリオ様の手つきが優しくて、うっとりとしてしまう。
ルシリオ様は僕の身体のあちこちを撫でながら、お尻の奥に手を当てた。そして何かを唱えて、指を押し当てる。ぬるりとした感触があって、僕は「え」と声をあげてしまった。
魔法って、こんなこともできるのか。
「本当だ。やわらかい」
その声の熱っぽさに、僕まで身体が熱くなる。ルシリオ様の指は優しくそこに触れて、少しずつ中にはいってきた。お腹側を押されるとたまらなくて、僕の腰が反る。お尻がシーツと擦れて、恥ずかしくて、必死で目の前の身体にしがみついた。
「ふや……ん、んぅ」
指はどんどん奥に入ってくる。一番感じるしこりを撫でられたり、押されたりすると、とんでもなく気持ちよかった。
僕がぼんやりしている間に、指が増やされたらしく、くちゅくちゅといやらしい音が聞こえる。僕ができることはといえば、はしたなく股を開いて、ルシリオ様のされるがままになることだけだ。
お腹の奥からあたたかいものが湧いてきて、全身をたっぷりと浸すみたいな心地よさだ。全身がぽかぽかして、気持ちが昂るような落ち着くような、変な感じ。
「う、ふぁ……あ、あっ」
身体がびくびくと震えて、目をぎゅっと瞑った。ルシリオ様は焦ったように「テオ」と僕を呼ぶ。
「俺を見て。目を開けて」
おずおずと目を開くと、ルシリオ様はぎらぎらとした目つきで僕を見つめていた。それが恐ろしくて、腰の奥から走るぞわぞわとした刺激に全身が打たれたみたいに強張る。
違う。これ、気持ちいいんだ。
「あ、あっ」
僕はお尻を振って、ルシリオ様の指で気持ちよくなろうとした。だってこんなの無理だ。
「るしりお、さま……」
抱いてほしい。今すぐ僕の中にはいって、めちゃくちゃにしてほしい。
僕の願いが通じたのか、ルシリオ様の指が抜けて、代わりに熱くて硬いものがお尻に添えられる。僕はルシリオ様の逞しい肩にしがみついて、涙の浮かぶ目元を押し付けた。
「いれて」
僕の言葉に、ルシリオ様が腰を掴む。すっぽりと骨盤を掴むその掌の大きさに、またどきりと胸が高鳴った。
お尻から、大きなものが僕の中にはいってくる。お腹の中を押し広げながら、みちみちと僕を満たす。その圧迫感に、僕は長く息を吐いた。
「き、た」
精一杯の思いを込めて言うと、ルシリオ様は僕にキスをしてくれた。
「まだ、半分くらいだ」
僕はとろとろと頷いて、腰を少しあげた。ルシリオ様は、少しずつ腰を進めていく。ずっ、ずっ、と大きなものが少しずつ、僕へと納められていく。
「はぅ、ぁあっ……」
とろけた声が漏れるけれど、恥ずかしがっている余裕なんかない。僕は必死でルシリオ様にしがみつく。ルシリオ様の身体は熱くて、汗をかいているのか湿っていた。首筋に顔を埋めてにおいを嗅ぐと、「煽るな」と彼はうなる。
「どうにかなりそうだ……」
それは僕の台詞だ。そう言い返したかったけれど、一番奥を突かれて「ひゃん」と情けない声が漏れる。身体の奥に行き止まりがあるだなんて、知らなかった。戸惑う僕に、ルシリオ様は低く笑う。
「ここ、入れてほしい」
「いれる……」
うわごとみたいに繰り返すと、そう、とルシリオ様は笑った。ずん、ずん、と何度も突かれて、意識がほどけていく。
「入れて。テオ」
熱に浮かされるまま、はい、と頷いた。途端にルシリオ様の腰が引いていく。
「あ、ぬかない、で」
必死で追いかけて腰を浮かせると、「違うよ」と優しく宥められた。
「奥に、入るから、……ッ!」
