僕と動物

nekome

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僕と動物

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【僕と動物】

-登場人物-
*ーーーーーーーーーーーーーーーー*
[主人公]
ハリ
[家族]
父さん(ヘンリー・ウィリアム)
母さん(海老根 花梨)
[動物]
キュル
リル
イーモン
狸(“引越し屋”)
キース
*ーーーーーーーーーーーーーーーー*
[プロローグ]
僕はハリ、高校一年生だ
父親が外国人なので珍しく下の名前だけ外国人の名前だ
僕は昔、気が弱くて
よくからかわれた、
そんな僕でも唯一動物が好きだった、
それは友達が少なかったせいもあるし、
僕の“動物と話せる”能力も関係している
これから僕と動物達との物語を紹介しよう
ーーーーーーーーーーーーーーー
一章 [始まり]

1話 [能力]

僕の能力に気づいたのは、5歳の頃
初めて動物園に連れて行って貰った時に
後ろから
「ありがとぉ」
と声が聞こえた気がしたので振り向いたが誰もいなくて
不思議に思った、
次に聞こえたのは
「この餌美味しいなぁ」
と聞こえた。
今度ははっきり聞こえたので
そちらの方を向くと餌をあげられてる
*アヒル*達から
『美味しいなぁ』『美味しいなぁ』
と聞こえて僕は動物の言葉が理解できる!と思って
両親の目をぬすんで
アヒル達の所に行って
「美味しい?」
と聞いてみた、アヒル達は
声が人間から聞こえたのに一瞬びっくりしてたが
一度見た事があるらしく
『君、僕たち動物と話せるんだねぇ久しぶりにみたよぉ』
と、ゆったりとしたトーンで言った
僕は本当に話せるんだ!と
嬉しくなった
その日お母さんに「僕動物と話せたんだよ!」
というと「あら、ハリはお父さんと同じなのね」
どうやらお父さんも僕と同じで動物の声が聞こえるらしい。
その日から僕は山に行くようになった
山には色んな動物が居るし
色んな話ができて僕も楽しいからだ
よく父さんと一緒に行って、「イノシシにあったら暴れずに
そーっと逃げるんだよ」と教えて貰ったのを覚えている。
~~~~~
2話 [遭難]
そしてそれから10年が経ち
僕は中学3年生になっていた
相変わらず気が弱くて
よく[もやしのとんま]
と馬鹿にされていた
僕はよく逃げるように山に行っていた
もう大きくなったので父さんとはたまにしか行かなかった。

今日は11月1日の土曜日だ
僕は月の初めは知らない山に行ったりする
今日は久しぶりに父さんと電車で知らない山に行った
その山はとても大きく登山道から外れると遭難してしまいそうなぐらい広かった。
その時の休日にその山の付近のキャンプ場に来ていた
せっかくだし登ろうかという事になった
外国人の父さんがとても大きく見える。
父さんが登山道の隣にあるトイレを見つけて
「ちょっと行ってくる」と言った
僕は待っている間どんな動物が居るかなぁと思った。
そんな事を考えている時に何やら気配を感じたので
後ろを見たするとお腹を空かせてそうなイノシシを見つけた、
僕はパニックになってしまい、
父さんに教えて貰った事も忘れて
ひたすら逃げて、気づいたら知らない所に居た_
~~~~~~
僕はとても焦った、
父さんに教えて貰った事を頭で考えてこの状況で役に立つ事が
あるか考えた。
その時父さんに、『遭難した時は山の下じゃなくて上に行くんだ』と言われたのを思い出した為上に向かって行く事にした。
~~~~~
3話 [出会い]
約10分上の方へ行ってみたが進展は無かった
僕は心配になってきたけど取り敢えず座った。
疲れて居たからだ
僕は喉が乾いて居たから水を飲んだ

「これからどうしよう」
僕はそう思った
父さんに聞いたけど
『広い山では動けば動くほど何処にいるか分からなくなってしまうから、迷ってしまったら動かない方がいい』
そう教えて貰ったのを思い出して怖いながらもそこにとどまる事にした。
そんな感じで、どれだけ経ったかわからないぐらい
時間が過ぎたが
段々日が暮れてきた
(今頃父さんはどうしてるんだろう)
(母さんは心配してくれてるのかなぁ)
そんな事を考えてると
どうしたの?と、誰かが声をかけてくれている気がした
気のせいかなと思い気にしないでいたが、
『何かあったのか?』
とまた違う声が次ははっきり聞こえた為
「誰?」と少し怯えたように尋ねた
「君は動物の声が聞き取れるんだね!!」
と声を掛けてくれた動物のうちの1人が

話が早い!って言うような顔で、
『私は狐よ!』
とその動物は言った僕は驚いた、ずっと犬だと思ってたからだ、
確かに毛並みは金色の色だが
仕草諸々犬にしか見えなかった、
でもそれは狐が四足で立ってたからだからだと納得した
その狐からリスが顔を出して
『おいキュルそんな急に言ってもわからないぞ』
と言った、
僕はこの狐はキュルと言うのだと知った
狐は
『どうしてこんな時間まで山の中にいるの?』
僕は一瞬言葉に詰まったが
「父さんと山の中に来てはぐれてしまったんです」
その言葉を聞いて
『迷ってしまったの、、もう日も暮れて来てるし私の家に来る?』
そして僕はそこまでしてくれるとは思って無かったので
「いいんですか?」と聞いて
『もちろんよ!』と答えてくれた
この狐は僕と違ってよく喋って、優しくしてくれるなぁと思っ
たのを強く覚えている。
~~~~~~
狐の家は洞穴だった下には紅葉が引いてあり
たまに人間のお客もいるのか天井は高く僕でも普通に入れた
ウサギは鶏肉のスープを振る舞ってくれてとても美味しいスープだった。
するとキュルが質問をしてきた
『貴方の名前は?』
「ハリです」
『そう、ハリっていう名前なのね!』
少しの間そのまま食べていると。
僕はふと疑問に思った事を失礼だと思いながらも聞いてみた、
「狐って小動物も食べるって言って居たんですけどその、、
リスさんは食べないんですか?」
すると狐は慣れたもんだと言うような顔をして
『人間に会うとそれを聞かれるのよね』
と何でかしらと言うように説明してくれた。
『リス、、、リルと言うんだけどリルは私が子狐の頃
お腹を空かせて居た所で食べ物を食べさせてくれたのよ、
だからリルは命の恩人なの』
僕は納得して、
「なるほど、失礼な事聞いてすみません。」
『いいのいいのよく聞かれるから』
僕は温かいスープをすすりながら、
「僕と同じような人間ってよく来るんですか?」
『いや、あまり来ないわ、でもどちらかと言うと私よりリルの方が出会いやすいかな』
「それはどうして?」
すると次はキュルでは無くリルが答えた
『俺の方が木から木へと伝っていくからな、山に来ているお前と同じような人間によく合うんだ』
「なるほど、ありがとうございます」
と答えてすぐにキュルが
『さっきから気になってたのだけど私達に敬語は要らないわよ?』
と微笑みながら(笑ったように見えた)言った。
「えっ、でも、、、」
『堅苦しいのは苦手なのだから敬語はなしでね!』
僕は慣れなかったが
「わかった、」
と言った。

それからはこの山の事などを教えて貰った。
今の位置は山の高い位置にある事
この山の川は流れが早いからきよつけなければいけない事などを教えて貰った
僕はダメ元で、
「この山のふもとのキャンプ場に行きたいんだけど道は知ってるかな」
それを聞いてリルが
『キャンプ場?と言うのは何かわからないが、
この山のふもとに行く為の道か、、
俺達はふもとに行った事がないんだ、この山は広いからな』
少し期待して居た部分もあったので、悩み事が増えたなぁと
僕は思った、
この山は広くてふもとまで行くのも僕のへっぴりごしじゃ大変だからだ

僕は沢山の不安で震えそうになるがどうにかキュル手作りの
枯れ葉のベットでなんとか寝た_。

ーーーーーーーーーーーーーーー
二章 楽しい一日

4話 [ビワの木]
11月2日

この日、キュルには気にしないでと言われたけど
泊めてもらってる為僕も食料調達を手伝う事にした、
と言っても狩は出来ないので木の実を探す事しかできないのだが、そこら辺を歩いていたら栗などが落ちている為それを拾って山の中を歩いていると栗ばっかの木の中に背の高めのビワの木がありその実を取ろうと木を登ろうとしたが、足が滑って登れなかった、元々僕は木登りが得意ではない、
どうやって取ろうかと思って、上を見上げると鳩が飛び回っていた為
「すみません!ちょっと来てくれませんか!」
と声を掛けて見て鳩は一瞬びくっとしたけど
こちらに降りてきて僕の腕に止まった
『へぇー!私は動物と喋れる人間と3年ぶりに会いましたよ!』
と驚いていた。
3年という数字を聞くとこの鳩はかなり鳩にしては生きてるのだろうと予想した。
『所でどうされました?』
僕は用件の事を思い出して
「僕あの木の上のビワの実が欲しいんです、代わりに栗をあげますので取ってくれませんか?」
すると鳩は嬉しそうに、
『栗ですか!私は目が悪くて下の方にある栗は取れなかったんですよ!ありがとうございます!』
「ビワを取ってくれませんか?」
『勿論です!早速取って来ますね!』
鳩はビワの木に向かって飛び立って
大きめのビワを一個取ると
『はい!これでよかったでしょうか』
「はい!ありがとうございます!」
『所でどうしてビワを?』
「この近くの狐さんに泊めて貰っているのでお礼にと」
「実は私自分の家までの帰り道がわからなくなってしまったので」
僕は苦笑しながら言った
『そうですか、大変ですねぇ、私も役に立てればいいのですが私は目が悪いので道の事はわからないんです』
「いえいえ大丈夫です、ありがとうございます」
僕は笑顔で言った
鳩と別れたあと
そのまま僕は淡々と食料を集めて日が暮れる頃には
カゴいっぱいに木の実が集まっていた。
~~~~~~
その後暗くなって来ていたのでキュルの家に帰り、
木の実でキュルに何か作って貰った。(リルは出かけていた)
作っている途中でキュルは
『よくこんなに集めたわねぇ!しばらく木の実には困らないわ』
この時、僕は役に立ったんだと嬉しくなった、“よかった”と言おうとしたが
何か言われるかな、、と思い言わない事にした。
これは僕の悪い所だ、どうしても思考が悪い方向に考えてしまう、、所謂“ネガティヴ”なのだ。
この癖はどうにかしたいなと思うがどうしようもならない、、、
そんな風に考えていると、
キュルのスープができたみたいですごくいい匂いがした
そのスープの上には刻んだビワが乗っていた。
『このビワとてもスープに合いそうだから載せてみたの』
『こんな美味しそうなビワどうやって取ったの?』
僕は鳩との事をキュルに話した。
キュルは
『その鳩はイーモンさんかもねぇ』
「イーモン?」
『だいぶ前に会った人間さんに付けて貰ったみたいよ』
「そういえばキュルは誰に名前をつけて貰ったの?」
『私の場合はリルね、リルの名前は私がつけて』
「名前をつけて貰ってない動物はどんな呼びかたをするの?」
『その動物の特徴にあった呼ばれ方をするわ』
そんな話しをしていると、リルが帰ってきた
『おかえり~』
キュルが言った
リルはキュルの方に乗って
『今年の雪の積もり具合を見てきた』
キュルは心配そうに
『どうだった?」
と言った
「雪?」
『この山は毎年沢山雪が降るから沢山降ると動きづらくなってしまうから心配してるんだ』
『今年はかなり降りそうだ』
キュルが
『そうなのねぇ、早めに食料を調達しなきゃ』
『ハリ、明日からは木の実をもっと集めてきてくれないかしら』
「泊めてさせて貰ってるから頑張るよ」
『明日から忙しくなるなぁ』
リルが心配そうなでも、何処か楽しそうな雰囲気で言った。

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三章 悪夢

6話 [恐怖と出会い]
11月3日

キュルの家に泊まってから2日経った
出逢ってからは3日だ、僕は早朝今いる地点から少し上に行ってみた。“雪”の話しが気になったからだ。
すると上に行くに連れ、
雪が少し、2センチほど積もっていた為
11月にしては珍しいなぁと思った。
キュルの家に戻って朝食を食べた。
その後考え事をしながら栗を集めた、
考え事というのはこの時は
(今から冬になると言うことは今より寒くなるのか、、)
(父さんにはいつ会えるんだろう)
そんな考えをした時
一生このままだったら?_
と考えた瞬間、背筋に寒気が走って、
怖くなってしまった、僕は自分自身に
大丈夫、大丈夫と自分に言って、
心を落ち着かせた。
僕は不安ながらも、栗集めを続けた。
今回は前栗集めに来た時に見つけたブルーベリーの実を採取していた。
かなりの量が取れそうだ、
僕はブルーベリーを届けに一度キュルの家に戻り、
いい食材がないか散歩する事にした。
散歩していると桃の木を見つけた、僕は舞い上がり近づこうとして、
木に近づくと、何やら足音が聞こえたので僕はびくっとした
そして僕は青ざめた、目の前に猪がいたからだ、
猪に追いかけられた日から僕は、猪がトラウマになっている。
僕は焦って後ろに後ずさった、その時後ろが坂道なのも忘れて、、
僕はかなり上に来ていた筈だ、
僕は坂道に転がった、そのうち頭を石にぶつけて
気を失ってしまった_

ーーーーーーーーーーーーーーー
  (14日まで)
7話 [孤独な夢]
11月7日

僕は夢を見た、僕の前には大きな壁がある、その壁は透明でその先には大人がいた、そこには父さんや母さんもいて、
僕は父さん達の方へ行こうと壁を登ろうとしたが、上手く登れなかった。
父さん達は周りの人達と喋っていて僕が大声で「父さん!」と言っても
聞こえないようだ、その内僕の後ろからクラスの人や同年代の子が歩いてきて、楽しそうに喋りながら、透明な壁を容易く
登って大人達の所に混じって楽しそうにしている。
僕は焦って早くこえようとしたけど、どうしても超えられない
皆は歩いて僕を取り残して行ってしまう。僕は孤独を感じた。
僕が1人取り残されてしまった所で目が覚めた。
~~~~~~~
まだ夢の中の喪失感が残っていて、泣きたくなってくる、目の前には洞窟の天井が広がっていた、僕は起き上がろうと体を起こそうとしたが、
頭痛が酷くて起き上がれなかった、
そこに誰かが洞窟に入って来た。
“狸”だ狸は僕が起きている事を確認して
『おぉ!お前さん起きたか!』
と言った、
「あの、、貴方は、、」
と何故だかわからないが少し怯えながら聞いた
狸はやっぱりな!という顔をして
『わいは名前はないけんども皆からは“引越し屋”と呼ばれとるで!』
僕は不思議そうに
「引越し屋?」と尋ねた
『わいはよく巣を替えるからな、いつの間にかそう呼ばれるようになったんや』
『お前さんの名前は?』
「ハリです」
『そうかハリっちゅうんか』
僕は返事しようとしたが“引越し屋”に間髪入れずに
『お前さんやっぱり噂の人間やったんやなぁ』
と言いながら桃を出してくれた
僕について噂がたっていた事に驚いた
「どんな噂ですか?」
僕は気になったので聞いてみた。
『この山に動物と話せるやつが遭難してるっていう噂や』
「誰から聞いたんですか?」
『イーモンはんから聞いたんや』
「イーモンさんからですか!」
『イーモンはんと知り合いなんか?』
「はい、前お世話になったので」
『そういえばお前さんなんであんな所で倒れてたんや?』
僕は今まであった事を思い出して少しまた怖くなった。
そして“引越し屋”に今まであった事とキュルの家に帰りたいという事を話した。
『そうか、だから4日も眠ってたんやな』
4日も寝ていたという事に驚いた、
「それで泊まらせて貰っている所に帰りたいんです」
“引越し屋”は申し訳なさそうに
『帰してやりたいのはやまやまなんやけどなぁ』
『わいの天敵は狐なもんで狐がいる所には近づかんから、わからんのや』
僕はそういえば狸の天敵は狐だったなと思った
「もし良ければなんですが、帰り道がわかるまで此処に居させてくれませんか?」
“引越し屋”は
『いるのはかまわんけどその分働いて貰うで!』
と、元気よく言い
僕は
「はい!勿論です、頑張って働きますね!」
取り敢えず泊まる所が見つかって安心した僕だった。

ーーーーーーーーーーーーーーー
11月8日

8話 [仕事と、現実になって欲しくない夢]

“引越し屋”に木の実集めを頼まれた、
キュルの家にいた頃から木の実集めはしていたので淡々と集めた、
この日僕は前と同じ“悪夢”を見たので気分は上がらないでいた。
あの夢を見るたび自分が取り残されている気がして、嫌になってくる。
そんな事を思いながら、木の実を集め続けて夕方まで集めていたらかなりの量が集まった、
僕は“引越し屋”の元へ戻った
引越し屋は大きな平の石で料理をしていた
僕は“引越し屋”に向かって
「戻りました!」
すると“引越し屋”はこっちを向いて
『お疲れさん!』
そして実が入った籠を覗いて
『うぉ!えらい沢山集めたんやなぁ』
僕は嬉しくなってどこで集めたか言おうとしたが言葉が出なかった、
“引越し屋”は、しばらくまじまじ籠を見つめた後
『もう飯出来てるからすわりぃや!』
と言った、木の実を沢山合わせたサラダでとても美味しかった。
~~~~~~~
今日も夢を見た、だがいつも見ている夢ではなくまた別の夢だった、
僕は3年経った頃に山に降りれて両親に会いに行く夢を見た、だが、、、
父さんに会って見ると怒鳴りながら
「、、、私に息子はいない!」と言われた
「そんな、、!僕だよ父さん!」と泣きながら言った
父さんは怒りながら
「、、、帰ってくれ」と言ってドアを閉めた、
僕はショックで座り込んだ。
そこで誰かから
『大丈夫かお前さん、、!』
と言われて目が覚めた_
ーーーーーーーーーーーーーーー
11月9日

9話 [木の実集めと疲れた体]

悲しみを感じながら起きた時にまず見えたのは、心配そうにこちらを見ている
“引越し屋”が見えた、僕はどうして覗き込んでいるのかわからなかったので頼りない声だが
「どうしました?」と聞いた
『お前さん凄いうなされてたんやで、、、』
「え、」
と僕は驚いた、よく見ると僕の服は汗でびちょびちょだ、
僕は苦笑いをしながら
「大丈夫です、少し怖い夢を見ただけです。」
と言って、“引越し屋”は心配そうに
『そ、そうか、またなんかあったら言ってや』
「はい、ありがとうございます」
僕は“引越し屋“が寝たのを確認すると、
バッと寝転がって震えた。
もしあれが現実に起きたら、、
そんな事を考えていると、このまま帰らない方がいいんじゃないか、、とも考えたが、僕はやはり両親に会いたいのでその考えを捨てたけど、どこかその考えが残っていた。
日が登っている時間だと言うのに僕は眠れなかった_
ーーーーーーーーーーーーーーー
朝になった頃“引越し屋”は心配して
『今日は休んでいいで、体調悪そうやし、、それに、、』
僕は心臓がドクドク言ってるのを聴きながら遮って苦笑しながら
「大丈夫です。、、行ってきますね」
“引越し屋”は
『無理しんようにな』
と言った、僕はそれに返事できなかった_
“引越し屋”に背を向けながら僕は木の実集めに行った。
~~~~~~
それから胸が押しつぶされそうになりながら、仕事をし続けて、一週間経っていた。
ーーーーーーーーーーーーーーー
11月16日

