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しおりを挟む臨戦体制に入っている2頭のボア。鼻が猪寄り豚っぽくて大きめで猪の様に毛に覆われている。それより何よりとても大きい。これはトラックなみだ、軽トラよりデカイ、一頭は2tトラックくらいあるんじゃない?凄い迫力だデカ過ぎる・・・しかも結構血の気が多い様だ。 番なのだろうか?いや、何だかお互い牽制し合っている雰囲気もある。
私達の事食べるつもりなのかな?怖っ。豚も猪も雑食だった様な気もして来た、それに準ずるのかな、モンスターだしね?
何れにせよ、獰猛な目つきで此方を見てくるボアに情けをかける余裕は無い。ヤルか殺られるか、命がかかっている。食べられてたまるか! 私達のおかずになって貰おうじゃないか。ルームの扉を開く余裕が無さそうだし何とか一度攻撃を躱そう。
何だかグルグル考えていたら先にボアが攻撃をしかけて来た
『プギィッ、プギーーッ』 とこちらに正しく猪突猛進して来るボア、ドッ、ドッ、ドッ、ドドドドドーーと凄い迫力で迫って来る、心の中で(ギャーーーーーー)と叫びながら必死でクナイを投げる。風魔法で速度と力を載せたクナイはなんと一頭の眉間に突き立っている。手負の獣となったボアがさらに憤り猛り狂って突進してくるが此方に到達する前に攻撃が効いて来たのか失速して来た、そこへレオンが一太刀、首を斬られドウと倒れるボア。
だが、安心している暇は無い、もう一頭いるのだから。2頭目は一頭目が倒され警戒して立ち止まっている。思ったより賢い様だ、だが逃げると言う選択肢はない様で目の力は失われていない
『ブフォー、フンッ、』とお鼻息荒く土を掻いていたが『プギャーーーーーッ』と一際大きく雄叫びをあげるとこれまた凄い勢いで2tトラック並みの巨体で突っ込んで来る。思わず、硬直してしまったがブランが弓で3連射したものが眉間と頭、首に突き刺さっていた。それでもまだ戦意を失わず此方に仕掛けて来た、命懸けだものそうそう諦める筈も無い。だが、3本も受けた矢が力を削ぎスピードを落としたそこをレオンが命を刈り取った。
気がつくと、ハアハアと肩で息をしていた。生き物の命を奪った、この手で・・・胸が苦しくなったけれどお互いが命を賭けた真剣勝負、悔いは無い。クエストを受ける前に命を奪う事・・・覚悟を決めて来たけれど、足りなかった。自然とスウっと血の気が引くのが分かった。
「「ユウリ」」と呼ばれ2人が抱きしめてくれていた。 お兄ちゃんも弟も居なかったけれどこんな感じかなと思った。人の温もりってありがたいね。危険な森の中でいつまでもボーーッとししている訳にもいかない。倒したボアをアイテムバッグに入れて解体はギルドにお願いする事にした。
「ありがとう。ごめんね、覚悟が足りなかった」伝えると
「いや、何とも思わない方が怖い。誰だって初めて討伐した時は堪えるもんだ。無理すんな。休まなくて大丈夫か?丁度昼時だし休もう」とレオンが言ってくれて、ブランも「俺も、休憩したいかな」と頷いている
「うん、少しだけ休みたい。」と2人に甘える事にした。ルームに入り2人にはランチを食べて貰って私は、ミルクティを飲んだ。少し甘めにした、温かくて血の気が引いた後の体温が戻って来るのを感じた。
休憩を挟んでその後はゴブリン討伐。結構スムーズに会敵して依頼分にプラスして討伐する事が出来た。ゴブリンの時はボアの時よりも精神的に楽だった。ゴブリンが多種族の、特に人族を苗床にすると聞いていたのと、正しくそう言う意味で私を襲って来ようとしたからキレてしまったのだ。 女の敵ーーーーーー! とマジギレした私はクナイに手裏剣に短剣にと駆使して倒しまくって5~7体のグループで行動しているゴブリンを容赦なく倒していった。( 短剣が切れなくなって風魔法も使いこなせる様になった。これは、予期せぬ収穫だ )
だって、前世うちの愛娘に電車で痴漢していたオヤジを思い出して怒りが爆発したから・・・ごめん、ゴブリン。八つ当たりだよね。でも次会っても倒す。
おぼこな何も知らない小娘たちにばかり手を出していた痴漢よ滅びろ!もげて滅びろ!
おばちゃんがガードすると逃げて隠れて出て来ない変態め、滅びろ
フーーーー、少し落ち着いた頃には58体のゴブリンが・・・安らかに眠って下さい。すまん
こうして、我を忘れて暴れた私は力尽きてルームに入りお風呂に入ってご飯をしっかり食べて、寝た
本能のままに行動した私のお守りは、大変だっただろう・・・魔石でレオンとブランが経過を報告してくれて、討伐に対して心配していたマーサ様は、しばし無言となり静かに穏やかに2人を労ってくれたそうだ
応援ありがとうございます!
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