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キングとクイーン
キングとクイーンを倒すまで、もう少し
ハァッ、ハァ、ハァと肩で息をしながらキングとクイーンを見る。今迄のジェネラルも他のオークと比べると段違いに強かった。でも、キングは、そのジェネラル達を指揮していた。
ジェネラル達がキングとクイーンを守ろうとするその姿は、敵ながら天晴れと言える程素晴らしかった。対する優さんと私はお互いだけを気にしながら、ジェネラルと戦えた。守る者が少ない方が有利だ。この頃になると数が減って来たオーク達と戦いながら、他のメンバーも近づいて来ているのを感じた。
威風堂々と立つキングは、王者の風格を漂わせ、その威圧だけでも、その桁違いの強さを見せつけて来た。
負けてなんかいられない!!強い気持ちで、挑むんだ!
タン、と地を蹴りキングに接近する。まだ到達していないのに腕で薙ぎ払われたただけで飛ばされた。軽々と。
「カハッ!」と肺から全ての空気が出される。「ゲホッ、ゲホッ、ゲホッ」血液混じりの唾を吐く。
考えろ!集中して冷静になれ!何か、有るはず、弱点が。まだ、クイーンに手を出すわけにはいかない。逆上して余計に強くなられたら終わりだ。考えろ!
もう一度、薙ぎ払われる!と思った時。優さんが前に出て、盾で受け止めてくれた。
「あ、ありがとう」まだハァハァと肩で息をしながら、早く整えようと頑張る。
「大丈夫か?今のうちに、ポーションを」
と、促されポーションを飲んでおく。
「優さんは?」と聞くも
「俺は。まだ大丈夫!」と力強い返事
「うん、ありがとう。楽になった」
もう少し、息を整えて隠れ身と逃げるを使いキングに迫る。三日月丸に、力を込めながら・・・ターン、とまた飛ぶ。少し切りつける事が出来た。
元の位置に戻りながら、ふと暗くなっている事に気づく。もう、夜なんだ
空には、三日月が昇っている。今日の月は大きいな、三日月なのに。と変な事が気になった。 三日月よ、私の三日月丸に力を貸して!キングとクイーンを倒したいよ!まだまだ、全然キングにはダメージが入っていない。お願い、力を貸してください!
赤黒くなった三日月丸をポワッと優しい黄金色の光が包む。ありがとう、三日月よ!
横に移動し、私に向かって薙ぎ払われた腕をターンと飛んで躱し、そのまま切りつける。刻が止まった様な静けさがあった。
スパンッ!腕が落ちた
『グオーーーーー、ガアアアーー』とキングが吠える。すかさずキングに切り掛かる。 その時、クイーンが何か飛ばして来た! ザッと、腕から胸にかけて切られた
風魔法か?オークも魔法が使えるのか!
「ゴボッ、カハッ」と血を吐きながら何とかポーションを飲む。
その時、「遅くなった!」と樹凛さんが到着した。
「う、ガハッ!」あ、優さんがキングを抑えてくれてる
樹凛さんと、更に到着した仲間達にクイーンを託してキングの元へ。
清羅さんは、癒しの魔法が使える様になった様だ。優さんを優しい白い光が包んでいく。
クイーンが攻撃されて、憤るキング。だが腕を失くしたキングの威力は減っている。其処に、優さんが盾で押しながら、2人で斬り込んでいく!
もう一度、三日月丸に力を込め、三日月に祈りながら斬りつける。だが、片手でもキングの威力はすごかった。優さんと2人して後ろに飛ばされた。最初程の威力はない。 「「ガハッ!」」転がる私達に
清羅さんからの、癒しの光が・・・なんて、優しい光
今まで、抱えていた黒い憎しみが消えて行く。 でも、哀しいよ
赤黒かった三日月丸の刀身が、綺麗なお月様と同じ色に変わって行く・・・不思議な気持ちでソレを見つめていたけれど改めてキングを見遣る。 キングも、哀しい事があったのかな?人間だって襲われてるだけじゃ無いもんね・・・
でも、今の貴方をそのままにはしておけないよごめんね
もう一度、三日月に祈りつつオークキングに斬りつける
ザンッ、キングの首が落ちた
キングの身体から黒いモヤモヤとした何かが出て行く。キングの顔が穏やかになって行く。元は、こう言う生き物だったんだ
ああ、キングが成仏して逝くのかな・・・
と、思った後私の意識が途絶えた
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