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外伝『選良魂殺』
戊
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地頭恭輔に強姦された武田観月はそのまま気を失ってしまっていた。
叛逆者としても、本来の目的は彼女に軍の機密を吐かせることなので、それ以上の責苦を与えて本当に殺してしまう様な下手は打たなかったらしい。
目を覚ました彼女は、先程の倉庫に放置されていたのだと理解した。
扉には外から鍵が掛けられているが、拘束はされていない。
(これなら自由に動ける……。なんとか機を見て脱出しなければ……)
今もまだ痛みははっきりと残っているし、体力も全然恢復していない。
だが、このまま此処に居ては好き放題に弄ばれた挙げ句に殺されてしまうだろう。
不幸中の幸いにして、まだ機密は吐かされていない。
逆に、此処から生きて原隊に帰ることが出来れば、叛逆者の根城の場所という有益な情報を持ち帰ることが出来る。
(せめて……まだ誇りが残されているうちに……)
無理矢理犯されても、まだ戦う意志は潰えてはいなかった。
寧ろ、だからこそ一矢報いたいという気持ちが芽生えてすらいる。
時代後れな家の方針に逆らって戦うことを生業とする軍に入り、士官学校で首席を争うまでに勝ち上がった観月の根性は並では無いのだ。
しかし、外から鍵の掛けられた倉庫から独力で脱走する手段は無い。
敵の誰かが扉を開けた際に、隙を見て脱出しなければならない。
丁度、近付いてくる足音が三人分、外から聞こえてきた。
(昨日の三人か。扉を開けた瞬間、不意打ちで一人の喉を突く。怯んだ隙に逃げるんだ)
観月はそんな作戦を立て、扉の前で待ち構えた。
そして扉が開いた瞬間、作戦を決行する。
屈強な体格の男、その喉元に向けて貫手を放った。
「莫迦が」
しかし、男・地頭はあっさりと観月の貫手を受け止めた。
他の二人、金剛悟と火野初音ではなく、彼を選んでしまったのは最悪の選択だった。
腕を掴まれたことで脇腹がガラ空きになる。
地頭は観月の腹に痛恨の拳を減り込ませた。
「ゴッッハッッッ!!」
鈍い痛みが腹に突き刺さり、内臓を揺るがし、苦しみに変わって込み上げる。
瞬間、観月の脳裡に先刻の凄惨な凌辱の記憶が蘇った。
「下らん抵抗しやがって! もう一度解らせてやらなきゃならんようだな!」
地頭の拳が何度も観月の腹を打った。
その攻撃は物理だけで無く、精神的にも彼女を執拗に苛む。
「おごッ!! うげッ!!」
「おい金剛、通電回路を持って来い。気絶したら叩き起こして、何度も犯してやる」
「用意してあるさ」
地頭の脇に居た金剛が何やら回路を取り出した。
手に持てる小型の電源には二本の長い電線が繋がっており、その先端には針付きの鰐口が圧着されている。
それを見た地頭は下卑た笑みを浮かべ、観月の体を突き飛ばした。
「火野、俺が抑えておく。この女の服を脱がせて体に接続しろ」
「良いだろう」
金剛が観月を背後から羽交い締めにし、火野が観月の軍服を開けさせた。
「そっちを掴め」
「こうか?」
「それで良い。今度はもう一度根元から」
「ああ」
火野は金剛に指示を出し、抑える部位を変えながら観月を脱衣させる手伝いをさせる。
そんな二人の連携もあって、観月は簡単に素っ裸にされてしまった。
腹部には痛々しい痣が浮かび上がっている。
薄赤い鞭の痕と、青い拳の痕だ。
「あ……あ……」
観月は恐怖していた。
腹部への拳打で心的外傷が呼び起こされたのだ。
地頭が下半身を再び露出させたことで、その記憶は更に鮮明なものとなる。
そんな中、火野は観月の両乳首を鰐口の針で突き刺して挟み込み、電源と接続した。
「地頭、出来たぞ」
「おう。金剛、離れろ」
「ああ」
地頭は火野から電源を受け取ると、その邪悪な視線を観月へと向けた。
そして彼が電源を入れた瞬間、観月は両乳首から胸に激痛を覚えた。
「ひぎいいいいッッ!!」
「安心しろ、低電圧だ。感電死するような代物じゃない。だが、気付けには充分だ。あとは、解るな?」
電源が切られ、観月は苦痛から解放された。