その日も僕は木の実を集めにいった
いく前に“引越し屋”に何か言われかけたが、僕は聞こえなかった
木の実を集めている時もずっと胸が押し潰されるような不安を抱えていた、
昼頃になって昼食を食べに帰ろうとして歩くと、ふらついて、倒れそうになったが足をふみ外しただけだろうとそのまま帰り洞窟の前に来て、
“引越し屋”が見えた時僕は、心が重くなり、ぐらっと意識が飛んで、
洞窟の目の前で倒れてしまった。
最後に見たのは、慌ててこちらに駆け寄る、
“引越し屋”の顔と、
『やっぱりか、、!』と言う“引越し屋”の声だった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
10話 [白黒見たいな世界]
------
夢を見た、自分自身が目の前に居る夢だ、
その僕の目に光はなく、無機質に動いている感じだった。
その僕は独り言を話し始めた、
(僕は弱虫だ)
(誰の役にも立てない)
(父さんに教えて貰った事もできなかった)
僕はその言葉に息が詰まって苦しくなって行く_
(だから僕は皆に取り残されて行く、、)
その次に言う言葉がわかって、耳を塞いでも声は聞こえてくる
(僕は1人だ、、、_。)
このの言葉を聞いて、悲しみが溢れて来た。
僕が泣きながら悲しんでいると、僕が泣きながら近づいて来て
もう1人の僕が耳元で泣きながら。
(×××××××××××××_。)
と言われ僕は現実世界に引き戻されて行った
~~~~~~~
11月19日

起きたら石の天井と“引越し屋”が横で心配そうに覗き込んでいた
だが、見える景色が違う、、
まるで白黒の世界みたいに景色から何も感じられなかった。
そうボーっとしていると、横にいた“引越し屋”がこちらに気づき
『お前さん起きたんか、、!』
“引越し屋”の方へ向いた、
『心配したんやで!』
“心配”と言う言葉で僕は恐怖を感じた、
[迷惑をかけた_]
[嫌われたくない]
[1人になりたくない]
僕は、頭が混乱して
「ごめんなさい、、!」「ごめんなさい、、!」
といつの間にか叫びながら言い続けていた。
そして僕はまた気を失った_
~~~~~~
四章 心に救済を

11話 [失った心 前編](“引越し屋”)視点

ハリが倒れてしまった日
わいは洞窟で心配しながら料理を作っていた、
作っていると洞窟の外から、ドサっという音がした。
わいは嫌な予感がして、洞窟の外に行ってみた、
そしたらハリが疲れきった顔で倒れていてわいは慌てて駆け寄って自分の予想が当たった事に対して
『やっぱりか、、!』と言った、
わいはすぐにハリを引っ張ってハリがいつも寝ている所に寝かせた。それからハリが眠ったまま2日が過ぎた、
3日目の昼、わいは午後はハリが起きるのを待とうと思い
昼飯を食べたあとハリが寝ている所に近づき、
覗き込むとハリが何かボソボソ寝言を言っていた、だが声が小さくて、聞き取れなかった、だが途中で急に声のトーンが変わって、泣きそうな声で小さく、
「僕は誰にも必要とされていない_。」
と言った、わいはびっくりした、だがそれと同時に
ハリが目を開けたのでわいはハリの顔を覗き込み
驚愕した、ハリの目には倒れる前の微かな光も無くなって
“無機質”にボーっとするハリがいた。
わいはその驚きを隠すように、
『お前さん起きたんか、、!』
『“心配”したんやで、、』
と言って、
わいが言った“心配”したという声が聞こえた瞬間、
ハリは心底恐怖を感じたように
「ごめんなさい、、!」「ごめんなさい、、!」
と叫び出した、
わいはハリを落ち着かせようと声をかけようとしたが、
その前にハリは気を失ってしまった_
~~~~~~
12話 [失った心 中編1](“引越し屋”)視点
わいは、ハリと初めて会った時に洞窟から出たら人間が倒れていた事よりハリがとんでもなく顔色が悪い事に驚いた、それにうなされてもいたので、どうしようかと思い、取り敢えず洞窟に入れた、それからハリと過ごして
わいは、日が経つに連れ、ハリの顔がやつれて行って、それに伴い目の光も薄くなって行って、
ハリが倒れた日は、今までの中で一番やつれていて
止めようとしたけど、止めれなかった。
今ハリは眠っている、さっきの取り乱している状態とは違い
落ち着いた様子、いや、何も感じていない様子で寝ている

わいは、ハリがどうしてこんな風になってしまったのだろうと考えた、わいは、ハリが夢に悩まされていたのを知っている。
どんな夢を見たのだろう、
相当な夢を見ないとあんな風にはならないはずだ、
ハリと過ごしてわかったが、
ハリは、抱えている事を他の人に言えない性格だ、
それで、あんな風になってしまったのだろうか、、
目を瞑って考えていたら日がくれていて、ハリがまた夢にうなされていないか気になったので、ハリの様子を見に行ったら
目を開けてボーっとして起きているハリがいた_
ーーーーーーーーーーーーーーー
13話 [失った心 中編2](引越し屋視点)

ハリが起きている事に気付いて、色々聴きたくなったが、
そんな事をしたらまた気を失ってしまうのではないかと思って、
できるだけいつも通りに
『もうすぐ飯ができるで~!』
と言ったがハリは返事をしなかった、上の空だ
だが料理を置くと、モゾモゾと動いて食べて、食べ終わったら
動かずに虚な目をしている、
わいは勇気を出して
『お前さん楽しい夢でも見たか~?』
とできるだけ笑っていった、
ハリは返事をしなかったがハリがいつも寝ている所まで行き
寝転がってボーっとしながら真上を見た。
その日は寝る事にした、
~~~~~~
わいはどうしようかな、と考えながら木の実集めをしていた、
洞窟にある木の実が無くなったからだ、
それにしても木の実集めは久しぶりにした、
いつもハリが沢山集めてきてくれたので無くなるという事が無かったから、わいは後悔していた。
あの日無理にでも止めてたら、、
そう思ってももう遅い 
日が暮れて来たころ木の実がだいぶ集まって来た、帰ろうとした時、籠の中から木の実が落ちてしまった、わいは追いかけて
下へ降りていき、途中で草に引っかかり、止まって木の実を拾い上げた時、わいは目の前に綺麗な池の周りに森が池を囲んでいる景色を上から見下ろしていた、わいは景色の美しさに目を奪われて暫く佇んでいた、
日が暮れて夜になるまでわいは景色に見惚れていて
日が暮れた頃、我に帰り
『早く帰らんと』
と言い洞窟の方へ戻って行った、
帰っている途中明日ハリが起きたらここにこよう、
ハリにこの景色を見せたいなと、楽しみにしながら洞窟に帰った。
ーーーーーーーーーーーーーーー
11月 20日

14話 [失った心 後半](ハリ視点)

僕はどこかで体ごと上を向いている、何処だろう。
そのまま時が過ぎた、すると誰かが音を出していた。
音が止まったかと思うと、誰かが僕の近くで、
『ハ   今日  綺麗な   あった  明  行く  』
と音を出した、半数は聞こえなかった。
するとまた音は遠くで出て、
『飯で  で』と音がした、
僕は、”体に取り込む物“が目の前に出た事がわかった。
『飯』と音がするとそれが出てくるのだ、
これが出てくると何故か勝手に”体“が動くのだ、
”体に取り込む物“を取り込んだ。
そしてまた勝手に”体“が動き、僕は体ごと上に向いた、
僕は近くで、音が鳴っている
『今日   山 上   ハ  一緒   』
など、ずっと鳴っている、そのうち音がなくなって、
僕は瞼が閉じた_
~~~~~~
僕はずっと音が鳴っている所にいた、
近くから“ずっと音が鳴っている”
その音はずっと鳴っていた、僕の体は音が鳴っている方に向いていて、勝手に体が動いていた、
それからずっと近くに音が聞こえていたが、
途中から、とんでもなく大きい音になって
「   助   行き く い!!」
と、聞こえて僕は瞼を閉じた_
ーーーーーーーーーーーーーーー
15話 [来客](“引越し屋”視点)

次の日、わいはハリを“あの場所”に連れに行こうと思ったが、
残念ながら雨が降ってきてしまった為行くのを諦めた、
こんな時に運が悪いなぁ、と思った。
しばらくハリに話しかけたり、冬に向けての保存食を作っていた。
そうしていると洞窟の外から音がした、わいは洞窟の中から覗いてみた、そしたらイーモンはんがずぶ濡れで立っていた。
~~~~~
わいはイーモンはんを洞窟の中に入れ、話を聞いた、どうやら洞窟の近くを通っている時に雨が降ってきてしまった為、
洞窟に寄ったようだ、
イーモンはんは暫く話て居たが、
ハリが奥で寝ているのを見て、
『どうして少年があそこで寝ているんですか?』
わいは話すか迷っただが、イーモンはんもハリの知り合いやし、、と思い、全て話すことにした、
~~~~~~
全て話終わった後、イーモンはんは、
『そうですか、、ハリさんが、、、』(名前を教えた)
『前お会いした時は元気でしたのに、、』
暫く沈黙が続いた、イーモンはんが
『キュルさんにもこの事を教えなければ、、、』
と言いわいは
『キュル?』
と、誰だろう、、と思っているとイーモンはんが
『ハリさんが前泊まらせて貰っていた家の持ち主ですよ。』
わいは思い出したように、
『ハリが言ってたあの狐はんか!』
わいは苦い気持ちになった、わいは狐が天敵で苦手なのだ。
そんな気持ちを察したのかイーモンはんは、
『大丈夫です!ちゃんと言っておきますので』
それなら大丈夫か、と思ったのでうなずき
『じゃあよろしく頼むわ』
「はい!任せてください伝えてきます!』
イーモンはんはすっかり晴れて夜になった空へ向かって飛んでいった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
16話 [嬉しい知らせと悲しい知らせ](キュル視点)

ハリが突然居なくなってからだいぶ経った
私は心配だったがリルは、
『帰り道がわかって帰ったんだろう、、』
と言ったけど、リルも心配している様子だった、
私達になにも言わずにハリは消えてしまった、
山の中で迷ってしまったのか、帰り道を見つけて帰ったのか、
私達にはわからなかった、
~~~~~~
前にイーモンさんが来た時に
『ハリが何処かにいたら教えてください』
と言ってあるけど、まだイーモンさんは見つけられていないらしい。
~~~~~~
今日も私は冬に向けて準備していた、
そこに、
『キュルさん!』と急いだ様子でイーモンさんが飛んできた。
私はハリの居場所が分かったのかと、慎重なおもむきで
『ハリの居場所はわかりましたか?』
と聞いた。
するとどう言えばいいかわからないというような表情で、
『ハリさんは見つかりました、見つかりはしたんですけど、、』
私は急に心配になった、イーモンさんは取り敢えずと言うような感じで
『リルさんも呼んで来てくれますか』
リルは今日は家にいるので私は走ってリルを呼びに行った。
リルと私とイーモンさんが集まった所で
『取り敢えずハリさんの所に行きましょう、道中で話をします』
私は何を言われるのかと
不安になりながらハリの元へ急いだ。
ーーーーーーーーーーーーーーー
17話 [悲しみに暮れる友人](リル視点)

俺達は道中、イーモンにハリがどういう状況か教えて貰った。
俺は初め一言一言聞き逃さない様にちゃんと聞いていたが、
話が進むに連れなんとも言えない気持ちになってしまった、
キュルは泣きそうな顔をしながら、
『ハリと一緒に誰かいますか?』
と聞いた、それに対してイーモンは、
『います、“引越し屋”と言われていわれています』
俺は
『種族は?』
と聞いたそれに対しイーモンは一瞬詰まりながら
『“狸”です』
なるほど、と俺は思った狸なら俺達と会わないのもわかる。
イーモンは弱気になりながら、
『“引越し屋”に対しては、友好的で居てくれると助かります。』
キュルは泣きそうなでも元気いっぱいに
『勿論!ハリと一緒に居てくれたんですから、仲良くします!』
と言った、イーモンは『ホッ』と安心した様だった。
キュルは基本的に口調を下すが、イーモンの前では敬語になる、俺はそれに違和感を覚えている。前一度キュルに理由を尋ねたら、
『なんだか敬う相手に思えてくるから』らしい、
俺はハリは体が弱くなってしまい上の空だと聞いたが
どんな風になってしまったんだろう、
イーモンに聞くと“見ればわかる”そうだ、
俺達は目的の洞窟まで来ていた、洞窟の前では、
“引越し屋”という狸がこちらを見て待っていた、 少しキュルに対して怯えている様子だったが、キュルが微笑むと、安心した様だった。
~~~~~
それから、キュルは引越し屋に、不安そうにしながら
『ハリは何処に居るの?』
と聞いた、”引越し屋“は、奥の方を指し、寂しそうに
『ハリはあっちで寝転がってるで』
と言った早速俺達だけでハリのもとへ行ってみた。
キュルは、
『熱を出している訳でもなく、うなされている訳でもないのね、、!』
と少し安心した様な声で言ったが、
”引越し屋“は俯いたまま何も答えなかった。
俺は、それだったらどんな状況になっているのだろうと疑問に思いながら、
キュルと一緒にハリが寝ている所に、行った、
キュルは寝転がっているハリに対して、
『久しぶり!元気にしてたかしら!』と懐かしむ様に言った、
だが俺達はハリの顔を見た瞬間固まってしまった。
俺は何も言葉を発せなくなっていた、
ハリは目は開けているけども一点を見つめ、目になんの感情もこもってなかったからだ、キュルはしばらく固まったまま見つめた後、
『どうして、、』と言い泣いてしまった。
俺は目の前の変わり果てたハリを見て呆然としていた_。
~~~~~~
俺とハリは”引越し屋“に、部屋を案内して貰った、俺もキュルも呆然としていて頭が働いていなかったが、部屋に入るや否や、キュルはまた泣き出してしまった。
そして暫くたった頃、ハリがああなってしまった理由を“引越し屋”に聞きにいこうと部屋を出た、
“引越し屋”は、
・ハリと“引越し屋”が出会った頃からハリは悪夢にうなされていた事
・こうなってしまう前、日に連れハリの体調が優れなかった事
を教えて貰った、
“引越し屋”はハリを止められなかった事を謝ってきた
『別に気にしていない』と出来るだけ明るい声で言った。
俺はハリの事が心配になったのとそれと同じぐらいキュルの事も心配になった_
ーーーーーーーーーーーーーーー
18話 [慰めと覚悟](“引越し屋”視点)

先程リスはんからハリの事を聞かれていた、狐はんはまだ部屋からすすり泣く声が聞こえている、本当にハリを大事に思ってくれていると思った。
狐はんがいる所に行き、
『狐はん!手伝ってくれんか!』
元気な声で言ったつもりが少し擦れ声になってしまった。
狐はんはこっちを見て、
擦れた声で、
『今行くわね!』
と言ってこっちに歩いて来た。
わいはハリに狐はんの飯を久しぶりに食べさせてあげたいから作ってくれないかと頼んだ、狐はんは少し元気になって、
『早速作るわね!腕によりを掛けるわ!』
と言い調理場に走って行った。
わいは狐はんやリスはんが来た事でハリを助けようと言う決心が強くなった_
~~~~~
今日の夕飯は狐はんが作ってくれた、リスはんは狐はんの肩に乗っている、
どうやらいつもそこに乗っているらしい、わいは狐はんが作ってくれた木の実のスープを飲んで見た、木の実の味が存分に引き出されてとても美味しかった、ただ一つ残念なのは、ハリがやはり何も様子が変わっていない事だった、それに対して、
狐はんも残念がっているようだった、わいはスープを飲み干して、どうしたらハリを救えるのか、と考えて、取り敢えず雨で中止になっていた景色を見に皆で一緒に行くか!、と決めた。
ーーーーーーーーーーーーーーー
19話 [一瞬の希望](“引越し屋”視点)

