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番外編SS
モルドレット大公の困惑
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モルドレット大公ジョアンの元へは、定期的にローザニア王妃から連絡があった。それは、茶会であったり晩餐会であったり、二人きりで(部屋に同室している侍女は別として)の面会だったりといろいろであるのだ。
今日も、王妃リティシアから彼のもとへと書簡が届く。明日、午後のお茶の時間に会いたいとそれには記されていた。
王妃からの呼び出しとなれば、応じないわけにはいかないだろう。同席者はいないということであれば、それなりに重要な用件なのだろうし。
国王に王妃の後見役を頼まれてからもう四五年になるか。当初、彼はリティシアとは対抗する勢力にいた。できることなら、国王であるレーナルトをその座から引きずりおろし、血縁関係にある王弟のウェルナーを国王に据えたいと考えていた。
その方が彼としては宮廷内に彼の影響力を及ぼせると考えていたのだが、それは実現には至らなかった。
ローザニア国内も一枚岩というわけではないのだが、ある事件がきっかけとなって彼はレーナルト派へと鞍替えせざるを得なくなったのだ。
それはそれでよかったのだろう。彼の長女は他国へと嫁ぎ、王妃となっている。北の小国ではあるが、ローザニア王妃の出身国であり、北の国境近辺を安定させるためにもローザニアにとっては無視できない影響力を持つ国だ。
おかげで現在のジョアンは、宰相のアーネストと同格程度の影響力を持つようになっている。
次女もそろそろ年頃で、嫁ぎ先をまじめに検討し始めなければいけないところだ。以前の王との約束では、後継者がいなければ次女を寵姫としてレーナルトの側にあげることになっていたのだけれど。あれから王妃は三人の息子を産み、現在四人目を妊娠中で、その話はなかったことになっている。
「待っていたのよ、さあどうぞ遠慮なく座って?」
嫁いできて六年近くになろうとしているが、あいかわらず王妃リティシアはほっそりとしていた。十代と言って通りそうなほど若々しく、先日国を訪れた某国の第三王子がうっかり見初めてしまったというのは宮廷内ではごく一部の人間だけが知っている笑い話だ。
もう五ヶ月になるらしいが、リティシアの腹部は目立つというほどではなかった。
「本日はお招きに預かりまして――」
礼をしようとするジョアンを、リティシアは手をふってソファに腰をおろさせる。
「お願いがあるの。聞いてくださる?」
宮廷人とは思えぬほどの率直さでリティシアは切り出した。これは彼女の最大の魅力であり、故に彼女に心酔している者も多い。同時にこれは欠点でもあるのだが、周囲を取り巻く優秀な人材が、その欠点を欠点とさせていなかった。
「どんなお願い事でしょう?」
ジョアンはゆったりとした動作を意識しながら王妃と相対した。
「その前に先日あなたにお願いされていた件なのだけれど」
王妃を通じて、ジョアンは国王に自分の要望を叶えさせることに成功していた。少なくとも、たいていの場合は。
「陛下ともお話したのだけれど、ミュール伯爵のご子息はまだ十歳でしょう? 宮廷にあげるにはまだ早すぎるというご意見だったわ」
血縁の者から、息子を宮中にあげたいので口ぞえして欲しいと言われ、王妃を通じて王に願い出ていたのだった。
「ごめんなさい……わたくしも正直なところ、まだ早いのではないかと思うの」
国王夫妻の意見が一致しているというのであれば、ジョアンとしてはできることはない。王妃を通じて思うがままに権力を発揮できるというわけではないのが実情だ――おおむね満足のいく成果を得ることはできているが。
「ねえ、ジョアン」
話題を変えるでもなくリティシアは続ける。
「ミュール伯爵のご子息って、勉学に優れているって本当?」
大公は、数多い親族の中から少年の顔を思い浮かべようとする。確かに優秀な少年だ。武芸の方は残念な腕前ではあるが、彼ほどの家柄ともなれば戦場で最前線に出る必要はない。親としては文官の道を歩ませたいらしく、今回の出仕話となったのだ。