腰を打ち付けられる。ごりゅっとお腹の奥で肉と肉のぶつかる音がして、奥がひらいた。僕の臓器が全部持ち上げられたみたいで、口から空気の塊が出る。ルシリオ様は僕の表情をじっとりと見つめて、「ああ」と笑った。
「かわいい。かわいい、テオ」
そして、奥の狭まったところに、先端を何度もぐっぽぐっぽと出入りさせる。そのたびに僕の全身は爆発しそうだ。気持ちよさで全身が痺れて、身動きが取れない。
「ひゃあ……ん、あ……っ」
かひゅかひゅと喉を鳴らして呼吸する僕に、ルシリオ様は何度も口づける。そのたびに僕は必死で応えるけれど、ルシリオ様の腰が動くたびに「ああっ」と情けなく喘いだ。
「きもちいい、……きもちい、です」
せめてと、必死に訴える。ルシリオ様は緑の瞳を細めて、「よかった」と呟いた。
「俺も、気持ちいいよ……」
だんだん、突き上げられるリズムがはやくなる。肉と肉がこすれるたびに気持ちよさがどんどん込み上げてきて、僕は身も世もなく鳴き叫んだ。
そしてルシリオ様はあろうことか、僕の身体を持ち上げて、自分の膝の上に乗せた。そして僕の胸に吸い付きながらまた中にはいってきて、腰を振るのだ。
「ああ、もっ……きもちい、きもちいい……!」
僕がひんひん泣き叫べば泣き叫ぶほど、ルシリオ様は僕を責め立てた。僕は何度も達してしまって、ルシリオ様の綺麗なお腹に何度も精を吐きかけた。僕のそこはもう、すっかりからっぽで、力無くぺちぺちと揺れるばかりだ。こんなの、恥ずかしすぎる。だけど気持ちよくて、心地よくて、やめてほしいなんて言えない。
「もっとぉ」
だらしなくおねだりすれば、それ以上のものが返ってきた。やがてルシリオ様がふっと息を吐いて、「テオ」と僕を見つめる。
「愛している」
その言葉に、僕は完全にねじが飛んでしまった。きゅうとお腹が締まって、ルシリオ様を抱きしめてしまう。中がうねって、彼の精液をほしがっていた。彼が僕を好きなら、彼の子種をくれなきゃ嘘だ。
腰が反って、搾り取るみたいにへこへこ動く。声にならない声でルシリオ様の名前を呼びながら、僕はまたイった。
「ぐっ」
ルシリオ様も低くうめいて、僕のお腹の奥に熱い飛沫がかかる。あちらも達したらしいと分かって僕はほっと息をついた。
僕の身体はゆっくりとベッドへ寝かされて、お腹から彼のものが抜けていく。それがさみしくてお腹を撫でていると、隣にルシリオ様が寝転んだ。
「テオ」
名前を呼ばれて、抱きしめられる。僕はすっかりへとへとになっていたから、されるがままだ。なんとか腕を動かして抱きしめ返すと、彼は満足げに目を細める。
「テオの占い、当たったね」
そういえば、そうだ。僕は彼の恋の行く末を占ったんだ。その時の自分の言葉を思い出して、顔がますます熱くなる。
「たしかに……当たりました、ね」
気まずい。もごもごと口ごもると、ルシリオ様は「そうだよ」と上機嫌に僕へキスをした。
「大好きだ」
その言葉に、僕はうつむいて「僕も」ともごもご言うほかできなかった。
こうして、僕とルシリオ様は付き合い始めた。
僕の占いは当たるとルシリオ様が宣伝してくれたおかげで、僕の仕事は増えて、だんだん軌道に乗ってきた。それで増えたお客様に、ルシリオ様は盛大に嫉妬した。僕の占いは本当によく当たっていたんだ。
そして僕はむしろ、その嫉妬が嬉しい。だから本当に僕らは相性のいい、お似合いのカップルなんだろう。
「ん、ふ……」
恥ずかしい声が漏れる。ルシリオ様は「かわいい」と息継ぎのごとに言いながら、僕をなめしゃぶった。僕の口の中はルシリオ様の長くて分厚い舌でいっぱいになって、頬の内側や上顎でこんなに感じるなんて知らなかったから、僕はいっぱいいっぱいだ。
