私の王子様はどっち?

NAMI

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私の王子様はどっち?

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ある日突然2人から告られた


私 新川奈々美
それは休み時間の時だった
「新川奈々美 好きだ俺と付き合え」
「君のことが好きになった 付き合ってくれないか?」
「えっ?ええーーー?!」



私は突然のことで逃げ出してしまった

次の休み時間 私に告ってきた2人がきた
「おい なんで逃げた」
「えっーと いや、だって急にあんなこと言われても…」
「そうか 急すぎたのか ごめんね」
「あっいえ…」
「よしじゃどっちと付き合いたいのか1週間俺たちと付き合え」
「えっ?」
「そうだな まずは名前だな俺は北川比呂だ よろしくな」
「俺は藤沢太輔 よろしくね」
「あっ…はい新川奈々美です よろしくです」
こうして私達3人の1週間が始まった


翌日 1日目

あれは夢なんだと思った
だが、学校についたとき夢じゃないと発覚した
「おはよ 奈々美!」
「奈々美ちゃん おはよ」

「おはよ…ございます」
「同じ学年なんだから敬語はなしな」
「…うん」

学校では私は人気の的になっていた
何故なら私に告ってきた2人はこの学校の王子だったからだ

休み時間に北川くんがきた
「奈々美! 放課後俺の部活してるとこ見に来てくれないか?」

「あ…うん でも藤沢くんは?」
「それは大丈夫だ 明日が藤沢の番だから」
「??」

放課後
北川くんの部活はサッカー部だった
サッカーをしている北川くんを見ていた私
だけども見ていたのは私だけではなかった
『キャーーー!!北川先輩カッコいい!』
後輩の女子のギャラリーでいっぱいだった


「北川先輩 はいタオル」
「ああ ありがとう」
ズキッ
胸が痛くなった
「…サッカー上手なんだ!」

北川くんがこっちにきた
「どうだった?」
「うん かっこよかったよ」
「そうか じゃ着替えてくるから待っててくれ 家まで送ってくから」

「う、うん」

戻ってきた北川くん
「お待たせ 帰るか」
「うん」
「暗いから転ばないように手握るからな」
「…うん」
手を握ったまま私たちは歩いた
ドキドキが止まらなかった



2日目の放課後

私は藤沢くんのとこにきた
バイオリンを弾いていてそれを聴いてた私
懐かしい気持ちになった

「バイオリン上手ですね」
「ありがとう ただの趣味だけどね」
「趣味にするのもったないな~」
「俺さ来週の土曜にコンサートがあるんだ」

 「すごいよー!」
「それでもし俺を選んでくれるならコンサートに来てくれないか?奈々美ちゃんに見てもらいたいんだ」
「う、うん わかった」
「いい返事待ってる」
藤沢くんのその笑顔はとても優しかった
今日の帰りも送ってもらった

「どっちと付き合うとか分かんないよ~」


3日目

「あのさ奈々美」
「うん?」
「その~来週の土曜に俺試合があって奈々美に見に来てほしい」

えっ…それって…
「…藤沢くんのコンサートと被って…」
「そ、そうなのか藤沢を選ぶならそっちに行って でも可能なら俺を選んでほしい…」

子犬のような目で見ないで…
「…うん」
「それでさ明後日の土曜…デートしないか?」
「えっ?デ、デート…」
「うん 俺を知ってもらうために藤沢と2人で決めて土曜が俺 日曜があいつとデートってことになった あっ急だよな悪りぃ」
「ううんデートするよ 北川くんたちを知ってく為に」
「そ、そうか よかった じゃ待ち合わせは駅でいいよな?」
「うん!」
こうして私は2人と土日デートすることになった

4日目

「奈々美ちゃん 北川から聞いた?」
「うん 聞いたよ 日曜に藤沢くんとデートだよね」
「うん 俺すごく嬉しいよ それで待ち合わせカフェ前でいい?」
「うん!」

5日目 土曜日

「北川くん お待たせ」
「…あのさその~名前で呼んでくれない?‘比呂って’」
「わかった ひろ…くん?」
「おう!」
その笑顔は子供みたいに無邪気で可愛かった
そして私と比呂くんは駅で‘トロピカルランド’ってとこに行った
「私ここはじめてー」
「そうなのか じゃ今日は思いっきり楽しもうな」
「うん!!」

