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黄昏に輝く君の涙痕
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私は夕凪七香(ゆうなぎななか)
去年の七夕の日……長年の願い事である『幼馴染の十六夜叶奈(いざよいかな)に死ぬまでに一度でいいから会わせてください』が叶って私は死んだ。
今の私は行きたい場所に行けるのが救いかな?
だってどこでも行きたい場所行けるから叶奈の笑顔も見ることができる。
その事は本当に幸せ……ではあるんだけど
「ねえ琴音(ことね)さん……もっと昔の七香のことを教えてよ」
叶奈が笑顔なのは嬉しいけど、やっぱり『本当はあの笑顔は私に向けられていたはずなのに』なんて愚かな考えが頭をよぎってしまう。
叶奈にはこの世にいない私以外を選んででも幸せになってほしい
本当は私を選んでほしい、他の人にその笑顔を向けないでほしい……分かってるこれは私の我儘で叶奈のためにはならない、だって私はもう生きていないのだから。
神さませめて今日……この日だけは願ってもいいですか? 叶奈に再会して笑い合いたいと。
そのためなら私をどうなったって構いません……お願いします
「はぁ、今日だけ特別ですからね。七夕に感謝してくださいよ」
私はその言葉が聞こえた後驚きすぎて声が出なかった。
理由は……身体が戻ったからだ。
しかも高校の時の姿に。
あの頃は人生で一番叶奈に会いたいと願っていた時期であり、私が一番心が病んでいた時期でもある。
理由はというと叶奈に会いたいのに会えないっていうのと、気持ちを伝えられなかった後悔からだね。
ちょっと本当に身体があるかどうか確かめる為ほっぺたつねってみよう
プニッ
「うん触れるってことは身体はあるってことだ」
私は身体の有無を確認した後叶奈と琴音に話しかけようと追いかけたが、話しかける勇気がなく側から見たら私がストーカーにしか見えないような状況になっていた。
チラッ、チラッ
どうしよう話しかけるタイミングが分からない
「あのね、叶奈ちゃん……さっきから言おうか迷ってたんだけど、誰かにつけられてるよ私たち(ちょっと七香に似てるなあの子)
「…………え!? 気づかなかった」
「ダメ、気になってもキョロキョロしたら私たちが気づいたことが相手にバレる。……あっ叶奈の顔に何かついてるよ、ほらこれで確認して」
「どこどこ……!?」
「見えた?」
「うん…………(あの姿七香だよね。でも七香はもう……死んだんだ、ここにいるわけがない。でも確認だけなら)」
私が叶奈と琴音に話しかけられずウジウジしていると、叶奈の歌が聞こえ始めた。
私の身体は叶奈の歌に共鳴するように動き始めた。
「会いたかったよ叶奈!!」
私は叶奈に抱きついた
「………な、七香……どうして……あの時、死んだ……はず……痛い、痛い」
「神さまが今日が七夕だからって私のお願いを叶えてくれたんだ。この身体を使えるのは今日だけみたいだけどね」
「七香……久しぶり、私はお暇するわね。本当はもっと話したいけどね(本当私だってもっと話したい、だけど七香は叶奈ちゃんのことが好き……だから……せめてこの一日だけでも幸せになって七香)」
琴音は寂しそうな背中見ていてつい
「琴音……明日からだって琴音のことちゃんと見てるからね、またね~!!」と叫んでしまった。
すると琴音は私の元へ走り抱きついてきた
「もう、七香……私だってもっと七香と一緒に遊びたいし話したいもっと…………もう離れたくない、居なくならないでよ七香!!(せっかく七香が好きな人と一緒にいられる時間を私が奪ってるのは分かってる……ごめん、本当ごめん)ごめんね七香、叶奈ちゃんとの時間奪っちゃって、もう行くから楽しんで」
「奪うだなんて言わないでよ琴音、私には琴音との時間だって大切だから……そんなに泣かないで、きっとまた会えるから今日は三人で遊ぼうよ……私だって離れたくない」
「ダメだよ、七香は叶奈ちゃんと居ないと。今日だけなんでしょ……またね七香」