だがその刺激は彼女の心に止めを刺すには充分だった。
今度は気絶しようが凌辱が継続される、しかも今の激痛さえ味わわされて――その恐怖の前に、観月は抵抗の意志を完全に失ってしまった。
「……なんだ? 臭えっ!」
観月の内腿に生暖かい液体が流れる。
彼女は恐怖の余り失禁していた。
地頭は怒りに顔を歪ませる。
「おいおい、ふざけるなよ! これから犯してやろうっていうのに、股ぐらを小便塗れにしてんじゃねえよ!」
再び通電。
「ぎゃあああああっっ!!」
「待て地頭、通電を止めろ」
火野の制止によって観月は責苦から一旦解放された。
「見たところ、今なら情報を吐かせられそうだ」
「ああ?」
「おいお嬢ちゃん、もう充分だろう? 意地を張るのはやめて楽になりな。そうしないと、いつまで経っても地獄は終わらないよ?」
今の観月には火野の囁きが救いの声に聞こえた。
確かに、最早望みは無いのかも知れない。
一度脱走に失敗してしまった以上、もう彼らも隙は見せないだろう。
ならば、機密を吐かなければ延々と嬲られ続けるのみだ。
「う……ぅ……」
しかし、彼女は言葉に詰まった。
希望は失われた、抵抗の意志も無い。
だがそれでも、全てを終わらせる踏ん切りだけが付かなかった。
とはいえ、そんな態度を許す彼らでもない。
「答えが聞こえないな、仕方無い。地頭、私がこいつの体を拭くよ。後は好きにしな」
「そう来なくっちゃ」
地頭の舌舐めずりに、観月は青褪めた。
「ま、待って! 待ってくれ!!」
「んん?」
「解りました!! 言いますから! 何でも言いますから、どうかもう酷いことはしないでください!! お願いします! どうか助けてください!!」
観月は必死で懇願した。
この瞬間、彼女の誇りは粉々に砕け散ってしまった。
「駄目だなぁ……」
「え?」
しかし、地頭は嗜虐的な笑みを浮かべて残酷に告げた。
「お前は火野が与えたチャンスを逃した。ただ吐けば許される段階は終わったんだよ」
「そんなっ……!」
「だがどうしてもって言うなら、態度次第じゃ許してやっても良いぞ」
地頭は電話端末を取り出して撮影部を観月へ向けた。
「今から俺の言うとおりにしたら考えてやる」
地頭は邪悪な笑みを浮かべ、明らかに更なる悪趣味な企みを観月へと向けていた。
叛逆者としても、本来の目的は彼女に軍の機密を吐かせることなので、それ以上の責苦を与えて本当に殺してしまう様な下手は打たなかったらしい。
目を覚ました彼女は、先程の倉庫に放置されていたのだと理解した。
扉には外から鍵が掛けられているが、拘束はされていない。
(これなら自由に動ける……。なんとか機を見て脱出しなければ……)
今もまだ痛みははっきりと残っているし、体力も全然恢復していない。
だが、このまま此処に居ては好き放題に弄ばれた挙げ句に殺されてしまうだろう。
不幸中の幸いにして、まだ機密は吐かされていない。
逆に、此処から生きて原隊に帰ることが出来れば、叛逆者の根城の場所という有益な情報を持ち帰ることが出来る。
(せめて……まだ誇りが残されているうちに……)
無理矢理犯されても、まだ戦う意志は潰えてはいなかった。
寧ろ、だからこそ一矢報いたいという気持ちが芽生えてすらいる。
時代後れな家の方針に逆らって戦うことを生業とする軍に入り、士官学校で首席を争うまでに勝ち上がった観月の根性は並では無いのだ。
しかし、外から鍵の掛けられた倉庫から独力で脱走する手段は無い。
敵の誰かが扉を開けた際に、隙を見て脱出しなければならない。
丁度、近付いてくる足音が三人分、外から聞こえてきた。
(昨日の三人か。扉を開けた瞬間、不意打ちで一人の喉を突く。怯んだ隙に逃げるんだ)
観月はそんな作戦を立て、扉の前で待ち構えた。
そして扉が開いた瞬間、作戦を決行する。
屈強な体格の男、その喉元に向けて貫手を放った。
「莫迦が」
しかし、男・地頭はあっさりと観月の貫手を受け止めた。
他の二人、金剛悟と火野初音ではなく、彼を選んでしまったのは最悪の選択だった。
腕を掴まれたことで脇腹がガラ空きになる。
地頭は観月の腹に痛恨の拳を減り込ませた。
「ゴッッハッッッ!!」
