Heavens Gate

酸性元素

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魔人衝突編

いつかの未来にサヨウナラ②

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「はははははははは!弱え弱え……力がねえから何も出来ねえ。結局世の中素質なんだよ。認められるべきは強いモンだ。テメェらは結局…ここで払い落とされるべきクズって訳だ。」
グウェルガンドは剣を構える。
しかし、彼の前に1人の人間が立ちはだかった。
「あ?」
「……通さない。」
「おいおいよしてくれよお……仮にここでテメェが時間稼いでもよお……その先どうやって奴が助かる?とっくに詰んでんだよテメェらはよお!」
「かもしれない……だけど……足掻いた事が無駄になるなんて思いたく無い!」
「そうかよ…じゃあ死ね。」
「超常魔法……羅刹神衝アストロ.ブレイク!」
サリサの斧は無惨にも砕け散り、その直後に彼女の左腕が消し飛ぶ。
「隊…長…?」
龍の足は止まっていた。両腕を失い。その場に立ち尽くしているのは、いつも笑顔を絶やさなかった憧れの人。
「やめろ…やめろお!」
龍は叫ぶ。喉を壊さんばかりに叫んだ。


9年前、当時10歳。東洋の国、天仙に居た僕は1つの家族の少年だった。
だけれど家族は幸せでは無かった。父母共に反政府運動を行い、僕には一才目もくれなかった。いや、目はくれていたのだろうが、おおよそ愛情というものが無かったのだ。
毎日のように政府が如何に腐っているかを叩き込み、それに少しでも反論しようものなら怒号が飛ぶ。誕生日を祝われた事さえなかった。
何度も父親に褒められようとした。何とか誰からか認められたかった。だから何度もいい点を取ろうとした。
「父さん!僕クラスで1番だったよ!」
「そうか、良かったな。それより見てみろ。我々の活動が新聞に載ったぞ!」
新聞に記載されたデモ活動を父母は嬉しそうに僕に見せた。
『そんなこと』と片付けられた事が僕は何よりショックだった。それでも両親の前では、涙を必死に堪えた。
そしてアレが起こってしまった。その日父と母に半ば強制的に連れられ、デモに参加させられた。周りには何百人、何千人もの人々が集められていた。次第にデモは過激さを増していき、まだ幼さの残る僕から見ても、その光景は異常だった。
そして次の瞬間、銃声があたりを埋め尽くした。悲鳴が鼓膜を振動させる。思わず僕はその場にしゃがみ込んだ。そして悲鳴が止んだ後、僕はゆっくり瞼を開けた。
そこにあったのは、父と母の姿をした血を流すマネキンだった。有機物と化した人形は鉄の異臭を漂わせ、生温かい肌を僕に押し当てた。それが死体だと気づいたのは、もう間も無くの事だった。叫ぶことすらしなかった。ああ、死んじゃった。と、落胆するばかりだった。
そしてちょっと後に沢山吐いた。家族間での最後の食事を、地面に全部ぶちまけた。
しばらくして、僕は親戚の家に預けられた。しかし、過激なデモ活動を行っていた父と母は、親戚にとっては目の上のたんこぶだったようで、僕は軽蔑の目で見られる一方だった。それでも何度も認められようと、頑張って勉強した。それでも褒められたのは親戚の息子だけ。どこまで行っても孤立する一方だった。むしろ息子よりいい点をとった僕は、より一層煙たがられることになってしまった。
息子の方ははいつしか僕を虐めるようになって、毎日彼の友人に殴られた。高いところから突き飛ばされて大怪我を負っても、やっぱり叔父も叔母も息子を咎めなかった。
魔導士になったのは、やっぱり必死の行動の一環だった。自分が認められるために、少しでもある才能に縋り付いた。
だけど、僕は結局国内で働く事はできなかった。海外に派遣されると言えば、普通は実績を買われた人材が多い。しかし魔導士に限ってはそれは一握りで、その半分以上は人手不足を解消するための補充でしか無い。そうして僕は、魔族大国と称されるセリアムに送り込まれた。
親戚からは金が送られただけだった。これをやるから2度と寄りつくな、と言っているようにも思えて、途端に悲しくなった。
そんな時、僕はあの人に出会ったんだ。
配属される部隊も決まらない中、僕を拾ってくれたあの人を。
「今日からよろしくね!」
見たところ女性だった。その明るい表情に思わず顔を顰める。
どうせ死ぬからどうでも良いや、と正直思っていた。
だけれど彼女は僕に毎日話しかけてきた。逃げ出した日もあった。だけどそれでも変わらなかった。
「ねー…何で逃げるの?」
「……正直貴方が嫌いです。僕話すの嫌いなんですよ。なのに何度言っても毎日毎日…ウンザリするんですよ!」
嘘だ。ホントは嬉しかった。だけど期待されたら、また幻滅されて終わる。
「……どうして?」
彼女は目を逸さなかった。真剣な表情で僕を見つめてきた。
「……ごめんなさい、嘘です。」
力なく答える。僕は嘘すらまともにつけない。
「……ちょっと付き合ってよ。」
そう言うと、サリサさんは僕を屋上に連れて行った。
「……ああ、ごめん。タバコだめ?」
「あ、いえ。」