一貴族の子息のことを王妃が知っているのには驚かされるが、彼女はご夫人方とのお茶会からとんでもない量の情報をすくい上げているらしい。
「もし……もしも、あなたがいいと言ってくれればだけど。その、ね? 三年後……十分優秀だと判断できるのなら……エルウィンの守役候補の一人にしてはどうかと思うの。だめかしら?」
国王レーナルトの長男、つまり皇太子エルウィンの守役ともなれば、将来の側近候補だ。今急いで宮中にあげるよりはるかに出世の道が開けることになる。
「もちろん、お約束はできないのよ? 少なくとも数十人は候補に上げてその中から選ぶことになるでしょうし……でも身近に勉学に秀でた人がいてくれたら、きっとエルウィンにいい影響を与えてくれるのではないかと思うの」
そうだ――ジョアンは苦笑する。この王妃はいつもこうなのだ。自分の持っていった要望に全力で応えようとし――無理ならば可能な限りの代替案を出してくる。今回のそれは、十分受け入れるのにたりた。
「それを伝えてやれば、ミュール伯爵も喜ぶでしょう。彼の息子には三年間、勉学に励むように申し伝えます。きっと励みになることでしょう」
「そうしてくださる? 優秀な人材はいつだって必要ですものね。あなたがそうしてくださるのなら安心だわ」
そう言うリティシアに悪びれた表情はいっさいない。「自分は優秀ではないから、優秀な人材が必要だ」というのは彼女の口癖のようなものであり、実際国内外からさまざまな人材を招いて身近に置いている。
驚くべきは彼女の観察眼の鋭さで、彼女が招いた人材は全員彼女に忠誠を誓っている。このような目をどこで身につけたのかと、長年宮中で権力闘争にあけくれてきたジョアンも舌を巻かざるをえないほど、彼女の人を見る目は確かだった。
――というのは、彼から見た王妃の観察眼であって、実際のところは腹心の四人の侍女たちが人物判定をくだしているのだが、そこまでは彼も知らない。
「それで、今日わざわざ来ていただいたお願いの件なのだけれど――」
リティシアは本題に入る。
「あなたには、もう一人お嬢さんがいたわよね」
「さようでございます」
「先日までエルディアのフェリックス殿下がいらしていたでしょう?」
ローザニア貴族の令嬢を妻に迎えたいと、王子自ら花嫁探しに訪れたのだ。彼が最初に選んだのはリティシアであったが――その後、見事別の貴族の令嬢を射止めることに成功したらしい。
「あの時、殿下に同行していた貴族の一人があなたのお嬢さんを見初めたらしいの」
ジョアンの娘は、まだ十五になっていない。だから、フェリックスを招いての園遊会には招待されていなかった。
彼らは数週間滞在していたから、その間にどこかで見初めたのだろう。
「それで、ぜひともってお話をいただいたのだけれど……あなたのところ、お嬢さん二人きりでしょう? だからわたしからお話はしてみるけど、難しいかもしれないってお返事したのね。二人とも外国に嫁いでしまったら寂しいでしょう?」
「そんなことがあったのですか」
「そうしたら、次男だからモルドレッド家に入ってもかまわない、ですって。あなたどう思う?」
婿に入ってもらえるのならば、国外の人間でもかまわない。ただし、相手の家柄と人柄によるが。
「娘を見初めてくださったのは、どのような方なのでしょう?」
「フェリックス王子の母方の従兄にあたられる方ですって。今年二十歳になられたばかりだとか……」
王妃がお茶を注いでくれるのをぼんやり眺めながら、大公は考える。エルディア王妃の血筋。時期国王とも親族である青年。そんな青年を婿として迎え入れるのは、悪い話ではない。エルディア側へも彼の勢力を伸ばすことができるかもしれないし。
問題は、相手がどのような人柄か、ということだ。あまり凡庸な男でも困る。帰ったらすぐに調査を開始することとしよう。
「わかりました。家に戻ってじっくり考えさせていただきます」
「あなたを信じているわ、ジョアン。いい返事を待っているわね」
曇りのない瞳でそう言われてしまえば、大公としては――全力で応えたいと思ってしまうのだ。なんということだ、どうやら彼も王妃に取り込まれてしまった一人らしい。