琴音は泣きながら走って行った。
「ねえ叶奈このあと一緒に買い物に行ってほしいんだけどいい?」
「私が断れるわけないでしょ、今日を過ぎれば次いつ会えるか分からないんだから……分かるでしょ七香だって」
「当たり前じゃん……私だってずっとこの身体でいたいよ」
私は泣くのを我慢し叶奈とショッピングモールに買い物に行った。
まるで夢を見ているかのような楽しい時間で、買い物が終わったころには日が沈み始め辺りは夕日に染まっていた。
「どうして楽しい時間ってこんなにあっという間に終わっちゃうのかな」
買い物を終わらせてバスで荷物を叶奈の家に置いた。
その後私と叶奈は近くを少し歩くことにした。
「今日は楽しかったよ叶奈……また、こんなふうに……過ごせるかな、過ごせたらいいな……明日になったら、私霊体に戻っちゃうから……ねえ写真撮ろうよ……叶奈?」
私が叶奈の顔を見ると夕焼けに照らされ輝いていた。
「……ごめ……ん、また会えなくなるって思ったら、止まらなくて……写真でしょ、それじゃあ撮るよ」
叶奈は泣きながらスマホを構えた
「はい、ピース」
カシャカシャ……カシャ
「この写真一生大切にするねありがと七香……それで何時まで居られるの?」
「分からないけど、今日って言われてたから……叶奈と一緒に寝てもいい? お泊まりってしたことなかったから……一度でいいからしてみたいんだ」
「そっか、それじゃあ早く私の家に帰って晩御飯食べよ!! それからお風呂も一緒に入って……漫画読んだり……話したり…………今日だけじゃ足りない、もっと一緒にいたいよ七香」
すると空から声が聞こえてきた
『あぁもう仕方ないな、明日までだからね!! 叶奈ちゃん、だっけ私に感謝してよね本当!!』
多分私にだけだと思うけどと思っていたら叶奈が泣きながら『ありがとうございます神さま』と言っていたので、叶奈にも聞こえたことが分かった。
私と叶奈はこの二日で思う存分やりたいことをやれた。
「来年も会えたらいいね七香」
「そうだね叶奈」
私は忘れないだろう。
愛した人と過ごせたこと奇跡とそしてこの思い出を。
おしまい
去年の七夕の日……長年の願い事である『幼馴染の十六夜叶奈(いざよいかな)に死ぬまでに一度でいいから会わせてください』が叶って私は死んだ。
今の私は行きたい場所に行けるのが救いかな?
だってどこでも行きたい場所行けるから叶奈の笑顔も見ることができる。
その事は本当に幸せ……ではあるんだけど
「ねえ琴音(ことね)さん……もっと昔の七香のことを教えてよ」
叶奈が笑顔なのは嬉しいけど、やっぱり『本当はあの笑顔は私に向けられていたはずなのに』なんて愚かな考えが頭をよぎってしまう。
叶奈にはこの世にいない私以外を選んででも幸せになってほしい
本当は私を選んでほしい、他の人にその笑顔を向けないでほしい……分かってるこれは私の我儘で叶奈のためにはならない、だって私はもう生きていないのだから。
神さませめて今日……この日だけは願ってもいいですか? 叶奈に再会して笑い合いたいと。
そのためなら私をどうなったって構いません……お願いします
「はぁ、今日だけ特別ですからね。七夕に感謝してくださいよ」
私はその言葉が聞こえた後驚きすぎて声が出なかった。
理由は……身体が戻ったからだ。
しかも高校の時の姿に。
あの頃は人生で一番叶奈に会いたいと願っていた時期であり、私が一番心が病んでいた時期でもある。
理由はというと叶奈に会いたいのに会えないっていうのと、気持ちを伝えられなかった後悔からだね。
ちょっと本当に身体があるかどうか確かめる為ほっぺたつねってみよう
プニッ
「うん触れるってことは身体はあるってことだ」
私は身体の有無を確認した後叶奈と琴音に話しかけようと追いかけたが、話しかける勇気がなく側から見たら私がストーカーにしか見えないような状況になっていた。
チラッ、チラッ
どうしよう話しかけるタイミングが分からない
「あのね、叶奈ちゃん……さっきから言おうか迷ってたんだけど、誰かにつけられてるよ私たち(ちょっと七香に似てるなあの子)
