クルスの調べ

緋霧

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二章

第18話 手合わせ

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 その後もバジリスク、スネークと何度か出てきたが、危なげなく倒せた。バジリスク2匹とスネーク1匹が同時に出て来た時もあったが、反対側のパーティーがスネークを引きつけてくれ、問題なく狩ることができた。
 だが、リザードマン、ワイバーンについては一度も出てこない。いや、リザードマンは特に強いみたいだから出てこない方がいいのだけれど。

 ずっと周りが暗いため時間の経過がよくわからないが、数時間経ったと思われる時分にガヴェインから交代で休憩に入るように指示された。食事を摂らないこの夜の任務時にもちゃんと休憩はあるようだ。そしてその間はサポートとして後方に控えていたガヴェインとセスが代わりに入るらしい。
 それと同時に、横穴側と反対側のメンバーが交代となった。
 最初にベルナとエレンが休憩に入ったので、私は死体処理係として反対側の壁際で待機する。

「ワイバーンが出てきたらこちら側の術師もワイバーンの処理に当たってくれ」

「わかりました」

 こちら側に来るなり、ガヴェインがそう指示を出した。まぁ、そうでもしなければワイバーンを迎撃するのは難しそうだし、それについては異論はない。
 交代で休憩に入っている間にもバジリスクが何匹か出てきたが、横穴側のパーティーは難なく狩っていた。セスが強すぎてあっという間に終わっていると言ったほうが正しいのかもしれない。
 初めてやる死体処理の方も、特に問題はなかった。ニコラがやっていたのと同様に風の神術で敵を解体して、運んで崖下へと落とす。単純に力作業だ。
 ベルナは力があるので大丈夫そうだが、リーゼロッテには中々大変な作業だろう。しかし弱音を吐くこともなく黙々とやっている。

 そうこうしているうちに、私の休憩の時間がやってきた。
 アイゼンとの休憩である。
 2人で横穴にある椅子に腰かけて休む。机の上には砂時計が置いてあり、これが落ち切った30分で休憩は終わりとなる。
 私は用意されているコップに水を注ぎ、アイゼンへと差し出した。アイゼンはお礼を言ってそれに口をつける。

「想像よりも敵が出てこないもんだな」

 アイゼンが言う。
 体感的には30分に一回くらいのペースだろうか。それが多いのか少ないのかはきっと人それぞれの感覚なのだろうけれど、私はこんなものだろうと思っていた。

「まぁ、想定よりも頻度が低いならそれに越したことはないと思うよ」

「まぁな。この感じなら危なげなく任務をこなせそうだけど、まだリザードマンが出てきてないもんな。どうなんだろうな、リザードマン…」

 それはたぶんみんなが気になっているところだろう。元々リザードマンが出現する頻度は低いと聞いてはいるが、手強い相手だろうし緊張は解けない。

「アイゼンは魔族なんだよね?リザードマンは見たことないの?」

「ない。俺は生まれた時からミトスにいるんだ。ルブラには行ったこともない」

 親がミトスに居を構えているということだろうか。そういう魔族もいるんだな。

「そっか。じゃあ本当に未知数だね」

「でもこの班なら大丈夫そうな気がするよな。みんなちゃんと戦い方わかってるしさ。セスもいるし」

 アイゼンのその言葉はなんだかフラグに聞こえるのだが、本当に大丈夫だといい。仲間の死なんて見たくはないし、私もこんなところで死にたくない。

「そうだね、みんなで無事に任務を終わりたいよね」

 その後はアイゼンが剣を磨き出したので、それを眺めて休憩は終わった。武器を磨くための道具もこの横穴に用意してある。他の人も休憩時間にこうして手入れをしているのだろう。
 休憩後は再び死体処理係へと戻った。私とアイゼンで休憩が最後だったからか、外はもうだいぶ明るい。
 横穴側のパーティーが倒したバジリスクを崖下へと落として戻ってきたその時。