次の日、狐はんとリルはんと一緒にハリにあの綺麗な景色を見るために、ハリ達と一緒に外に出た、ハリは手で音を出したら近づいてくる為音を鳴らしながら歩いた。
少し歩いた所でリルはんが
『何処に行くんだ?』と聞かれて、
『前木の実を集めに来た時に、すっごい綺麗な景色を見つけたんや、今日はそこに行くで!』
そう聞いて狐はんはパッと笑顔になって、
『どんな所なのかしら!とっても楽しみだわ!』
と言いわいを急かしながら、早足で行った。
わい達はハリを引き連れながらその景色が見える所の近くまで来た、そしてその景色が見える様に草木を掻き分けて、
最後の草を掻き分けてとても綺麗な景色が見えた。
わいはやっぱり綺麗やなぁと思いながら見つめていた。
狐はん達も立ち尽くして見惚れているようだ、
わいは暫くじっとたち見惚れていると遅れて今も狐はんが音を鳴らしている為ハリが草木を気にしないで突っ切って来たハリが来た事に気づき後ろを振り向こうとして後ろから、ハリの声で、
「綺麗だなぁ、、」と聞こえた。
わいは驚いて振り向いたが、やはりそこには無機質なハリがいた。
わいは気のせいだったんだろうかと思ったが、どうやら狐はん達も聞こえたらしい2人とも驚いた顔をしてハリを見ている。
初めに狐はんが
『ハリ、、?』と言い
リスはんが
『、、一瞬だけ戻った』
その言葉でプツンと皆笑い泣きしてしまった、
わいも安心して笑って泣いた、笑ってないのはハリぐらいだ
暫く泣いて狐はんが
『さて!楽しい話をしましょうか!』
そこからはハリが狐はんの所に居た時の話などをして楽しく会話した_
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20話 [喜びと寂しさ](キュル視点)

私はハリが一瞬戻ったことに喜びを感じているのと同時にまた
ボーッとしているハリに寂しさを感じている。
ハリが戻ったのはあの一瞬だけだったみたいで、
あれから一周間ほど経つけど戻った事はない、
だけど一度一瞬戻った事で前より希望が持てている。
“引越し屋”とも最近は会話が弾む、
今は調理する所で昼御飯を作っていて、木の実などで私が得意なスープを作っている途中で、リルは木の実を集めてる。
“引越し屋”に話しかけられて、
『美味そうやなぁ後で作り方教えてくれんか?』
と言われて、私は
『勿論よ!後で一緒に作りましょ!』
と言いその後も少し雑談が続いた。
そのうちリルも帰って来て、3人で雑談が続き私は寂しさが紛らわせた気がした。
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11月30日

21話 [捜索](父さん視点)

ハリが山で行方不明になって1ヶ月が経って居た。
私は後悔していた、そしてハリとの思い出を思い出しながら過ごしていた。私の名前は、“ヘンリー・ウィルソン”と言う
イギリス国籍だ、ハリの名前は私の名前、イギリス語で、ヘンリーと同じ意味を持つ、ハリーから取って“ハリ“と名付けた。
ハリの苗字は母さんの名前を忘れぬよう母さんの苗字が入り
“海老根 ハリ”となっている(読み方は、カイロネ ハリ)
母さんの名前は、(海老根 花梨(カリン)と言う、
母さんは、ハリが居なくなってしまってから何だか元気がない様子だ、
私も“あの時”と同じ様になる訳にはいかない。
~~~~~
私はハリが居なくなってしまった山に有休を取って来ていた、
私もハリと同じで動物の声が聞き取れる為、それを頼りにハリを探しに来た。
ハリが動物達に助けられているといいのだが、まず私はハリが居なくなってしまったトイレの前にやって来ていた。ここに来るとあの時トイレに行ってなければと思えて来るので、足早にその場から別の場所に行く事にした。
~~~~~
私がハリと行く以外でも、この山に来た事があった、その時は登山を目的として来ていた。その時は鳩に会って喋り、名前を付けたのだが、あの鳩_
”イーモン“は今でも元気にして居るだろうか、そんな事を考えながら山を歩いた。
暫く歩いて何やら狐の巣の跡があった、冷めたスープがそのままになっている、何かここであったのだろうか。
いつの間にかもう日が暮れて来ていた、明日は仕事があるので今日はもう帰る事にした。
「ハリ、何処にいるんだ_」
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五章 忘れ去った記憶

22話 [不思議な音](ハリ視点)

僕は遠くから聞こえるのに大きな音が聞こえていた。
無意識に立ってもいた。
「私  子 いな !」
「私 ら娘  っ いて 心 て預 られるわ ない ろ!」
そう聞こえたり、
「帰  くれ」
と聞こえて、一度音が消えて瞼を閉じ開いて、今度はまた別の音が聞こえた。
「ハ の  私が  からね!」
「安 し ね!」
~~~~~
次聞こえた音は悲しそうな音で
「ハ  ごめ   寂   った な」と聞こえまた
別の方向から、
「私 は  子  ちんと  て ま  う?」
それから音が聞こえなくなり、
いつもの音になった。
~~~~~~
ボーッとして居ると『飯    』
と音がしていつもの通り取り込んだ、
そしてまた瞼を閉じて開けるとさっきとは別の音が聞こえている。

「ハ 君は    んの事  えて  せん」
「ショ  で記  が 無く  てしま  の しょ 」
と近くで言われいた。
~~~~~
そして瞼を閉じ、もう一度開けると音がしている。
何やら騒がしい。近くで
『お父   わよ!』
と凄く大きな音がした_
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12月7日

23話 [ビワの木の思い出](ヘンリー(父さん)視点)

あれから一周間経った、私は休みの日にもう一度山に来ていた、登っている途中に捜索隊に会った、会ったと言っても見えただけなのだが、私は前見つけた狐の巣に来ていた。
前来た時と同じ風景だ、何かあったにしても巣が荒れて無いのはおかしい。暫く巣を探索してみる事にした、
そうすると誰かが寝ていた形跡のある紅葉が敷かれていた。
それだけなら何も不思議な事はないが、人が寝ていたぐらいの大きな跡が残っていた。
、、、もしかしてハリがいたのだろうか、だとしたらハリは何処に今居るのだろう。考えながら洞窟を出て山の上に向かって登ってみた、そして登ってみると桃の木を見つけた。
暫くその桃の木を見ていたが、特に何もなかったのでその場から立ち去った、次に、何年か前来た時に鳩と会った場所に行ってみた。“ビワの木の下”に行ってみた、
もしかしたらイーモンと会って、ハリの事を何か聞けるかも知れない。私はイーモンと会った時の事を思い出していた、
私とイーモンが会ったのは”3年前“私が”ある事“で悩んでいて
この山に来た時に出会った、イーモンがビワの木に止まっていた所に私が話しかけたのだ。イーモンは人間が喋っていたのに驚いて、私に対して
『どうして貴方は私と喋れるんですか?』
私が生まれつきという事を伝えると、
『素敵な力ですね!』と笑い声で言った。
私は複雑な気持ちになった、全くいい力ではないがその事は言わずに居ると、
『名前なんて言うんですか?』と聞かれたため
「私の名前はヘンリーと言う」と、微笑みながら言った。
「お前名前は?」と聞いて相手は
『私は名前はないのですが“感情豊か”と呼ばれています』
私は確かに合ってるな、と思ったが、毎回そう呼ぶのは呼びにくいな、と思って、
「私がお前の名前を付けてもいいか?」と聞いたら、
『付けてくれるんですか!是非お願いします!』
と了承してくれたので、しばし悩んで英語の”Emotional“から取った、”イーモン“と付けた、その名前を気に入ってくれた様で、
『素敵な名前を付けてくれてありがとうございます!』
と気に入ってくれた様だ、それから日が暮れるまで世間話をして別れた、イーモンには言って無かったが、
”Emotional“と言うのは日本語で”感情豊か“という意味だ、
とてもイーモンに似合って居ると思ったのでこの名前にした。
そんな風にビワの木の下で思い出して居ると近くから羽の音がした。
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12月7日

24話 [待ち続ける](母さん視点)

ヘンリーが私に、
“暫く山でハリを探す、ちゃんと連絡は入れるから待っててくれ”と連絡が来た、それに対し、私は“わかったわ”と返信した。
ヘンリーは私に何か隠して居る様な気がする、ただの勘だけど、
勘というのはたまに当たるから私は少し不安だ。
“あの事”があったからハリの事は失わないと思っていたのに
また失ってしまった。私は庭の冬の花、“エリカ”の花を見ながら考えていた。
ヘンリーとは大学の生物学の授業で出会った。
初めは隣の席でたまに話す程度だったけど、段々昼御飯を一緒に食べる様になって仲良くなり、付き合い、結婚をした。
私はエリカの花から移動して庭に植えている苺の木に、水をあげに行った。
長年一緒に居て、彼の事は信頼している、本当は側に居て慰めて欲しいけど、私はヘンリーの事を尊重しようと思う。
だけれどやはり寂しい、ハリも居なくなって、この家に1人でいる。実際はよく野良猫が餌を貰いに来るので静かになる事はない、だけど早くヘンリーがハリを見つけて帰ってくるのを願っている、もうあんな気持ちにはなりたくない。
私は待ち続ける_
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25話 [親子の悲しき再会](“引越し屋”視点)

狐はんが洞窟の外で音がしたため見てきた、暫くすると此方に走ってきて
ハリの所に行き
『お父さんと会えるわよ!』と言った
わいは言っている事がわからず洞窟の外に行った、
そこにはイーモンはんと人間の男性がいたハリと違い凄く背が高い。
でもその顔にはハリと似ている所があって、ハリの父さんなんだなぁと思った、
男性が期待した様な声で
「ハリは何処に居る?」と聞かれた。
どうやら男性もハリと同じく動物と話せるらしい、
わいは、
『奥の方で寝てるで』
と言った、男性はすぐに走って行ったがわいは心が重かった。
わいもすぐにイーモンはんと一緒に追いかけた、
するとハリを見て呆然としている男性がいた。
暫く呆然としていたが、決心した様に、何やら四角い物を触った、
人間の道具は不思議な物がある、わいはよくわからなかったけど
それを触り終わって、ハリの寝て居る所に座り考え事し始めた。
わいは凄く冷静な男性なんだなと思った、けれど外見はそうでも中身まではわからない。
どんな事を考えて居るのだろうと気になったがその前にイーモンはんにどうして見つかったのかを聞く事にした。
どうやらこの男性を見つけて、一度会った事があったらしく、声をかけると、
男性が
「息子がこの山に遭難してしまったんだ、何か知らないか?」
と聞かれたらしく、ハリの事で心当たりがあったため、
『ハリと言う男の子はいますよ!』
と言って直ぐに、
「本当か!何処に居るか教えてくれないか?」
と言われ今に至るらしい、今は時間がだいぶ経って外は土砂降りの雨が降っていた。
この話を聞き終わったあともまだ男性は考え事をしていた、
洞窟の外では元からある“シダレヤナギ”が強く雨に打たれていた_
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12月7日

26話 [変わる音と不思議な音](ハリ視点)

『お父   わよ!』と音がしてから、
聞こえる音が変わった、いつもより鈍い音がしている。
ドッドッドと音がして此方に音が近づいてきたと思ったらピタッと止まった。
そしていつも聞こえる音も何も聞こえなくなってしまった、
音がない所には居たくない、僕は立って歩いた、少し経った時
ザーッと音がした、そのまま歩いていたらザーッっと言う音が大きくなった、そのまま音が大きい所で寝転がって瞼を閉じた。
~~~~~~
さっき聞こえていた音とは違う音が聞こえている。
僕の体は勝手に動いていた、ある程度動いた所で僕の口は勝手に動いた。
「××××」
と動かしたら周りの音が変わりドタバタとなって一つの音が聞こえて来た。どうやら僕が音を鳴らしているらしい、僕が音を出せるわけないのに周りはそれに反応してるみたいだ、
「ハ  もう 丈 なのか?!」
と聞こえ僕はまた口が勝手に動いた。
「×××××?××××××××?」(どうしたの?今日は学校だよね?)
一瞬音が消えて高い音で
「、、、ハ ?」
と聞こえ僕はまた、口が勝手に動いて
「××××××××××?××××××?」
(母さんたちどうしたの?なんか変だよ?)
そうしたら何も鳴ってないのに動いて音を出していた。近くで音が鳴り
「ハ 病  行きま  う」
そう聞こえて瞼を閉じて開いたら、
近くで
「ハ !大 夫か?!」
と聞こえた。
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12月8日

27話 [決心](ヘンリー視点)

私はハリの事を考えているうちに寝てしまって、起きた時には洞窟の外は朝になっていた。洞窟の外はあの後、雨から雪に変わった様で膝辺りまで雪が積もっていた、私はハリに“おはよう”と言おうと振り向いたがそこにハリはいなかった。
私は心配になりハリを探す事にした、洞窟中を探してそれからまさかと思ったが洞窟の外を見てみた。
悪い予感は当たる物で洞窟ではハリが寝転がって寝ていた、雪がハリの上に積もっている。
私はびっくりした、急いでハリに、
「ハリ!大丈夫か?!」
と声を掛けると目を開いたので安心した。
ずぶ濡れになっていたので私はハリを背負って洞窟の中に戻った。
そのままベットに寝かせたかったが、洞窟にベットなんて無いためハリが寝ていた所に寝かせた、服を変えた方が良かったが、此処に着替えなんで無いため、諦めた。
熱は無いかと手を添えて見たが案の定とても熱かった、顔は赤いのにハリはボーッとしている為不思議な光景だった。
取り敢えずどうしようかと悩んでいると、
狐が起きて来た、
『ずぶ濡れになってるじゃない!どうしたの?』と心配した様な声で聞かれた為
ハリが外で寝ていた事を話した、
『まぁ!大変じゃない!どうしようかしら。』
「取り敢えず温めよう」
『わかったわ!直ぐに温かいスープを作るわね!』
暫くして狐がスープを持って来た、とても美味しそうだ。
私はハリに
「ハリ、朝ご飯が出来たぞ。」
と言ったが反応しない、狐は困った様に
『いつもなら反応して食べるんだけど、、困ったわね、、』
熱で音に鈍感になって居るのだろう、
私はハリに飲ませる事にした、本当は自分から飲んだ方がいいのだが、早く温めないと悪化してしまう為飲ませる事にした。
ハリを起き上がらせて飲ませてあげようと思った
起き上がらせる時に口は開けてくれていたので背中を支えながらスープを飲ませた、ある程度ハリが飲んだ時、またゆっくり寝かせた。そして落ち着いた時、明日は仕事だ、、ハリに何か会ったら側に居たい。私は仕事があるのでずっとはいられない。だからせめて母さんに見てもらいたい、母さんはハリの事を聞いたら泣いてしまうかもしれない、だけど今はハリの事を見ていて欲しい。私は少し考えた後、
狐に、ハリの母さんを呼んでくる事、少しハリの世話を任せる事を話した。狐は、
『わかったわ!任せて頂戴』
「ありがとな」そう言って私は家に向かった_
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12月8日

28話 [強き心]

私は家の前に来ていた、ドアを開けてただいまと言おうとしたが手が動かない、そう立ち止まって居ると、庭の窓から母さんが顔を覗かせた。母さんは直ぐに此方に駆け寄り、
「ハリは見つかった?」と聞かれた。
私はやはり言うのは辞めて置いた方がいいのではと思ったが、覚悟を決めて、山で起きた事を話した。母さんはじっと静かに聞いて途中から青ざめた様な顔をして一度部屋に戻った、やはり言わない方が良かったのでは、、、と思ったが、暫くすると決意した様な笑顔で戻って来た。
顔は笑顔だったが、目元は泣き赤くなっていたが、顔は子供をなだめる母親の顔をしていた。
私はこの女性と結婚して良かったなと思った、そう思って居ると笑顔で母さんが、
「さあ!行きましょうか!ハリが待って居るものね!」
と言い私達は車に乗り山に向かった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
12月8日

29話 [再会とこれからの事](ヘンリー視点)

山まで行き、洞窟まで戻って来た、狸や狐、リスなどが大吹雪になる前にせっせと動いていた。
狸が私に、
『その人がハリの母さんか!ハリは奥にいるで』
と哀しげな声で言った、私は、
「母さんはハリと私と違って動物と話せないんだ」
と言った、狸は頷いて、忙しそうに走って行った。
母さんは動物が鳴いている様にしか見えない為、不思議そうに私を見た、思わず笑いそうになった。
ハリの所に行った、母さんは1ヶ月ぶりにハリと会った、やはりこの状態のハリはいつ見ても哀しくなる。
母さんの方を見たら黙ってハリを見つめていた、泣き出してしまうのでは無いかと心配になったが、母さんは笑顔で、
「ハリ!久しぶりねぇ!元気にしてた?」
とハリに言った、勿論ハリは答えない。そのまま母さんは語り続けてハリが寝た所で私に向かって、
「これからどうしましょうか、、」と言った、私達はどうしようか相談した、
暫く話した結果、

・家に家族で帰る
・週1で狐達の所に行く

と言う事になった、そして今日は家に帰る事にしたのでこの事を狸に伝えに行き、狸はハリに対して、
『ちょっと寂しいなるけどまた今度な!』
と言い狐とリスにも会わせたかったが、冬越えの準備をしていて洞窟にいなかった。仕方ないが最後の別れと言う訳でも無いので今日は帰る事にした、3人久しぶりに帰った家は懐かしく感じた。
ーーーーーーーーーーーーーーー
30話 [どうしてなのか](“引越し屋”視点)

ハリ達が自分たちの家に戻り一週間後にもう一度戻って来た、
ハリの様子はまだ虚な目をしている、久しぶりに男性と座りながら話している時にこんな事を聞かれた、
「こんな事を言うのもあれなんだが、ハリがああなってしまった原因を知ってるか?」
と聞かれた、わいは俯きながら、
『、、、ハリは悪夢にうなされてたんや』
すると男性は考え混んだ、少し経った頃急にバッと立ち上がって、
「、、、思い出したのか?」
と呟いた、わいは何の事かわからなかったので、
『何を思い出したんや?』
と聞き、その時丁度キュルとリルが帰って来た、男性は座って、
「ハリの事を皆に話す事にする。」と言いながらため息を吐いてこう言った、