必死でしがみついていると、バスローブの合わせから手がはいってくる。
「おふろ、はいってない……」
僕は慌てた。このままでは汗臭くて、せっかく両想いになれたのに幻滅されてしまうかもしれない。だけどルシリオ様は「大丈夫」と宥めるようにキスをしてきた。
「洗浄魔法を使ったから、綺麗だよ。ほら」
そう言って、ルシリオ様は僕の脇へと顔を埋める。思わず「わーっ」と声をあげるけど、「いいにおい」と彼はうっとり言う。
「どこもかしこもいいにおいで、かわいい。テオ……」
そんなことを言われてしまうと、僕はどうしたらいいのか分からない。ただされるがままになっていると、バスローブがはらりと肩から落ちた。いよいよ肌が見えてしまう。僕の胸元をルシリオ様の手が張って、乳首にそっと触れられた。
「あう」
そわそわと落ち着かない心地がして、腰がちょっと揺れる。なんて恥ずかしいんだ。僕が腕で顔を隠すと、それをいいことに、ルシリオ様は僕の胸元へ吸い付いた。鎖骨の下あたりを吸って、両方の乳輪をくるくると指でいじる。そうされると、くすぐったいやら……他の感覚もあるやらで、僕は大変なことになってしまう。
「ひゃあ、あう……ん……」
きゅう、と乳首を摘ままれて「ひゃん」と子犬の鳴き声みたいなのが喉から出た。ルシリオ様は「かわいい」と言って、僕の唇へキスをする。
「かわいい。ここで感じるんだ」
ルシリオ様は乳首をつまんで、指で弾いて、僕をもてあそぶ。僕はそのたびに甲高い悲鳴をあげながら、「わかんない」とぐずついた。そんな僕に、ルシリオ様は諭すみたいに言う。
「それは気持ちいいって感覚だ。テオは今、俺の手で気持ちよくなっているんだよ」
「ち、乳首で感じるなんて、変態みたいじゃないですか」
涙目で反論すると、「かわいい変態だね」と囁かれる。それにぞわぞわの腰の裏側が痺れて、もう変態でいいかな、と思った。これが気持ちよくて心地いいことだって、心より先に身体が理解してしまったのだ。
ルシリオ様の手はどんどんくだっていって、僕のお腹をぺたぺたと触る。骨盤を親指で撫でられるだけで、鼻がかった声が漏れてしまった。
膝を掴まれて、股を開かされる。僕のすべてが、ルシリオ様に丸見えだ。僕はそっと自分の下腹部へ目を向けて、ちょっとだけ後悔した。そこはルシリオ様に触られて、散々にいろいろなものを垂れ流していたからだ。
ルシリオ様は僕のおへそに溜まった粘液を指に絡めて、うっとりしている。
「かわいい」
さっきからそればかりだ。僕はこれからどうなるのか、なんとなく理解していた。きっと、抱かれるんだろう。
そしてそれは、僕からしたら、満更でもない。
「あの……」
だけど初めてだから、どうすればいいのか分からない。口ごもりながらルシリオ様を見上げると、彼は「なに?」と穏やかに首を傾げた。
「こういうのは、はじめてだからよく分からないんですけど……お尻は、自分でするときに、その」
もごもごと口ごもりながら、白状した。占い師は男娼をルーツに持つからか、そういうのも文化のひとつだと教えてもらった。それを実行に移したのは、僕の極めて個人的な興味からだけど……。
ルシリオ様は驚いたように目を見開いて、だけどすぐに真顔になる。それが少し怖くて、僕はひやりとした。膝が揺れて、「その」と口ごもる。
「すみません。気持ち悪かった……?」
勝手に先走って、情けない。俯く僕に、ルシリオ様は「違うよ」とキスを落とした。
「俺が全部教えたかったってだけで、……でもこういうことは、初めてなんだね?」
念を押すような言葉に、はい、と頷く。