 ワイバーンが1匹現れた。

 音もなく突如現れ、一瞬で横を過ぎ去った。
 慌ててその背中に岩の槍を撃ちこむ。運よく尻尾に当たり、ワイバーンはその場で止まった後、こちらへと軌道を変えて向かってきた。
 私たちの方へと急降下してくるワイバーンを前に、パーシヴァル、ベルナ、ガヴェインが剣を構えて立ちはだかった。

「水よ、かのものを打ち倒せ!」

 リーゼロッテの詠唱と共に、ワイバーンの上から滝のように水が落ち、地面へと叩き落とした。それと同時にガヴェインがその首を切り落とす。
 リーゼロッテ、よくあんなスピードで動いているワイバーンに神術を当てられたな。すごい。

「よくワイバーンを足止めできたな。シエル、よくやった」

 ワイバーンを解体しながらガヴェインが言う。

「でもたまたまですよ。あのスピードじゃ複数出てきた場合、迎撃するのは厳しいです…」

「そうだな。だから撃ち漏らしが出る。こればっかりはこちらにも限界があるから仕方がない」

 詠唱を必要とする他のメンバーではきっと間に合わないだろう。5匹も街道へ来るはずだ。正直無詠唱で神術を撃てる私でも撃ち漏らすところだった。

 外が完全に明るくなった頃、初めての任務は1人の怪我人も出さずに終わった。ワイバーンもそれ以降出てくることはなく、リザードマンに至っては一度も出てこなかった。
 4班に引き継ぎ、言葉少なに下山をし、みんなで朝食を摂る。

「さすがに眠い」

 無事に終わった安堵感も相増して誰かがそう口にした。

「風呂に入ったら休め。明日の朝からまた任務だからな」

 ガヴェインが苦笑しながら言う。 
 今日は一応休みということになっているが、今まで任務に当たっていたので休む時間は少ない。本当にちゃんと体を休めないと中々しんどそうだ。
 お風呂には、ガヴェインとセスは来なかった。きっと報告などがあったのだろう、私たちが上がるころにちょうど入れ違いになった。
 部屋に戻りベッドへと入る。ニコラも同じように横になったようだ。

「今寝ちゃったらお昼食べ損ねちゃいそうだな~」

 ニコラが言う。 
 7時に任務が終わり、下山して駐屯地に着いたのが8時、そこから朝食を食べお風呂に入り、今は9時半。

「僕は食べ損ねてもいいかな…なんかどっと疲れちゃった。僕はこのまま寝るよ」

 正直私はご飯よりも睡眠を優先したい。重くなってくる瞼に抗わず、私はそのまま瞼を閉じた。



 目が覚めた。気だるい体を起こして窓から外を見る。ここからちょうど見える駐屯地の大時計は15時過ぎをさしていた。ずいぶんと中途半端な時間だ。
 隣のベッドを見ると、ニコラは寝ていた。お昼ご飯は食べたのだろうか?
 私も再び横になれば眠れそうな感じはするが、そうしてしまったら夜眠れなくなるかもしれない。ニコラを起こさないようにそっと部屋を出て、少し運動することにした。

 駐屯地の奥にはちょっとした訓練ができる用の広場がある。そこで軽く運動しようと思ったら先客がいた。
 アイゼンとベルナである。2人は練習用の木刀で打ち合いをしていた。元気すぎるでしょ…。

「よう、シエル」

 アイゼンが私に気づいて声をかけて来た。

「あぁ、ごめん、邪魔しちゃったかな」

「いや、大丈夫だ。お前も一緒にどうだ?シエル」

「そうだな、私も術師相手の手合わせはしたことがない。シエル、付き合え」

 アイゼンの誘いにベルナも同意してるし、何だか断れない雰囲気だ。

「…どうすればいいの?」

 結局、1対1で練習試合をすることになった。
 とは言ってもこちらは術だ。迂闊に威力の高い術を使ってそれが当たってしまえば怪我をさせてしまう。

「なに、当たらなければいいのよ」

 そう言って、ベルナは不敵に笑うが大丈夫なのだろうか。まぁ、自信あり気だし当たるかもわからないけど一応怪我をしないように水の術を使おう。普段戦闘では地の神術をメインに使っているから練習としてもちょうどいい。