鈍い痛みが腹に突き刺さり、内臓を揺るがし、苦しみに変わって込み上げる。
瞬間、観月の脳裡に先刻の凄惨な凌辱の記憶が蘇った。
「下らん抵抗しやがって! もう一度解らせてやらなきゃならんようだな!」
地頭の拳が何度も観月の腹を打った。
その攻撃は物理だけで無く、精神的にも彼女を執拗に苛む。
「おごッ!! うげッ!!」
「おい金剛、通電回路を持って来い。気絶したら叩き起こして、何度も犯してやる」
「用意してあるさ」
地頭の脇に居た金剛が何やら回路を取り出した。
手に持てる小型の電源には二本の長い電線が繋がっており、その先端には針付きの鰐口が圧着されている。
それを見た地頭は下卑た笑みを浮かべ、観月の体を突き飛ばした。
「火野、俺が抑えておく。この女の服を脱がせて体に接続しろ」
「良いだろう」
金剛が観月を背後から羽交い締めにし、火野が観月の軍服を開けさせた。
「そっちを掴め」
「こうか?」
「それで良い。今度はもう一度根元から」
「ああ」
火野は金剛に指示を出し、抑える部位を変えながら観月を脱衣させる手伝いをさせる。
そんな二人の連携もあって、観月は簡単に素っ裸にされてしまった。
腹部には痛々しい痣が浮かび上がっている。
薄赤い鞭の痕と、青い拳の痕だ。
「あ……あ……」
観月は恐怖していた。
腹部への拳打で心的外傷が呼び起こされたのだ。
地頭が下半身を再び露出させたことで、その記憶は更に鮮明なものとなる。
そんな中、火野は観月の両乳首を鰐口の針で突き刺して挟み込み、電源と接続した。
「地頭、出来たぞ」
「おう。金剛、離れろ」
「ああ」
地頭は火野から電源を受け取ると、その邪悪な視線を観月へと向けた。
そして彼が電源を入れた瞬間、観月は両乳首から胸に激痛を覚えた。
「ひぎいいいいッッ!!」
「安心しろ、低電圧だ。感電死するような代物じゃない。だが、気付けには充分だ。あとは、解るな?」
電源が切られ、観月は苦痛から解放された。
だがその刺激は彼女の心に止めを刺すには充分だった。
今度は気絶しようが凌辱が継続される、しかも今の激痛さえ味わわされて――その恐怖の前に、観月は抵抗の意志を完全に失ってしまった。
「……なんだ? 臭えっ!」
観月の内腿に生暖かい液体が流れる。
彼女は恐怖の余り失禁していた。
地頭は怒りに顔を歪ませる。
「おいおい、ふざけるなよ! これから犯してやろうっていうのに、股ぐらを小便塗れにしてんじゃねえよ!」
再び通電。
「ぎゃあああああっっ!!」
「待て地頭、通電を止めろ」
火野の制止によって観月は責苦から一旦解放された。
「見たところ、今なら情報を吐かせられそうだ」
「ああ?」
「おいお嬢ちゃん、もう充分だろう? 意地を張るのはやめて楽になりな。そうしないと、いつまで経っても地獄は終わらないよ?」
今の観月には火野の囁きが救いの声に聞こえた。
確かに、最早望みは無いのかも知れない。
一度脱走に失敗してしまった以上、もう彼らも隙は見せないだろう。
ならば、機密を吐かなければ延々と嬲られ続けるのみだ。
「う……ぅ……」
しかし、彼女は言葉に詰まった。
希望は失われた、抵抗の意志も無い。
だがそれでも、全てを終わらせる踏ん切りだけが付かなかった。
とはいえ、そんな態度を許す彼らでもない。
「答えが聞こえないな、仕方無い。地頭、私がこいつの体を拭くよ。後は好きにしな」
「そう来なくっちゃ」
地頭の舌舐めずりに、観月は青褪めた。
「ま、待って! 待ってくれ!!」
「んん?」
「解りました!! 言いますから! 何でも言いますから、どうかもう酷いことはしないでください!! お願いします! どうか助けてください!!」
観月は必死で懇願した。
この瞬間、彼女の誇りは粉々に砕け散ってしまった。
「駄目だなぁ……」
「え?」
しかし、地頭は嗜虐的な笑みを浮かべて残酷に告げた。
「お前は火野が与えたチャンスを逃した。ただ吐けば許される段階は終わったんだよ」
「そんなっ……!」
「だがどうしてもって言うなら、態度次第じゃ許してやっても良いぞ」
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