それでも、案外悪い気はしない。彼はそれなりに権力を行使できているのだし、持ちつ持たれつというところだ。まずは調査を急がせねば。
娘の婚礼に思いをはせながら、モルドレット大公ジョアンは王妃自らいれてくれたお茶を口へと運んだのだった。
今日も、王妃リティシアから彼のもとへと書簡が届く。明日、午後のお茶の時間に会いたいとそれには記されていた。
王妃からの呼び出しとなれば、応じないわけにはいかないだろう。同席者はいないということであれば、それなりに重要な用件なのだろうし。
国王に王妃の後見役を頼まれてからもう四五年になるか。当初、彼はリティシアとは対抗する勢力にいた。できることなら、国王であるレーナルトをその座から引きずりおろし、血縁関係にある王弟のウェルナーを国王に据えたいと考えていた。
その方が彼としては宮廷内に彼の影響力を及ぼせると考えていたのだが、それは実現には至らなかった。
ローザニア国内も一枚岩というわけではないのだが、ある事件がきっかけとなって彼はレーナルト派へと鞍替えせざるを得なくなったのだ。
それはそれでよかったのだろう。彼の長女は他国へと嫁ぎ、王妃となっている。北の小国ではあるが、ローザニア王妃の出身国であり、北の国境近辺を安定させるためにもローザニアにとっては無視できない影響力を持つ国だ。
おかげで現在のジョアンは、宰相のアーネストと同格程度の影響力を持つようになっている。
次女もそろそろ年頃で、嫁ぎ先をまじめに検討し始めなければいけないところだ。以前の王との約束では、後継者がいなければ次女を寵姫としてレーナルトの側にあげることになっていたのだけれど。あれから王妃は三人の息子を産み、現在四人目を妊娠中で、その話はなかったことになっている。
「待っていたのよ、さあどうぞ遠慮なく座って?」
嫁いできて六年近くになろうとしているが、あいかわらず王妃リティシアはほっそりとしていた。十代と言って通りそうなほど若々しく、先日国を訪れた某国の第三王子がうっかり見初めてしまったというのは宮廷内ではごく一部の人間だけが知っている笑い話だ。
もう五ヶ月になるらしいが、リティシアの腹部は目立つというほどではなかった。
「本日はお招きに預かりまして――」
礼をしようとするジョアンを、リティシアは手をふってソファに腰をおろさせる。
「お願いがあるの。聞いてくださる?」
宮廷人とは思えぬほどの率直さでリティシアは切り出した。これは彼女の最大の魅力であり、故に彼女に心酔している者も多い。同時にこれは欠点でもあるのだが、周囲を取り巻く優秀な人材が、その欠点を欠点とさせていなかった。
「どんなお願い事でしょう?」
ジョアンはゆったりとした動作を意識しながら王妃と相対した。
「その前に先日あなたにお願いされていた件なのだけれど」
王妃を通じて、ジョアンは国王に自分の要望を叶えさせることに成功していた。少なくとも、たいていの場合は。
「陛下ともお話したのだけれど、ミュール伯爵のご子息はまだ十歳でしょう? 宮廷にあげるにはまだ早すぎるというご意見だったわ」
血縁の者から、息子を宮中にあげたいので口ぞえして欲しいと言われ、王妃を通じて王に願い出ていたのだった。
「ごめんなさい……わたくしも正直なところ、まだ早いのではないかと思うの」
国王夫妻の意見が一致しているというのであれば、ジョアンとしてはできることはない。王妃を通じて思うがままに権力を発揮できるというわけではないのが実情だ――おおむね満足のいく成果を得ることはできているが。
「ねえ、ジョアン」
話題を変えるでもなくリティシアは続ける。
「ミュール伯爵のご子息って、勉学に優れているって本当?」
大公は、数多い親族の中から少年の顔を思い浮かべようとする。確かに優秀な少年だ。武芸の方は残念な腕前ではあるが、彼ほどの家柄ともなれば戦場で最前線に出る必要はない。親としては文官の道を歩ませたいらしく、今回の出仕話となったのだ。
一貴族の子息のことを王妃が知っているのには驚かされるが、彼女はご夫人方とのお茶会からとんでもない量の情報をすくい上げているらしい。