「詠唱してたら相手にならなそうだから無詠唱でいい?」

「ああ、いいぞ」

 最初の対戦相手のベルナに許可を取る。正直前衛と1対1で戦って勝てるとは思えない。ましてや詠唱なんてしていたら一瞬で懐に入られて終わる気がする。まぁ、何事もやってみよう。

「いくぞシエル」

 そう言うなりまっすぐこちらへと向かって走ってきた。速い。
 私は腕を前に突き出し、手から水を噴射した。水鉄砲の巨大版みたいなイメージで。ベルナはそれを予想通りとばかりに大きく上に跳んで躱した。そしてそのまま私をめがけ急降下してくる。さすが猫。よくあんなに高く飛べるものだ。
 私はベルナが私の元へ到達する前にその場から横へ大きく動いて避ける。ベルナの着地点に水溜りを出現させ、それを噴水のように噴射させた。

「はっ!」

 ベルナはその水を切るように剣を横に薙ぐった。と同時に私の術が空中分解したように散って消えた。どうなってるんだ。それが"気"ってやつなのかな。
 ベルナは着地すると同時に地面を蹴って私の方へと向かってきた。やばい、速い。避けられない。

「っ…!」

 ベルナが左下段から右上段へと振り上げた木刀を、瞬時に作り上げた岩の盾を使って防ぐ。咄嗟のことで強度も出せなかったその盾は、ベルナの木刀を受け止めた衝撃で砂となって崩れた。
 ベルナが再び下段に剣を構える。それを振る前に私はベルナとの間に爆発的な風を発生させ、お互いの体を飛ばし距離を離す。
 器用にくるりと回って着地したベルナはすぐに地面を蹴ってこちらへと向かってきた。私は手を前に突き出し、ベルナの足元に水を発生させ、足を絡め捕る。突然のことで対処できなかったのか、ベルナの動きが止まった。
 しかしベルナはその場で地面に木刀を走らせて上段へと振りぬいた。なんだ…?とりあえずベルナの頭上から滝のように水を降らせる。リーゼロッテがワイバーンにやった手法だ。水の勢いでベルナの体が地面へと倒れた。

「ぐっ…!」

 と思ったら、何か見えない力が私の上半身へ強くぶつかり、衝撃で後方へと吹き飛ばされた。予想もしていなかったそれに対処できず、派手に地面を転がる。
 なんだ?全く見えなかった。気を飛ばしたのか?前にフィリオが言っていた衝撃波ってやつだろうか。防御もできなかったせいでまともに食らって胸と腹部が激しく痛む。こっちは水の神術で怪我をしないように気を遣ったのにベルナのやつ…!

「なぜ避けない?」

 びしょ濡れになったベルナが、まるで本物の猫のように体を震わせて水を落としながら言う。

「避けるも何も…見えなかった…っ」

「それは見えないだろう。気を感じなかったのかと言っている」

「…感じなかった」

 ベルナが不自然に木刀を振った時点で本当はそれを予測しなければならなかったんだろう。しかし"気"を使われたのはこれが初めてのことなので全くわからなかった。

「大丈夫かシエル」

 アイゼンが私の側までやってきて手を差し出した。私は素直にその手を借りて立ち上がった。木刀を叩きつけられたかのように胸とお腹が痛む。

「うん…大丈夫、ありがとう」

「セスに診てもらうか。まともに当たってただろう」

「怒られそうだからいいよ…動けないほどじゃないし」

 任務時間外で、ましてや仲間内で手合いをやっていて怪我をしたなんてセスやガヴェインに知られたら呆れられるを通り越して怒られそうだ。

「動きが鈍って任務に支障が出るほうが怒られるだろ…」

「……」

 それは確かにその通りだ。ぐうの音も出ない。

「私のせいだからな、私からセスに頼もう。すまなかったシエル。お前なら避けられると思っていた」

「いや、ごめん…避けられなくて…というかこんな風に前衛の人と手合わせしたのは初めてで…気というものがあまりわかってなかった」

 何を根拠に私がそれを避けられると思っていたのかわからないが、素直に頭を下げるベルナに私も頭を下げた。
 気は父も使ってくることはなかったので、全くの未知の世界だったな。