「ハリには姉がいたんだ」
その言葉から、男性は話してくれた。
~~~~~~~~
(ヘンリー視点)

ハリには姉が居た、2歳年上の姉で、名前はシオンという名前だった、シオンも私と同じで動物の声が聞ける、
ハリはシオンにとても懐いていて姉弟でよく出かけて居た。
ハリは小さい頃から気が弱かったが、シオンは気が強く社会的だった、ハリはそんな姉によくくっついていた、シオンも気弱なハリを側で守っていた、ハリが5歳の時、私達を尋ねて来たやつがいた、シオンの学校の担任だ、どうやらシオンが学校で孤立してしまっている様だ、私は最近シオンがよく動物と話に行くのでそれが原因かと思った。それで今日担任はある会社のキャンプ学習に参加させてはどうだろうかと言う事だった、
私はシオンに行くか聞いてみると行きたいとの事だったので応募してみてみた、それからシオンはキャンプに行き帰ってきた、シオンはいつもより明るくなっており、私達は嬉しくなった。
だけれど、暫くすると知らない人がよく家に来る様になった、黙って何も言わない奴などが来た、私は不安になった何故知らない人が来るんだ、と思い心当たりはないかキャンプ学習の会社に聞いて見たが知らないと言われた、不安を抱えたまま一年が過ぎた、ハリは一年生になっていた、相変わらずシオンにべったりで、それが微笑ましくもあり、心配だった、ある日、ハリとシオンが一緒に出かけて行って暫く経った頃、ある一つの電話がかかって来た、警察からだった、深刻な声で、

「、、、娘さんが誘拐されました。」
と言われた_
ーーーーーーーーーーーーーーー
31話 [どうしてなのか“後編”](ヘンリー視点)

私は頭が真っ白になった、誘拐?何を言っているのだろう、軽いパニックに陥ってると電話口から
「落ち着いてください」と聞こえて私は正気に戻ったそして私はハリはどうなっているのだろう、、と考え
「ハリはどうなったんですか?!」と聞き
「息子さんはこちらで預かっています、誘拐されたのは娘さんの様です」
急いで私は
「息子を迎えに行きます!」と言い電話を切った。
母さんがリビングから何かあったの?と、問いかけている
私は電話口で聞かされた事を言い母さんは青ざめた顔をして震えているが、私は母さんに向かって
「行ってくる」と言い家を飛び出した。
~~~~~~
私は警察署に行き、ハリはどこか急いで聞きハリの元へ行った、ハリは行く前の元気な姿とは違い、泣きながら震えていた、それを見て私はハリを落ち着かせる為に抱きしめた、暫くすると少しは落ち着いた様で眠った。
ハリを抱っこしながら私は警察の方の話を聞いた、2人で歩いている所に男が来て「さぁお嬢ちゃん一緒に行こ?」
と言われてシオンが引っ張られて、シオンが助けを求めそれに気づいた近所の人が止めようとしたが車で逃げられてしまい警察を呼び今の状況になった様だ、
私は懇願する様に
「早く娘を探してください、、、、」
と言い警察の捜索が始まった、始め、何故誘拐されたのかが調べられた、その結果SNSにあのキャンプの映像があり、その投稿名前は、[動物と話す奇跡の少女]だったその映像にはシオンが兎と話す動画が貼ってあった。私は怒りに駆られハリを親戚の家に預け、貼ったキャンプ合宿のスタッフを訴えた。
そして裁判をしていたある日学校の校長が誤りに来た、
どうやら担任は一部のスタッフがこう言う事をする事を知っていて紹介した様だ、それで示談にしたいため謝りに来たと言う事だった、だが私は許す訳がなく学校も訴えた、そんな事をしていてもシオンは見つからない、私は訴えている事に虚しくなり後の事を弁護士に全て任せた、母さんもあれからずっと泣いている、私もキャンプ合宿断れば良かったと後悔した。
追い討ちをかける様に一つの連絡が入った
「娘さんが×××××××××。」
ーーーーーーーーーーーーーーー
32話 [深い哀しみ]

私はある所に来ていた、ずんずんと先に進んで行きある場所に来ていた、犯人が見つかったそうだ、そして、シオンは、、遺体で見つかった、今その場所に来ていた、シオンが居た場所にはワスレナグサが一輪咲いている。私はもっと奥に歩いて行った、するとスイートピーの花畑が見えた、スイートピーの花を眺めながらシオンが生まれた時の事などを想い出していた。
犯人が正当な罰を受けたとしても私の心は晴れない。
~~~~~~
シオンが亡くなってしまってから半年が経とうとしている
あの後暫くマスコミが家を訪ねてきたりしていた、私はその度に追い返していたら来なくなった。
私は気持ちを落ち着かせるために長期間の有給を取った、
どれだけ休んでも気持ちが晴れる気はしない、今は、ハリの事はこんな状態の親を見せたくないので親戚に預けている。学校は休んで貰っている、
私はいつになったら心が晴れるのかと嘆く日々だ、そんな日々を送って居ると母さんが
「ねぇ、ヘンリー、ハリに逢いに行きましょうよ」
そう言われて私はハリに逢いたくなって来た、次の日私達は預けて居た親戚の元へ行った、
~~~~~~
半年ぶりに会ったハリは変わってしまっていた、、私達の呼びかけにも反応せず、
じっと動かないでいる、私は二度目の後悔をしていた、ハリはまだ一年生だ、ただでさえ親に構って貰いたい時期なのにあんな事になってしまって私達はハリを放って置いてしまった。私はハリに
「ハリ、ごめんなぁ、寂しかったよな」と言った、
母さんは私に
「この子はきちんと育てましょう」
と言われ私は頷いた、
~~~~~~
一悶着あった、
キャンプ学習の会社が来て
「息子さんをキャンプ学習に行かせませんか?今度こそしっかりしたスタッフを付けますので」
と、そう言われ私は怒りが増してきた、どうせこの会社はシオンの事で世間からの評判が落ちたから取り戻したいと思っているのだろう。私のせいでもあるがこいつ達のせいでハリは変わってしまったのだ、あれからハリを見ると胸が締め付けられる。私はこいつらに
「、、、私に息子はいない!」と怒りに任せて言った。
そうするとこいつらは、
「でもハリくんが居たはずでは、、、」と愛想笑いをしながら言われたため
途中で遮り、
「うちに笑顔を振りまく子はいない」と言い
「いや、でも、、、」と言われ怒りがこみ上げて来て
「私から娘を奪って置いて安心して預けれるわけないだろ!!」
と言い

「、、、帰ってくれ」と玄関のドアを閉めた。
リビングでハリがドアを見つめて立っていた。
ーーーーーーーーーーーーーーー
33話 [失った思い出](ヘンリー視点)

一悶着あった次の日
私と母さんが朝、朝食を食べていると階段を下る音がした、ハリが起きてきたのだろう、私は立ってドアを開けた、こうでもしないといつもドアの前に立ち止まったままだからだ、そうして降りて来て、、ハリは
「おはよう」と言った、私は一瞬聞き間違いかと疑ったが確かにハリが言った様だ、私はハリに急いで向かい、肩を掴んで、
「ハリ!もう大丈夫なのか?!」と言ったが帰ってきた返事は予想外の物だった
「どうしたの?今日は学校だよね?」
空気凍りついた、母さんが
「、、、、ハリ?」と言うと
「母さんたちどうしたの?なんか変だよ?」と返って来た、
どう言う事なのなだろうハリは此方にどう言う事かわからないと言うような顔で見つめていた。私と母さんは小声で話し合ったその結果、母さんがハリに、
「ハリ、病院に行きましょう」と言い私達は病院に向かった。
~~~~~~
ハリは検査を受けたそれで医者に言われた事は
「ハリくんは過度のストレスで記憶が無くなってしまっています。」
「お姉さんの事をハリくんは覚えていません。」
「ショックで記憶が無くなってしまったのでしょう。」
そう言われて私は何も言えなくなっていた、ハリが戻ってくれたのはとても嬉しい、だがシオンの事を忘れてしまっているのだ、あんなにシオンにくっついていた事を忘れてしまったのだ、それを思うと悲しくなって来る、医者に聞いた所によると、もしかしたら何年か後に記憶が戻るかも知れないとの事だ、だが今の時点ではシオンの事を何も覚えていない。いや、もしかしたら思い出さない方がいいのかもしれない、あんな辛い記憶、小さい子が背負う記憶ではないだろうから、、、
そしてそのまま小学校を卒業し、中学3年生になり今に至る_
~~~~~~
話終わった頃には狸達は俯いていた、私は
「それで私はハリが思い出して来てああなってしまったのかと思ったんだ、」と無理やり笑ってみせた、暫く黙っていたが、狐が、
『前一瞬の間だけど戻ったから戻ってくれると嬉しいわ』と言った
「戻ったのか?」と私は驚いたので聞いた。
リスが、
『一度だけな、戻ったんだ』
そう言われて胸の奥から希望が見えて来る気がした。
ーーーーーーーーーーーーーーー
六章 出会いと別れ

34話 [新たな出会い](キュル視点)

あれから私は自分の家に戻った、そしてリルと手分けして冬超えの為の食料を集めに来ていた、今は昆虫を集めている、この時期はとても忙しい、私はせっせと食料を集めた、
私は今日この間イーモンさんから聞いた虫や木の実が沢山あると言う所に向かった、そこは本当に色んな木の実などが沢山あった、私は嬉しくなり、そうそうと集めていた、暫く集めて居ると、とても大きい実を持って帰ろうとすると重さで転けてしまった、いててと思って居ると、
『大丈夫かい?』と頭の上で声がした、
私と同じ狐が立っていた、私と同じ年齢かな?と思った、私は
『ありがとう!』と言い立ち上がった、『貴方の名前はなんて言うの?』と聞くと
『僕はキースって言うんだ』
『私はキュルって名前よ!』と互いに自己紹介して、
『僕と同じ種族の狐と久しぶりに会ったよ』
『私もよ!とっても久しぶりだわ!』
私はこの時わかったのだけど、キースは説明口調で話す癖があるみたいだ、私と同じ種族と話したのはいつぶりだろう。
初めて話したのに何故だか懐かしい気分になる、暫く食料を集めながら話した、一通り集めた後、明日また此処で会うと言う約束をして別れた。
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35話 [出会いを振り返る](リル視点)

キュルが最近とても楽しそうだ、毎日同じ方向に出かけて行き、帰ってくる時はとても嬉しそうな顔で帰ってくる。
キュルがこんな楽しそうなのを見たのは久しぶりだ、俺としても嬉しい、俺は4年生きている、それでキュルに会ったのは2年ほど前だ、木の実を集めて居ると地面でぐったりしてる狐が
いた、俺は見つかるまいとさっさと去ろうとしたが、狐は食べ物を食べないと死んでしまうんじゃないかと思うほどぐったりしていた、このまま俺が何もしないで去ったら死んでしまうだろう。そしたら俺は気になってろくに食料を集められないだろう。俺はドングリの実を持って下に降りた、そして狐の口の隙間に五個ほどドングリを入れて待っていると、最初は弱く噛んでいたが次第に強く噛んでいて食べ終わった後、俺は食べられる前に去ろうと急いで木に登ると、
『ちょっと待って!』と止められた、俺は狐が届かない所まで登り、
『どうしたんだ?』
と聞いて、
『助けてくれてありがとう!絶対食べないと約束するから降りて来てくれないかしら』
俺は一瞬悩んだが、すぐ逃げれるような体制をして下に降りる事にした、俺が降りて来たと同時に、
『本当に助けてくれてありがとう!何かお礼がしたいのだけれど、して欲しい事はある?』
俺は暫く考えて、
『俺は料理?と言うもの食べたことがないんだ、狐は作れると聞く、俺に作ってくれないか?』そう提案すると、狐はパァっと顔を輝かせ、
『勿論よ!早速作るわね!』俺たちは大きな平たい石があると言う所まで行った、そこはとても太陽が当たる場所で狐はそこで木の実を焼いてくれた、俺はそれを食べてみた、いつも食べているものと違い柔らかく、少し甘くなっていてとても美味しかった。
『料理するとこんなに上手くなるんだな、、』
『でしょう!とっても美味しくなるのよ!』
俺はこの料理を毎日食べたいな、、、と思い
『、、、明日も料理を作ってくれないか?』
狐はキュルっとへんな声で驚いて、
『勿論よ!明日も作るわね!』
そこから狐は毎日待ち合わせの所に来て料理を作ってくれるようになった。
一週間程続けていた時狐がある日
『私達毎日会っているからどうせなら一緒に住まない?毎日此処で待ち合わせしてるし!』
確かにそうだ、毎日会っているなら一緒に住んだほうが楽かもしれない。
『そうだな、一緒に住むか!』
俺は一緒に住むなら名前で呼び合った方がわかりやすいな、と思った、俺は
『名前を決めてもいいか?』と聞きキュルは
『私の?』と言い
『そうだ、』と俺は返した、
『決めちゃって!』そう言われたのでどうしようかなと思っていたら、狐がキュルっと変な声を出して驚いていたのを思い出した為
『じゃあ、、キュルなんてどうだ?』狐は頷き、
『とってもいい名前ね!次からそう名乗るわ!』
気に入ってくれたようでよかった。
~~~~~~

俺達は家にする所を探した、どんな大きい動物でも招き入れる事ができるように大きい所がいいと思った。今の家決まった理由は雨風がしのげて、日当たりもいいからだ、そうしてそこに住み続けある日俺は人間から火の起こし方を知った、早速キュルに話すとパァっと顔を輝かせてこっちきて!と言われてついていった、そこには石に深めの穴が開いている石があった、キュルは、
『この石を使えないかと思ってたの!火を起こせるならこれでスープが作れるわ!』それから料理の幅が広がり木の実などを煮詰める事ができるようになった、そんな風に過ごしていて、

とても楽しい。
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36話 [片思い?“前半”](キース視点)

僕はキュルの事が好きだと思う、明るく話すキュルと喋っていると心が和む。
でも気持ちを伝えるのは恥ずかしい、だから出来るだけキュルと話すようにしている。今日は自分の巣の近くにある百合の花を摘んで行くことにした、まるでキュルみたいな花だ、
キュルは喜んでくれた、僕はそれが嬉しくって
『喜んでくれてよかったよ!また摘んでくるね!』
そうするとキュルは、
『じゃあ今日はお礼として私の料理をご馳走するわ!』
キュルの料理は一度食べた事があるのだけれど、とっても美味しかった。だから僕は食い気味に
『ありがとう!』と笑顔で言った、
食い気味で言ったのが面白かったらしく、『ふふふ』と笑った、僕は恥ずかしくなった。
今日ご馳走になった料理はとても美味しかった、僕はまた明日!と言ってキュルと別れた。
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37話 [片思い?“後半”](キュル視点)

とてもキースと話すのが楽しい、心がポカポカする、それに所々おっちょこちょいなのも可愛い。今日は百合の花を
貰ったとても嬉しい、最近キースの事が好きになった気がする、もしかしたら気のせいかもしれない、でもキースと居て楽しいのは本当だ。明日また会えるのが楽しみで仕方がない、
キースは私の事を友達だと思っているのかもしれない、
でも私は楽しい日々が続けばそれでいいと思っている。
リルは私を見て笑っている、なんで笑っているんだろう、不思議で仕方ない。私は心の中で呟いた、

明日が楽しみで仕方ないなぁ
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12月22日

38話 [微笑ましい](ヘンリー視点)

ハリと一緒に狐達に会いに行った時、雄の狐と遊んでいた、2匹とも凄く楽しそうに遊んでいる、楽しそうにすると同時に恥ずかしそうにもしていて、2匹とも相手の事が好きなようだ、でも2匹は両想いなのに気づいてないようで見ていてとても微笑ましかった。リスもこの事は気づいているようで私の肩に乗って笑っている、私はリスに小声で、
「あの2人お似合いだと思わないか?」
リスは、
『そうだな、キュルも楽しそうだ』
と言い2人で狐達を見ていた。
~~~~~~~
ハリの事は狐が雄の狐に話しているとの事だった、雄の狐は私達を怖がっていたが暫くすると慣れてくれた、昼頃、狐がスープを作ってくれた、私がくる時に時期外れの桃も入っている、
甘くて美味しいスープだ、穴の開いた石に入れてある。
雄の狐も嬉しそうに食べている、もう外はかなりの雪が積もっていて、私の膝ぐらいまで積もっていて気温はとても低い、
だけれどとても暖かいように感じた、
心配事が全て無くなる様な気がした。
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39話 [楽しい日々](キュル視点)

今日はキースに用事がある為会う約束はしていない、今は昼時で、リルと一緒にご飯を食べている。私はキースと遊んだ時の事を話していた、
『とっても綺麗な花があったの!それでキースが取ろうとしたらキースが転けちゃって、、、』そう話しをして
『リルは最近何かあった?』そう問いかけても返事がない、
『リル?』と言うと、
『なんだ?』とやっと返事してくれた、
『私の話聞いてたの~?』と茶化しながら言った、リルは
『ボーッとしてて聞いてなかった』と笑顔で言った、私は
『じゃあもう一度最初から話すわね!』
そして話終わってリルが、
『楽しそうだな』とニヤニヤしながら言った、私は恥ずかしくなった、話題を変えようと
『リルは何か面白い事あった?』
そうするとリルは面白い話をしてくれた。私はその話を聞いて笑った、私達がご飯を食べている所にはキースがくれた百合の花が置いてある、とても綺麗で私は気に入っている。
幸せだなぁ_と毎日思う。
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40話 [キンセンカの花](リル視点)

今日俺はハリとハリの父さんと外に来ている、ハリはハリの父さんに背負われている、キュルとキースの邪魔をしない様に外に出て来ていて、ハリの父さんの肩の上に乗りながら外を見渡していた、暫くすると道端にオレンジ色のとても綺麗な花を見かけた、ハリの父さんに止まってもらって花の所へ行き、
『とても綺麗だな』そういうとハリの父さんが
「その花の名前はキンセンカと言うんだ、一つ持って帰るか?」
俺はキュルにこれを見て貰いたかったのでハリの父さんに頼んだ、ハリの父さんはハリを一度木にもたれかけさせてから花を取ってくれた、ハリの父さんは花を持ちながらハリを背負って
俺と雑談しながら山の中を移動した、ハリの父さんが
「お前はどれぐらい生きてるんだ?」俺は
『4年ぐらいだな』
「思ったより長く生きてるんだな、きっと長生きするぞ」
と笑いながら言った、俺は質問をした、
『人間はどれぐらい生きるんだ?』
「短くても60年は生きる、長く生きれる。」
俺は人間はそんなに生きれるのか、と驚いた、
『凄く沢山の知識をつけれるだろうな』
「多くを知りすぎてつまらない時があるけどな」
確かにそうだなと俺は思った、知っている事が多すぎても大変だろう。
~~~~~~~
俺達は帰ってきて俺はキュルにキンセンカの花をあげた、キュルはとても喜んでくれた、それから巣の中にはキンセンカの花と百合の花が置かれるようになった。
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12月31日