「もし……もしも、あなたがいいと言ってくれればだけど。その、ね? 三年後……十分優秀だと判断できるのなら……エルウィンの守役候補の一人にしてはどうかと思うの。だめかしら?」
国王レーナルトの長男、つまり皇太子エルウィンの守役ともなれば、将来の側近候補だ。今急いで宮中にあげるよりはるかに出世の道が開けることになる。
「もちろん、お約束はできないのよ? 少なくとも数十人は候補に上げてその中から選ぶことになるでしょうし……でも身近に勉学に秀でた人がいてくれたら、きっとエルウィンにいい影響を与えてくれるのではないかと思うの」
そうだ――ジョアンは苦笑する。この王妃はいつもこうなのだ。自分の持っていった要望に全力で応えようとし――無理ならば可能な限りの代替案を出してくる。今回のそれは、十分受け入れるのにたりた。
「それを伝えてやれば、ミュール伯爵も喜ぶでしょう。彼の息子には三年間、勉学に励むように申し伝えます。きっと励みになることでしょう」
「そうしてくださる? 優秀な人材はいつだって必要ですものね。あなたがそうしてくださるのなら安心だわ」
そう言うリティシアに悪びれた表情はいっさいない。「自分は優秀ではないから、優秀な人材が必要だ」というのは彼女の口癖のようなものであり、実際国内外からさまざまな人材を招いて身近に置いている。
驚くべきは彼女の観察眼の鋭さで、彼女が招いた人材は全員彼女に忠誠を誓っている。このような目をどこで身につけたのかと、長年宮中で権力闘争にあけくれてきたジョアンも舌を巻かざるをえないほど、彼女の人を見る目は確かだった。
――というのは、彼から見た王妃の観察眼であって、実際のところは腹心の四人の侍女たちが人物判定をくだしているのだが、そこまでは彼も知らない。
「それで、今日わざわざ来ていただいたお願いの件なのだけれど――」
リティシアは本題に入る。
「あなたには、もう一人お嬢さんがいたわよね」
「さようでございます」
「先日までエルディアのフェリックス殿下がいらしていたでしょう?」
ローザニア貴族の令嬢を妻に迎えたいと、王子自ら花嫁探しに訪れたのだ。彼が最初に選んだのはリティシアであったが――その後、見事別の貴族の令嬢を射止めることに成功したらしい。
「あの時、殿下に同行していた貴族の一人があなたのお嬢さんを見初めたらしいの」
ジョアンの娘は、まだ十五になっていない。だから、フェリックスを招いての園遊会には招待されていなかった。
彼らは数週間滞在していたから、その間にどこかで見初めたのだろう。
「それで、ぜひともってお話をいただいたのだけれど……あなたのところ、お嬢さん二人きりでしょう? だからわたしからお話はしてみるけど、難しいかもしれないってお返事したのね。二人とも外国に嫁いでしまったら寂しいでしょう?」
「そんなことがあったのですか」
「そうしたら、次男だからモルドレッド家に入ってもかまわない、ですって。あなたどう思う?」
婿に入ってもらえるのならば、国外の人間でもかまわない。ただし、相手の家柄と人柄によるが。
「娘を見初めてくださったのは、どのような方なのでしょう?」
「フェリックス王子の母方の従兄にあたられる方ですって。今年二十歳になられたばかりだとか……」
王妃がお茶を注いでくれるのをぼんやり眺めながら、大公は考える。エルディア王妃の血筋。時期国王とも親族である青年。そんな青年を婿として迎え入れるのは、悪い話ではない。エルディア側へも彼の勢力を伸ばすことができるかもしれないし。
問題は、相手がどのような人柄か、ということだ。あまり凡庸な男でも困る。帰ったらすぐに調査を開始することとしよう。
「わかりました。家に戻ってじっくり考えさせていただきます」
「あなたを信じているわ、ジョアン。いい返事を待っているわね」
曇りのない瞳でそう言われてしまえば、大公としては――全力で応えたいと思ってしまうのだ。なんということだ、どうやら彼も王妃に取り込まれてしまった一人らしい。
それでも、案外悪い気はしない。彼はそれなりに権力を行使できているのだし、持ちつ持たれつというところだ。まずは調査を急がせねば。
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