「…………え!? 気づかなかった」
「ダメ、気になってもキョロキョロしたら私たちが気づいたことが相手にバレる。……あっ叶奈の顔に何かついてるよ、ほらこれで確認して」
「どこどこ……!?」
「見えた?」
「うん…………(あの姿七香だよね。でも七香はもう……死んだんだ、ここにいるわけがない。でも確認だけなら)」
私が叶奈と琴音に話しかけられずウジウジしていると、叶奈の歌が聞こえ始めた。
私の身体は叶奈の歌に共鳴するように動き始めた。
「会いたかったよ叶奈!!」
私は叶奈に抱きついた
「………な、七香……どうして……あの時、死んだ……はず……痛い、痛い」
「神さまが今日が七夕だからって私のお願いを叶えてくれたんだ。この身体を使えるのは今日だけみたいだけどね」
「七香……久しぶり、私はお暇するわね。本当はもっと話したいけどね(本当私だってもっと話したい、だけど七香は叶奈ちゃんのことが好き……だから……せめてこの一日だけでも幸せになって七香)」
琴音は寂しそうな背中見ていてつい
「琴音……明日からだって琴音のことちゃんと見てるからね、またね~!!」と叫んでしまった。
すると琴音は私の元へ走り抱きついてきた
「もう、七香……私だってもっと七香と一緒に遊びたいし話したいもっと…………もう離れたくない、居なくならないでよ七香!!(せっかく七香が好きな人と一緒にいられる時間を私が奪ってるのは分かってる……ごめん、本当ごめん)ごめんね七香、叶奈ちゃんとの時間奪っちゃって、もう行くから楽しんで」
「奪うだなんて言わないでよ琴音、私には琴音との時間だって大切だから……そんなに泣かないで、きっとまた会えるから今日は三人で遊ぼうよ……私だって離れたくない」
「ダメだよ、七香は叶奈ちゃんと居ないと。今日だけなんでしょ……またね七香」
琴音は泣きながら走って行った。
「ねえ叶奈このあと一緒に買い物に行ってほしいんだけどいい?」
「私が断れるわけないでしょ、今日を過ぎれば次いつ会えるか分からないんだから……分かるでしょ七香だって」
「当たり前じゃん……私だってずっとこの身体でいたいよ」
私は泣くのを我慢し叶奈とショッピングモールに買い物に行った。
まるで夢を見ているかのような楽しい時間で、買い物が終わったころには日が沈み始め辺りは夕日に染まっていた。
「どうして楽しい時間ってこんなにあっという間に終わっちゃうのかな」
買い物を終わらせてバスで荷物を叶奈の家に置いた。
その後私と叶奈は近くを少し歩くことにした。
「今日は楽しかったよ叶奈……また、こんなふうに……過ごせるかな、過ごせたらいいな……明日になったら、私霊体に戻っちゃうから……ねえ写真撮ろうよ……叶奈?」
私が叶奈の顔を見ると夕焼けに照らされ輝いていた。
「……ごめ……ん、また会えなくなるって思ったら、止まらなくて……写真でしょ、それじゃあ撮るよ」
叶奈は泣きながらスマホを構えた
「はい、ピース」
カシャカシャ……カシャ
「この写真一生大切にするねありがと七香……それで何時まで居られるの?」
「分からないけど、今日って言われてたから……叶奈と一緒に寝てもいい? お泊まりってしたことなかったから……一度でいいからしてみたいんだ」
「そっか、それじゃあ早く私の家に帰って晩御飯食べよ!! それからお風呂も一緒に入って……漫画読んだり……話したり…………今日だけじゃ足りない、もっと一緒にいたいよ七香」
すると空から声が聞こえてきた
『あぁもう仕方ないな、明日までだからね!! 叶奈ちゃん、だっけ私に感謝してよね本当!!』
多分私にだけだと思うけどと思っていたら叶奈が泣きながら『ありがとうございます神さま』と言っていたので、叶奈にも聞こえたことが分かった。
私と叶奈はこの二日で思う存分やりたいことをやれた。
「来年も会えたらいいね七香」
「そうだね叶奈」
私は忘れないだろう。
愛した人と過ごせたこと奇跡とそしてこの思い出を。
おしまい
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