41話 [来年に向けて](ヘンリー視点)

もうすぐ今年が終わろうとしている、ハリは庭で座ってボーッとしていて、その周りに野良猫が集まっている、5匹程集まっていてハリを囲んでいるので、不思議な光景だ、私達はそんな光景を見ながら蕎麦を食べていた、私はイギリス人だが和食はとても美味しい、心が温まる、そう思っていると母さんが
「ハリはどうなるのかしら。」私は、
「わからない、、だが一瞬だけ戻った事があるそうだ、希望が無くなった訳じゃない。」
「そうね、諦めてはいけないわ」
ハリにはシオンの事を忘れずに元に戻って欲しい、酷だが、優しいシオンの事を覚えていて欲しい。シオンとハリの思い出を思い出して欲しいと願う。
もうすぐ年が明ける、私達は頷きあってこう言った、

「「来年は良い年になりますように_」」
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42話 [様子がおかしい?](キュル視点)

キースが最近様子がおかしい、話している時に目を逸らしたりする、私に何かついてる?と聞いた事があるけど、何もついてないよ!と言われる、不思議だなぁと思う、キース聞いても別の話にすり替えられる、でもそれ以外は何も変な事はないので気にしないで過ごしている、リルも様子がおかしいと思う、
いっつもボーッとして私の話を聞いてない時があって、二度言わないと聞いてくれない、けれどちゃんと聞いてくれてる時もあるのでこれもあまり気にしていない、でも2人とも様子がおかしい、不思議だなぁ
~~~~~~
私は昼ご飯を作っている途中、リルとキースから貰ったキンセンカと百合の花が目に入った、百合の花は相変わらず綺麗で、
キンセンカの花は水に付けているだけなのに日に日に鮮やかなオレンジ色で輝きが増している、とても綺麗で毎回見惚れてしまう。そうこうしているうちに木の実が焼けた、とっても香ばしい匂いがする。私はそれを石に盛り付けて、
『ご飯できたわよ!』と、リルに言った。
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43話 [恥ずかしい](キース視点)

最近キュルと話すのが恥ずかしくて目が合わせられない、それでキュルも不思議がってる、キュルと目が合うと顔が赤くなるので目を背けてしまう、 なんで顔は赤くなるんだろう、色が変わらなかったら僕はキュルに何食わぬ顔で話せるのに、
僕はリルに相談しでみる事にした、リルは、
『慣れるしかないんじゃないか?』と、楽しそうな声で言った。
『慣れるってどう慣れれば、、、』そう言うとリルはニヤッとして
『いっその事一緒に住んだらどうだ?ずっといたら慣れるだろう』
僕は考えてみた、今顔を合わせるだけでも恥ずかしいのに一緒に住んだら僕は恥ずかしさで死んでしまうかもしれない、
『そんなの無理だよ、僕は顔を合わせるだけでも恥ずかしいん
だから』
リルはう~んと唸り、
『そうか、まぁ何とかなるぞ』と笑いながら木々に飛び移って行った。僕はわからないなぁと思いながら、
『どうしよっかなぁ』と、呟いた。
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44話 [ボーッとする](リル視点)

あぁ、ボーッとする、最近一日中ずっと眠い状態なのだ、この前なんて、キュルに背中を突かれるまで気づかなかった、どうしたものか、今はキースをからかってきた後木々に飛び移っている所だ、こうしている今も眠い、何故だかはわからないが動いている時よりじっと止まっている時の方の方が眠気がない。俺は少し休憩しようと近くにみえた“引越し屋”の洞窟へ来た、
“引越し屋”は荷物をまとめていた、俺は
『久しぶりだな、何してるんだ?』と問いかけた、
すると“引越し屋”はこっち向いて、
『リスはん!久しぶりやなぁ、』
そして続けて
『巣を替えようと思ってな、荷物をまとめてたんや』
俺は、
『どうして巣を替えるんだ?』
『最近寒くなってきたからや、この洞窟だと寒いんや』
なるほどと思った、確かにこの洞窟は冬の冷気が入ってきて寒い、
『場所はもう決まってるのか?』
『決まっとるで!此処よりポカポカ温かい所や!』
俺は“引越し屋”の所に行き
『俺も荷物をまとめるのを手伝う』と言い
“引越し屋”の荷物をまとめるのを手伝ったが、荷物は花や小物だったのですぐ終わった。
俺は“引越し屋”が次の巣に行く時について行った、そこは風が通りにくい所で温かかった、外には赤い実がついている植物があり、雰囲気も良かった、
~~~~~~
その後俺は巣に帰ってきた、キースは自分の巣に帰っていた、俺は眠気で石の上に寝転がった。
寝転がった時に眠気はスーッと無くなった、何故なのだろう。
特に気にしないでそのまま寝転がっていると
『帰ってきたの!もうすぐご飯ができるわよ!』
と、奥からキュルの声が聞こえてきた、今日はどんな料理が出来るのだろう。楽しみだ、
キュルが作ってくれたのは木の実を擦り潰して水で茹でた温かいスープだった
『今日は冷えるからね!』俺は自分より一回り大きい器からスープをすすると芯の底から温まる様な気がした、俺は暫くすすっていると、キュルから背中を突かれた、またボーッとしてたみたいだ、俺はビクっとしてキュルの方を向いたが何故かキュルビクッとしていた、
『リル、風邪引いた?凄い冷たいわよ』
と言われて少し納得した、最近ボーッとしてたのは風邪を引いてたからか、そう勝手に納得していると、
『取り敢えず寝て治しましょうよ!』
それもそうだな、と思ったので寝転がる事にした、今不思議な事は体調が悪くないと言う事だ、
『まさか風邪引くとは思わなかった』俺はそう言った。
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45話 [風邪を引いた友人](キュル視点)

リルが風邪?を引いた、でも、本当に風邪を引いているかはわからない、なぜならリル自身はとても元気で、ハキハキと喋るぐらいは元気で、本当に風邪を引いてるかがわからない。
でも、体が異常に冷たくてまるで風邪みたいだから私は風邪だと思っている、たとえ風邪では無かったとしても体調不良な事には変わりないと思うからリルには休んで貰っている。
どうしてだろう、リルが寝転がっている時はリルはボーッとしない、なんでだろう?動かない方が眠くなると思うのだけれど、
取り敢えずリルには1日休んで貰った、次の日もまだリルの体は冷たい、けれどとっても元気でいつも喋ってくれる、最近はリルがボーッとする時は動く時ぐらいで、疲れていたのかなと私は思った。
今は沢山休んで貰おう、私はリルに
『今日のご飯は何がいい?』と聞いた、リルは
『じゃあ木の実を焼いた物を頼む、』
私はそんな簡単な物でいいのか気になったので、
『そんな簡単な物でいいの?』
『昔よく作ってくれたからな、久しぶりに食べてみたくなったんだ。』
それならと、
『久しぶりに作ってみるわね!』
と言い、丁度来ていたキースと焼く木の実を選んで石の上で焼いた、焼き終わったら石の上に盛り付けてリルの所に持って行き、そして3人で食べた、昔食べた味と同じで凄く懐かしくなった。リルは食事中はまだボーッとしている、

早く良くなってくれれば嬉しい。
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46話 [過去に耽ける](“引越し屋”視点)

わいは新しい巣でのんびりしていた、此処は前の巣より温かくて過ごしやすい、別に此処は夏でも過ごしやすいが、、、
ずっと一緒の所に住むと言うのは、、、少し昔の事で好きじゃない。
今“兄”がいたらどう生活していたのだろう_
~~~~~~
わいが子狸の時は今と別の山に住んでいた、その山は此処より小さかったが、色んな種類の動物達がいた、その山にいた時はわいは生まれてから一年も経ってなかった。
その時住んでいた洞窟は天敵に見つからないよう入り口が狭くなっている所に住んでいた。
そしてお母さんに、
『お母さんと一緒に出る以外は外に出ちゃダメだからね』
と言われていた、わいには兄がいた、わいは
”おしゃべり“と呼ばれていて、兄は”好奇心”と呼ばれていた、わい達はとても仲良しで、いっつも家の中で遊んでいた、
家の中は、入口は狭めだけど中は広かったので、追いかけっこなどをして遊んだ。わいはよく兄に負けて逃げ切られていた事を思い出す、よくこんな会話をした物だ、
『早く来いよ~!』
『待ってや兄ちゃん!兄ちゃん速いんやから!』
そう言って兄を一生懸命追いかけていた。
少し大きくなると、お母さんはわい達を外に連れて行き、狩の仕方を教えてくれる様になった、初めは小さい小鳥から教わり、ある程度身につくと、川を泳ぐ魚の狩方を教えて貰った、
暫くすると大きめの魚も捕まえれる様になった、
狩は出来る様になったが、お母さんはわい達をまだ1人で出ちゃダメと言った、わいは仕方ないか、、と思ったが、兄は、
『どうしてだよ!僕はもう狩ができるんだ!出ても大丈夫だよ』
お母さんは
『ダメよ、“好奇心”貴方は自分が思っているより弱いのよ』
それでも兄は反発していたが、暫くすると不機嫌になりながら黙り込んだ、お母さんは
『この山は私達より強い者達が沢山いるのよ、貴方達はすぐ食べられてしまうわ』
兄は不貞腐れながら
『わかったよ、、』と言ったが納得していない様子だった。
~~~~~~
その次の日も兄と遊んだ、わい達は昨日の事など忘れて楽しんでいた。今日はお母さんに敵から逃げる為には、と言う事を少し教えて貰った、
『敵に見つかったら無我夢中に逃げるのでは無く、冷静に考えて逃げるのよ、そして、出来るだけ広い所に逃げるの、そうしたらきっと生き残れるわ』
わいはその話を話半分で聞いていた、この日常にそんな事なんて起きないと思ったからだ、それは兄も同じで、話を聞き終わったら2人でまた遊んだ、
それからわい達はお母さんから難しい狩の仕方を教えて貰い、狩もお母さん程ではないが上達した、今日は上達祝いでお母さんが美味しい肉を狩って来てくれた、
その時だ_
外からドンドンと音が聞こえた、音が聞こえた瞬間、お母さんの顔が強張った、その音は近づいてきて、巣の入り口まで来て顔を見せた、
~~~
熊だ_
熊と目があった、熊は巣の入り口を壊して入って来た、わいは怖くなり、『どうしたらいいん?』と震え声で聞いた、母さんは大声で、
『2人とも逃げなさい!』そう言われ、わいと兄は無我夢中で逃げた、お母さんがついて来ているかはわからない、熊が広げた入り口から急ぎ足で逃げた、お母さんが言っていた事を思い出し、下に向かって走った、山は下に行く方が大きくなると教えて貰ったからだ、わい達はかなり下まで行き、休憩をした、頭の中にはまだあの熊の顔がちらつき、その度に背筋が震える。隣には兄がいた、少しだけ安心し、
『お母さんの言ってる事は本当やったんや』と泣きながら兄に言って、兄は
『あぁ、、』と言い2人で泣き腫らした。
悲しい夜が明け朝になった、わい達は巣に戻ってみる事にした。
お母さんは無事だったんだろうか、、、
巣まで帰って来た、巣の入り口はグチャグチャになっていて、お母さんはいなかった、何処かに逃げれたんだと思い、
わい達は巣の入り口を地道に元に戻した。それから毎日お母さんを待った、わい達はこの期間に始めて狩をして食べ物を取った。一週間程経ったある日わい達は夕食を食べていた、川で取った鮭だ、暫く食べていると向かい側に座っている兄が青ざめた顔で、
『なんで、、』と言ったのでわいは後ろを向いた、そこには冷ややかな目で立っている、、、
熊がいた。
わい達はパニックになった、そんな事お構いなしに熊は近づいてくる、熊が近づいて来た頃、わいはハッと思って近くにあった石を持って横に思いっきり投げた。
熊は目が悪かった様で横に向き歩き出した。僕が気づいた時には兄は近くにいなかった、先に逃げたのだろう。
わいは入り口に向かって走った入り口を抜けた頃洞窟の中から、悲鳴が聞こえた、普通なら気にしない、でも、その悲鳴は
兄の声だった_
~~~~~~
わいは泣きながら走った、休まずに走り続けた、走り続けていると山の一番下まで来た、一番下は灰色の地面で歩くと痛かった、わいはその山から離れてさらに走った。
~~~~~~
そしてたどり着いたのが今住んでいる山だ、今でも襲ってきた熊の顔を覚えている、そんな事を考えていると、もう昼時になっていた、今日、この後は特に用事もないので狐はんの家に遊びに行く事にした、

皆はどうしているんだろうなぁ
ーーーーーーーーーーーーーーー
1月7日

47話 [心あたり](ヘンリー視点)

今日は狐の家に来ている、ちょうど狸も遊びに来ていた、
そしてリスは風邪かどうかはわからないが体調が悪いらしく寝転がっていた。リスはどうやら体が冷えていて体調不良らしかったが、よく喋り元気なので体調不良か私は疑った。
だが、リスの体は冷え切っていて冷たい、私はこの原因について心当たりがあった、
~~~~~~
リスは“シマリス”というリスだ、一度動物図鑑で見た時、シマリスの説明を読んだ事がある、そしてそこには寿命書いてあった。
通常時、シマリスの寿命は“2~3年”でこの前聞いた時リスは、
“4年生きている”と言っていた、シマリスにしてはかなり生きているのだ。

寿命なんじゃないかと思う、だがこれは前一度図鑑で見ただけなのでハッキリとは覚えていない、それに、今リスは凄く元気そうだ、もしかしたら私の思い違いかもしれない。
狐と雄の狐とリスが楽しそうに話しているので、楽しい話に水を差すのは気が引ける、この事を言うのは後にしよう。
~~~~~
あの3人が楽しく喋り終わり、狐と雄の狐が料理を作りに行った後私はハリの事を狸に頼んでリスと話した
「ちょっと話があるんだ」
『どうした?』
「お前の風邪の事なんだが」
そして私は全てリスに話した、
シマリスの寿命の事、今体調が悪いのは寿命が近づいているからではないかと言う事、リスは静かに聞いていた。そして私が話終わり、
『なるほどな、だからいつも眠くなっていたのか』
「すまんな、黙っていようと思ったんだが、、」
『いや、いいよお陰でスッキリした。』
『キュルにはもう少し経った後に自分で話す』
気になったので聞いてみた、
「悲しくはないのか?」
『もう特に悔やむ事はないし、キュルにもキースがいるしな、』そう言い、だが、、と言った後
『やはり少し寂しいが』と言い
『まぁ、まだ決まった事では無いのだろう?』

「そうだな、全て私の憶測だ、もしかしたら体調が悪いだけかもしれない。
すると奥の方から
『ご飯ができたわよ!』と声がしたので私とリスは振り向き、リスがこっちを見て

『今日はどんな料理なんだろうな』と笑い声で言った。
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48話 [ハリの様子](“引越し屋”視点)

わいはハリの父さんからハリの事を頼まれた、ハリの事を見ていて変わった事は前より音に敏感に反応する様になっていた、ちょっとの物音でも反応して音の方へ寄っていく、
前は大きな音を出さないと寄って来なかったのに今は地面を叩く音で寄ってくる、
いい事なのかがよくわからない。
そして頻繁に瞼を閉じて寝ている、寝ている時間が短いけど、
その分頻繁に寝ていて、起きている時は少なくてほとんど寝ている。
~~~~~~~
狐はんが作っていた飯ができていた、わいはハリに、
『ハリ!狐はんが飯作ってくれたで!』
ハリは反応してこっちに来たが、目の前にある飯を食べようとしなかった、
ハリの父さんが、
「最近は“飯”と言っても食べないんだ、口元に持って行ったら食べるんだけどな、、」
『そうなんか、どうしてやろな、、』
「理由はどうであろうと近くに持って行ったら食べてくれるから不便はしてないさ。」そう言った後、
わい達は狐はんが作ってくれた飯を食べた、わいは狐はんの隣にいる雄の狐はんについて教えて貰った、雄の狐はんの話をする狐はんはとても楽しそうで、わいも自然と笑った。
ハリはハリの父さんが口元に持っていくと料理を食べている、
どうして置いている時は食べないんだろう。

わからない_
ーーーーーーーーーーーーーーー
49話 [羨ましい](“引越し屋”視点)