「は、はじめて……」
なんだかすごく淫乱みたいだ。だけどルシリオ様の手つきが優しくて、うっとりとしてしまう。
ルシリオ様は僕の身体のあちこちを撫でながら、お尻の奥に手を当てた。そして何かを唱えて、指を押し当てる。ぬるりとした感触があって、僕は「え」と声をあげてしまった。
魔法って、こんなこともできるのか。
「本当だ。やわらかい」
その声の熱っぽさに、僕まで身体が熱くなる。ルシリオ様の指は優しくそこに触れて、少しずつ中にはいってきた。お腹側を押されるとたまらなくて、僕の腰が反る。お尻がシーツと擦れて、恥ずかしくて、必死で目の前の身体にしがみついた。
「ふや……ん、んぅ」
指はどんどん奥に入ってくる。一番感じるしこりを撫でられたり、押されたりすると、とんでもなく気持ちよかった。
僕がぼんやりしている間に、指が増やされたらしく、くちゅくちゅといやらしい音が聞こえる。僕ができることはといえば、はしたなく股を開いて、ルシリオ様のされるがままになることだけだ。
お腹の奥からあたたかいものが湧いてきて、全身をたっぷりと浸すみたいな心地よさだ。全身がぽかぽかして、気持ちが昂るような落ち着くような、変な感じ。
「う、ふぁ……あ、あっ」
身体がびくびくと震えて、目をぎゅっと瞑った。ルシリオ様は焦ったように「テオ」と僕を呼ぶ。
「俺を見て。目を開けて」
おずおずと目を開くと、ルシリオ様はぎらぎらとした目つきで僕を見つめていた。それが恐ろしくて、腰の奥から走るぞわぞわとした刺激に全身が打たれたみたいに強張る。
違う。これ、気持ちいいんだ。
「あ、あっ」
僕はお尻を振って、ルシリオ様の指で気持ちよくなろうとした。だってこんなの無理だ。
「るしりお、さま……」
抱いてほしい。今すぐ僕の中にはいって、めちゃくちゃにしてほしい。
僕の願いが通じたのか、ルシリオ様の指が抜けて、代わりに熱くて硬いものがお尻に添えられる。僕はルシリオ様の逞しい肩にしがみついて、涙の浮かぶ目元を押し付けた。
「いれて」
僕の言葉に、ルシリオ様が腰を掴む。すっぽりと骨盤を掴むその掌の大きさに、またどきりと胸が高鳴った。
お尻から、大きなものが僕の中にはいってくる。お腹の中を押し広げながら、みちみちと僕を満たす。その圧迫感に、僕は長く息を吐いた。
「き、た」
精一杯の思いを込めて言うと、ルシリオ様は僕にキスをしてくれた。
「まだ、半分くらいだ」
僕はとろとろと頷いて、腰を少しあげた。ルシリオ様は、少しずつ腰を進めていく。ずっ、ずっ、と大きなものが少しずつ、僕へと納められていく。
「はぅ、ぁあっ……」
とろけた声が漏れるけれど、恥ずかしがっている余裕なんかない。僕は必死でルシリオ様にしがみつく。ルシリオ様の身体は熱くて、汗をかいているのか湿っていた。首筋に顔を埋めてにおいを嗅ぐと、「煽るな」と彼はうなる。
「どうにかなりそうだ……」
それは僕の台詞だ。そう言い返したかったけれど、一番奥を突かれて「ひゃん」と情けない声が漏れる。身体の奥に行き止まりがあるだなんて、知らなかった。戸惑う僕に、ルシリオ様は低く笑う。
「ここ、入れてほしい」
「いれる……」
うわごとみたいに繰り返すと、そう、とルシリオ様は笑った。ずん、ずん、と何度も突かれて、意識がほどけていく。
「入れて。テオ」
熱に浮かされるまま、はい、と頷いた。途端にルシリオ様の腰が引いていく。
「あ、ぬかない、で」
必死で追いかけて腰を浮かせると、「違うよ」と優しく宥められた。
「奥に、入るから、……ッ!」
