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開戦
1.メガロポリス昇格
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その瞬間、パソコンの画面が、まばゆい光を放ち、リョウは目をつむらざるを得なかった。再び目を開けた時、「シティ・ジャニス」は「メガロポリス」になっていた。画面には新しいソフトをダウンロードしたときのような警告文が別ウインドウで表示されていた。
<おめでとうございます。あなたの街は「メガロポリス」に昇格しました。幾多の困難を乗り越え、「メガロポリス」を実現したあなたの知力、勇気に敬意を表します。
「メガロポリス」はこれまでの「シティ」とは違うルールで運営されています。
あなたの街は、これより「国」と同じ機能を持ちます。立法、行政、司法の三権を有し、その主権を他国が犯そうとした場合、軍事力でこれを排除することができます。プレーヤーは、あなたが作った国の元首として、自国の主権を守り、国の発展を目指す義務を負います。
「メガロポリス」となって以降、ゲームの進行速度は一定となり、各プレーヤーが操作できなくなります。「メガロポリス」時間は、1年が地球時間の12時間、1カ月は1時間です。また、「メガロポリス」世界は、「メガロポリス」の総和の中で運営されます。人口は「メガロポリス」の数の百万倍で、自国の人口を増やそうと考えた場合には、他国から人を移住させるしかありません。経済活動においても同じ論理が働きます。自国を魅力的に発展させることで、より多くの人が住む、豊かな国を作って下さい。
付け加えますが、「メガロポリス」昇格後、人口がいくら減っても、「シティ」に格下げになることはありません。「メガロポリス」はあくまでも「メガロポリス」です。
昇格後、ゲームからのリタイアは許されません。国が破綻するか、他国に併合される瞬間まで、プレーヤーは全力を尽くさねばなりません。また、他国との争いごとが起こったとき、その戦いの中でアンフェアな行動を取った場合には、厳しい罰が下ることもあります。もし戦いに敗れたら、国家元首として、戦いの全責任を負うことを肝に銘じて下さい>
「何も知らずに、この説明文を読んだら、きっと気分が昂ぶるだろうなあ」
リョウはつぶやいた。ジャニスは頷いた。
「きっとヨッシーは、張り切ってこの先に進んだんでしょうね」
「プレミアム・シティが登場するまでは…」
リョウが言いかけた時、突然、画面に新しいウインドウが開かれた。そこにはこう書かれていた。
<プレミアム・シティからのメールです。受け取りますか>
2人は顔を見合わせた。「メガロポリス」に昇格してから、まだほんの1、2分だ。
「きっと新しい『メガロポリス』が現れるのを、首を長くして待ってたんだよ」
「ご期待に応えてあげましょう」
ジャニスは薄笑いを浮かべて言った。リョウはウインドウの中の「はい」をクリックした。
<おめでとうございます。あなたの街は「メガロポリス」に昇格しました。幾多の困難を乗り越え、「メガロポリス」を実現したあなたの知力、勇気に敬意を表します。
「メガロポリス」はこれまでの「シティ」とは違うルールで運営されています。
あなたの街は、これより「国」と同じ機能を持ちます。立法、行政、司法の三権を有し、その主権を他国が犯そうとした場合、軍事力でこれを排除することができます。プレーヤーは、あなたが作った国の元首として、自国の主権を守り、国の発展を目指す義務を負います。
「メガロポリス」となって以降、ゲームの進行速度は一定となり、各プレーヤーが操作できなくなります。「メガロポリス」時間は、1年が地球時間の12時間、1カ月は1時間です。また、「メガロポリス」世界は、「メガロポリス」の総和の中で運営されます。人口は「メガロポリス」の数の百万倍で、自国の人口を増やそうと考えた場合には、他国から人を移住させるしかありません。経済活動においても同じ論理が働きます。自国を魅力的に発展させることで、より多くの人が住む、豊かな国を作って下さい。
付け加えますが、「メガロポリス」昇格後、人口がいくら減っても、「シティ」に格下げになることはありません。「メガロポリス」はあくまでも「メガロポリス」です。
昇格後、ゲームからのリタイアは許されません。国が破綻するか、他国に併合される瞬間まで、プレーヤーは全力を尽くさねばなりません。また、他国との争いごとが起こったとき、その戦いの中でアンフェアな行動を取った場合には、厳しい罰が下ることもあります。もし戦いに敗れたら、国家元首として、戦いの全責任を負うことを肝に銘じて下さい>
「何も知らずに、この説明文を読んだら、きっと気分が昂ぶるだろうなあ」
リョウはつぶやいた。ジャニスは頷いた。
「きっとヨッシーは、張り切ってこの先に進んだんでしょうね」
「プレミアム・シティが登場するまでは…」
リョウが言いかけた時、突然、画面に新しいウインドウが開かれた。そこにはこう書かれていた。
<プレミアム・シティからのメールです。受け取りますか>
2人は顔を見合わせた。「メガロポリス」に昇格してから、まだほんの1、2分だ。
「きっと新しい『メガロポリス』が現れるのを、首を長くして待ってたんだよ」
「ご期待に応えてあげましょう」
ジャニスは薄笑いを浮かべて言った。リョウはウインドウの中の「はい」をクリックした。
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