わいはハリ達が帰った後、まだ狐はんの巣にお邪魔させて貰っていた、今は狐はんに料理を教えて貰っている、
『狐はん!次はどうしたらいいんや?』
『次は木の実の皮を剥くのよ!』
木の実を剥くのは難しかった、それでもなんとか剥いて狐はんの言う通りに熱い石の上で木の実を焼いた、
段々香ばしい匂いがして今すぐにも食べたくなってくる。
そんな気持ちを察したのか、狐はんが、
『まだできて無いんだから食べちゃダメよ!』と注意された。
わいは我慢して待ち、段々木の実の色が変わってくると狐はんは、
『よし!もうそろそろ食べれるわね、上手くできたわよ!』
とわいに言い、木の実を石の上に乗せてリスはんと雄の狐はんに持って行った。
~~~~~~
わいは自分で作った飯を食べた、わいも一応料理は出来るがこんな美味しくは出来た事がない、いくらでも食べれそうでとても美味しかった。
食べている間は皆で雑談をした。暫く話していると
『今年は寒いなぁ』と雄の狐はんが言うとリスはんが
『本当に凍りそうだ。』と言いそれに対して狐はんは
『もし本当に凍ったら私が熱湯をかけてあげるから安心よ!』
『リルに熱湯を掛けたら焼けちゃうよ』と笑いながら言った。
その様なやり取りを見てわいは、

わいも兄が生きてたらこんな風に飯を食べてたんかな、

と懐かしく思うと同時に、家族みたいに話している3人が羨ましくなった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
50話 [幸せ](リル視点)

今日は気分がいい、キュルによると俺の体はまだ冷たいらしいのだが、、
今日は久しぶりに空が晴れている。
ずっと雪続きだった為晴れるのは久しぶりだ、俺はキュルに連れられて外に出た、キュルはとても寒がっていたが、俺は全く寒くなかった、それにキュルの体は暖かい。
キュルは、
『リル、今日は本当に寒いわね!凍りそうだわ。』
『あぁ、本当に寒いな』
本当は全く寒く無いが話を合わせる事にした、
俺達は適当に散歩をした、ハリの事や、キースの事を話したり、こんな会話もした。

『早く春が来て欲しいわ、この寒さをどうにかして欲しいもの』
『そうだなぁ春が来たら食べれる物も増えるしな』
『そうよそれ!もっと色んな食材で料理したいわ』
『早く春が来るといいな』
『そうねぇ、春が来る様願っておくわ』
そのまま雑談をし続けて暫くすると、
俺はキュルの肩に寝転がった、キュルは自分の体が冷えたと言っていたがキュルの体は暖かい。
、、、自分が冷たいだけなのだろうか、
今日の晴天のお陰もあって雪が少し溶けている、だが、明日は大雪になりそうだ。
~~~~~~
巣に戻ってきた、キュルは温かいスープを作ってくると言って巣の奥に消えた、俺はキュルが見えなくなると疲れがどっと出てきて寝転がった。
実を言うと、最近になって右足が動きにくく無くなっていっている、痛みはない、今はまだ動かない程では無いがもう少ししたら右足は動かなくなるのだろうか、俺に残されている時間は少ないのかもしれない。
本当はキュルに言った方がいいのだろう、でも言ったらキュルは悲しむ、
もう少しだけ、この幸せを味わいたい、
『もうすぐ出来るわよ!』
奥から聞こえてきた声に対して、
『わかった』
と言い、動きづらい右足を無理矢理動かしながら
キュルの元へ行った。
ーーーーーーーーーーーーーーー
1月14日

51話 [音が鳴り響き続ける](ハリ視点)

音が鳴り響く、前より多く音が鳴っている、トットットという音だったりで、ずっと音が鳴っていて、前より音が大きく聞こえる。
前は、“飯”と音がすると勝手にすぐに体が動いていたけど、今は少し経ってからしか、しかも口しか動かない、
まぁそれもどうでもいい、何も変わらないのだから。
瞼が閉じる_
~~~~~~
音が少なくなった、ただ近くで小さい音がずっと鳴っている、
「ハ 君  姉  を して   て可哀想ね」
「そ ね   にま 小  の 」
~~~~~~
音が急に聞こえなくなった、小さい音しか聞こえない時はあっても、音は必ず聞こえていた、音が聞こえるまで歩こうと思ったが体が寝転がったままで動かない。
たまにトントンと音がした後勝手に動くくらいだ、そこには“取り込む物”が見えて取り込みまた体が動かなくなる。
~~~~~~
瞼を閉じて開けるといつもどうり騒がしい音が聞こえている、隣で
「狐  所  くぞ」と聞こえる、暫くすると段々聞こえる音は小さくなっていって、また少し経つと、
『あ 久  り』と聞こえた、その奥の方からズズッと音がする。いつも聞く音とは変わった音だ、
周りの音は毎日変わっている。
ーーーーーーーーーーーーーーー
1月14日

52話 [残酷](ヘンリー視点)

私はリスと話した、狐にまだ寿命の事を言っていないらしい、
「、、早く言った方がいいんじゃないか」
『俺もすぐ言おうと思ってたんだけどな、、、やっぱり、、な』
そう言い狐の方を見つめた、とても楽しそうに料理を作っている。
「なるほどな、、最近の調子はどうだ?」
『体調は全く悪くないんだが、右足が動きづらいんだ。』
「その状態でどうやって歩いてるんだ?」
『痛みは無いからな、、無理矢理動かしてるよ』
「無理矢理だったら動くんだな、それなら当分は大丈夫だと思うが、、」
『そうか、、』
「だが治るわけじゃ無いから早めに言った方がいいぞ。」
『あぁ、そうする、だがもう少しだけ言わないでおく、』
~~~~~~
狐が作った料理を口にした後、私は前取ったキンセンカの花がある事に気づいた、水に浸けている為相変わらず綺麗な花のまま飾られている。
私は横目で、楽しそうに話す狐とリスに目を向けた、
この楽しそうな光景も次来た時には無いのかもしれない、
そう考えると私はこう思った。
残酷だ_
ーーーーーーーーーーーーーーー
53話 [薄笑いの問いかけ](リル視点)

最近食欲が無い、食べる量も前より少なくなっている上、右足も前より勝手が効かなくなっている、
そろそろキュルに話すべきなのだろうか。
~~~~~~
昼時、キュルに呼ばれて歩こうとすると転けてしまった。
キュルは俺が転けた事に気づいて大丈夫~?と笑いかけたが、
俺はそろそろ言わなければいけないな、、と思いながら立ち
『大丈夫だ』と軽やかな声で言った、
~~~~~~
昼飯を食べ終えあった後キュルに肩に乗せられ散歩に出かけた、
今日はかなり雪が降っていて、地面にかなり雪が積もっており、
キュルが歩くたび、キュッキュと音がして面白かった。
まだまだ春は遠い、俺はもう一度春の暖かさを感じる事が出来ないのかも知れない。
~~~~~~
今日は本当に食欲が無いため、キュルの料理を食べれそうも無い。
俺が料理に手をつけないのを気にして、
『食べないの?』と聞かれた、
誤魔化せたかもしれない、けれど、丁度いい時か、と思った、気持ちが変わらぬうちに俺は、
『キュル、話があるんだ』
と薄く笑いながら言った。
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54話 [いつも通りの日々を噛み締めて_](キュル視点)

リルから話があると言われた、どうしてだろう、いつも通り問いかけられただけなのに胸騒ぎがする、
『何?』そう私が返すと、
『どこから言うか、、最近俺は余り食べていなかっただろう?』
『そうね、体調が悪いからかと思っていたんだけど』
『2週間も体調が悪いなんておかしいと思わないか?』
そう言われて私は何も言えなくなっていた、その事は私も疑問に思っていて、でもそう言う時もあるかとずっと思っていた。
『そしてもう一つ、俺の右足は最近動きにくくなっているんだ、』
『どうして、、』
私は心底わからなかった、体調不良でそこまでなるのだろうか、
リルは一瞬俯いた、俯いた時の表情には寂しそうな顔をしていて、顔を上げ、
先程の薄笑いで
『俺は春まで生きれないかもしれないんだ_』
わたしは思わず立っていた、
『どうして!』
『寿命、、らしいんだ、俺は4年生きているからな』
『どうして私に言わなかったの?』
私は涙が溢れそうにもなりながら言った。
『キュルがそうやって悲しんでしまうだろう?いつも通りの日々が崩れるのは嫌だったんだ』
『それでも、、!』
その続きを言おうとしたけれど、目の前の寂しそうなリルの顔を見て言葉が出なくなってしまった、リルが寂しそうな顔のまま言う、
『我儘なのはわかってるんだが、いつも通りの日々がいいんだ、、』
そんなの無理と心の中で思った、リルが死んでしまうのをわかっていていつも通りにできる自信なんてない。
『笑顔で溢れる時を過ごしたい、悲しさで終わらせたくないんだ』
、、、どうしよう、リルの気持ちはわかる、けれども私がそれを出来るとは思えない、
いや、するしかない、私だって悲しい別れは嫌だ、私にキュルを長生きさせる事なんてできない、私に出来るのは優しく見送る事しか出来ないのだから、
リルに幸せを感じて貰おう、そして最後は笑って別れよう、私は涙を拭い、深呼吸をして、
『、、わかったわ!料理が冷めてしまったから温めてくるわね、リルは寝ていて!』
私は気持ちを振り切って料理を温めに行った、行く途中
『、、ありがとな』と後ろから聞こえ、私は笑顔で
『いいのよ!』と言い、話す前と同じ軽やかな心持ちで料理を温めに急いだ。
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55話 [いつも通りの日々に思い出を](リル視点)

キュルに話した次の日、話す前と変わらない日常があった、変わった事と言えば、俺が体の意志のままに動いていると言うことぐらいだろうか、
前は食欲が無くても必死に食べていた料理も、肩の荷が降り、残すようになった。
キュルには悪いが、無理に食べると吐きそうになるのだ、今はキースとキュルが俺と話してくれている、キースはキュルから俺の事は聞いたようだ、
俺はいつも通りの日常のまま、こうやって話せるのが嬉しい、キュルには感謝しなければいけない、
ただ、一つ心残りなのが、外にほとんど出なくなった事だ、前は右足を無理矢理動かしてキュルと共に外に出る事もあったのだが
最近は殆ど出ない、キュルが俺に気遣って外に行く時は1人で行くようになったのだ、俺はきついとはいえあの時間が好きでもあった、また外に行きたいものだ、後でキュルに話してみよう。
~~~~~~
俺は料理を食べている時、キュルに、
『明日は久しぶりに散歩をしないか?』
『私はいいけれど、リルは足は大丈夫なの?』
『大丈夫ではないが、、、また散歩をしたいんだ。』
『わかったわ!明日は散歩しましょ!』
『晴れるといいな』
そう言いながら外を見ると雪が降っていた、明日には止んで欲しい物だ、
俺の思い出を残せるよう_
~~~~~~
次の日、雪が降らなかった為俺とキュルは久しぶりの散歩に出かけた、今日は前“引越し屋”に教えて貰った所に向かっている、
前行った時は雪は積もっていなかった為、どのような景色に見えるかが楽しみだ、
今日は俺はキュルの肩に乗らず移動している、右足が動くうちに歩きたいと思ったからだ、疲れてくると、キュルの肩に乗せて貰いながら進んだ、暫くすると段々景色が見えてきた、
やはり綺麗だ、前は茶色の葉の森が広がっていたが、
今はすっかり葉が落ち木々には雪が積もっていて、
白い森が池を囲んでいる様に見え、前とは違う綺麗さだった、
『花をつけるとどう見えるんだろうな、見てみたかった』
『そうねぇ、きっとこの景色とはまた違う景色になりそうね』
楽しみと言う様な顔でキュルは言い俺は頷いて、キュルの肩から降りて腰を下ろし、
そして暫く景色を眺め、俺達は巣に帰った、

日々に思い出を残す為、明日は何をしよう。
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56話 [心配](キュル視点)

此処3日でリルは弱々しくなってしまった、少し痩せてきているし、足も覚束ない様子で、私は心配している。
3日のうち2日は1日一食で、今日はまだ一食も食べてくれていない。
無理に食べて貰おうとは思っていないけど、やっぱり心配になる。
今は夜になり、リルにご飯を食べるか聞いている、
『リル!ご飯を食べないかしら?』
『すまないが食欲がないんだ、今日はやめておく』
『そう、、わかったわ!』
私は自分の分を食べる事にした。
『そういえば足の調子はどう?』
『右足はかなり力を使わないと動かないな、、、後、左足が少し動きずらい』
『そう、左足も動きにくくなってきてるのね』
『次外に出る時は自分の足じゃ歩けないだろうな』
『そうなったら私の肩に乗せてあげるわ!また前行った所に行きましょ!』
『雪が止んだらな』
最近は雪続きで外に出るのは良くない、その為リルはこう言ったと思うけれど、その言葉には何処か寂しさがあった。
『キュル、草を持って来てくれないか』
私は不思議になりながらそこに生えている草をむしってリルの所に持ってきた、
『どうして草が必要なの?』
『久しぶりに作ろうと思ってな』
私はその言葉でリルが何をしようとしているかがわかった、リルは手を捻りながら草を形取っていった、暫くしてできたのは歪ながらも小さな人形が出来た、
『やっぱり昔より下手になってるな』
『よく作ってたものね』
私とリルが出会った頃はよく作っていて、その頃はとても上手だったのを覚えている。リルが手に持っている草の人形は暫くすると崩れてしまい、それがリルを表しているようで切なかった。
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1月21日

57話 [雑談](ヘンリー視点)

前来た時から1週間経ち、今日は狐達の所にいる、といっても午前までで、午後からは狸の所に行くのだが。
リスは前来た時よりも痩せており、様子から見るに狐にあの事は言ったらしい、私はリスと雑談をした、
「調子はどうだ?」
『前お前と話した時よりいい』
「とても良さそうには見えないけどな。」
『キュルに言ってから肩の荷が降りたからな、前より気分はいい』
「足の調子は?」
『右足が無理矢理でも動かせない、それと左足も動きにくくなっている、もう自分の足では歩けないだろうな』
「そうか、前よりもずっと悪化してるな」
『たぶん飯をちゃんと食べてないからだろうな、食欲が無いから食べれないんだ』
「無理にとは言わないが食べた方がいいぞ、」
『そうだな、、、1日一食はきちんと毎日食べるようにする』
そうして暫くして狐も交えて雑談をし、昼頃になり私は狸の所に向かった。
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私とハリは狸のいる洞窟まで向かった、洞窟の前まで行くと、
狸が此方に気付いて、
『おぉ!久しぶりやなぁ』
「あぁ、それにしても快適な巣だな」
狸のいる洞窟は風が当たらず暖かかった。
『そうやろ?とっても快適で過ごしやすいんや、冬中は此処で過ごす事にしたで!』
「夏はまた移動をするのか、」
『そうやな、でも前の巣は少し暑かったからまた別の所にするで』
「そうか、“引越し屋”と言うのも納得できるな」
と笑い声で言った、
ハリは一時期動き回っていたが、最近はじっとして余り動かない。だけれど大きい音を出すと前よりすぐ反応して足早にこっちにくる。
『ハリの父さんはわいの新しい巣を見てないやろ?紹介したるで!』
「楽しみだ」
そう言いながら私はハリを背負って狸についていった。
『まず此処が寝る所や!』
そう言って見せた所は特にこれといって特徴はないものの、
石に大きな窪みがあって寝やすそうだった。
「中々寝やすそうだな、」
『そうやろ!、次は余り使わへんけど料理を作る所や!』
そこは洞窟の外にあり日当たりが良い所にあった。
『狐はんは火を起こせるねんけどな、わいには起こせんから夏の間しか料理できないんや、夏が楽しみなん』
その後も狸は巣の役割を説明してくれ、色んな使い方があった為、見てて楽しかった。
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夕暮れの時間になり、私とハリはそろそろ帰る事にした、
「またな」
『またいつでも来てくれや!』
それに対して私は頷きハリを背負って山を降り、家に帰った、

今日は有意義な1日だった。
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58話 [僕は誰?](ハリ視点)

僕は目を覚ました、目の前は真っ暗で何も見えない、
どうして此処にいるんだろう、前に別の場所に居た気がする、、、思い出せない。
僕は進む事にした、足跡は聞こえない、此処に僕の体は無いと感じた、けど、前に進んでいる事はわかる。
暫くすると何かにぶつかった様な気がした。そう感じると目の前に丸い物が見えた、体は無いけどそれを触る様にすると、凄く硬くて冷たかった、僕はどうしてかわからないけどそれを柔らかくしたくなった、
そうして押したりして柔らかくしようとするけどずっと硬くて冷たいままだ、
そんな事をしているとまた暗くなり、パンっと音がして周りが白色になり
僕の後ろに映像が映しだされた。
僕は女の子が喋ってる映像を見た、この子は誰なんだろう、でもすっごく楽しそうにしている、映像を見ていると後ろにさっきの丸い物が出てきた、
でもさっきとは違ってすごく柔らかくて、何にでも形を変えられそうだった。
またパンっと音が鳴った、周りはまた暗くなり、女の人と男の人が映し出された、どちらも悲しい顔をしていて、泣いていた。丸い物はさっきと同じで硬くなりきってしまった。ずっと映像を見ていると一度映像が途切れた、そして丸い物も消えた。少し時間が経った頃、突然周りが砂嵐がかかった様になり、
周りが灰色になった。
そして映像には色んな事が映し出されている、その中にはさっきの女の人と男の人も映し出されていて、丸い物は柔らかくなったけど深く触ると途中で硬くなっていた、さっき柔らかくなった時はどれだけ深く触っても柔らかくて、
崩れてしまうんじゃないかと思うぐらいだった。
映像が長い間流れてまた周りが暗くなっていて、丸い物も硬くて冷え切っていた。暫くすると糸の様な物が見える様になった、どれも丸の少し遠くで果てしない場所からピンっと伸びている、その糸の中で針金なんじゃないかと思うぐらい硬い糸があった。それは揺れたりもせずにただ宙に浮かんでいた。
此処に来てからずっと気になっていた事がまだわからない、

僕は誰なんだろう。
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59話 [またなと言える日まで](リル視点)

今日は“引越し屋”が来ている、相変わらず元気だった、
『あの後洞窟の中を見てみたんやけどな!見た目より中が広かったんや!』
『また見てみたいな』
『次わいが来た時に見せるわ!』
その言葉に俺は少し楽しみになった、
『楽しみだ』
それからも“引越し屋”は餌を取る時に失敗してしまった時の笑い話などを聞かせてくれた、そのうちの一つが面白かったので俺は大きな声で笑ってしまった。暫く話し、“引越し屋“はキュルに、
『“引越し屋”!料理を作るのを手伝ってくれないかしら!』
と呼ばれて
『今行くわ!』
そうして“引越し屋”はキュルの手伝いに行った、その姿はキュルの助手の様だった、キースもキュルの手伝いをしている。
そして暇ができた俺は寝る事にした、
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夢を見た、俺は皆と話をし、”またな“と言って別れる、その次の日も、その次の日も、俺は”またな“と言って別れる、それがずっと続き、ある日皆がいつも通り”さよなら“と言う、いつものように”またな“と言えばいいのに俺は言えなかった、何か言おうと思って俺は、“じゃあな”と言い、そして夢は終わった。
~~~~~~ 
俺は目を覚ました、不思議な夢だったなと思いながら起き上がる。
周りはすっかり夕暮れだった、“引越し屋”ももう帰ったようだ、俺が起き上がるとキュルが此方に気ずいた。
『あら!起きたのね!』
『随分と寝たみたいだ』
『“引越し屋”はもう帰ったわよ!』
『キースもか?』
『キースはまだいるけれどもう帰るわ』
そう話していると巣の入り口から
『じゃあね!キュル、また明日!』
『えぇ!また明日!』
『リルもまたね!』
『またな』
そうしてキースも帰った、俺はまた眠くなってきた、
『キュル、また眠くなって来たから寝る事にする』
『わかったわ!』
そうして俺はまた寝た、
眠りにつく中俺は、“またな”と言えなくなるまでどれぐらいあるのだろうと考えた、
それは誰もわからないがその時が来るまで俺はこの世を楽しもう。
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60話 [糸の不思議](ハリ視点)

