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◇23 可愛すぎだろ、おい。
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ちょっとしつこかったお姉さんを振り切ると、全然わからないところに来てしまっていたことに気が付いた。一応門番からここの地図をもらっていたけどどの方向でどこの位置にいるのかさっぱりわからない。ちょっと大きい道ではあるんだけど……
「あそこ、宿か?」
宿って書いてある、あそこに。じゃあ宿なんだろうけど、さっき連れてかれた旅館より小さい。じゃあちょっと道を聞くついでにどんな感じなのか聞いてみようかな。
獣人の国と違った普通のドアを開いてみると、中は木造。にぎやかではないけれど、中は綺麗だ。
「いらっしゃいませ~」
おっとっと、なんかかわいい声が二人したぞ?
と思ったら、小さい子供二人が出てきた。女の子と男の子、なんとなく小学校低学年くらいか?
「宿泊ですか?」
「あ、ううん、ちょっと聞きたいことがあって。実は道に迷っちゃって」
「えっ!」
「大変っ!」
え、やば、可愛いんだけど、めちゃくちゃ可愛いんだけど。
地図を見せてあげると、ここはこの場所だよ、と教えてくれた。こんなに小さい子なのに地図も読めるだなんて、なんと天才なんだろうか。うちの子達よりも優秀だな。え? トロワ達に決まってんじゃん。
彼らが指をさしたのは、一番大きい中央通りの隣の道にある宿らしい。こんなところにいたんだ、俺。
「あっ、いらっしゃいませ」
「あ、こんにちは」
この子達の家族なのかな、次は俺くらいの歳の女の子が出てきた。
「ここ、宿なんですよね」
「あ、はい、そうです。宿泊ですか?」
「部屋空いてます?」
「そうですね、いくつか部屋空いてますよ」
あ、よかった。空いてた。獣人の国の時みたいに宿が全然空いてないなんてことがあったらどうしようとかって思ってたけどこれなら大丈夫だ。
「連泊は?」
「大丈夫ですよ。どれくらいですか」
お姉さんに料金などを聞き、説明もしてもらい即決した。とりあえず1週間という事で。
だってここ、部屋に風呂ついてるらしいんだぜ? だったら右手にある刺青? 見られずに済む。最高じゃん!
じゃああんた達案内してあげて、とお姉さんが子供たちそう言い、案内してもらうことになった。
「おにーさんこっち!」
「ありがと」
やばい、可愛いな。
連れてきてもらった部屋は、とても広いところでベッドや棚やテーブルにローテーブルと充実していて清潔感もあった。なんとなく日本のホテルの部屋みたいな、そんな感じ。
その先にあるガラス張りのドアの先には言っていた通りお風呂もあって。ちょっと小さいけれど俺には十分だ。バリス達が満足するかどうかは分からないけど。風呂の周りには木みたいなもので囲ってあるから覗かれることもないし。
まぁお値段は以前泊った宿よりもお高めだけどこの刺青が見つかる可能性が下がるのであれば問題ない。この前もらった報酬もあることだしな。口止め料も入ってたんまりだからしばらくは大丈夫。
めっちゃいい宿見つけちったな。
「じゃあ、何かあったら入口のほうに声をかけてください!」
「ください!」
「はーい」
宿の子可愛いし。速足で戻ってく姿とか。
『やぁっと静かになったぁ~』
お前らのほうが煩いっつうの。可愛げがねぇな。ごはんやるときは可愛いけどな。
とりあえず、防音魔法をかけておいた。
______________
【複合魔法】継続中
風魔法×防御魔法×空間魔法(防音)
______________
へぇ、そうやって表示されるんだ。確かに複合魔法スキルだもんな。
あ、そういえば俺あの悪魔に臭いで気付かれたんだよな。魔法道具で消臭できるみたいだけど、じゃあこのスキルで出来たりしないのかな。
「【複合魔法】――消臭」
スキルが発動したのは感じた。でもこれ出来てんのかな。
「なぁ、俺の匂い嗅いでみて。匂う?」
『匂う? 風呂入ったろ?』
『あれ、しない』
いや、お前らと一緒に入っただろ。忘れたんか。
「俺の匂いしない?」
『うん。あの悪魔のせい?』
「うん、これなら見つかんないかなって。顔見られたけどぶっ潰したし、臭いだけ消せたら大丈夫かなって」
よし、これなら大丈夫かな。
______________
【複合魔法】継続中
風魔法×防御魔法×空間魔法(防音)
水魔法×風魔法(消臭)
______________
うん、ちゃんと機能してるな。これなら安心だな。
でもさ、俺今【精霊召喚】【変身魔法】【複合魔法】の三つ常時発動中で、よく使う【無限倉庫】【陰身魔法】使えんのかな。あ、出来た。
継続中でも、『MP:∞』だからいいのか。でもコントロールとかそういうのも出来てるってことだよな。最強だな、じいちゃんのステータス。
『どうした、兄弟よ』
「いや、じいちゃんの偉大さを感じてた」
『は?』
いや、でもこれじいちゃんの努力のたまものだろ? そんなものを何の努力もしてこなかった俺が簡単に使っちゃっていいのかなって思うところはある。
でもまぁ貰ったんだから最大限使わせてもらうのも別にいい気もする。もったいないし。受け継いだのも、じいちゃんの意思だったかもしれないし。使わせていただきます、勇者様。あ、これじいちゃん聞いてたら絶対げんこつ喰らったわ。
「あそこ、宿か?」
宿って書いてある、あそこに。じゃあ宿なんだろうけど、さっき連れてかれた旅館より小さい。じゃあちょっと道を聞くついでにどんな感じなのか聞いてみようかな。
獣人の国と違った普通のドアを開いてみると、中は木造。にぎやかではないけれど、中は綺麗だ。
「いらっしゃいませ~」
おっとっと、なんかかわいい声が二人したぞ?