腰を打ち付けられる。ごりゅっとお腹の奥で肉と肉のぶつかる音がして、奥がひらいた。僕の臓器が全部持ち上げられたみたいで、口から空気の塊が出る。ルシリオ様は僕の表情をじっとりと見つめて、「ああ」と笑った。
「かわいい。かわいい、テオ」
そして、奥の狭まったところに、先端を何度もぐっぽぐっぽと出入りさせる。そのたびに僕の全身は爆発しそうだ。気持ちよさで全身が痺れて、身動きが取れない。
「ひゃあ……ん、あ……っ」
かひゅかひゅと喉を鳴らして呼吸する僕に、ルシリオ様は何度も口づける。そのたびに僕は必死で応えるけれど、ルシリオ様の腰が動くたびに「ああっ」と情けなく喘いだ。
「きもちいい、……きもちい、です」
せめてと、必死に訴える。ルシリオ様は緑の瞳を細めて、「よかった」と呟いた。
「俺も、気持ちいいよ……」
だんだん、突き上げられるリズムがはやくなる。肉と肉がこすれるたびに気持ちよさがどんどん込み上げてきて、僕は身も世もなく鳴き叫んだ。
そしてルシリオ様はあろうことか、僕の身体を持ち上げて、自分の膝の上に乗せた。そして僕の胸に吸い付きながらまた中にはいってきて、腰を振るのだ。
「ああ、もっ……きもちい、きもちいい……!」
僕がひんひん泣き叫べば泣き叫ぶほど、ルシリオ様は僕を責め立てた。僕は何度も達してしまって、ルシリオ様の綺麗なお腹に何度も精を吐きかけた。僕のそこはもう、すっかりからっぽで、力無くぺちぺちと揺れるばかりだ。こんなの、恥ずかしすぎる。だけど気持ちよくて、心地よくて、やめてほしいなんて言えない。
「もっとぉ」
だらしなくおねだりすれば、それ以上のものが返ってきた。やがてルシリオ様がふっと息を吐いて、「テオ」と僕を見つめる。
「愛している」
その言葉に、僕は完全にねじが飛んでしまった。きゅうとお腹が締まって、ルシリオ様を抱きしめてしまう。中がうねって、彼の精液をほしがっていた。彼が僕を好きなら、彼の子種をくれなきゃ嘘だ。
腰が反って、搾り取るみたいにへこへこ動く。声にならない声でルシリオ様の名前を呼びながら、僕はまたイった。
「ぐっ」
ルシリオ様も低くうめいて、僕のお腹の奥に熱い飛沫がかかる。あちらも達したらしいと分かって僕はほっと息をついた。
僕の身体はゆっくりとベッドへ寝かされて、お腹から彼のものが抜けていく。それがさみしくてお腹を撫でていると、隣にルシリオ様が寝転んだ。
「テオ」
名前を呼ばれて、抱きしめられる。僕はすっかりへとへとになっていたから、されるがままだ。なんとか腕を動かして抱きしめ返すと、彼は満足げに目を細める。
「テオの占い、当たったね」
そういえば、そうだ。僕は彼の恋の行く末を占ったんだ。その時の自分の言葉を思い出して、顔がますます熱くなる。
「たしかに……当たりました、ね」
気まずい。もごもごと口ごもると、ルシリオ様は「そうだよ」と上機嫌に僕へキスをした。
「大好きだ」
その言葉に、僕はうつむいて「僕も」ともごもご言うほかできなかった。
こうして、僕とルシリオ様は付き合い始めた。
僕の占いは当たるとルシリオ様が宣伝してくれたおかげで、僕の仕事は増えて、だんだん軌道に乗ってきた。それで増えたお客様に、ルシリオ様は盛大に嫉妬した。僕の占いは本当によく当たっていたんだ。
そして僕はむしろ、その嫉妬が嬉しい。だから本当に僕らは相性のいい、お似合いのカップルなんだろう。
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
「お前を愛する事はない」を信じたので
あんど もあ
ファンタジー