此処に居てわかった事がある、あの針金みたいな糸がどんどん丸い物に近づいて行っている。それと僕が丸い物をずっと触って居て気づいたのは針金みたいな糸より硬い糸が丸い物の真ん中を囲っていて、
僕は外そうとしたけど、どうしても外れなかった、まるで糸と丸い物がくっついているみたいにずっと糸を離さない。
此処に来てから特に変わった事は無い、あれ以来映像が流れる事も無くなったし、僕の体は此処に無くて、
ただ毎日暗闇の中をぶらついている、暇だと感じた事は一度もない。
それにしても本当に一本の糸だけ丸い物に近づいている、離そうとしたけれど動かなかった、別に何か変わった事も無いから放って置いている。
たまに凄く上にある糸が切れる事がある、丸い物はそれが切れた所で何も変わらない、一度切れた物を触ってみたけど、触った瞬間崩れて消えた。
特に何も思う事は無い、一度初めて糸が切れた時から遠くにある糸はよく切れるようになった、どうしてだろう、此処にはわからない事が沢山ある、
自分が誰かもわかってないし、糸や丸い物がなんなのかもわかっていない。
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時が経った様に感じた頃気づいた事がある、硬い糸が丸い物の真ん中を軸に丸くなっている、でも丸の中心に巻きついている糸よりかはまだ柔らかかったので気にしない事にした。
この場所はまだまだ謎だらけだ、
時間は沢山あるからゆっくり考えよう。
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61話 [着々と](リル視点)

着々と_
着々と体が動かなくなっている、もう今では起き上がる事ですら少しきつくなった、だから最近は一日中寝転がっていて、動く事はほとんどない。
だが、動かなくてもキュルが話しかけてくれる為暇する事は無い、
キュルは相変わらずいつも通り話かけてくれるが日が経つにつれ少し渋い顔になっている、やはりいつも通りするのは少しきついのかも知れない、
無理はして欲しくない、その事を前話したが『大丈夫よ!』と言われたので今は何も言わない様にしている。
それにしても思ったより早く節々が動かなくなってきていて
驚いている、体はこんなに脆いんだなと毎日思う日々だ。
自分がいなくなる事に関しては特に何も思っていない、死にたくない訳じゃないし、死にたいわけでもない。
どっちでもいいのだ、心配事は既に解決していて、キュルと喧嘩もしていない、こんな中最期を迎えるのだとしたら嬉しく思う。
この事をキュルには言っていないが言ったらどう反応するんだろうか、、、
その時キュルの怒った顔を想像しておっかないなと思いこの事は胸にしまっておこうと思った。
体が動かなくなるにつれ俺は時間が早く感じる様になり、
朝から夜までがあっという間だ、そのせいで体が動かなくなるのも早く感じる。
今更体が動かないのは不便な物だなと思った、歩けないから外に出る事も出来ない、明日になってすっかり動ける様になっていたりはしないのだろうか、
そんな事を考えていると、今までとは違う眠気が襲って来た。
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62話 [ありがとうとさようなら](リル、キュル視点)

眠い、でもいつも感じている眠気ではない、なんだろう、体から意識が離れていく感じがする。
キュルを呼んだ方がいいのだろう、でも声が出ない、俺はなんとか
『キュル、こっちに来てくれ』
ちゃんと声が出せたかはわからないがキュルは来てくれた。
『どうしたの?』
『少し、、、話したくなってな』
『そう!何を話す?』
そう言ったキュルだが俺の顔をみてでどういう事か察した様で固まっていた。
『、、もうすぐなの?』
声を出す事が辛かったので俺は頷いた、
『、、、そう』
キュルは俯いてしまった、俺は喋り掛ける事にした。
『キュルのお陰で楽しかった』
キュルは顔を上げて
『そう!それならよかったわ!』
そう言った声は擦れていた、
『俺の我儘に付き合ってくれてありがとうな』
そう言った後、視界が白く染まった、キュルは喋っているのだろうか。
あまり聞こえない、やっぱりもう少しキュルと喋りたかったなと思い、唐突に寂しくなってくる、とても充実した人生だった。
ありがとう_
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(キュル視点)

リルが話をしようと言ってくれてしようと思ったけれど、リルの様子おかしかった、目がぼーっとしていて私はそれを見た時、もうなのかと思った。
私は黙ってしまったけれどリルは小声で喋る
『俺の我儘に付き合ってくれてありがとうな』とリルが言うと、リルは目を瞑ってしまった、まだ体温がある、無くなってしまう前に私も泣きじゃくりながら
『私こそありがとうよ!リル』そう言ってももう答えてはくれないけれどリルにこの声が届いていると思って
『さようなら!リル!』
私はリルが体調を崩してから一番の笑顔で、一番泣きじゃくりながらそう言った。
言葉を言う頃にはリルは冷え切っていて、もう私の言葉に答えてくれそうに無い。
もうリルと話す事は出来ない、私は沢山泣きじゃくってリルにこの言葉を届ける。
さようなら_安らかに、、
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七章 [心を柔らかくする手]

63話 [誰のため?](“引越し屋”)

リスはんが亡くなってしまったらしい、わいは狐はんの所に行き狐はんに飯を作っていた、狐はんには休息が必要だと雄の狐はんと決めたからで、雄の狐はんは狐はんと喋っている、狐はんはいつもより元気が無い。
わいは考えていた、狐はんの助けになりたいのは本当だ、
でもそれは誰の為なのだろうか、狐はん、リルはん、の為なのか、
、、、わいの為かもしれない、心の何処かで見返りを求める自分がいる
わいって案外性格が悪いんやな、、、そう思いながら飯を作った。
飯が出来て狐はん達の所へ持って行き、3人で食べて、
狐はんは『ありがとうね!』と言ってくれた、でもわいは誰の為に手伝っているかわからない為素直に返せなかった。
~~~~~~
狐はんの料理は美味しい、わいもその味に近づけようと思い作り続けると、最近はマシな料理が出来る様になった、料理の腕をあげるたび、狐はん達が凄い!と言ってくれる為嬉しい。
褒められるとやる気が出る、だけれど『ありがとう』という言葉は素直に飲み込めなかった。
自己満でしている事の為、ありがとうなんて言われる筋合いはないのだ、
他者から見たらわいは“仲間の事を思ういい奴”に見えるかも知れないが実際は
自分の為に動いてる、これに対して『ありがとう』と言われるのは変な気持ちになる。
わいはまだ狐はん達の事を名前で呼べない、ハリの時もわいは名前で相手を呼ぶ事ができなかった。
近しい物がいなくなってしまうととても悲しい、狐はんは他の近しい物に頼り、乗り切ろうとしているのに
わいは近しい物を作ろうとする事が出来ない。
兄の様に死んでしまうのが怖いのだ、どうしたら克服できるのだろう、狐はんは本当に凄いと思う。自分の巣で1人呟いた

『狐はんは凄いなぁ』
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1月28日

64話 [伝える言葉](ヘンリー視点)

リスが亡くなった、狐はもう立ち直っているようだ、
狐の様子から見るに、別れの言葉はきちんと言えたようで
私は複雑な気持ちになった。
私はシオン別れの言葉を言えなかったからだ、やはり言葉というのは大事だとつくづく思う。
別れるとわかり、最期まで笑顔でいたのなら悲しみだけだろう、
私はシオンを失った時、悲しみとは違う絶望を感じ、
実感が湧かず、シオンがいない事を認識する度に絶望を感じていた。
だが狐は絶望は感じていないようだ、後悔も_
絶望、後悔を感じない別れは言葉が大事だと思う、何も言わずに消えたり死んでしまったら絶望し、何かに後悔するだろう。
だからリスの死は嫌な物では無いと思うのだ、
伝える言葉は色々考えさせられる、耳が聞こえない人は文字や手話で言葉を伝える、言葉で会話しなければ相手に意志を伝える事は難しい。
“引越し屋”も元気そうだ、最近は狐の代わりに飯を作っているようで、狐と更に仲良くなった気がする、雄の狐は狐に告白して一緒に住む事にしたみたいで、狐は徐々に元気が戻って来ている、
こいつらは前へ進んでいるようだ。
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65話 [未来へ](キュル視点)

キースが私の事を好きと言ってくれた、どうやら両思いだったみたいで、それに気づいた時私達はおかしくって笑った。
そして私とキースは一緒に住む事になり、何処に住もうかという話になった時に、何処に住もうかという話になった。
私はリルと居た所にしたいなと思ったけれど、キースはどうだろう?
「キース、此処じゃダメかしら?」
「全然いいよ!此処は立地もいいし何より僕も慣れているからね」
そして私達の家が決まった、決まったからと言って此処なら何も準備することはない、冬の間の食料は私とリルで、それにキースが自分の巣から持ってきた食料もあるから特に何もする事は無いし、キースと一緒に暮して何か変わるわけじゃない、この頃キースは毎日来てくれていたから生活が変わるわけでも無いと思う、それにしても寒い、私は丁度お腹が空いていたので何か作ることにした、久しぶりの料理だ、リルが亡くなってからは料理を作る気が失せていた為“引越し屋”に作って貰っていて、今も“引越し屋”とキースが外で遊んでる、
私でさえお腹が空いているのでキース達はもっと空いているだろう。
、、リルと会ったばかりの頃はリルがとてもお腹を空かせた時に木の実を焼いていて、リルが体調が悪くなった時も何度か作り、今日作ってみようかと思い私は木の実を焼き始めた。
香ばしい匂いが私を包む、
リルの事はいつかは頭の片隅に置いておかなければいけない、
いつまでも全てを覚えていたら先へ進めないから、
そしてふとした時に思い出して懐かしい気持ちになる。
頭の中にずっと残っていたらそれは思い出ではなく単なる記憶になり、価値が無くなってしまって、
過去に囚われてしまい、今ある幸せを手放して、過去にある限りある幸せばかり感じて、
広がろうとしてる幸せを縛ってしまう事になり、いつかその広がろうとしている幸せもいつか無くなってしまう、、、
そうこう考えているうちに、料理ができた私は外に居るキース達に向かって

『ご飯ができたわよ~!』
と久しぶりに言い、久しぶりに作った料理は美味しいかしら?と思った。
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66話 [進む為に出来る事は?](“引越し屋”視点)

久しぶりに狐はんが飯を作ってくれた、木の実から香ばしい匂いがして焼いただけと言っていたがとても美味しく、
素朴な味だけれど何故だか懐かしいように感じ、味わいながら食べた。
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最近変わった事があるとすれば、狐はんは大人っぽくなったような気がする、わいの方が年上なのに狐はんより子供だ、
狐はんは克服できてすごいと思う、わいはまだ頭の殆どを過去に置いたままで未来へ進めない。
今はハリの父さんと話している、
「狐は思っていたより早く元気になったな」
「そうやなぁ、早くに元気なってくれて嬉しいで」
「本当に進むのが早くて羨ましくなる」
「ハリの父さんは先に進めてないんか?」
「わからない、」
驚いた、ハリの父さんはもう先へ先へ進んでいるかと思った
「自分ではわからないものだ」
わいは過去に置いてかれているのではないだろうか
もうすでに進めてるのだろうか、
未来へ進むと言う事はどういう事なのだろう。
「未来へ進むにはどうしたらいいんやろな」
そう言うとハリの父さんは此方を見て驚いた顔をして、
「私が思うのは自分が直接関係しなくても、誰かに自分が関わり、そいつが未来へ進んだとしたら自分も進む事になると思うんだ」
こう言い、わいは少し心が軽くなった気がした
~~~~~~
次の日も狐はんの家に来ていた、狐はん達はとても良い関係だと思う、2人とも幸せそうだ、
今は3人で喋っている。
「それでね!新しい料理を思いついたのよ」
「へぇ~!どんな風に作るの?」
「この前ね木の実を煮詰めた後にさらに焼いてみたの、そしたらとても美味しかったのよ」
「そんな料理の仕方もあるんやな!食べてみたいなぁ」
「じゃあ今日の昼ご飯はそれを作るわ!」
その後作ってくれた飯はとても美味しくて、わいは過去が吹き飛べばいいのにと思った。
ーーーーーーーーーーーーーーー
67話 [少しずつ、、、](“引越し屋”視点)

今日狐はん達に呼ばれた、何やら話があるようだ、わいはなんだろうと思いながら向かい、狐はんに話を聞いていた。
「私達って随分仲が良くなったと思うの!」
「そうやなぁ狐はん達といるのは楽しいで!」
「それでね、私とキースには名前があるでしょう!“引越し屋”じゃなくて名前で呼ぼうかと思うの!」
「でもわいは名前がないで」
「私とキースで考えたの!どうかしら、、、?」
わいは悩んでいる、狐はん達といると楽しいのは本当だ、だけど親しい程無くなった時の悲しさが増す、、、もうあんな気持ちにはなりたくない。
けれども今ある幸せを掴まなければ前には進めない、でもあの絶望を味わいたくない、、、いつかは別れる時がくる、その時にわいは耐えれるのだろうか、、、
自信が無い、、、、兄との日々は楽しかった、とてもとても楽しくて、それがゆえ辛かった、あの辛さをずっと覚えているか、今ある幸せに乗り幸せをまた味わうか、どちらかで、、
わいはずっと前に進みたかった、これはチャンスなのでは無いだろうか、少しずつだけどあの記憶を薄めていく。
「是非付けてくれや!どんな名前なんや?」
すると狐はんはパァっと顔を輝かせて
「キースと話して決めたのだけれど”タキ“っていうのはどうかしら!」
「おぉ!良い名前や、ありがとう!“キュルはん”!」
「えぇ!よろしくね、タキ」
これで少しだけ進めたような気がする、少しずつ、少しずつ、幸せを掴めるよう馴染んで行こう。
兄ちゃんとの思い出で、悲惨な事ではなく、楽しかった思い出を思い出せるよう、無くなっても新たな幸せを感じれるように
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2月5日

68話 [バースデー計画](ヘンリー視点)

私は悩んでいる、1ヶ月後の3月5日はハリの誕生日だ、ハリはもう中3だし、軽くどこかに出かけるだけでもいいか、
今はケーキなどを食べても、、、、取り敢えず母さんに相談してみよう。
「なぁ花梨、1ヶ月後はハリの誕生日だろ?何をしようか」
「どうしようかしら、今年はピクニックにでも行く?」
「どこに行こうか、人が少ない所がいいしな、、、」
「そうねぇ、、」
そう言い母さんは考える様な素振りをした後、そうだ!と言い
「いっそ山とかはどう?ちょっと時期外れのおかげで人もいないと思うし」
「じゃあどこか探すか!」
「滝があるとこなんかは今の時期は寒いし、、、」
確かにそうだ、水に入るわけではないがこの時期水辺の周辺は寒い。
「何かいい所ないかしら」
私は暫く考え、“引越し屋”に教えて貰ったあの場所を思い出し、後ろ向きで洗い物をしている母さんに向かって、
「いい場所があるぞ」
すると母さんは笑顔でこちらに向き、
「本当!?どこなの?」
こう聞かれて私はどうせなら言わないでおこうと思い母さんに笑顔で
「秘密だ、それよりバースデー計画を建てよう」
そう言い、会議が始まった。
「食べ物はどうする?」
「無難にサンドイッチとかはどうだ?」
「いいわねぇ!トマトとキャベツにからしを少し付けて、、、」
「母さん、その味付けはハリは食べれないぞ」
ハリは辛い食べ物が苦手だ、それは私も同じでこのままだと母さんは辛めのサンドイッチばかり作るのではと思い止めた。
「そういえばそうだったわ!確かトマトも苦手だったわよね」
「あぁ、だから別の具材を考えよう」
私は母さんの手元にあるメモ見ながら安堵し、
「卵サンドやベーコンとキャベツのサンドはどうだ?」
「そうねぇ、それならハリも食べれるし、私もあなたも好きだわ!」
「じゃあとりあえず食事はサンドイッチね」
そう言いながらメモを取る母さん、
「後は何か決める?」
そう聞かれ少し考えたのち、特にこれといって決める事ないのに気づき、
会議は15分で終了した。
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69話[木の実調査](キュル視点)

今キースが知らない木の実を見つけたみたいなので2人で食べられるか考えている、
「取り敢えず中がどういう風になってるか知りたいしかじってみようよ」
「じゃあ私が食べるわ!」
そう言って食べようとするとキースが私が木の実を噛むのを阻止した。
「いや、ここは僕が食べるよ!」
「そう?じゃあ任せるわ!」
そう言うとキースは木の実にかぶりついて、
「ちょっと硬いなぁ」
そう言いながらも一口目を飲むと、
「キュル、これ凄くお腹いっぱいになるよ!」
「本当?冬にも木の実はあるのね!」
私とキースは木の実の中身を覗いてみた、すると
「穴がいっぱい開いてるわね、、、」
「でも虫がいる様子は無いよ?こういう木の実なのかもしれないし!」
「そうね!味わどうだったの?」
「シャキシャキしていて美味しかったよ!」
「じゃあいっぱい持って帰りましょ!」
そうして私達は木の実を沢山巣に持って帰り、途中で少し私も食べてみたけれどとても美味しくて、早く帰って料理をしたくなった、
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巣に帰り私は早速料理を作る事にし、先程取った木の実を茹で、その後に食べてみると、茹でたお陰で木の実が柔らかくなりさっきよりシャキシャキ感が増して美味しくなった。
次は焼いてみることにして、焼き終わった物を食べると茹でた時より焼いた時の方が水っぽくなく美味しかった、キースはどちらの方が好きだろう、
「キース!焼いた木の実と茹でた木の実どちらが好き?」
キースはどちらも食べて、
「僕は焼いた方が好きだな、茹でた方も美味しいけど焼いたら少し味がついている気がする!」
「じゃあ今日の夕ご飯はこれを焼いた物を出すわ!」
それからキースにも手伝ってもらって木の実を焼いてできた料理はとても美味しくてまた食べたくなるような味だった。
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70話 [此処はどんな場所だっけ](ハリ視点)