サリサさんはそう、とだけ答えると、タバコに点火し、口に咥える。
「知ってる?この国の事情。」
「ああ…まあ多少は。魔族の問題ばかり言われがちですけどその他にも…」
「うん、そうだね。国土が狭まったせいで人口密度が膨れ上がって、物価が高騰しまくって、貧困層は家賃が少ない危険区域周辺に行くしか無い。その家賃すら払えないホームレスはそこの隅で暮らすか、街の狭い通路で眠るしか無い。
この国は他の国に比べてその影響が大きいから、失業率も馬鹿にならない。ここが経済力一位でいられるのもあと10年と持たないかもね。」
「………」
「それに、魔族は外からだけじゃなくて自然発生もする。魔族の魔力の濃いところにね。………だから危険区域の人間は魔族の脅威とも戦わなきゃいけない。」
「そうですね…」
「だけど都市部の皆んなは魔族に襲われることばっかり。危険区域の問題とか、その他とか、全然見ようとしない。それなのに大局を見たつもりになってる。……その癖吐くのは文句ばかりだよ。……でも君は違くて安心した。君の経歴、見たんだ。ご両親とか色々……」
「どうやって?」
「顔見て分かったんだ。……君も今の世間に疑問を持ってる。だから気になって個人的に、ね。」
「っ……!何なんですかそれ!」
急に恥ずかしくなり、後づさる。自分でも顔が赤くなっているのが分かった。
「ご両親はご両親で間違ってないと思う。政府への不満はあると思う。……だけどその前に、正義に狩られるその前に、もっと見るべき所があったんじゃ無いかな。目の前のものを見れない時点で、それは正しいとはアタシは思えないよ。」
「……」
「周りの部隊は厳格過ぎる。見えてないものがきっとある。……だからアタシはさ、一人一人にもっと向き合える部隊にしたいんだ。」
「…それはつまり、大衆より個人が大事だと?」
「そうは言ってないよ。でも多分、世界か身内かを取られたら後者を選ぶと思う。」
彼女はタバコを消すと、僕の方を向く。
「とにかく!アタシが今から言う事をよく聞いて。……今までよく、頑張ったね。」
優しい笑顔で彼女は言った。途端、涙が溢れていた。ずっとどこかで望んでいたんだ、この言葉を。
一ヶ月経って、二ヶ月経って、いつしか彼女に憧れるようになっていた。彼女の目標が僕の目標になっていた。
だがある日、任務から帰ってきたサリサさんは、どこか元気がなかった。話しかけても力なく答えるだけ。その理由を知りたかった。
「……あの人にも色々事情があんだよ。」
エドワードさんはそうとだけ答えた。だがやはり気になってしまった。
「何か用?」
しまった、後をつけていたのがバレてしまった。
「えっと……今日元気がなかったから……何でかなって…」
「だからってついてくるかなあ……ちょっと付き合って。」
サリサさんの後についていくと、一軒の家に到着した。どうやら彼女の家らしい。
彼女の家は殺風景だった。殆ど帰らないとは言え、彼女のイメージとはかけ離れたその風景に、僕は困惑する一方だった。
「でさー……そいつがさあ…」
ワインを3本飲んだ辺りから本格的に彼女は酔い始めた。
彼女の飲みの誘いはできるだけ断るように、と周りから釘を刺されていた理由をなんとなく察することができた。
「ねえ……龍くん、アタシってさ、どう見えてる?」
「え?とても優しい方だと…」
「そうじゃなくて!……男か女か。」
「え…?」
彼女は話し始めた。生まれた時から少女の服が好きだった事。自分の家が厳しく、世間体を気にした父親に強制的に男として育てられた事。家を飛び出し、この国に来た事。
何と言ったら良いのかわからなかった。どう返せば彼女を満足させられるのか、思い浮かぶはずもなかった。
「今日さ……危険区域の家族、助けられなかったんだ。来た頃には死んでた。結局子供の方は死んじゃって、その母親の方に殴られちゃって…」
「そんな!そんなのどうしようも…」
「そうかもしれないけど……やっぱりやるせないよ。今の社会が彼らを縛らなかったら、アタシがもっと頑張ってたら、きっと……」
「きっととかタラレバとか、そう言うの浮かべた時点でそれは不可能って事ですよ。不可能だったから逃げ口を探すんです。だから…」
「不可能でもやらなきゃいけない。叶わなくたって誰かがやらなきゃ、きっと世間体に飲まれてしまう。ミイラ取りは好きでミイラになんかならない。……アタシが無自覚にそうなるのが1番怖いよ。」
彼女の信念を僕は否定できなかった。彼女に同意した上でここにいるのだから。
「でも元気出たよ、ありがとう。……いつかさ、また辛いとき、一緒に付き合ってくれる?」
「…はい!何度だって付き合います!」
その後、彼女が飲みに誘う日はなかった。酔った時の話だから覚えてないのかもしれない。そう思っていた。だけど、だけどーーー
両腕を失った彼女は、僕の方を向く。そしていつもと変わらぬ笑顔でこう言った。
「ごめんね、飲みに行けないや。」
次の瞬間、彼女の首は吹き飛ばされた。
「あ…あ…うああああああ!」
逃げる足を止めた。彼女を前にして、僕は逃げ出そうとした。彼女から逃げようとしたんだ。それが1番悲しかった。だけれど謝る相手はいない。謝る相手は生首だった。