と思ったら、小さい子供二人が出てきた。女の子と男の子、なんとなく小学校低学年くらいか?
「宿泊ですか?」
「あ、ううん、ちょっと聞きたいことがあって。実は道に迷っちゃって」
「えっ!」
「大変っ!」
え、やば、可愛いんだけど、めちゃくちゃ可愛いんだけど。
地図を見せてあげると、ここはこの場所だよ、と教えてくれた。こんなに小さい子なのに地図も読めるだなんて、なんと天才なんだろうか。うちの子達よりも優秀だな。え? トロワ達に決まってんじゃん。
彼らが指をさしたのは、一番大きい中央通りの隣の道にある宿らしい。こんなところにいたんだ、俺。
「あっ、いらっしゃいませ」
「あ、こんにちは」
この子達の家族なのかな、次は俺くらいの歳の女の子が出てきた。
「ここ、宿なんですよね」
「あ、はい、そうです。宿泊ですか?」
「部屋空いてます?」
「そうですね、いくつか部屋空いてますよ」
あ、よかった。空いてた。獣人の国の時みたいに宿が全然空いてないなんてことがあったらどうしようとかって思ってたけどこれなら大丈夫だ。
「連泊は?」
「大丈夫ですよ。どれくらいですか」
お姉さんに料金などを聞き、説明もしてもらい即決した。とりあえず1週間という事で。
だってここ、部屋に風呂ついてるらしいんだぜ? だったら右手にある刺青? 見られずに済む。最高じゃん!
じゃああんた達案内してあげて、とお姉さんが子供たちそう言い、案内してもらうことになった。
「おにーさんこっち!」
「ありがと」
やばい、可愛いな。
連れてきてもらった部屋は、とても広いところでベッドや棚やテーブルにローテーブルと充実していて清潔感もあった。なんとなく日本のホテルの部屋みたいな、そんな感じ。
その先にあるガラス張りのドアの先には言っていた通りお風呂もあって。ちょっと小さいけれど俺には十分だ。バリス達が満足するかどうかは分からないけど。風呂の周りには木みたいなもので囲ってあるから覗かれることもないし。
まぁお値段は以前泊った宿よりもお高めだけどこの刺青が見つかる可能性が下がるのであれば問題ない。この前もらった報酬もあることだしな。口止め料も入ってたんまりだからしばらくは大丈夫。
めっちゃいい宿見つけちったな。
「じゃあ、何かあったら入口のほうに声をかけてください!」
「ください!」
「はーい」
宿の子可愛いし。速足で戻ってく姿とか。
『やぁっと静かになったぁ~』
お前らのほうが煩いっつうの。可愛げがねぇな。ごはんやるときは可愛いけどな。
とりあえず、防音魔法をかけておいた。
______________
【複合魔法】継続中
風魔法×防御魔法×空間魔法(防音)
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へぇ、そうやって表示されるんだ。確かに複合魔法スキルだもんな。
あ、そういえば俺あの悪魔に臭いで気付かれたんだよな。魔法道具で消臭できるみたいだけど、じゃあこのスキルで出来たりしないのかな。
「【複合魔法】――消臭」
スキルが発動したのは感じた。でもこれ出来てんのかな。
「なぁ、俺の匂い嗅いでみて。匂う?」
『匂う? 風呂入ったろ?』
『あれ、しない』
いや、お前らと一緒に入っただろ。忘れたんか。
「俺の匂いしない?」
『うん。あの悪魔のせい?』
「うん、これなら見つかんないかなって。顔見られたけどぶっ潰したし、臭いだけ消せたら大丈夫かなって」
よし、これなら大丈夫かな。
______________
【複合魔法】継続中
風魔法×防御魔法×空間魔法(防音)
水魔法×風魔法(消臭)
______________
うん、ちゃんと機能してるな。これなら安心だな。
でもさ、俺今【精霊召喚】【変身魔法】【複合魔法】の三つ常時発動中で、よく使う【無限倉庫】【陰身魔法】使えんのかな。あ、出来た。
継続中でも、『MP:∞』だからいいのか。でもコントロールとかそういうのも出来てるってことだよな。最強だな、じいちゃんのステータス。
『どうした、兄弟よ』
「いや、じいちゃんの偉大さを感じてた」
『は?』
いや、でもこれじいちゃんの努力のたまものだろ? そんなものを何の努力もしてこなかった俺が簡単に使っちゃっていいのかなって思うところはある。
でもまぁ貰ったんだから最大限使わせてもらうのも別にいい気もする。もったいないし。受け継いだのも、じいちゃんの意思だったかもしれないし。使わせていただきます、勇者様。あ、これじいちゃん聞いてたら絶対げんこつ喰らったわ。
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