いっぱい遊んだ私たち
「最後にあれ乗るか」
それは観覧車だった
「うん!」

「楽しかったね」
「よかった 楽しんでもらえて」
「今日はありがとうね」
「…///…」
「比呂くん? どうしたの 顔真っ赤だけど」
「あっうん…奈々美が笑ってくれたから」
「えっ…?」
「俺さお前の笑った顔見て一目惚れだったんだ」
「そうだったの?」
「ああ でもクラスも違うからさ どう話しかければいいか分からなかった気づいたら告ってて 奈々美を困らせたいわけじゃなかった ただ俺のそばで笑ってて欲しかった」
「告られたときはびっくりしたけどでも嬉しかったよ」
「…よかった」

観覧車もおわり
「今日は本当楽しかったよ」 
「ああ 帰るか?」
「うん」
‘ほら’って言ってきた比呂くんは手を差し伸べた
「手…また繋ごう?」
「うん!」
私たちは手を繋いで帰って行った

6日目 日曜日

「お待たせ 藤沢くん」
「奈々美ちゃん 今日の服かわいいね」
「ありがとう」
「まだ時間あるからお茶のんでから行く?」
「うん それでいいよ」
私たちはお茶しながら話あった

「そろそろ時間かな 行くか」
「うん!」
「このコンサートチケット今日の為に取ったんだ」
「ありがとう」

コンサートが終わり
「素敵な演奏だったね」
「…勝てる気しないな…」
「そんなことないよ 藤沢くんのほうがずっとずっーと上手だよ」
「ありがとう なんか奈々美ちゃんに言われるとやる気出るよ」
「自信をもって きっと大丈夫だもの」
「その言葉二度目だ」
「えっ?」
「うん一年前ね 行き詰まった時に‘自信をもって きっと大丈夫’って言ってくれた人がいて 誰だったのか調べてそれが奈々美ちゃんだって分かったんだ」
「一年前…そうか音楽室の?!」
「あの言葉があったから次の日のコンサートも大丈夫だったんだ ありがとう」

「お礼言うのはこっちだよ 藤沢くんの演奏が私に勇気をくれたんだよ」
「俺が?」
「うん 悩んでた時 あの演奏を聴くと心が穏やかになって悩み事もなくなってたの」
だからあの時 懐かしいって思ったんだ
「そうだったのか もし俺を選んでくれたならコンサートでもう一度あの言葉を言ってくれないか?」
「…うん 分かった」

その夜 私は悩んでいた
そして決めた

翌日 
運命の7日目
私は2人を屋上に呼び出した

「どうした 奈々美?」
「奈々美ちゃん?」
「告白の返事…」

ゴクッ
あたりはとても静かだった

「ごめんなさい 私…2人とは付き合えない」
『えっ…?』
そのまま走り去った
『待って…』


ドンッと誰かにぶつかってしまった
「アニキになにぶつかってんだ」
ヤクザだった
「ごめんなさ…」
怖かった
「謝るだけじゃダメだな」
「なかなかいい女じゃないか」
「連れて帰るか」
「えっ…いや…」
誰か…たすけて ひろ…
『その汚い手をを離せ』
「…比呂くん藤沢くん…」
2人はヤクザたちをやっつけた

「奈々美!大丈夫か?」
「奈々美ちゃん!もう大丈夫だよ」
私は咄嗟に比呂くんの胸へと走って行った

「う…うわ~~ん こわかった…」
「よしよし大丈夫だ もう大丈夫だ」


「…ふっ 奈々美ちゃんの気持ちは分かったよ 邪魔ものは退散しなきゃね」
「藤沢くん…自信をもって きっと大丈夫だよ」
「……」
藤沢くんは振り返ることなく行ってしまった


「…比呂くん好き…」
そして私は改めて比呂くんに気持ちを伝えた
「奈々美… 俺も好きだ」

  チュッ



「土曜の試合絶対勝つからな 見ててくれ」
「うん 応援してる」



ーーーおわりーーー









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