「クソ……!接続が途切れた!なんで……」
セシルは自身の膝に拳を押し付ける。
「ここ一帯の魔力が遮断されてる…これまでの広範囲……どれほどの魔力が…」
アンは途中で言葉を止めた。
「ねえ…アレ……」
アンは遠方を指差す。その瞬間、全ての感知器が悲鳴を上げ始める。
「なんだ?!なんなんだこの魔力反応!」
「これは……これはさっきの魔族の群れだ!1つじゃ無い…………10、いや、18…………25だ。25箇所にアレが…」
魔族の群れが辺りを埋め尽くしていく。コップからこぼれた水が広がっていくように、破壊と想像を繰り返して辺りを包み込んでいく。
「あ……ああ…誰か!誰か!ああああ!」
部隊の車が次々飲み込まれ、悲鳴は消えていく。血液すらもはや最早残らない。魔族の津波に溺れていく。
「こちら第三支援部隊4は…」
「第二射撃…」
「白兵第五…」
連絡を知らせる間もなく、次々連絡が途切れる。
「何だ……?!こりゃ動かねえと…」
シャーロットは魔能力を展開する。が、その瞬間、シャーロットの周りを結界が包み込んだ。
「…?!何だこれは!」
シャーロットは結界を砕く。しかし、脱出する間もなく、それは瞬時に再生した。
「おい!アンナ!どうなってる!」
『分からねえ、突然結界が周りを…』
「お前も……?!」
シャーロットは表情をこわばらせる。
「何なんだこの結界は。…ブラウニー。」
『ダメだよおコレ……精霊がいくら集まっても無理だ。』
「家の精霊の君でも…どうなってるんだ!」
ゾルダは歯を食いしばった。
「はははは!ようやく準備は整った!それでは諸君、侵略開始だ!」
はるか上空
魔族、メルディベール.マッドマキアは高らかに宣言をした。

「確認できる限りでは壊滅が確認されているのは支援第二、第六、第八…」
「メリッサさん、これは…」
「うむ…」
司令室に1人の男が入り込んだ。男はポケットから一つのものを取り出す。
「あばよ、クソ人間ども。」
司令室は巨大な爆発と共に消し飛んだ。
「はははは!ザマーねーぜ!」
魔族の男
トラヴィス.ツヴァイデッドは満足げに笑った。
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