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しおりを挟む安全な青いゾーンから中間で、まだセーフティゾーンの緑ゾーン。そこから黄色のやや危険な領域に入って来たようだ。
母の言葉でもう安全な場所から出てしまうって事がはっきり分かった。私自身の感覚的にも危険度が上がった様な感じがする。
何がってハッキリ言えないけれど、空気感が変わったと言うか、ピリピリする感じだ。この前程強くは無いけれど自然と緊張してくる。皆んなも顔が強張ってきた、心なしか顔色が青白い気がする。
そして、ただでさえどんよりした空なのにもっとどんよりして来た様な気がする。
暫くすると車が走行出来なくなり、車を収納しインベントリ内にあったバイクを出す。私と母は原付バイクで・・・大山さんご夫婦、安斉さん、父は250のバイク。落合さんはロードバイクみたいな少し小ぶりのやつ。 母曰く今の原付は昔よりも加速も良いしスピードも出るーーー、と突っ走って行った。
「もう、お母さん待ってーーー」と後を追う私達・・・本当に速いじゃん。もうあの人は・・・と思ったら適度な所に停まってた。
「安斉さん、大山さん、こっちで合ってる?」
「はい、合ってます。景色はすっかり変わっているけれど、こちらです。」と安斉さん。方向感覚が素晴らしい!
ここからは安斉さんと大山さんに案内してもらう。色々と無くなったり移動してしまったりと変わっているから難しいみたいだけれど進んで行く。暫く行くと嫌な気配がして来た・・・
『ギャ、ギャギャーー』 『グギャッ?』と声?鳴き声?がしてファンタジー映画とかでみたゴブリン? 10歳くらいの体格で小鬼って感じの見た目の緑色の生き物・・モンスターが3体いた。
「蒼眞さん!」 「おう、先ず俺がいくっ!」
と父がバイクから降りてゴルフクラブで立ち向かう。 鑑定してみると
「お父さん!そいつらゴブリンだって、鑑定した。Lv.3らしいよっ。」
「分かった!」 「「俺も一緒に!」」と大山さんと落合さんがゴルフクラブで助太刀に。 ゴブリンたちはLv.3だからか?動きが俊敏だ、何とか当てに行き仕留めた様だ。良かった、怪我は無いみたい。
暫く行くとまたゴブリンに遭遇した。5体?5匹?鑑定するとLv.1~3だ。3:5だと厳しいかも・・・だが、敵は待ってくれない。 どうしようと思っていたら後ろからもゴブリンの声がする!怖い、と思ったら直ぐ側にゴブリンが!
「い、いやーーー!」
ヤラれる!と思った時 「空!!!」と母の声が・・・ゴブリンが声に反応し後ろを向いた、そこには般若の形相の母が・・・鬼がいた
無言でゴブリンを屠る母、母は強し
「空!大丈夫!?」
「大丈夫、おかあさーん。」思わず涙が、と思ったら 「お母さん、後ろ!」次のゴブリンが・・・
クルリと振り返った母は冷たい怒りを宿した顔で、さっくりとゴブリンを倒した、母最強説。
こうして、計13体のゴブリンを倒した私達。このままにして良いのか分からない。他にモンスターが増えてしまうのかどうか。 取り敢えず、母がモンスター専用のブースを作ってそこに入れておくとの事。
私に気遣って母のに入れてくれてるんだろな・・・ごめん、お母さん、ありがとう。
この後、芋虫みたいな砂ワームって気持ち悪いモンスターと可愛くも何とも無い1.5m程のネズミ型のモンスターや諸々居た。安斎さんが戦闘に加わった、中々の戦い振りで流石スキル剣術なだけある。
大山さんの奥さんの瞳さんと私も戦闘までのレベルでは無いけれど何とか手伝いって感じだけど頑張った。私だって家族を、皆んなを守りたいもん。生き物を殺した事なんて無いけれど、みんなの命が掛かってると思ったら頑張れた。
それでもまだ安斎さん達のお宅辺りには着かないけれど、一旦休憩する事に。初めての戦闘でこんなに回数こなしたら流石に疲れた。
そこで、一旦ルームに入り皆んなで休憩。流石に直ぐご飯は食べれなかったけれど中に居た杉崎さんや落合さんの奥さん悠希さん達に経過を報告した。
初めて遭遇したモンスターがゴブリンで良かったのかも・・・と言う話になった。初日に見たモンスターはもっと大きくて禍々しい物が居たから。
もう少し休憩して、暗くなるまで探策、そして暗くなった辺りでルームで夜を明かす事になった。探策再開まで後少し休む事に。落ち着いたら涼音さんと悠希さんが準備してくれていたご飯食べよう。
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