「お前を愛することは無い。お前も私を愛するな。私からの愛を求めるな」
お互いの利益のために三年間の契約結婚をしたアヴェリンとロデリック。楽しく三年を過ごしたアヴェリンは屋敷を出ていこうとするのだが……。
悪役令息に転生した俺は推しの為に舞台から退場する
スノウマン(ユッキー)
BL
前世の記憶を思い出したアレクシスは悪役令息に転生したことに気づく。このままでは推しである義弟ノアが世界を救った後も幸せになれない未来を迎えてしまう。それを回避する為に、俺は舞台から退場することを選んだ。全てを燃やし尽くす事で。
そんな俺の行動によってノアが俺に執着することになるとも知らずに。
完結·氷の侯爵はおっさん騎士を溺愛したい〜枯れおじの呪いを解くには恋が必要らしいです~
禅
BL
少年だったルイを庇って呪いを受けた騎士ディオン。
それから年月が経ち、ルイは青年に、ディオンはおっさん騎士になっていた。
魔法を使うと呪いが進むディオン。その呪いを解呪しようと試行錯誤なルイ。
そんなとき、ひょんなことから恋をすれば呪いが解けるのでは、となりルイがディオンに恋をさせようと様々な奇行を始める。
二人は呪いを解くことができるのか、そして二人の関係は――――――
※完結まで毎日投稿します
※小説家になろう、Nolaノベルにも投稿しています
繋ぎの婚約を契約通り解消しようとしたら、王宮に溺愛軟禁されました
こたま
BL
エレンは子爵家のオメガ令息として産まれた。年上のアルファの王子殿下と年齢が釣り合うオメガ令息が少なく、他国との縁組も纏まらないため家格は低いが繋ぎとして一応婚約をしている。王子のことは兄のように慕っており、初恋の人ではあるけれど、契約終了時期か王子に想い人が現れた時には解消されるものと考えていた。ところが婚約解消時期の直前に王子宮に軟禁された。結婚を承諾するまでここから出さないと王子から溢れるほどの愛を与えられる。ハッピーエンドオメガバースBLです。
婚約破棄された悪役令息は従者に溺愛される
田中
BL
BLゲームの悪役令息であるリアン・ヒスコックに転生してしまった俺は、婚約者である第二王子から断罪されるのを待っていた!
なぜなら断罪が領地で療養という軽い処置だから。
婚約破棄をされたリアンは従者のテオと共に領地の屋敷で暮らすことになるが何気ないリアンの一言で、テオがリアンにぐいぐい迫ってきてーー?!
従者×悪役令息
竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜
レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」
魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。
彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。
引きこもり魔法使いが魔法に失敗したら、ヤンデレ補佐官が釣れた。
零壱
BL
──魔法に失敗したら、脳内お花畑になりました。
問題や事件は何も起こらない。
だが、それがいい。
可愛いは正義、可愛いは癒し。
幼児化する主人公、振り回されるヤンデレ。
お師匠やお師匠の補佐官も巻き込み、時には罪のない?第三者も巻き込み、主人公の世界だけ薔薇色・平和が保たれる。
ラブコメです。
なんも考えず勢いで読んでください。
表題作、2話、3話、5話、6話再掲です。
(同人誌紙版需要アンケート実施中)
アルファ表紙絵は自力©️零壱