いつもの通り真っ暗な世界に僕はいる、隣には丸い物が置いてあって糸が吊り下がっていて、いつも通りだ。
何だか最近前から此処に居たような気がしてきた、でも記憶は無い為わからない。
最近映像は流れなくて、その代わりに音が鳴り響く時が多くなった。
なんでだろう、初めはもごもごとした音しか聞こえなかったのに最近はとてもはっきり“声”が聞こえる。
「もうすぐ誕生日だな××!」
ただ一部分だけが聞き取れない、何て言っているのだろう、誰に言っているのだろう、自分に言っているのだろうか?わからない、どうして姿を見せないのだろう、
此処は暇では無いが楽しくはない、丸い物の事についても何もわからずじまいだ。
丸い物を軸にして囲んでいる糸も何も変わっていない。
そして何だかたまに辺りが上から照らされているように明るくなり、下の方に緑色が現れる、でも現れても直ぐに消えてしまう。
不思議だ、もう考えても仕方がないので僕は考えるのをやめた。
~~~~~~
僕が過ごしていると段々周りが灰色になっているような気がする、それと同時に映像も沢山流れるようになった。
けれど流れる映像はどんどんノイズが掛かるようになった。
女の子が喋っている映像は今はほとんど流れない、動物が目の前にいる映像や、女の人と男の人が写っている映像もノイズが掛かって見づらくなっている、
全て映像が無くなったらどうなるのだろう。

心配だ
ーーーーーーーーーーーーーーー
71話 [隠れようとする丸い物](ハリ視点)

今僕は丸い物を追いかけている、丸い物が凄く早くに移動しているからだ、もう随分と長い間追いかけていて、
とても長い間追いかけ続けていると丸い物が徐々に小さくなっていっている、どうしてなのだろう、止めるべきなのだろうか。
最近は毎日映像が流れている、僕はこの映像のせいじゃないかと思っていて、最近の悩み事は映像を壊すかどうかで悩んでいる、壊せるのかと思ったけど案外直ぐに壊れそうだった。
どうしよう、これを壊したら何が起こるんだろう。
最近明るくなる事が多くなった、殆ど一瞬だけ暗くなるけどたまに少しの間明るい時がある、なんだかポカポカしていて心地良い、これはどういう事なのだろう。
ただ一つ怖い事がある、この暖かさを感じると、丸い物が少し早く小さくなっていってくので、僕はこの白い世界が小さくなる原因なのかと思い丸い物に覆い被さるといつものスピードに戻った。
丸い物はなんだか隠れようとしている、何から隠れようとしているんだろう、糸なのか、
、、、僕から隠れようとしているのだろうか、
何もわからない、何か別の事をしたい、此処にいるのは暇じゃ無いけど楽しくない。
ーーーーーーーーーーーーーーー
72話 [眼差し](ヘンリー視点)

相手の感情は目でわかる事がある、私はもしかしたらと思いハリの目をしっかり見てみたがその目には何も写っていなかった。
ハリの目で感情がわかった時、ハリはどんな目になるのだろう、喜びの目か、、、、それとも悲しみの目か、、、、
そう思っていてもわからないし、この事は忘れる事にした。
ハリは最近音に反応する時としない時がある、今日ハリは音に反応していない。
何故なのだろう、特に不便になる事も無い為普通に過ごしているがやはり気になる、ハリに飯を届けた時にこう聞いてみた。
「ハリ、最近なんで音に反応しないんだ?」
そう聞いても勿論答えは帰ってこない、音に反応しなくても飯は食べている、箸は使えないのだが、、、
ハリが食べ終わり私は食器をしまう為にハリに背を向けたのだが部屋から出るという所で後ろから視線を感じた。
私は驚きバッと振り向いたがそこには飯を食べていた時と同じような姿のハリがいて私は暫くハリを見つめたが視線を感じる事は無かった。
~~~~~
私は今不安を感じている、先程ハリから感じた視線は空気を張り詰めたような恐怖を抱いているような視線だったからだ。
ーーーーーーーーーーーーーーー
 3月5日

73話 [ピクニック](ヘンリー視点)

今日はハリの誕生日だ、今はハリと母さんと私で車に乗っている、
「ねぇヘンリー、今からどこに行くの?」
「秘密だ!途中でわかると思うぞ~」
車は段々粗道に入っていき、そのまま少し進んだところで
「わかったわ!いつも行っているあの山ね」
「正解だ、あそこにこの間綺麗な場所があってな、今日はそこに行こうと思っている」
「いいわねぇ、楽しみだわ」
私は後部座席に座っている母さんが凄く嬉しそうでなんだかこっちもわくわくして来た、ただ一つ心配なのは母さんがサンドイッチを入れる箱に何やら仕掛けをしていたような気がする、何を仕掛けているのだろう、その仕掛けた本人が後ろにいるんだから怖い物だ
「ヘンリー、そこに着いたらロシアンルーレットという物をしない?ちょうど私サンドイッチに仕込んできたの!」
何故だろう、少し寒気がして来た。
「どういう物を仕込んだんだ?」
私が恐る恐る聞くと母さんは
「そんな大した物じゃないわよ~ただカラシを1チューブ入れただけだわ!」
充分恐ろしい物を仕込んでいるようだ、1チューブというとスーパーで売っているあのチューブの中身を全部入れたという事だろう、匂いでわかるのではないだろうか、少し希望が見えて来た。
「あ!後勿論匂いでわかっちゃうからする時は2人とも鼻を摘むのよ!」
「ちょっと待ってくれ、母さんはやらないのか?」
「勿論するわよ!今回ハリはパーティの主よ、主は楽しんで貰わなきゃ、こういうのは見ている方が楽しいっていうじゃない」
ちょっと違うような気もする
「それに今のハリは辛さとかわからないだろうし死んじゃうから見学ね」
「なんでそんな辛くしたんだ、、、」
私は呆れ気味にそう言うと
「だってこういうのは辛い方が良いというじゃない!そっちの方が面白いと思ったからよ!」
なんだろう、急に母さんが怖くなって来た、そんな他愛のない話をしながら私達は目的の場所に向かった。
~~~~~~
私達は山を登り草木をわけて目的地に着いた、
「すっごく綺麗な所ねぇ!」
「だろう?最近ここがお気に入りの場所になって来てるんだ」3月になり雪が溶けて以前とはまた違う景色になっている、なんだろう、吸い込まれる気がするのだ、

「さぁて! ロシアンルーレットの時間よ!」
「母さん、少し待ってくれ、もうちょっとこの景色を楽しんでからにしないか、、」
「ダメよ~善は急げって言うでしょ!」
「これは善意じゃないぞ、、、」
「そんな事言ってないで早速取って!」
私は渋々ながらも鼻を摘みながら数個ある中からサンドイッチを取り食べた、
「ちょっと待ってくれ花梨、これ辛すぎやしないか!?」
本当に辛い、口が燃やされているようだ、
それから数十分、私は葛藤した。

「本当に恐ろしい物を作ったんだな、、、」
「そうね、、少し辛くし過ぎたかもしれないわ」
そう言いながら鞄からもう一つのサンドイッチが入った箱を出す。

「さっきのはロシアンルーレット用!こっちがパーティ用よ!」
これからは普通の飯が食べれるようだ、そう思うと私は少し安心した。

私達はサンドイッチを摘む、勿論ハリもだ、それにしても先程の兵器より此方は食べやすくて美味しい。

「母さん、少しおだやかな話をしないか?」
「いいわねぇ、、家族の時間みたいで楽しそうだわ」
「ハリを花で例えるとなんて言う花だと思う?母さんは花に詳しいからこういう事も考えやすいと思ってな」
母さんはう~んと考える様な仕草をして
「、、、私はアサガオの花だと思うわ」
そう言い母さんはハリを見て、
「アサガオはね、大きな花で綺麗だけど直ぐに花弁が閉じてしまうでしょう、ハリは大きくて優しい心を持っているわ、でもそれをハリは主張しようとしないの、ハリの中で心を閉じ込めているからね、なんだか危うくってすぐ消えてしまいそう。そんな心を持っていて、私はハリはアガサオに似ていると思うわ」
アガサオ、、、大学で見た事がある、確かにあれは見るたびに花弁は閉じていたが一度朝早くに大学に行った時に花弁が開いているのを見た、そのアサガオはとても綺麗で枯れてしまうのが惜しくなったのを覚えている。
「なるほどな、確かにハリはアサガオに似ているかもしれない」
私は小さい子の様に寝転がっているハリを見て言い、母さんはこう言った。
「ハリ、ハリは優しい子ね」
「、、、僕は優しくなんかないよ、、、」
ーーーーーーーーーーーーーーー
74話 [Happy Birthday](ヘンリー視点)

「ハリ、、?」
そう母さんが問いかけるとハリがフラフラしながら立ち、
「、、僕は我儘なんだよ、優しくなんかないんだ」
そう言いフラつきながら走り草木の中へ走って行き私達の視界から消えてしまった。
私達はすぐハリを追いかけようと草木をかき分けたがもうすでにハリはいなくて私は焦りながらも
「母さん、手分けしてハリを探そう」
そう言い私は地を蹴って走った、ここら辺は木も多く見つけづらい、私はとにかく色んな所を探したがただでさえこの山は広い、見つけられるだろうか、
「ハリ!何処にいるんだ!」
そう叫んでも答えは返ってこない、
まだ午後の3時程だが時間が経てば経つほど日は沈んでくる、日が沈んできたらさらに見つける事が難しくなるだろう、早く見つけなければ。
狐の巣の近くに来た、狐にも聞いてみよう。
「ハリがこっちに来なかったか?」
「ハリ、、もしかしてさっき巣の外から聞こえた足音はハリのだったのかしら!それじゃあ上の方へ行ったわ!」
「ありがとう」
そう言い私は上の方へ向かった、進んでいくうちになんだか色んな跡が見えてきた、足跡だったり草が踏まれた後だったり、この跡を見るにハリは真っ直ぐ歩けていないようだ、よほど焦っているのだろう、
そうしてずっと登っているとハリを見つけた、フラフラと転けながら走っているハリを見てすぐに駆け寄りハリの手を掴んだ、
「ハリ、どうしたんだ」
そう問いかけても
「、、僕が悪いんだよ」
そう言うハリに対して私は落ち着かせるように
「ハリは何も悪い事はしていない」
そう言ってもハリは落ち着かず
「お姉ちゃんが死んだのは僕のせいなんだよ」
ここで気づいたのだがハリの喋り方が小さなハリの時の喋り方になっている、まるで小さい子と話しているみたいだ。
「シオンが亡くなったのはハリのせいじゃない」
ハリはその言葉が聞こえていないかのように
「僕がお姉ちゃんを頼るのがいけなかったんだ!」
「そんな事ない、ハリは何一つ悪くないんだ」
「僕は逃げたんだよ、初めは勝手に記憶を変えて、最後は忘れたんだ」
「僕が弱くなかったらお姉ちゃんを助けれたのに、僕が皆を頼ってばっかりだったから弱いままだったんだ」
「ハリはまだ小さかったろう、頼るのは当たり前だ、それにシオンの事を助けれる機会もなかった、仕方がなかったんだ」
「助けてって言ったんだ」
ハリは小さくそう言った、そして
「お姉ちゃんは僕に助けてって言ったんだ!僕はお姉ちゃんの手を掴めた!掴んで時間稼ぎをする事なんでいくらでも出来たんだ、なのに僕は何もしなかったんだ!ただただ立っていて見ていることしかできなかった、お姉ちゃんは手を差し伸べていたのに、、!毎日僕を助けてくれてたのに僕はお姉ちゃんを見捨てたんだ、今でも覚えてるんだよ、お姉ちゃんがこっちに向かって助けてって言って手を伸ばしてるんだ、、、」
私は深い罪悪感を感じた、こんな事を小さい子に背負わせたのだ、悲しみを盾にハリから逃げ続けて、その頃にもハリは沢山考えたと言うのに、、
「ごめんな、、私達が悪いんだ、ハリの事を聞かずに放っておいてしまった、本当にすまない、全部私達が悪いんだ、何もハリは悪くないんだよ、シオンとの事はハリ1人で背負わなきゃいけない訳じゃない、、、!」
そう言うと後ろから新たな手が出てきて
「そうよ、ハリ、辛い事、悲しい事は共有したらいいの、その代わりに楽しさも分け与えたらいいのよ」
そう私とハリを見つけた母さんが言った。
「でも、僕はこの記憶を抱えたまま生活する自信がないよ、、、」
ハリが泣きそうな声でそう言った、私は何を言えばいいかわからず固まっていると
「忘れていいのよ」
優しい声色で母さんが言いハリは驚いた様子で下を向いたまま
「どういうこと、、?」
「忘れていいの、苦しい記憶は忘れて楽しい記憶を思い出せばいいの、シオンの事を思った時楽しい記憶を思い出せばいいのよ、思い出せるよう私達は何もかも協力するからね」
「忘れていいの、、?勝手に、、、逃げていいの?」
「えぇ、いいのよ、逃げていいの、一度やり直せばいい、やり直して1度最初から積み上げていけばいいの、例え私達が死んでしまっても、楽しい思い出を盾に新しく支えてくれる人を探せばいいの」
そう言ったのをきっかけにハリの顔が緩んだ気がする、そうして
「逃げていいんだ、、、幸せな事に目を逸らしてもいいんだ、、、」
ハリの目が潤んで涙が落ちてきていて、私と母さんは目を合わせ頷き、2人でハリを囲んで
「「ハリ、誕生日おめでとう、生まれてきてくれて、ありがとう」」
そう言って暫く2人でハリを抱きしめていたがハリは疲れたのか寝てしまい。
私はハリを背負って狐の巣を使わせてもらおうと思い巣へ家族と歩いた。
「ねえヘンリー、私ハリを見て思った事があるの」
母さんは明るい声で言い続けてこう言った。
「ハリね、目が見えてないんじゃないかと思うの」
その事を母さんに言われても別に驚きはしなかった、なんとなくわかっていたからだ、ハリの目は焦点があっていなかったし、ふらふらしていた為何となくわかっていた。
「これからまた忙しくなるな」
ハリの目が見えていないかもしれない事は余り大事に思っていなかった、ハリがなんというかはわからないが目が見えなくても思い出を作る事ができる。

キュルの巣についた、キュルは最初驚いていたがハリが静かに生気を取り戻しているのを見て喜んでいた、そこにはキースやタキも居て、とても嬉しそうで私はなんだか心に染みてきた。
私はハリをベットに寝かして起きるまで皆で待つ事にした。

暫く経った頃ハリは目を開けた、
「ハリ、おはよう」
「、、、おはよう!」
ハリが微笑みながら言いそれに対して私は涙が出そうになった。
「ハリ、久しぶりね!」
そうキュルが言うと
「ああ、久しぶり!」
そう再会をしている所で水を差すのは悪いと思ったが、
「ハリ、、リルはな、、、」
「知ってるよ、見えてたんだ、リルとまた話したかったけどリルが話しかけてくれている思い出はあるから悲しくないんだ」
そう笑顔で言ったハリに私は安心した。
「ハリ、戻ってくれて嬉しいで」
そうタキが言うと
「タキ、、!色々助けてくれてありがとう!」
そうハリが言うとタキは嬉しそうにハリの周りを走った。
今日は人生で1番幸せな日かもしれない、そう思い、軽やかな気持ちだった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
75話 [幸せなキモチ](ハリ視点)

丸い物を守りながら過ごしていると急に周りがパッと光り黒い世界にドンドン暖かい光がさして来たけど今度は丸い物も小さくならずにむしろ大きくなって行き、僕は何が起きているかわからずにいると黒の世界に完全に暖かい光が差し白い世界になったその瞬間僕は全てを思い出した。
僕が誰なのかも、どうしてここにいるのかも、

僕は記憶がある時からこの丸の番人みたいなものでずっと丸い物のバランスを保っていて、元々此処は日がさしていてポカポカ暖かくて僕は幸せなキモチで、映像もよく流れて流れるたびに暖かい気持ちになれる気がしていた。
でもある日あたりは急に真っ暗になって何も見えなくなり、
僕は丸とずっと一緒にいたけれど、映像が流れるたび丸は小さくなって行った、その映像はとてもみていられる物じゃなく、丸はその映像が流れるたびに硬く小さくなって行った、とても小さくなっていく丸を見て僕は止めないとと思いずっと悩んで悩んで悩み続けた結果、僕は逃げを取る事にし、僕は映像を壊す事にした、どう壊したかは覚えていない、映像を壊す事を決心した時には既に壊れていた、心は小さくなるのをやめ、あたりは真っ白に戻ったけど日が差すことはなくなりずっとずっと黒い粒が降るようになった、そして暫く何もない日が続く、暇でもなく悲しくも楽しくもない、そんな日々がずっと続き、始めは前の暖かい世界に戻そうとしたけど長い時が経つに連れて戻そうとは思わなくなりしだいに何もしなくなり、あの出来事が完璧に解決はしていなかったがそれに干渉して疲れたくなかった為無視をするようになった。

ある日色んな映像がまた流れるようになった、女の子と楽しそうに笑っているもの、男の人が怒鳴っているのが聞こえるもの、夫婦が懺悔しているもの、、、、女の子が助けを求めているもの、色んな映像が流れるようになった、それらの映像がふつふつと流れるようになった頃丸い物が糸から逃げていきそれを追いかけ続けいつしか僕は疲れきっており、僕が記憶を無くすと同時に世界がまた暗闇に包まれた。
記憶を無くしてから丸いものを守り続けてそして今また世界は暖かくなり丸い物も大きく芯のある柔らかさに変わり、そして地面は花で一杯になりとても綺麗で美しい世界になって、、映像が丸い物に映るようになりとても幸せな”音“が世界に響くようになり、、、、

今はとても“幸せなキモチ”だ。
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