「そう言えばお前は気とは何かと前に聞いていたな。すまなかった」

「もういいよ。大丈夫だから」

 とは言っても体を動かすと痛む。やはりこのまま任務に就くよりはセスにちゃんと診てもらったほうがよさそうだ。

「でもセスの部屋がどこかわからないな」

 アイゼンの呟きに私たちも頷く。
 どうやら騎士団の人たちは別の場所で寝泊まりをしているようだ。セスは騎士団の人間ではないが、本来騎士団の人間である治癒術師の代わりとして入っているのでガヴェインたちと同じ宿舎で寝ているのだと思われた。
 正確な場所もわからなければ、もちろんそこのどの部屋なのかもわからない。

「夕食が終わったタイミングで声をかけてみよう」

 ベルナの言葉で私たちはひとまず解散となった。

 夕食が終わり、お風呂までの時間を自由に過ごすために各々が行動を始める。そのタイミングを狙って私たちはセスへと声をかけた。

「セス、ちょっと頼みたいことがある。ついてきてくれないか」

「…あぁ、構わないよ」

 ベルナの申し出に表情も変えず何も聞かず、セスは私たちについてきてくれた。
 場所は3班専用の会議室だ。今は会議をすることもないので、誰かが来ることもないだろう。

「頼みたいことって何かな」

 部屋に入るとセスは両手をポケットに入れ、壁に寄りかかって言った。イケメンがやるとそういう仕草すら絵になる。

「ちょっと言いづらいんだけど…」

「なら、当ててみようか?」

「えっ?」

 切り出したものの言い淀んだアイゼンを見て、セスは予想外の言葉を口にした。
 そして青い瞳が私を捉える。

「シエル、怪我をしているだろう。だから君たちは俺を呼び出した。違うかな?」

 その答えがドンピシャすぎてドキッとした。別に出血をしたような怪我ではないから血の匂いもしなかったはずだ。しかもこの場には私だけではなくアイゼンもベルナもいる。なのに一体なぜ私が怪我をしていると断定できたというのか。

「なぜわかった?」

「シエルの歩き方に違和感があったから。まぁ、長いこと医術に携わってきた者としての経験かな」

 ベルナの質問にセスは自虐的な笑みを浮かべた。
 そういうものなのだろうか。確かに体を動かすと痛むので庇うように歩いていたかもしれない。

「まぁ、診ようか」

 セスが壁から体を離し私の方へと歩いてきた。

「…お願いします」

 私は服をまくり上げ、傷をセスに見せた。
 胸からお腹にかけて赤黒く痣になっている。本当に木刀で叩かれたかのように細長く斜めに入っていた。

「……」

「これは私が悪いんだ。シエルのせいじゃない。シエルを責めないでくれ」

 無表情で痣を見つめて何も言わないセスに、ベルナが早口で捲し立てた。

「そんなに慌てなくても別にそのつもりはないよ。悪いけど上を全部脱いでもらってもいいかな」

 ベルナの様子に苦笑いしてセスが言う。
 私は言われるがままに服を脱ぎ、上半身裸になった。だいぶお風呂で慣れたとは言え、こんな風にみんなの視線が集まるととても恥ずかしい。

「ちょっと腕を見せて」

 セスは差し出した私の両腕を順に持ち上げて、傷がないかを確認し始めた。

「それで、何があったのかな。これは何かの攻撃を無防備に受けたような跡に見える。普通は本能的に腕で庇ったりするものだが、そうしたような形跡もない」

 そう言ってセスはベルナとアイゼンを交互に見た。
 セスとしては2人のどちらかがこの傷をつけたことは予測しているのだろう。

「手合わせをしていたら私が撃った気が当たってしまったんだ。それまで私の攻撃をずいぶんと上手く避けていたものだから、当然気も避けるものだと思って…」

「…なるほど」

 ベルナの説明にそれだけ答えて、セスは再び沈黙した。
 痣の前に手を翳し、集中しているようだ。やがてその手が淡く光り、その光が当たった部分の痣がスゥっと消えた。そうして痣の上をなぞっていき、まるで何事もなかったかのように綺麗に痣は消えた。
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